#日本選手権は3日間の日程を無事終えたようです。
#参加したプレイヤーとスタッフの皆さんはお疲れ様でした。
#いよいよ9月29日からは新セットのプレリリースです。
#新しいカードについての記事もちらほらと出ているようで・・・

1つめー。
M;tGのフロアルールが更新されました。
適用は2007年9月20日からになります。

変更点は
・使用可能エキスパンションに、Lorwinブロックが追加
・9月1日付 禁止・制限カードの更新

が、主なものですが、一つだけ重要な更新が。

FR122.
(変更)
ゲーム中、サイドボードは見てはいけない。(呪文や能力の効果による例外はある)
という文章がなくなり、他のカードと区別できるかぎり、サイドボードをゲーム中に
見てよいことになりました。

これによるPGの変更や裁定ポリシーがどうなるかは不明です。

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2つめー。

Lorwinに出てくる新カードタイプ、Planeswalkerのルールが公開されました。
Lorwin FAQからの抜粋ということです。

(本文)http://www.wizards.com/default.asp?x=magic/planeswalkers/week4

ざらっと要点訳。

Planeswalkerというカードタイプ

 ・Planeswalkerは新しいカード・タイプである。
 ・Planeswalkerはソーサリーをプレイできるときにしかプレイできない。それは呪文として扱われる。
  (《対抗呪文/Counterspell》などで打ち消すことができる)
 ・Planeswalker呪文が解決されると、それはあなたのコントローラー下で場に出る。それはパーマネントである。
 ・Planeswalkerはパーマネントなので、パーマネントに影響を与える効果を受ける。
  (《名誉回復/Vindicate》で壊れる)
 ・Planeswalkerはクリーチャーでないので、クリーチャーに影響を与える効果は受けない。

 
Planeswalkerのサブタイプ

 ・Planeswalkerはサブタイプを持つ。それらは他のどのカードタイプのサブタイプとも独立したリストを持つ。
 ・同じサブタイプを持つPlaneswalkerが2つ以上場にある場合、それらを墓地におく。
  これは状況起因効果である。(いわゆる『レジェンド・ルール』に似ている)

 
PlaneswalkerのLoyalty

 ・LoyaltyはPlaneswalkerのもつ特性である。Loyalty number はカードの右下隅に書かれている数字である。
 ・Loyaltyはパワー/タフネスといったものでは無い、新規の数値である。
 ・PlaneswalkerはLoyalty numberと同じ数のLoyalty counterが置かれた状態で場に出る。
 ・場にあるPlaneswalkerのLoyaltyは、上に乗っているLoyalty counterの数である。
  印刷されたLoyalty numberは無視される。
 ・Planeswalkerがダメージを受ける場合、代わりにLoyalty counterを取り除く。(後述)
 ・Planeswalkerの能力を使用するたびに、Loyaltyが上下する。(後述)
  Loyaltyが上下したなら、その数だけLoyalty counterを増減させる。
 ・PlaneswalkerのLoyaltyが0になったら、そのPlaneswalkerを墓地におく。これは状況起因効果である。
 ・場領域にないPlaneswalkerのLoyaltyは、それの右下隅に書かれている数字である。

 
Planeswalkerの能力

 ・LorwinのPlaneswalkerは、それぞれ3つの起動型能力を持つ。
 ・Planeswalkerの起動型能力は、そのコントローラーがソーサリーをプレイできる時にしかプレイできない。
 ・場に出たそのターンに起動することができる。
   (クリーチャーではないので、いわゆる『召還酔い』の制限を受けない)
 ・1ターンに、どれか1つの能力を、1度のみ使うことができる。
 (例えば1つ目の能力を使用したなら、3つあるどの能力も、このターンはプレイできない)
 ・起動型能力のコストとして、Loyalty counterの数を増減させる。コストを支払えない場合、
  その能力はプレイできない。
  ([-8] とある場合、Loyalty counterが8個以上無いとプレイできない)

 
Planeswalkerと戦闘

 ・Planeswalkerはクリーチャーではないので、攻撃やブロックを行うことはできない。
 ・攻撃クリーチャー宣言ステップに、防御側プレイヤーがPlaneswalkerをコントロール
  している場合、攻撃側プレイヤーは、各攻撃クリーチャーごとに、プレイヤーか
  Planeswalkerのどちらを攻撃するかを指定する。
 ・攻撃クリーチャーがプレイヤーとPlaneswalkerのどちらを攻撃していようとも、
  ブロック・クリーチャーの指定は通常時と同じように行う。
 ・戦闘ダメージステップは通常と同じように行われる。Planeswalkerに攻撃し、
  かつブロックされなかったクリーチャーは、Planeswalkerへ戦闘ダメージを与える。
  そしてLotalty counterをその数だけ取り除くことになる。
 ・Planeswalkerへ攻撃したクリーチャーがトランプルを持ち、かつブロックしているクリーチャーへの
  致死ダメージ以上のダメージを割り振れる場合、それはPlaneswalkerへ割り振ることができる。
  (トランプルとプレイヤーへのダメージの関係と同じ)
  ただし、Planeswalkerから、さらに防御側プレイヤーへダメージが「踏み越える」ことはない。
  (例:6/6トランプル持ちが、Loyalty counterが3個あるPlaneswalkerへ攻撃し、
     防御側は1/1のクリーチャーでブロックしたとする。
     攻撃側は1点をクリーチャーに割り振り、5点をPlaneswalkerへ割り振ることができる。
     Loyalty counterを全部無くすには3点で十分だが、
      1点(→クリーチャー)
      3点(→Planeswaker)
      2点(→防御側プレイヤー)
     という割り振りはできない。  )

 ・Planeswalkerのコントロールが戦闘中に変わってしまった場合でも、そのPlaneswalkerに
  攻撃したクリーチャーは、攻撃クリーチャーでありつづける。それをブロックすることもできる。
  ブロックされなかった場合や、トランプルによる超過したダメージは、どこにも割り振られない。

 
Planeswalkerとダメージ

 ・戦闘ダメージではないあなたのコントロールする発生源からのダメージが
  あなたの対戦相手に与えられる場合、あなたは対戦相手にダメージを与えるかわりに、
  対戦相手のコントロールするPlaneswalkerへそのダメージを与えてもよい。
  これは「移し変え」効果である。ダメージを受ける側が全ての置換・軽減効果を
  好きな順番で適用するが、それをプレイヤーかPlaneswalkerのどちらに
  与えるかを決めるのは、ダメージの発生源のコントローラーである。

 ・例)Planeswalkerを対象に《ショック/Shock》をプレイすることはできない。
 ・例)対戦相手を対象に《ショック/Shock》をプレイし、ダメージを与えた場合、
    2点をプレイヤーに与えるか、代わりにそのプレイヤーがコントロールする
    Planeswalkerに2点を与えるかを選ぶことができる。
 ・ダメージを分けて与えることはできない。例えば、《ショック/Shock》を1点はプレイヤー、
  1点はPlaneswalkerといったようなことはできない。
 ・あなたのコントロールする発生源があなた自身にダメージを与える場合、Planeswalkerに
  ダメージを移し変えることはできない。

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そんな感じで。
思ったことや湧き上がる疑問点をコメントに書いてくれると(ネタになって)うれしいです。

・・・金曜問題の回答は明日以降にでも。
改変時期は記事にするネタがたくさんあって喜ばしい限りです。orz

とりあえずは先週の回答ー。

問1
かたならし○×。
「コストとして自分のライフを支払う場合、残りがぴったり0になるように
 支払うことができる。」
○か×か?




コストを完全に支払うためのリソースを持っていなかったり、元々支払えないコストは
支払うことができない。(CR424.2, CR424.3)

だが、この場合はリソースを持っているので、ぴったり0になるまで支払うことができる。
・・・もっとも、払い終わった後の状況起因効果で大抵は負けになりますが。

 
問2
いつものデッキで遊んでいるかとおもいきや、借り物のデッキでレガシーを楽しんでいる
プレイヤーAとBがゲームをしている。

プレイヤーAは場に《永劫の中軸/Eon Hub》を出している。
プレイヤーBは手札に《Reset》がある。

B「お互い、アップキープって今無いんだよな。」
A「《永劫の中軸/Eon Hub》あるからねえ。」
B「(《Reset》を見せて)じゃあ、これっていつ使うんだ?」

さて、いつ使えるのだろうか?


対戦相手のターンのドローステップからターンが終わるまで。

フェイズやステップが飛ばされたとしても、それは代わりに何もしないだけである。(CR419.6e)
なので「アップキープ以降」という制限は、アップキープが飛ばされたとしても、
通常と同じように処理される。

 
問3

私は《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》と《山/Mountain》を
コントロールしている。
対戦相手が、私の《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》に《海の要求/Sea’s Claim》を
エンチャントした。

これで私の《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》は《島/Island》になるが、

さて、私の《山/Mountain》のサブタイプはどうなるか?


「山」のみ。

《血染めの月/Blood Moon》と《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》の相互作用と全く同じ。
解説は以前の記事を参照。

では、同じ状況で、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》をクリーチャー化し、
その後で《羊術/Ovinize》をプレイすると、横にある《山/Mountain》はどうなるだろうか?

この場合は《山/Mountain》は、「山」と「沼」のサブタイプを併せ持つ。

なぜなら、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》の効果は第4種であり、《羊術/Ovinize》の
効果は第5種+第6b種だからである。
従って、全ての土地は沼でもあり、その後に《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》は能力を失って0/1になる。

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2つ目ー。

プレイヤー諸氏にはあんまり深く考えなくても良い文書、
ペナルティ・ガイドが更新されました。

2007年09月20日より発効されます。

ジャッジ諸氏は原文を読んだり、地蔵様に祈りをささげる(=ナモナモする)として、
プレイヤーへの影響が大きいと思われるところだけを引っこ抜いて紹介します。

「プレイヤー間の意思疎通(仮訳)/Player communication」

 PG50.が新規に作成され、プレイヤー間で情報をやりとりする際に、どこまでを正確に話し、
 どこまでを話さなくてもよいかの指針がしめされました。詳細はルール本文を。
 ここではプレイヤーに対しての啓蒙として一部抜粋することにとどめます。

 ・非公開情報について正確なことを言う必要はありません。
 ・ゲームの未来の状態やこれから先に行う行動について、正確な事を言う必要はありません。
 ・プレイヤーはゲーム中の物理的な状態について、常に明確にするという責任があります。
  タップしている/いない、反転している/いない、どの領域に存在するか、ということは
  常に明確にしなくてはいけません。

 この他にもいくつか項目がありますが、またの機会に。

 
「みなし行動(仮訳)/Shortcuts」

 PG51.が新規に作成され、特に明確な意思表示がなくても、それをしたとみなされる行動
 の指針がしめされました。ゲーム中の優先権の細かいやり取りの省略や、
 「戦闘に入ります」といってクリーチャーをいきなりタップする、といった行動は
 ゲームの高速化のためによくあることです。

 例を1つ挙げましょう。「エンドします。」やそれに類する言葉を言った場合、
 それは「現在のターンのエンド・ステップに進み、優先権をパスします。」といった行動
 だとみなされます。他のプレイヤーはすでにこのターンのエンド・ステップに移ったもの
 として行動をすることができます。(他の特別な行動が無い限り)
 

「公開忘れ(仮訳)/Failure to Reveal」

 PG124.が新規に挿入され、公開するべきカードを公開し忘れた場合の罰則がまとまりました。
 具体的な例として挙げられているのは

  ・《神秘の教示者/Mystical Tutor》などの特定のカードタイプをひっぱってくる効果で
   ひっぱってきたカードの表を公開せずにライブラリーや手札に置いた。
  ・《闇の腹心/Dark Confidant》でカードを公開し忘れた。
  ・変異等によって裏向きのカードを、ゲーム終了時や、公開するべきときに公開しなかった。

 これによって与えられる懲罰は以下の通りです。

  一般 -- 警告(Warning)
  競技 -- ゲームの敗北(Game Loss)
  プロ -- ゲームの敗北(Game Loss)

 つまり、GPTやPTQなどでこれらの行為をやってしまうと一発でゲームが負けになります。
 幸いにも(?)9月20日以降にプレミア・イベントで《闇の腹心/Dark Confidant》が
 使用できる機会はあまりなさそうなので、「またボブ(*1)でやっちまったよー」という台詞は
 少なくなるとは思います。Lorwinでどうなるかはわかりませんが。

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(*1)ボブ
《闇の腹心/Dark Confidant》のこと。
インビテーショナル優勝者にしてカードをデザインした本人、Bob Maherから。

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そんなところで。
#最近の金曜問題では、易しめのものや
#わりと現実のゲームでありうるようなものを出していました。
#あまりにニッチな状況の問題は、議論には役に立つのですが
#現実に即していないので、お蔵入りになるか没にしています。

告知ー。

おいら主催大会、C.B.L. 7thは今週末(9月9日)です。
大会詳細は上の[home]からか、もしくは以下に飛んでください。
http://www.remus.dti.ne.jp/~testing/mtg/eventindex.html
 
今週の問題は意図的に難しめのものばかりを選んでみました。
まずはCRを見ずに答えを考えてみてください。
その後でCRをみれば、自分の考えとは色々と違うことに気がつくと思います。

問1
かたならしとはいえない○×。

「あるクリーチャー(A)をコピーする場合、場に出る際にAをコピーしたもの(→B)と、
 場に元々いたクリーチャーがAのコピーになったもの(→C)、
 このBとCは常に全く同じオブジェクトになる。」

○か×か?

 
問2
いつものプレイヤーAとBの問題。

2−1)
プレイヤーAが裏向きに《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》をプレイした。
プレイヤーBはそれに対して《差し戻し/Remand》をプレイした。

《差し戻し/Remand》を解決する際に、プレイヤーAは
《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》の表を見せないといけないか?


2−2)
プレイヤーAが裏向きに《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》をプレイした。
プレイヤーBはそれに対して《奪取/Desertion》をプレイした。

《奪取/Desertion》が解決されるとどうなるか?

 
問3

現実に出会いたくないカードとしては上のほうに位置するカード、
《ヴォルラスの多相の戦士/Volrath’s Shapeshifter》についての問題。

3−1)
私が《ヴォルラスの多相の戦士》を場に出そうとしたときに
墓地の一番上のカードは《スパイクの飼育係/Spike Feeder》だった。

《ヴォルラスの多相の戦士》は結局どのような状態になるか?

3−2)
私が《ヴォルラスの多相の戦士》を場に出そうとしたときに
墓地の一番上のカードは《クローン/Clone》だった。
場には他にクリーチャーとして《灰色熊/Grizzly Bears》がいる。

《ヴォルラスの多相の戦士》は結局どのような状態になるか?

3−3)
《イクシドロン/Ixidron》によって裏向きになった《ヴォルラスの多相の戦士》を
私がコントロールしている。(場にはもう《イクシドロン/Ixidron》はいない。)
私の墓地の一番上のカードは《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》である。

この裏向きのクリーチャーを、{1}{U}支払って表向きにできるか?

3−4)
3−3)と同じ状況から、何らかの手段によって《ヴォルラスの多相の戦士》が表向きになった。
場には他にクリーチャーとして《灰色熊/Grizzly Bears》がいるのだが、

表向きになった《ヴォルラスの多相の戦士》は結局どのような状態になるか?

なお、墓地の一番上のカードは《ヴェズーヴァの多相の戦士》である。念のため。

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いつものように、回答は週明けにでも。
#C.B.L.7thは無事終了しました。
#上位デッキリストはただいま準備中ですのでしばしお待ちを。
#また、スイスラウンド最終戦の1番卓を動画ファイルにしましたので
#編集の後にどこかの動画サイトにupしたいと思います。

ところで良い動画の編集ソフトがあれば教えてください。

それでは先週の回答ー。

問1
かたならしとはいえない○×。

「あるクリーチャー(A)をコピーする場合、場に出る際にAをコピーしたもの(→B)と、
 場に元々いたクリーチャーがAのコピーになったもの(→C)、
 このBとCは常に全く同じオブジェクトになる。」

○か×か?


×

場に出る際("as comes into play...")に、何かを行うようなオブジェクトをコピーした場合、
それは置換効果が適用される。

例えば、《トリスケラバス/Triskelavus》のコピーになるとして、
場に出る際に《トリスケラバス/Triskelavus》のコピーになるのならば、
+1/+1カウンターが3つ乗った状態になるが、
場に出ているクリーチャーが《トリスケラバス/Triskelavus》のコピーになったとしても
それにカウンターが乗せられることはない。

場に出る際に何かを選択したり、「〜になる」といった言い回しのオブジェクトも同様である。

 
問2
いつものプレイヤーAとBの問題。

2−1)
プレイヤーAが裏向きに《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》をプレイした。
プレイヤーBはそれに対して《差し戻し/Remand》をプレイした。

《差し戻し/Remand》を解決する際に、プレイヤーAは
《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》の表を見せないといけないか?

2−2)
プレイヤーAが裏向きに《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》をプレイした。
プレイヤーBはそれに対して《奪取/Desertion》をプレイした。

《奪取/Desertion》が解決されるとどうなるか?


2−1)表を見せないといけない。

裏向きの呪文がスタックから場以外の領域に移動した場合、オーナーはすべてのプレイヤーに
その表を見せなければならない。(CR504.6)

忘れた場合は「PG124.公開忘れ」に該当する。ゆめゆめ注意なされよ。

2−2)表向きの《生けるものの洞窟》がプレイヤーBのコントロール下で場に出る。

変異によって裏向きにプレイされた呪文は、『解決される』と、呪文のときと同じ特性を
もったまま場に出る。(CR502.26b)

問題の場合、《奪取/Desertion》を解決すると、裏向きの《生けるものの洞窟》は打ち消され、
解決されていない。変異の裏向き効果はここで適用されなくなる。
したがって得られるのは表向きのオブジェクトである。

また、《奪取/Desertion》によって場に出る前(=スタック領域にある間)は、それは
クリーチャー呪文であるので、そのオブジェクトが表向きになりクリーチャーで無くなった
としても、それは場に出ることになる。

 
問3
現実に出会いたくないカードとしては上のほうに位置するカード、
《ヴォルラスの多相の戦士/Volrath’s Shapeshifter》についての問題。

3−1)
私が《ヴォルラスの多相の戦士》を場に出そうとしたときに
墓地の一番上のカードは《スパイクの飼育係/Spike Feeder》だった。

《ヴォルラスの多相の戦士》は結局どのような状態になるか?

3−2)
私が《ヴォルラスの多相の戦士》を場に出そうとしたときに
墓地の一番上のカードは《クローン/Clone》だった。
場には他にクリーチャーとして《灰色熊/Grizzly Bears》がいる。

《ヴォルラスの多相の戦士》は結局どのような状態になるか?

3−3)
《イクシドロン/Ixidron》によって裏向きになった《ヴォルラスの多相の戦士》を
私がコントロールしている。(場にはもう《イクシドロン/Ixidron》はいない。)
私の墓地の一番上のカードは《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》である。

この裏向きのクリーチャーを、{1}{U}支払って表向きにできるか?

3−4)
3−3)と同じ状況から、何らかの手段によって《ヴォルラスの多相の戦士》が表向きになった。
場には他にクリーチャーとして《灰色熊/Grizzly Bears》がいるのだが、

表向きになった《ヴォルラスの多相の戦士》は結局どのような状態になるか?


3−1)0/0となって墓地に置かれる。

《ヴォルラスの多相の戦士/Volrath’s Shapeshifter》はそのテキストがややこしく、
通常のコピー関連のクリーチャー(《クローン/Clone》や《ヴェズーヴァの多相の戦士》)
とは大きく異なる挙動をしめす。

《ヴォルラスの多相の戦士》の能力は、墓地の一番上のカードがクリーチャー・カードで
ある限り、そのカードの全ての文章をもつ、という効果だが、この効果は単純なコピー効果
ではない。継続的効果で分類すると、第1種(コピー効果)ではなく、第3種(文章変更)
にあてはまる。

つまり、場に出る際に〜という効果は適用されない(第3種の適用後にそのテキストを持つ)。
しかし、場に出たとき〜という能力は誘発する。

これを踏まえると、

場に出た《ヴォルラスの多相の戦士》は、《スパイクの飼育係/Spike Feeder》の全ての
テキストを持ち、「(2):カードを1枚捨てる。」のテキストを持つが、+1/+1カウンターが
上に乗ることがないので、結局0/0のままである。そして、状況起因効果のチェック時に
墓地行きとあいなる。

 
3−2)0/0となって墓地に置かれる。

上と同様に考える。場に出たあと、第3種の適用によって《ヴォルラスの多相の戦士》は、
《クローン/Clone》の全てのテキストを持ち、「(2):カードを1枚捨てる。」のテキストを
持つが、コピー先を選ぶのは「場に出る際」なので、すでにその選択をするには遅すぎる。

結局、「コピー先を選択していない《クローン/Clone》」に能力が追加された状態になるので、
やっぱり0/0である。

 
3−3)表向きになることができる。

裏向きのパーマネントの変異コストを公開し、その変異コストを支払うことで表向きにできる。
(CR502.26)

この場合、表向きの特性は《ヴォルラスの多相の戦士》の能力によって変更されたもの、
つまり《ヴェズーヴァの多相の戦士》のテキストと全く同じなので、変異コストは{1}{U}である。

従って、{1}{U}を支払って表向きになることができる。

 
3−4)0/0となって墓地に置かれる。

裏向きのパーマネントが「表向きになるに際し〜」という能力を持つことになる場合、
その能力はそのパーマネントが表向きになる間に適用される。
表になったあとで適用されるわけではない。(CR504.8)

この場合、裏向きから表向きになる間に、
《ヴォルラスの多相の戦士》が《ヴェズーヴァの多相の戦士》のテキストを持つことは無い。

表向きになったあとで第3種の適用を受け、それから《ヴェズーヴァの多相の戦士》の
テキストを持つようになる。つまり、「表向きになるに際し〜」の適用を受けることは無く、
コピー先を選ぶこともできない。

結局、「コピー先を選択していない《ヴェズーヴァの多相の戦士》」に能力が追加された状態
になるので、やっぱり0/0である。


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そんなところで。
9月9日(日)の C.B.L. 7th は、22名の参加をいただきました。
スイス5回戦にて行われた結果、Narita Chisato さんが見事全勝されました。

12点以上(5戦中4勝)の方は3名でした。
その3名が使用したデッキのリストを以下に掲載いたします。

次回 C.B.L. 8th は、10月に予定しておりますが、日程はプレリリースや
都道府県選手権などのからみがあるのでまだ未定です。

(8日(祝)か、21日(日)のどちらかを考えているのですが・・・)

あと、今回は新しい試みとして、最終戦の試合の模様を撮影しました。
編集した動画をニコニコ動画にupしました。
以下のurlにて視聴できます。

 C.B.L.7th 5回戦 1番卓 
1本目 http://www.nicovideo.jp/watch/sm1040880
2本目 http://www.nicovideo.jp/watch/sm1041889
3本目 http://www.nicovideo.jp/watch/sm1041959

デッキリストとともにお楽しみください。

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** WINNER **

Narita Chisato

Main
4《Elvish Spirit Guide》
4《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
4《ほくちの壁/Tinder Wall》
4《野生の朗詠者/Wild Cantor》
4《燃え立つ願い/Burning Wish》
4《金属モックス/Chrome Mox》
4《捨て身の儀式/Desperate Ritual》
3《巣穴からの総出/Empty the Warrens》
4《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》
3《冥府の教示者/Infernal Tutor》
4《土地譲渡/Land Grant》
4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
4《炎の儀式/Rite of Flame》
4《煮えたぎる歌/Seething Song》

2《Taiga》

Sideboard
4《紅蓮破/Pyroblast》
4《破壊放題/Shattering Spree》
1《落盤/Cave-In》
1《巣穴からの総出/Empty the Warrens》
1《ゴブリンの集中攻撃/Goblin War Strike》
1《記憶の点火/Ignite Memories》
1《冥府の教示者/Infernal Tutor》
1《簡略化/Simplify》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》

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* 2nd place *

Kondou Keiichi

Main
4《サバンナ・ライオン/Savannah Lions》
3《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》
4《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
4《アゾリウスの一番翼/Azorius First-Wing》
4《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》
3《Serendib Efreet》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4《吸収/Absorb》
4《Force of Will》
3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1《海賊の魔除け/Piracy Charm》
4《税収/Tithe》

4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《Tundra》
4《島/Island》
6《平地/Plains》

Sideboard
2《解呪/Disenchant》
3《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
2《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
4《不忠の糸/Threads of Disloyalty》
4《もみ消し/Stifle》

-----------------------------------

* 3rd place *

Ueda Hiroyuki

Main
4《魔の魅惑/Aluren》
4《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《強迫/Duress》
4《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
2《直観/Intuition》
4《根の壁/Wall of Roots》
4《花の壁/Wall of Blossoms》
1《スパイクの飼育係/Spike Feeder》
1《洞窟のハーピー/Cavern Harpy》
1《永遠の証人/Eternal Witness》
1《ギトゥの投石戦士/Ghitu Slinger》
1《調和スリヴァー/Harmonic Sliver》
2《大クラゲ/Man-o’-War》

4《Bayou》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
3《Tropical Island》
1《Underground Sea》
1《Volcanic Island》
1《Badlands》
1《島/Island》
1《沼/Swamp》
2《森/Forest》
1《冠雪の森/Snow-Covered Forest》

Sideboard
2《虐殺/Massacre》
2《蔓延/Infest》
4《方向転換/Divert》
4《クローサの掌握/Krosan Grip》
3《永遠の証人/Eternal Witness》

-----------------------------------
<状況1>

プレイヤーAは0/5の《根の壁/Wall of Roots》をコントロールしている。
プレイヤーBが、3/3の象・トークンで攻撃してきた。
Bの手札は潤沢にあり、自由に使えるマナ・ソースもある。
Aはこの象・トークンを、《根の壁》でブロックすべきか迷った。

A(さすがに・・・何かあるよなあ?)

Aは結局ブロックしないことを選んだ。


<状況2>

《黄泉からの橋》から出たトークンを見て。
A「そのトークンは何だっけ?」
B「黒のゾンビ・トークンで、2/2だよ。
A「じゃあ、そいつに《ショック/Shock》。」
B「はい。(といいつつ次のプレイを促す)」
A「あれ? トークンは消えるんじゃ?」
B「場に《不吉の月/Bad Moon》があるからね。破壊されないよ。」


<状況3>

お互いにスリヴァーがたくさん並んでいる。

A「これだけスリヴァーが多いとややこしいな。」
B「その《湿布スリヴァー/Poultice Sliver》のパワー/タフネスっていくつ?」
A「けっこうでかいよ。
B「・・・」


上記の<状況1>〜<状況3>は、実際のゲームで起こりうることを示したものである。
それぞれについて、罰則の対象になるものはあるだろうか? 全て認められる行為だろうか?

今日はこんな "communication policy" についてのお話。

おっと、毒消しをしておこうかね。

この記事は、私ことtestingが公式サイトやforumからの内容をまとめ、
自分なりに解釈したものです。
実際のゲームにおいては、ヘッドジャッジもしくは主催者の指示に従い、
適切に大会を進行するようにお願いいたします。
なお、本記事の内容は2007/09改訂のPGに従っており、これ以降の更新によって
例示された内容でも、解釈や罰則が変わる可能性があります。


 
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駆け引きというのはゲームにおいて重要な要素である。

上の<状況1>は、よくある序盤の光景である。
そのままだと意味がないのに、手札とマナをもったまま攻撃すれば、
相手は何かあると思うだろう。あわよくば何も無くても攻撃は通るかもしれない。

<状況1>を「意図的なミスを誘う非紳士的行為だ!」というプレイヤーは、おそらくいない。

このような、効果的なはったり(ブラフ)は、ゲームの要素としては重要である。
残り数点分のライフを削り取るのに一役買うかもしれないし、
《島/Island》をたくさん立て、手札を潤沢にすれば、それだけで相手はカードを使うのを
ためらうかもしれない。たとえ手札が土地ばかりだとしても。

ところが、はったりを『言う』ことに関しては、受け側のプレイヤーによって心象が変わる。

  「手札に《対抗呪文/Counterspell》があるよ。」
  「次のターンに全員で攻撃したら、僕の勝ちだね。」
  「ノープロブレム。きっと一番上は火力だ。」
   ・・・等々。

これまでは、はったりと懲罰に値する行為(=詐欺行為)に関しては明確な線引きがなく、
全て常識に従って行われていた。

今回改訂されたPGには、50番の項目に『意思疎通規定』が追加された。
これにより、プレイヤーのふるまいや言動のどこまでがはったりとして許容され、
どこからが詐欺行為として懲罰に値するのか、という線引きが行われた。

 
DCIの哲学

  DCIは哲学として、プレイヤーは「ゲームのルールをよく理解していること」「現在の
  局面にある相互作用によく気付くこと」「よい戦術的計画」によって有利をえるべき
  だと考えている。
  プレイヤーはゲームの進行中に対戦相手を助ける必要はないが、物理的に示されて
  いないデータを対戦相手に伝えないことによって局面を正しく認識できないことは
  認められない。(PG50.)

DCIはプレイヤーに対して、ルールに即した盤面をよく理解したうえで、戦術を練り、
それによって相手よりも上のプレイをすることを奨励している。これはいわゆる
『プレイング』という考えそのものである。相手のプレイングを上回るプレイングを
することによってゲームを優位に進めることは、ゲームに勝利するために不可欠である。

ただし、ゲーム中の情報を正しく認識できないようにする行為は禁じられている。
たとえば、ほとんど同じオハジキを使用して、+1/+1カウンターと蓄積カウンターを
同時に同じパーマネントに乗せたり、あいまいに土地を傾けて一見タップ状態なのか
アンタップ状態なのかを見分けにくくしたりすることは、認められない。

 
礼儀正しく

  状況によらず、プレイヤーは礼儀正しく敬意をもって対戦相手に接することが
  求められている。そうしない場合、非紳士的行為の懲罰を受けることになりうる。
  (PG50.)

「当然じゃないか。」と思われるプレイヤーもいることだろう。もちろんそれは正しい。
ただ、どこまでが礼儀正しいのかの線引きはルールに示されるべきではないし、
ここで論じることでもない。非紳士的行為であるか否かの判断はジャッジが行う。

 
意思疎通の大原則

  意思疎通に関する大原則は以下のとおり。
  現在進行中のゲームに関する発言は、知りうる限りで真実でなければならない。
  しかし、網羅的である必要はなく、慎重な省略や『非回答』によって対戦相手に
  最適解を導かせない(ただし不正行動ではない)プレイは許容される。(PG50.)

大原則(=Golden Rule:#黄金律(CR103)じゃないのね)が示されている。

大原則の1文目において、プレイヤーは正直であることが必要だとされている。
ゲームに関する発言において嘘をついてはいけない。
 (「当たり前だ!」と感じるそこのあなた。あなたは正しい。)

プレイヤーは時にゲームに関して間違えた発言をすることがある。そのような場合は
PGに示されている「PG120.ゲームルール上の誤り(GPE)」による罰則が与えられる。
ただし、ジャッジはそれが意図的に間違えていたかどうかを確認する必要がある。

2文目に示されている内容は、かなり深い内容をその内部に秘めている。

上に示されている<状況2>を例にとろう。
プレイヤーAが必要な情報はトークンのタフネスであり、《ショック/Shock》
でそれを倒せるかどうか、が問題になっている。ところがプレイヤーBから得られた
情報はトークンの元々の値が2/2であるというだけで、他の修正(この場合は《不吉の月》)
を考慮した値ではないのだ。
さて、プレイヤーBは、"意思疎通に反した" 罪に値するだろうか?

答えは「否」である。
プレイヤーBの発言は嘘ではない完全な真実であり、大原則に従い許容される発言である。
たしかに、Bは場の《不吉の月》によってトークンは3/3になっている事を省略しているが、
Aから聞かれた質問は「そのトークンは何か?」であるから、最低限明らかにしなくては
いけない情報をBは正確に発言している。なのでBが罰をうけることは全くない。

 
大原則の適用例

  ・非公開の情報に関する発言は、あらゆる意味において、正確である必要はない。
   非公開の情報の内容を含むブラフは、ゲームに不可欠である。
  ・今後の局面や今後の行動に関する発言は、正確である必要はない。その発言以降に、
   その発言が正しくなりえたかどうかは重要ではない。(PG50.)

手札やライブラリーにあるカードに関して何を言ってもかまわないし、それが真実で
あるかどうかは全く関係がない。前出の例、
  「手札に《対抗呪文/Counterspell》があるよ。」
  「次のターンに全員で攻撃したら、僕の勝ちだね。」
  「ノープロブレム。きっと一番上は火力だ。」
これらは全て大原則に従った許容される発言である。


  ・プレイヤーは、ゲームの物理的状況(タップ状態か否か、反転状態か否か、
   オブジェクトがどの領域にあるか)が常にはっきり判るように保つ責任がある。

当然といえば当然の行為であるので、特に解説はしない。


  ・プレイヤーが対戦相手に質問したとき、ほとんどの場合、対戦相手は答えない
   ことが認められている。回答することを選んだ場合、上記の大原則を遵守すること。

答えなければならない質問はあるが、それ以外の質問には「答えない」という選択肢が
常に用意されている。答える場合は大原則に従わなくてはいけない。
もっと簡単に言うと、答える場合は嘘をついてはいけない、ということだ。


  ・アクティブ・プレイヤーの直前のターンから現在までに取ったゲームの行動に
   関する問いには、プレイヤーは完全に、また誠実に、問いに答える義務を持つ。
  ・物理的状況ならびにアクティブ・プレイヤーの直前のターンから現在までに取った
   ゲームの行動によっては特定できないゲームの局面に関する問いには、プレイヤーは
   完全に、また誠実に、問いに答える義務を持つ。

 「どれに《巨大化/Giant Growth》をプレイしたんですか?」
 「このターンに何回呪文をプレイしましたか?」
 「その《真髄の針/Pithing Needle》は何を宣言しましたか?」

といった問いには完全に、誠実に問いに答えなくてはならない。これらはいずれも
現在のゲームの局面を正確に把握するための基本的な情報なので、これらについて
だんまりを決め込んだり、あやふやに答えたり、嘘をついたり(!)してはいけない。


  ・プレイヤーが対戦相手に質問することを選ばなかったり、必要な情報を得られなかった
   と思ったりした場合、ジャッジを呼んでもよい。ジャッジによる質問に対しては、
   プレイヤーは必ず(正確に、完全に)答えなければならないが、対戦相手に聞こえ
   ないようにテーブルを離れてから答えてもよい。


プレイヤー間で処理できない問題はどうするか? その場合はジャッジを呼ぶしかない。


  ・プレイヤーは、ゲームの局面を認識する責任がある。ジャッジは基本的に、
   プレイヤーが現在のゲームの局面を決定することを助けることはしないが、
   ルールやカードの相互作用、ならびに関連するカードのオラクルによる文章に
   ついての問いに答えることはできる。一般RELにおいては、ジャッジは教育の
   ためにゲームの局面を理解することを助けてもよい。


<状況3>を例に取ろう。

赤文字で書いたAの発言は大原則に従った発言(=非回答)であり、許容される。
この場合、Bは欲しい答(P/T)を得られていないので、ジャッジを呼んだとしよう。

  B「ジャッジー!」
  J「はいはい。いかがなされた?」
  B「(指差して)この《湿布スリヴァー》のパワー/タフネスはいくつですか?」

この質問にジャッジは答えることはできない。
もちろんジャッジはP/Tの値を正確に言うことはできる。が、それはBがゲームの局面を
決定するための手助けになってしまうので、それを言うことはできない。
プレイヤーは現在のゲームの局面を認識する責任がある。
「ゲームのルールをよく理解し」「現在の局面にある相互作用によく気付くこと」
ができているならば、このような質問(=P/Tはいくつですか?)が出てくることは一切ない。

それでも、プレイヤーはこのような質問をすると思われる。
ジャッジはこのような場合、次のような助け舟を出すべきだろう。

 J「ルールのどの部分、もしくはどのカードについての動きがわからないのですか?」
 B「このスリヴァーによる修正と、このエンチャントによる修正の、どちらが先なのか
  わかりません。」
 J「それらの修正はどちらも第6d種に分類されるので、タイムスタンプ順に処理をします。」

RELが一般であるならば、ジャッジはおもむろに答えを言ってもよい。
が、その後に解説をつけ、プレイヤーを教育することの方が重要である。
いずれ上のRELになれば、そのような答えはえられないのだから。


  ・プレイヤーは、誤解しうる発言で対戦相手に不正な行動をさせてはならない。
   プレイヤーは、不正な行動が起こったと対戦相手に偽ってはならない。


「前のターンに《殺戮の契約/Slaughter Pact》プレイしたよねえ。」
このような発言をして、実際には打ち消されたはずの《殺戮の契約》の誘発型能力を
誘発したように見せかけて、相手に不正な行動をさせる、ということはしてはならない。

まとめ

プレイヤーが、誠実に答えなくてはならない / 答えなくてもよい / 何を言ってもかまわない
ことについて以下にまとめておこう。

1)過去にプレイヤーがとった行動や、それによって特定される直には見えない情報:
  →完全に、かつ誠実に問いに答えなくてはならない。「答えない」という選択肢は無い。

  例えば《真髄の針/Pithing Needle》で指定した名前や、
  このターンに《サイカトグ/Psychatog》を何回パンプしたか? という問いには
  完全に、かつ誠実に問いに答えなくてはいけない。

2)直に見ることのできるゲームの情報や、ルール的な情報:
  →答えなくてもよい。答える場合は、大原則に従って答えなくてはいけない。

  例えば《有毒グール/Noxious Ghoul》のオラクルはどうだったか? や、
  そのクリーチャーのパワーはいくつ? という問いには答えなくてもよい。
  答える場合は大原則に従わなくてはいけない。

3)非公開の情報、未来の行動や局面に関する情報:
  →何を言ってもかまわない。

  さあ、はったりをカマそうじゃないか。

-------------------------------------------
これについてはいろんな意見があるものと思われます。
コメント欄は開放しておきますので好き勝手にどぞ。

rest.

2007年9月14日
今週のFMQは都合によりお休みです。
・・・連休ということにしてください。
#1週間ぶりのご無沙汰でした。
#巷では公式のローウィン・プレビューも始まり、
#新しいカードの内容に一喜一憂しているかと思われます。
#そんなプレリリースはもう来週末なんですよね。

ちょいと告知ー。

次回 C.B.L. 8th は10月8日(祝)に行います。
時間をちょっと早めに設定して行うつもりですので、気をつけてください。
告知はまた後日に行います。ポスターも鋭意作成中。

 
告知その2−。

WofC公式にて、ローウィン・プレリリースの日時が告知されております。

http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/events/prereleases-ja

東海は9月30日(日)、名古屋国際会議場にて行います。
受付時間は9:30〜15:00とありますので、
いつもどおりならば、32の倍数の人数でフライト制です。

それでは今週の問題。

問1
かたならし○×。

「カード・タイプが『部族』だけのオブジェクトは、プレイする事ができない。」

○か×か?

 
問2
毎度おなじみプレイヤーAとBが対戦している。

プレイヤーAは《奸謀/Conspiracy》をコントロールしており、
宣言は「ゾンビ」である。

さらに、プレイヤーAは《アンデッドの戦長/Undead Warchief》もコントロールしている。

2−1)
プレイヤーAはこの状態で、《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》を裏向きにプレイしたい。
プレイヤーAは何マナを支払わなくてはいけないだろうか?

2−2)
プレイヤーBがこの裏向きにプレイされた呪文を、《呪文の噴出/Spell Burst》で
打ち消したい場合、Xをいくつにすべきだろうか?

 
問3

ちょっとifの話をしよう。
以下のような2種類のカードがあったとする。

《Test Card 01》
{G}
Tribal Instant -- Cat
Target creture gets +1/+1 until end of turn.
If you control a Cat , draw a card.

《Test Card 02》
{G}
Tribal Instant -- Cat
Target creture gets +1/+1 until end of turn.
If you control a Cat card, draw a card.

この2枚のカードの挙動には、どのような違いがあるか?

----------
いつものように、回答は週明けにでも。
#今週末は、いよいよローウィンのプレリリースです。
#土曜日に先行して開催した地域は、
#色々とおこったやっかいごとを速報形式で流してくれると
#日曜に開催するところは楽になるんですけどねえ・・・

とりあえず携帯電話を持ちあるくかどうかを検討中です。

それでは先週の回答ー。


問1
かたならし○×。

「カード・タイプが『部族』だけのオブジェクトは、プレイする事ができない。」

○か×か?




部族は常にもう一つのカード・タイプをもち、プレイする際にはそのもう一つの
タイプに従う。(CR212.8a)

なので、質問のようなオブジェクトがもしあるとすれば、プレイする際に
もう一つのタイプを参照できないので、プレイすることはできない。

実際にこのようなオブジェクトを作成できるかどうかは問題としない。

 
問2
毎度おなじみプレイヤーAとBが対戦している。

プレイヤーAは《奸謀/Conspiracy》をコントロールしており、
宣言は「ゾンビ」である。

さらに、プレイヤーAは《アンデッドの戦長/Undead Warchief》もコントロールしている。

2−1)
プレイヤーAはこの状態で、《生けるものの洞窟/Zoetic Cavern》を裏向きにプレイしたい。
プレイヤーAは何マナを支払わなくてはいけないだろうか?

2−2)
プレイヤーBがこの裏向きにプレイされた呪文を、《呪文の噴出/Spell Burst》で
打ち消したい場合、Xをいくつにすべきだろうか?


2−1)2マナ

裏向きにプレイされるこの呪文は、クリーチャーというカード・タイプであり、
そのサブタイプは《奸謀/Conspiracy》によってゾンビである。

従って、《アンデッドの戦長/Undead Warchief》によって支払うコストが{1}下がり、
2マナを支払えばよいことになる。

2−2)X=0

この呪文の点数で見たマナ・コストは0である。

 
問3

ちょっとifの話をしよう。
以下のような2種類のカードがあったとする。

《Test Card 01》
{G}
Tribal Instant -- Cat
Target creture gets +1/+1 until end of turn.
If you control a Cat , draw a card.

《Test Card 02》
{G}
Tribal Instant -- Cat
Target creture gets +1/+1 until end of turn.
If you control a Cat card, draw a card.

この2枚のカードの挙動には、どのような違いがあるか?


2枚のカードの違いは、"Cat" か "Cat card" の違いである。

Catはクリーチャーのサブタイプなので、これはサブタイプが"Cat"である何かを指している。

呪文や能力が「カード/card」「呪文/spell」「発生源/source」という単語なしで、
タイプやサブタイプを用いてオブジェクトを表現している場合、場に出ているそのタイプ
のパーマネントのことを意味する。(CR200.9)

つまり、《Test Card 01》は、パーマネントとして"Cat"というサブタイプを持つもの
をコントロールしていれば、カードを引くことになる。

では、《Test Card 02》はどうだろうか。
上と同様に考えると、パーマネントではなく、カードとして"Cat"というサブタイプを
持つものをコントロールしていれば、カードを引くことになる。

しかし、これではあまりこの文章の意味がない。
なぜなら、《Test Card 02》自体のサブタイプが"Cat"なので、大抵の場合は
あなたは"Cat"をサブタイプに持つカードをコントロールしている。
・・・これ自身がスタック領域にあるカードだからだ。

他にも、ライブラリーや手札に"Cat"というサブタイプを持つカードがあった場合でも
カードを引くことになる。が、それをどう証明すればよいのだろうか?


(追記)
コメントにあるとおり、これらのカードにはコントローラーが存在しません。
文章の意味が通らなくなっていますので、訂正いたします。


実は、タイプもしくはサブタイプと、"card"を用いているテキストには、
必ず領域の指定もある。(CR200.9a)

《Test Card 02》は、領域の指定が無いのでおかしなことになっているだけだ。
《Test Card 02》を手直ししようとすればこのようになる。

  《Test Card 03》
  {G}
  Tribal Instant -- Cat
  Target creture gets +1/+1 until end of turn.
  If you control a Cat card in play, draw a card.

これは《Test Card 01》の劣化版になっていることにお気づきだろうか?
そう、《Test Card 03》だと、Cat・トークンを持っていてもカードを引くことができない。

サブタイプの一語でひっぱられないように。

-----------------------------
そんなかんじで。
環境が変わればルールも変わる。新エキスパンションが出るたびに
更新・改訂される総合ルール(CR)とオラクルですが、
今日付けのMaGoの記事でその一端が紹介されています。

まだ本文の詳細や、Gathererでの更新が行われていないので、
詳しいところは省いてざらっと紹介するにとどめます。

なお、総合ルールは10月1日、オラクルは9月28日に更新されます。

-----------------------------------------
・CompRules Changes

プレインズウォーカーや、忠誠度の追加、Un-シリーズにしか登場しないルールの削除
等が行われています。10月改訂文書が出た時点で、いつものように差分紹介を
行おうと思います。それまではWofCの記事文でも参照していてください。

http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/feature/424a1

-----------------------------------------
・Oracle Changes

サブタイプを変更する効果のテンプレートの統一

  《浅瀬のシャーマン/Reef Shaman》
旧){T}: Target land’s type becomes the basic land type of your choice until end of turn.
  ↓
新){T}: Target land becomes the basic land type of your choice until end of turn.

 この変更は2つの理由があり、ひとつは古い文章だと、対象にとっているのは土地である
 べきなのに、土地のタイプを対象にとっているように読めてしまうことです。
 また、もう一つは似たような効果をもつカードはきちんと土地を対象にとってある
 テンプレートを採用しているという事実があります。

 新しい文章は土地を対象にすることを明確化しています。

  #でも、日本語版だと全く関係がないこの変更。
  #なぜならちゃんと土地を対象にしているからだ! 想定していたのかは不明。

 
《Benthic Explorers》

 "Do A to do B"という文章になっていましたが、Aの部分はコストになります。
 ・・・ということは、この能力はマナ能力になりそうですね。

《カリブー放牧場/Caribou Range》

 現在のオラクルでは、サブタイプがカリブーであればなんでも生贄にできますが、
 やっぱりトークンであるカリブーしか生贄にささげられなくなります。

《機械仕掛けの駿馬/Clockwork Steed》、《Clockwork Swarm》

 Masters Editionで《機械仕掛けの獣/Clockwork Beast》に修正が入りましたが、
 それと同様の修正が行われます。

《Deep Water》、《Infernal Darkness》
 
 "normal mana"という言葉が、「マナのタイプ」を指すのか、それとも
 「マナのタイプと量」を指すのかがカードによって異なっていました。
 それらは他の同様な効果のカードと同じようになります。

《ドラゴンプラズマ/Dracoplasm》

 P/Tの値が*/*ではなく0/0になり、本体の能力が変更されました。
 Masters Editionの変更を反映したものとなります。

《Festival》

 印刷された文章により近くなるように修正されます。
 戦闘フェイズをすっ飛ばすのではなく、単に攻撃ができません。

《クロヴの吸血鬼/Krovikan Vampire》

 印刷された文章では、カウンターが乗るのはターンの終了時ですが、
 なぜかオラクルではダメージを与えた後になってました。
 これは元通りに修正されます。

《Mana Vortex》

 オラクルでは、土地を生贄にささげるのは場に出た時の誘発型能力になっています。
 が、元々はプレイ時に誘発するべきものなので、《時間の恐喝/Temporal Extortion》
 と同様の処理になるように文章が変更されます。

《ウルザの色眼鏡/Sunglasses of Urza》

 オラクルでは白マナを赤マナに変換する起動型能力でしたが、
 これは《天界の曙光/Celestial Dawn》のような常在型能力に書き換えられます。
 オリジナルにより近い文章になりますね。

《魔女エンジン/Witch Engine》

 第6版ルールの下で、印刷された文章のままでは、この能力はマナ能力になってしまい
 スタックに乗ることなく解決されてしまうので、対象を取ること自体が意味不明でした。
 長らくこの能力は対象を取らないようにオラクルで書き換えられていましたが、
 「対象を取る」場合はマナ能力ではない、とCRが改訂されたので、この文章は
 印刷されたものにより近くなります。

-------------------------------------------
creature type changes

いつもならば数枚のカードにのみ行われていた種族変更ですが、
今回のオラクル改訂では、実に1000枚以上のカードに影響が出ることになりました。

それほど今回の改訂は大きく、また多くの種族、ユニークなサブタイプ名が
絶滅することになります。

今回の変更は、いくつかの法則があります。

1)クリーチャー・タイプを持たないカードは、クリーチャー・タイプを新たに得る。

・古いセットの伝説の生物たちは、『クリーチャー -- レジェンド』のような表記であり、
 現在の文章では『伝説のクリーチャー -- (なし)』となってしまいます。
 これらのクリーチャーには、新たにサブタイプがつくようになりました。

・サブタイプのないアーティファクト・クリーチャーにも、新たにサブタイプがつくよう
 になりました。

・自分自身をクリーチャー化できるようなカードにも、クリーチャーになったときに
 新たにサブタイプを得るようになりました。

 
2)種名(race)を持たないクリーチャーは、その種名を得る。

 《サルタリーの僧侶/Soltari Priest》が「サルタリー」を得たように、
 あきらかにその種である場合は、その種名が加えられます。大抵はHumanです。
 つまり、「戦士」ならば、「人間・戦士」のようになるわけです。

3)職業(class)を持たないクリーチャーは、その職業名を得る。

 《エルフの射手/Elvish Archers》は、エルフではありますが、射手というサブタイプ
 を持ちません。射手はあきらかにサブタイプのリストにあるにもかかわらず、です。
 このような場合も、職業名が追加されます。いくつかの職業名は一つにまとめられます。
 たとえば、《ほげほげ 蛮人》や、《ほげほげ 山賊》は、『ならず者』になります。

4)もう使われていないような古いサブタイプ名は廃止。

 BeingやGaea’s-Avengerといった、今となってはあまりなじみのないサブタイプは
 廃止され、別のもっとふさわしくわかりやすいサブタイプ名になります。
 『トンボ』、『アリ』といったものは『昆虫/Insect』になります。

大体の変更は上の4つのどれかになります。また、絵のイメージが優先されているようです。
人間っぽいものはHumanであり、絵が騎士ならばKnightです。

---------------------------------
creature types changes in texts.

サブタイプはタイプ文だけにとどまりません。能力のテキスト内でも頻繁に使用されます。
以下はそのテキスト内における、クリーチャー・タイプの変更です。

《ゴブリンの王》を始めとする、カード名にサブタイプ名が入っているカード

《ゴブリンの王/Goblin King》ですでにご存知の通り、すでにクリーチャー・タイプ
"Lord"は存在しません。これらのクリーチャーはそれに示されるクリーチャー・タイプ
になり、「他の〜〜は、〜〜を得る」といったテキストに変更されました。
《冷眼のロヴィサ/Lovisa Coldeyes》等も、これに準じることになります。
一風変わったところでは、《Elephant Graveyard》でしょうか。
もう世界にManmothはいないので、これからは象でしか起動できません。

《象牙の守護者/Ivory Guardians》

クリーチャー・タイプ "Guardian" は消滅しました。理由は"Lord"の消滅と同じです。
+1/+1のボーナスは名前が《象牙の守護者》というクリーチャーに対して与えられます。
ちょっと弱くなりました。

《Aysen Crusader》

上のかわいそうな守護者に対し、強化されたのがこのカードです。
Heroというクリーチャー・タイプはこのたび(めでたく?)滅亡し、
あなたのコントロールする全ての Soldiers と Warriors に関して働くようになりました。
現在の2種に比べると、当社比約300倍ものカードが扱えるようになります。

《針金バエの巣/Wirefly Hive》

Wireflyというトークンを生み出しますが、これはクリーチャー・タイプとしては
Insectに統一されます。しかしこのままでは本来の動きをしないので、
名前は "Wirefly"、 クリーチャー・タイプは "Insect" というトークンを生み出します。
このような修正は、他のトークンを生み出す形の能力全てにおいて為されます。

アン・・・なんだって?

アングルード、ならびにアンヒンジドのみに存在するクリーチャー・タイプも
CRからは消滅します。分数やピンクという色は銀枠の世界で使えるものであり、
CR内では注意書きさえ書いておけばよい、という判断に基づくものです。

----------------------------
結果として、

1197枚のカードがオラクルでクリーチャー・タイプによる修正を受け、

146種類のクリーチャー・タイプが絶滅し、

8種類の新しいクリーチャー・タイプが増え、

全216種類のクリーチャー・タイプのリストになりました。

以下にその216種類を引用してこの記事をしめたいと思います。

Advisor, Anemone, Angel, Anteater, Antelope, Ape, Archer, Archon, Artificer, Assassin, Assembly-Worker, Atog, Aurochs, Avatar,
Badger, Barbarian, Basilisk, Bat, Bear, Beast, Beeble, Berserker, Bird, Blinkmoth, Boar, Bringer, Brushwagg,
Camarid, Camel, Caribou, Carrier, Cat, Centaur, Cephalid, Chimera, Citizen, Cleric, Cockatrice, Construct, Coward, Crab, Crocodile, Cyclops,
Dauthi, Demon, Deserter, Devil, Djinn, Dragon, Drake, Dreadnought, Drone, Druid, Dryad, Dwarf,
Efreet, Egg, Elder, Elemental, Elephant, Elf, Elk, Eye,
Faerie, Ferret, Fish, Flagbearer, Fox, Frog, Fungus,
Gargoyle, Giant, Gnome, Goat, Goblin, Golem, Gorgon, Graveborn, Gremlin, Griffin,
Hag, Harpy, Hellion, Hippo, Homarid, Homunculus, Horror, Horse, Hound, Human, Hydra,
Illusion, Imp,Incarnation, Insect,
Jellyfish, Juggernaut,
Kavu, Kirin, Kithkin, Knight, Kobold, Kor, Kraken,
Lammasu, Leech, Leviathan, Lhurgoyf, Licid, Lizard, Manticore, Masticore, Mercenary, Merfolk, Metathran, Minion, Minotaur, Monger, Mongoose, Monk,
Moonfolk, Mutant, Myr, Mystic,
Nautilus, Nephilim, Nightmare, Nightstalker, Ninja, Nomad,
Octopus, Ogre, Ooze, Orb, Orc, Orgg, Ouphe, Ox, Oyster,
Pegasus, Pentavite, Pest, Phelddagrif, Phoenix, Pincher,Pirate, Plant, Prism,
Rabbit, Rat, Rebel, Reflection, Rhino, Rigger, Rogue,
Salamander, Samurai, Sand, Saproling, Satyr, Scarecrow, Scorpion, Scout, Serf, Serpent, Shade, Shaman, Shapeshifter, Sheep, Skeleton, Slith, Sliver, Slug, Snake, Soldier, Soltari, Spawn, Specter, Spellshaper, Sphinx, Spider, Spike, Spirit, Splinter, Sponge, Squid, Squirrel, Starfish, Survivor,
Tetravite, Thalakos, Thopter, Thrull, Treefolk, Triskelavite, Troll, Turtle,
Unicorn,
Vampire, Vedalken, Viashino, Volver,
Wall, Warrior, Weird, Whale, Wizard, Wolf, Wolverine, Wombat, Worm, Wraith, Wurm,
Yeti,
Zombie, Zubera

---------------------------
そんなところで。
明日はローウィンのルール入門からの注意点とか。

Lorwin Rules Primer notes.

2007年9月27日
ローウィンのルール入門が公開されています。(mjmj.info)

いつものように、気になった点をつらつらと。
プレイヤー視点ではない、ジャッジ視点からの文章もあるので、その辺は許してくださいな。

あ、そうそう、
序文にもあるように、あるカードの表記がルールやオラクルと矛盾する場合、
カードに印刷されているものが正しいものです。

「某所のスポイラーの英文はこうだったよ! なんでプレイヤーに飛ばないの?」

と言われても、どーしよーもありません。あなたの手にあるカードが真実です。

 
----------------------------------------
プレインズウォーカー/Plainswalkers
----------------------------------------

おいらの9月3日付の記事(http://diarynote.jp/d/74598/20070903.html)で、
さんざん書いているので、特に付け加えることはありません。
ルール入門の文章をよく読んでおいてください。

#余談ですが、この3週間というもの、上記の日付の記事に対する逆リンクが
#ものすごく多かったです。新セット・新カードタイプという注目が大きかったのでしょうか。

ダメージの割り振りに関してだけはちょっと注意が必要です。
戦闘ダメージならば、それは攻撃クリーチャーがプレインズウォーカーに攻撃を
しているはずですので、わかりやすいです。
非戦闘ダメージならば、あなたが対戦相手にダメージを与える場合に、その対戦相手が
コントロールするプレインズウォーカーに「移し換え」ることができます。

移し換えなので、置換・軽減効果と同様に考えます。
明日のFMQでちょっとした状況を提示するので、よく考えてみてください。

また、双頭巨人戦における挙動もすこし注意が必要です。
基本的には、「チームメイトがコントロールしているプレインズウォーカーは、
対戦相手がコントロールしているとは扱わない。」とだけ押さえていれば良いでしょう。

 
----------------------------------------
部族/Tribal
----------------------------------------

未来予知でも1つのカードが部族をもっていました。
部族はカード・タイプではありますが、むしろクリーチャー以外のカードが、部族に
よってクリーチャー・タイプのリストを持つ、という認識のほうが良いかも知れません。

部族が追加されたことによって、テキスト内にサブタイプが書かれている場合の
挙動が注目されることになります。以下はその見分け方です。(CR200.9)

1)「サブタイプ」だけを用いて、オブジェクトを表現している場合
  →そのサブタイプを持つ、場に出ているパーマネントのことを指す。

2)「サブタイプ」と共に「呪文/spell」を用いて、オブジェクトを表現している場合
  →そのサブタイプを持つ、スタック領域にある呪文のことを指す。

3)「サブタイプ」と共に「発生源/source」を用いて、オブジェクトを表現している場合
  →そのサブタイプを持つ、能力もしくはダメージの発生源のことを指す。

4)「サブタイプ」と共に「カード/card」、領域名を用いて、オブジェクトを表現している場合
  →そのサブタイプを持つ、指定された領域にあるカードのことを指す。

ローウィンのルール入門には、

― カードに「ゴブリン・カード」と書かれている場合、それは場に出ていない
あらゆるゴブリン・カードに影響する。これにはゴブリン部族が含まれる。


とも書かれています。領域指定がなければ、どのみち場にでているかどうかは
関係ありませんので、実際のカード・テキストの自然な解釈に従ってください。

----------------------------------------
激突を行う/Clash
----------------------------------------

対戦相手を一人選んで、(対象にはとってません)お互いにライブラリーの一番上を
公開して、点数で見たマナ・コストが大きいほうが「勝ち」です。
その後、お互いにその公開したカードを、「一番上」か、「ライブラリーの底」に置きます。

詳しい順番はルール入門に書かれていますが、簡単に書くと上の通りになります。

激突を行うだけで誘発するカードと、激突に勝つことによって誘発するカードが
あるようなので、テキストをよくご覧ください。特に、判断を下す側は。

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多相/Changeling
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多相は特性定義能力です。これは「このオブジェクトはすべてのクリーチャー・タイプである」
を意味します。特性定義能力なので、全ての領域で適用されます。

多相をもつクリーチャーが、多相を失ったり、他のクリーチャー・タイプになったり、
クリーチャー・タイプを失った場合はそれぞれ挙動が異なります。
ルール入門にも書かれていますが、特性定義能力、第4種、第5種の適用順番を
落ち着いて考えれば理解できるかと思います。

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覇権/Champion
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覇権は2つの誘発型能力を指します。

「このパーマネントが場に出たとき、あなたがコントロールする他の[オブジェクト]を
ゲームから取り除かないかぎり、それを生け贄に捧げる。」
「このパーマネントが場を離れたとき、その取り除いたカードをオーナーの
コントロール下で場に戻す。」

2つともナイトメアなどでおなじみの能力なので、理解しやすいと思います。
2番目の能力にある「その取り除いたカード」とは、1番目の能力で取り除かれたカード
しか指しません。(CR217.7d)

ルール入門には
ローウィンの他のすべての覇権を持つカードは「覇権([クリーチャー・タイプ])」
を持つ。この能力はクリーチャーに限定されない。例えば、「覇権(キスキン)」を持つ
カードであれば、キスキンであるエンチャントをゲームから取り除くこともできる


とありますが、先ほどの「部族」の項目で解説したとおり、カードでないトークンでも
取り除いて良いことになります。(もちろん帰ってきません orz)

覇権を持つクリーチャーが場に出て、1番目の能力を解決する前にコントローラーが
変わった場合、このクリーチャーは生け贄に捧げられることがありません。
なぜなら、もうあなたはこのクリーチャーをコントロールしていないので、
生け贄に捧げることが不可能だからです。(→想起/Evokeも見よ)

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想起/Evoke
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想起は代替コストを設定する常在型能力と、それが場に出たときに機能する誘発型能力
の2つの能力を現しています。

「このカードのプレイにおいて、あなたはそれのマナ・コストではなく[コスト]を支払ってもよい。」
「このパーマネントが場に出たとき、それの想起コストが支払われていた場合、
それのコントローラーはそれを生け贄に捧げる。」

ローウィンの想起を持つクリーチャーは、たいていの場合、場に出た時の誘発型能力を
別に持っています。これらの能力と想起による能力が同時に誘発するような場合は、
その処理の仕方に気をつけてください。

想起コストを支払ってプレイしたクリーチャーが場に出て、誘発型能力を解決する前に
コントローラーが変わった場合、このクリーチャーは生け贄に捧げられます。
覇権と異なり、想起による誘発型能力は、これ自体のコントローラーへ生け贄を
捧げることをしているためです。(→覇権/Championも見よ)

ルール入門に記されているカード・テキストの注釈文では、覇権と想起のこの違いが
ほとんどわかりません。あまり起こらない事態だとは思いますが、注意してください。

(指示語の違いはありますけどね・・・)

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秘匿/Hideaway
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秘匿は常在型能力(置換効果)と誘発型能力の2つを指します。

「このパーマネントはタップ状態で場に出る。」
「このパーマネントが場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを見る。
それらのうち1枚をゲームから裏向きに取り除き、残りをあなたのライブラリーの一番下に
望む順番で置く。そのカードがゲームから取り除かれているかぎり、そのパーマネントを
コントロールしていたプレイヤーはそれを見てもよい。」

秘匿によって裏向きに取り除かれたカードは、現在その秘匿能力をもつパーマネントを
コントロールしているプレイヤーは、表を見ることができます。加えて、過去にそのパーマ
ネントをコントロールしていたプレイヤーも、表を見ることができます。
この表を見てもよいという部分は、カードの注釈文からは読み取ることができません。注意。

秘匿を持つパーマネントが場を離れたら、取り除かれたカードを見ることができなくなります。
これも金曜日のネタですかね。

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命令/Command サイクル
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ローウィンには、命令と呼ばれる5枚のカードのサイクルがあります。
通常のモード選択と同じようにしますが、選ぶのはそのうち2つです。
ただし、同じモードを2回選ぶことは出来ません。
解決時には、書かれている順番で解決します。

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インカーネーション/Incarnation サイクル
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ローウィンには、クリーチャー・タイプ“インカーネーション”を持つ5枚のカードの
サイクルがあります。これらは、墓地に置かれたときにライブラリーに加えられます。
この能力自体は「墓地に置かれたとき」に誘発する誘発型能力です。
どの領域からでもかまいませんし、誘発するのは墓地領域からです。

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そんなところで。
明日はローウィン関連FMQと、東海プレリリース情報、あとついでにCBL8thです。
1つ目ー。

ローウィン・プレリリース東海+長野のお知らせです。

9月29日(土)−長野(松本)

場所 長野県理容会館 5階大会議室 (http://www.nagano-riyo.jp/rent.htm)
受付 10:00〜10:30 参加費:3000円
 トーナメントパックx1+ブースターx2 を使用したシールド戦
 スイスドロー 5〜6回戦

土曜日は他にも、東京(板橋)と兵庫(西宮)で行われます。

 
9月30日(日)−東海(名古屋)

場所 名古屋国際会議場 (http://www.ncvb.or.jp/ncc/)
受付 09:30〜15:00 参加費:3000円
 16人ごとのフライト制
 トーナメントパックx1+ブースターx2 を使用したシールド戦
 スイスドロー 4回戦

東海地区では、以前のプレリリースとは異なり、今回は16名のフライト式となります。
スイスドローは4回戦固定となります。

また、サイドイベントとして、オープンデュエルを行います。
初めてM;tGに触れるプレイヤーを対象とし、ローウィンの構築済パック1つで
他のオープンデュエル参加者と戦っていただきます。

特に時間制限などは無く、DCI No.の必要もありません。
気軽にゲームを楽しんでいただくのが目的です。
困ったことがあればスタッフに声をおかけください。

なお、オープンデュエルの募集は11時より。パックに限界数がありますので
希望者多数の場合は参加をお断りさせていただく場合があります。ご了承ください。

 
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2つ目ー。

次回おいら主催イベント、C.B.L. 8th の告知です。

10月08日(祝)
場所:Big Magic 名古屋矢場町店
受付: 13:30〜14:00 (いつもより1時間早くしています)
レガシー / スイスドロー 4〜5回戦

詳しくは上の[HOME]または http://www.remus.dti.ne.jp/~testing/mtg/eventindex.html を。

また、前回のC.B.L. 7thにおいて、忘れ物を預かっております。
心当たりのある方は、BM名古屋店まで直接店員さんに尋ねていただくか、
もしくは私のほうまでご連絡ください。


連絡先→ "testing_dagあっとまーくmail.goo.ne.jp" まで。あっとまーくは@にして下さい。

 
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3つ目ー。

今週の問題。

ローウィンのルール入門の知識が要る出題です。
見ないで答えてもあんまり得はありません。

問1
かたならしじゃない○×。

「多相/Changeling を持つクリーチャーが、クリーチャーで無くなった場合、
 そのサブタイプは必ず失われる。」

○か×か?

 
問2

ローウィンのプレリリースは明日だというのに、待ちきれないプレイヤーAとBが、
わざわざ紙でproxyを作って対戦をしている。

プレイヤーAは、忠誠カウンターが3個乗っている《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》
(緑色のプレインズウォーカー)と、《サマイトの癒し手/Samite Healer》を
コントロールしている。

現在はプレイヤーBのターンである。

B「じゃ、《火葬/Incinerate》を(Aの)本体に。」
A「《サマイトの癒し手/Samite Healer》を起動して、僕に軽減の盾を作ります。」
B「OK。それは解決していいよ。」
A「はい、1点軽減する盾が作成されました。《火葬》も解決していいよ。」
B「んー・・・これってどうなるの?」
A「軽減も置換もできるから・・・あれ?」

A,Bは《火葬》の処理で悩んでいるようだ。
A,Bの選択によって、どのような結末が考えられるか? ありうる全ての結果を述べよ。
その上で、あなたがもっとも「A,Bが共に最善」であるといえる選択はどれか?


 
問3 (難)

ルール入門の 秘匿/Hideaway の項目には、以下のようにある。

* 秘匿を持つ土地が場を離れたら、誰も取り除かれたカードを見ることができなくなる。

ところが、以前にFMQで出したとおり、同じように裏向きで取り除くカードである、
《道化の王笏/Jester’s Scepter》を出したあと、それが壊されたとしても、
依然として裏向きに取り除かれたカードの表を見ることができるのだ。

両者の違いは何か? ルール入門に書かれているCR項目が正しいとして考えよ。

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そんなところで。回答はいつものように週明けにでも。

ローウィンの世界を楽しんでください。

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