認定大会におけるカードスリーブについて書いてみる。

事前に毒消しを。

この記事は、私ことtestingが公式サイトやforumからの
内容をまとめ、自分なりに解釈したものです。
実際のゲームにおいては、ヘッドジャッジもしくは主催者の指示に従い、
適切に大会を進行するようにお願いいたします。
なお、本記事は、無地でないスリーブの使用を推奨するものではありません。


それでは本題を。

 1)スリーブの種類分け

カードスリーブは最近多くのものが店に並ぶようになり、色も質感も様々である。
中でも、柄つき(絵が描いてあるもの)は種類が多くあって、目を惹く。

 ・無地
 なんの味も素っ気もない無地のスリーブ。裏からカードが若干透けて見える
 ものもあるが、たいていの物は裏からでは全く見えない。
 色はM;tGの5色を始め、様々な単色の色がある。

 ・柄つき(絵つき)
 裏面に、ゲームのロゴもしくは一枚絵が書かれているスリーブ。
 ロゴや絵の大きさは様々で、ワンポイントにしか使われていないものもあれば、
 スリーブ1枚全部をキャンバスとした大きな絵のものもある。

 ・メタリック(鏡面)
 裏面がきらきらと光る仕上げになっているスリーブ。
 大抵は銀色だが、金色や他のメタリックカラーで仕上げているものもある。

 ・ホログラフ
 お菓子のおまけシールによくあるような、小さな四角のホログラフが大量に
 裏面にあしらわれているスリーブ。ぴかぴか光るので格好いいと思う人も。
 
大抵はこれらに分類されるだろう。

だが、実際にこれらのスリーブを公認大会で使用するとなると、ちょいと勝手が違う。
無地が一番良いのだ。
他のスリーブは、どこが駄目なのかを次の項で説明しよう。

 2)良くないスリーブ

柄つきのスリーブが敬遠される理由として、
「裏から見分けがつく」つまり、「区別できるカード」として判断されがち、
というものがある。これは正しい。

だが、裏から見て区別ができるかそうでないかというのは、スリーブによるものではない。
試合を重ね、傷が細かくついた(=くたびれた)スリーブは、たとえ無地であっても
個々の傷が微妙に違っているので、厳密には区別がつく。

それでも通常ならばそれらの傷は他との区別ができたとしても、その表面がわからない
限り、それによって利益を得ることが難しいので、重大な問題にはならない。(PG221.)
大抵はスリーブの交換を指示されておしまいであろう。

では、柄つきのスリーブがなぜ駄目なのか?

ゲームを行っている場合、裏向きである大半カードはどこにあるだろうか?
・・・そう、ライブラリーである。そしてライブラリーのどこに特定のカードがあるか
わかるようであれば、それは立派に「区別できるカード」である。

ライブラリーのどこに入っているかを見分けるのには、カードの側面を見るのが一番
簡単である。柄つきのスリーブには側面まで絵が入っているものがある。
製造工程の違いで柄がずれているものもあれば、意図的な細工(!)をして
スリーブに印をつけ、側面からカードの識別をできるようにしてしまえばよい。
柄つきのスリーブでは傍目からだとそれとわからないように容易にできる。
これが柄つきのスリーブが「良くない」理由の一つである。

側面まで柄の入っていないスリーブは、この「良くない」部分を多少改良してはいる。

 
次はメタリックスリーブについて。
メタリックスリーブは表面が光っているが、これが鏡の役割をして、次のカードを
見ることができてしまうのだ。カードを少し浮かせてやると、カードの端が
少し見える。これだけでも十分情報は得られるので、不正に次のカードを
見ることが比較的容易にできる(という疑いがある)。
なので、これも「良くない」。

 
最後にホログラフスリーブについて。
ホログラフスリーブは、テーブルの向こう側から見ると、
カードの境目がわかりづらいという欠点がある。
悪いやつはいるもので、ライブラリーを一枚だけずらしてドローする代わりに、
2枚ずらしてドローしてもわかりにくいという性質がある。
意図的に対戦相手の視認性を妨害しているという点でも、
ホログラフスリーブは「良くない」。

 3)ルール適用度(REL)による教育の指針

今まで良くない良くないと言ってきたが、それでは絶対使っては駄目なのだろうか。
大会にあまり参加しない人が、ふと店にあった柄つきのスリーブを購入し、
それで大会に出場するのはいけないことだろうか。

一般の大会(REL=一般)であるなら、そのような事態になった場合に、
プレイヤーに対する教育として、「このようなスリーブを使ってはいけないよ」
と諭し、簡単に理由も添えてあげるのが望ましい。
その大会内では、一時的にでもそのスリーブを使って良いように配慮すべきである。
#もちろん、主催者またはHJがそれに反対した場合はその意向に沿うべきである。

RELが競技レベルの大会ではどうだろうか。
デッキチェックが行われるので、区別のつきそうなスリーブがあれば、
それはデッキチェックの候補となるだろう。
が、それがあまりに多くのプレイヤーであったとすれば、それは問題である。
一般参加の人間も多いので、スリーブに関しての問題で重篤な罰則を与える
必要はないが、区別が容易につくスリーブを使用しているプレイヤーには、
スリーブの変更をしてもらうことが望ましい。

RELがプロレベルの場合は・・・このような「良くない」スリーブは
極力使うべきではない。使わないに越したことはないし、使うことによって
余計な誤解を招きかねない。

例外はUltraPro社の販売しているWofC公認スリーブ(黒地に黄色のMagicロゴ)
である。これは無地でないスリーブだが、プロツアーや世界選手権で使用が
認められている。視認性が良く、反射による写りこみも無く、端にロゴが届いて
いないので、横から区別がつくことも無い・・・からだそうな。

ただ、やはりWofC公認といえどこれは無地でない「柄つき」スリーブなので、
(特に国内のプレミア・イベントで)使用する際には、確認をしておくのが
望ましい。

------------------
そんなところで。

お気に入り日記の更新

お気に入り日記

登録したユーザー
102
登録されたユーザー
1010

最新のコメント

日記内を検索