#週末はFinals予選@大阪で、スタッフをやらせてもらいました。
#ヘッドジャッジだということを聞かされたのは当日でしたが。
#参加者数は200人きっちりでした。人数の多さと会場の関係など、
#よい経験になったと自分では思います。

サイドイベントの双頭巨人戦・ドラフトは結構な盛況ぶり。
よく考えると、8人ドラフトよりも短時間で終わるんですよね、この方式。

(ドラフトのピックに時間はかかるが、2回戦かつ1本制のため)

それでは、先週の回答ー。

問1
かたならし○×。

「プレインズウォーカーも裏向きになれる。」

○か×か?




場にあるプレインズウォーカーはパーマネントである。
パーマネントならば、それには位相があり、
「アンタップ/タップ」、「非反転/反転」、「表向き/裏向き」
のそれぞれについていずれかの状態である。(CR510)

なので、位相が裏向きのプレインズウォーカーは(CR的に)ありうる。

 
具体的なカードを用いて作成しようとするならば、
《マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice》でアーティファクトでもあるようにし、
《機械の行進/March of the Machines》でクリーチャーでもあるようにした後に、
《イクシドロン/Ixidron》でも出して裏返しにするくらいだろう。

#もちろん、この方法でパーマネントは全て裏返しにできてしまう。

 
問2
なんとかして価値の薄いレアカードをデッキに投入しようとして、
日々のデッキ構築を行っているプレイヤーAとBがいつもの試合をしている。

さて、場にはプレイヤーBが無謀にも《生命と枝/Life and Limb》を場に出している。

プレイヤーAは、自分のコントロールする《灰色熊/Grizzly Bears》と、
《森林の変わり身/Woodland Changeling》を対象に、
《ヴェリズ・ヴェルの刃/Blades of Velis Vel》をプレイした。

それぞれのパワー/タフネスの値はいくつになるか?


どちらも 3/1

どちらのクリーチャーも、《ヴェリズ・ヴェルの刃/Blades of Velis Vel》によって
全てのクリーチャー・タイプを得る。
それは苗木でもあるので、《生命と枝/Life and Limb》によって森の土地でもある。

ここまでが第4種(タイプ変更効果)の処理である。

では、第6種(パワー・タフネス変更効果)の処理に移ろう。

《ヴェリズ・ヴェルの刃/Blades of Velis Vel》と、《生命と枝/Life and Limb》の
第6種の効果は、いずれも第6b種である。なので、タイムスタンプ順に処理される。
つまり、どちらのクリーチャーも、1/1になった後で+2/+0の修整を受けて、
3/1となる。

最終的な特性は以下の通り。《灰色熊》を例にあげる。

 名前:《灰色熊/Grizzly Bears》
 マナ・コスト:{1}{G}
 タイプ: クリーチャー・土地 -- (全てのクリーチャー・タイプ)・森
 テキスト:なし
 P/T : 3/1

 
問3
ある試合のこと。

私は《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》をコントロールしている。

対戦相手は《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》をコントロールしており、
上にある忠誠カウンターは9個である。

3−1)私は1/1のゴブリン・トークンを多数コントロールしている。
《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》に攻撃するとし、全ての忠誠カウンターを取り除くには、
最低何体の1/1ゴブリン・トークンで攻撃しなくてはならないだろうか?

3−2)私の手札は《火葬/Incinerate》が4枚ある。
《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》の上にある全ての忠誠カウンターを取り除くには、
最低何枚の《火葬/Incinerate》をプレイすればよいだろうか?


素直に考えると以下のようになるだろう。

「《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》でダメージが倍になるのだから、
 1)はトークンが5体いれば10点与えられる。
 2)も同じように、2枚あれば12点いくだろう。これでどっちも9個の忠誠カウンターを除ける。
 だから、1)5体 2)2枚 。」

 
 
・・・残念ながらそう甘くない。

 《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》のオラクルは以下の通り。

  If a source would deal damage to a creature or player, it deals double
  that damage to that creature or player instead.

つまり、プレインズウォーカーに与えられるダメージは、《ラースの灼熱洞》による
恩恵を受けることが無い。

したがって、3−1)では最低9体の1/1トークンが必要である。

3−2)については、もう少し考えが要る。

《火葬/Incinerate》をプレイして《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》の忠誠カウンターを
減らそうとする場合、まずはそのコントローラーへ《火葬/Incinerate》をプレイし、
ダメージを与える際に「では代わりに《ジェイス・ベレレン》へ与えます」という選択を
しなくてはならない。(CR212.9g)

では、実際に上の問題の状況で《火葬/Incinerate》のダメージを解決しよう。
置換効果が同時に適用される。

  i)《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》による置換効果
  ii) プレインズウォーカーへの移し変え効果

この順番を選択するのは対戦相手である。(《火葬》をプレイした側ではない)
仮にi)を先に適用することを選んだとする。この場合、ダメージは2倍になり、
さらにまだii)を適用することができるので、《火葬》をプレイした側は
プレインズウォーカーへの移しかえを行うことを選べばよい。

逆に、先にii)を適用すると、《火葬》をプレイした側がプレインズウォーカーへの
移しかえを行うと、すでにそれは「クリーチャーかプレイヤーにダメージを与える」
ことにならないために、i)は適用されることが無くなる。

つまり、(賢明なプレイヤーならば)常にii)を先に適用することを選ぶので、
《火葬》1枚では、忠誠カウンターを3つしか減らすことができない。
なので、3−2)では3枚の《火葬》が最低必要である。

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《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》に関して、ただ単に「ダメージを2倍にする」
という認識でいると間違ってしまう。このようなのは先入観でしかないので、
何かを判断するときは(経験も重要ではあるが)先入観はまず切って捨てるべきである。

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とはいえ、ローウィンが発売されるまでは、ダメージを受けるべきものが
クリーチャーかプレイヤーでしかなかったので、過去のカードにプレインズウォーカーへ
の認識を正常に対処せよ、というのは無理があると感じる。
ごく最近のカード、未来予知の《紅蓮術士の刈り痕/Pyromancer’s Swath》でも
おなじようなことが起こる。このようなカードは他にも多数存在する。

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そんなところで。

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