11月29日に行いましたC.B.L.32ndは37名の参加がありました。

席数が足りずにトコロテン方式を採用しました。
そのために閉店時間ぎりぎりまでかかってしまいました。
プレイヤーの方にはご不便をおかけして申し訳ありません。

スイス5回戦の結果、全勝で Hoshino Shin’ya さんが優勝しました。
Hoshinoさんはエターナルパーティの1BYEを獲得しています。

次回C.B.L.33thは12月20日もしくは27日を予定しています。
日時か確定次第、あらためて告知いたします。


それでは、4勝以上(12点以上)のデッキリストです。お楽しみ下さい。

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** WINNER **

Hoshino Shin’ya

Main
4《野生のナカティル/Wild Nacatl》
3《密林の猿人/Kird Ape》
4《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
4《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》

4《稲妻/Lightning Bolt》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
4《流刑への道/Path to Exile》
2《森の知恵/Sylvan Library》
2《火炎破/Fireblast》

3《乾燥台地/Arid Mesa》
3《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
3《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4《不毛の大地/Wasteland》
3《Taiga》
2《Plateau》
1《Savannah》
1《森/Forest》
1《平地/Plains》

Sideboard
2《忘却の輪/Oblivion Ring》
3《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》
4《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
3《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
3《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》

-------------
* 2nd place *

Sawada Rui

Main
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
2《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
1《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》

2《思案/Ponder》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《Force of Will》
4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
3《目くらまし/Daze》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1《呪文嵌め/Spell Snare》
4《相殺/Counterbalance》
3《炎渦竜巻/Firespout》

2《汚染された三角州/Polluted Delta》
3《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4《Tropical Island》
4《Tundra》
2《Volcanic Island》
2《島/Island》

Sideboard
2《青霊破/Blue Elemental Blast》
1《水流破/Hydroblast》
2《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
2《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》
2《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》

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* 3rd place *

Kondou Keiichi

Main
4《野生のナカティル/Wild Nacatl》
4《密林の猿人/Kird Ape》
4《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
3《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
2《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
2《長毛のソクター/Woolly Thoctar》
2《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》

4《稲妻/Lightning Bolt》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
2《怨恨/Rancor》
3《忘却の輪/Oblivion Ring》
2《土地譲渡/Land Grant》

3《乾燥台地/Arid Mesa》
3《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
2《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2《地平線の梢/Horizon Canopy》
4《Taiga》
2《Plateau》
1《Savannah》
1《山/Mountain》
1《平地/Plains》
1《森/Forest》

Sideboard
2《ヨツンの兵卒/Jotun Grunt》
3《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
2《原基の印章/Seal of Primordium》
1《クローサの掌握/Krosan Grip》
3《流刑への道/Path to Exile》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》

-------------
* 4th place *

Satou Daisuke

Main
4《野生のナカティル/Wild Nacatl》
4《密林の猿人/Kird Ape》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
2《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
2《ルーンの母/Mother of Runes》

4《稲妻/Lightning Bolt》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
4《流刑への道/Path to Exile》
2《火炎破/Fireblast》
2《森の知恵/Sylvan Library》

2《乾燥台地/Arid Mesa》
4《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
3《Taiga》
2《Plateau》
1《Savannah》
1《怒りの穴蔵、スカルグ/Skarrg, the Rage Pits》
1《山/Mountain》
1《森/Forest》
1《平地/Plains》

Sideboard
3《赤霊破/Red Elemental Blast》
2《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》
2《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
2《真髄の針/Pithing Needle》

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* 5th place *

Uno Ryuutarou

Main
4《極楽鳥/Birds of Paradise》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
2《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
3《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
2《永遠の証人/Eternal Witness》
2《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》
1《堕ちたる者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Fallen》

4《思考囲い/Thoughtseize》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
3《名誉回復/Vindicate》
3《破滅的な行為/Pernicious Deed》

4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
2《湿地の干潟/Marsh Flats》
1《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1《樹上の村/Treetop Village》
1《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》
1《ヴォルラスの要塞/Volrath’s Stronghold》
2《不毛の大地/Wasteland》
2《Bayou》
2《Scrubland》
2《Savannah》
2《森/Forest》
1《沼/Swamp》
1《平地/Plains》

Sideboard
2《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
2《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
3《根絶/Extirpate》
3《仕組まれた疫病/Engineered Plague》
3《クローサの掌握/Krosan Grip》
2《窒息/Choke》

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* 6th place *

Kainuma Shigeru

Main
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
2《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
1《悪斬の天使/Baneslayer Angel》

4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《渦まく知識/Brainstorm》
3《思案/Ponder》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4《Force of Will》
3《目くらまし/Daze》
4《相殺/Counterbalance》
3《炎渦竜巻/Firespout》
1《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》

4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《Tropical Island》
4《Tundra》
2《Volcanic Island》
2《島/Island》

Sideboard
2《呪文嵌め/Spell Snare》
1《水流破/Hydroblast》
2《青霊破/Blue Elemental Blast》
1《仕組まれた疫病/Engineered Plague》
1《三角エイの捕食者/Trygon Predator》
3《クローサの掌握/Krosan Grip》
2《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
1《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1《貪欲な罠/Ravenous Trap》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》

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#Google日本語入力の予測変換で、カード名を変換し可能なことに気づきました。
#なかなか面白いです。

《》が付かないので、今のところはあんまり使用しませんが。

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東海wikiの情報を更新しました。

おいら主催では、12月12日にホビステ杯(スタンダード)、
12月13日にC.B.L.33rd(レガシー)、12月23日にホビステ杯EX(エクステンデッド)
を予定しています。みなさまよろしくお願いいたします。

東海wiki → http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/

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それでは、先週の回答。


問1
かたならし○×。

「ゼンディカーのみを使用した形式の双頭巨人戦・シールドデッキにおいて、
 1チームに配られるパックの推奨数は、シングル戦の2倍である12パックである。」

○か×か?


×

リミテッド形式においてDCIが推奨しているパック数は、MTRの付録Eに書かれている。
問題のように、ゼンディカーのみで双頭巨人戦のシールド戦を行う場合、
チームには8パックのブースターが配られる。

従って答えは×。

#なお、3人チーム戦の場合、12パックである。

問2
2-1)
プレイヤーAは《等時の王笏/Isochron Scepter》をコントロールしていて、
《等時の王笏》の誘発型能力で《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》を追放している。

A「では、2マナ払って、《等時の王笏》の能力を起動。」
B「能力の解決前に、《帰化/Naturalize》で《等時の王笏》を破壊しとく。」

A「了解。でも、《等時の王笏》の能力でコピーは作られるから、
 コピー《オアリムの詠唱》は唱えておくよ。」
B「そうか? 《等時の王笏》はもう戦場にないぜ? 能力は何もしないんじゃないか?」

さて、AとB、どっちの意見が正しいか?

2-2)
2本目。先ほどと同じく、プレイヤーAは《等時の王笏》をコントロールしていて、
《等時の王笏》の誘発型能力で《オアリムの詠唱》を追放している。

A「では、2マナ払って、《等時の王笏》の能力を起動。」
B「能力の解決前に、《永遠からの引き抜き/Pull from Eternity》で、
 《オアリムの詠唱》を追放領域から墓地へ落とすよ。」

A「了解。でも、《等時の王笏》の能力でコピーは作られるから、
 コピー《オアリムの詠唱》は唱えておくよ。」
B「そうか? 《オアリムの詠唱》はもう追放領域にないぜ? 能力は何もしないんじゃないか?」

さて、AとB、どっちの意見が正しいか?


2-1)Aが正しい。

《等時の王笏/Isochron Scepter》の能力の解決前に、《等時の王笏》自体が戦場から
離れているが、能力の解決中に「《等時の王笏》によって追放されたカード」を聞いてくるので、
最後の情報を参照すると、《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》がそれに該当する。(CR112.7a)
なので、そのコピーが作成され、Aはそれを唱えることができる。

2-2)Bが正しい。

《等時の王笏》の能力の解決時には、「《等時の王笏》によって追放されたカード」は
すでに該当領域にない。なので、コピーは作成されず、能力は事実上何もしない。

最後の情報を参照できる/できない場面の区別をつけることが重要である。

 
問3 (トリビア)

レガシーの構築戦でのこと。

AとBの現在のライフはお互い20である。

Aは、あるクリーチャーPをコントロールしている。
Bはそのクリーチャーを対象に《無道の競り/Illicit Auction》を唱えた。

さて、《無道の競り》の解決中に、AとBは互いに相手よりも大きい数を言い合って、
収拾がつかなくなってしまった。

さて、このクリーチャー『P』は何だろうか? 一番もっともなカードを挙げてもらいたい。


答えの一例を挙げるにとどめる。

《白金の天使/Platinum Angel》


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そんなところで。


rest.

2009年12月5日 TCG全般
今週のFMQは筆者多忙のためお休みです。また来週。



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東海イベント情報
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今週末はPTQサンディエゴとエターナルパーティのトライアルです。

12月 6日(日)

 ・PTQサンディエゴ 名古屋港湾会館 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/82.html
 ・エターナルパーティトライアル 名古屋港湾会館 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/91.html

皆様よろしくお願いいたします。


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Card sleeves and Altered cards
Card sleeves and Altered cards
Card sleeves and Altered cards
MTGはカードゲームです。
楽しむという面から見れば、綺麗な絵のスリーブや通常とは異なる絵のカードを
用いてみたいという願望はあるものです。ですが、競技性という面から見ると、
それらは万人が使用して良いものなのでしょうか? 

プレイヤーが用いるスリーブやカードを、大会で使用して良いかどうかを判断する
のは、ヘッドジャッジです。これは大原則で覆ることはありません。
ですが、プレイヤーにはどこで線引きがなされているかわからないと感じます。

この記事では、MTRを下地として、何が良くて何が悪いかを紹介していきます。

*注意*
この記事は、私ことtestingが公式サイトやforumからの内容をまとめ、
自分なりに解釈したものです。実際の大会においては、ヘッドジャッジ
もしくは主催者の指示に従い、適切に大会を進行するようにお願いいたします。


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カードスリーブ
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カードスリーブに関して、MTRには次のように書かれている。

3.9 スリーブ

 プレイヤーはスリーブその他のカード保護用の機材を用いてもよい。スリーブを使うことにした
場合、そのスリーブはすべて同一で、すべてのカードが同様にスリーブ内に配置されていなければ
ならない。スリーブにホログラムその他のマーキングがある場合、そのマーキングはカードの表側
に来るものでなければならない。

 マッチの間、プレイヤーはジャッジに対戦相手のスリーブを調査するように要求してもよい。
ジャッジは、スリーブが区別できたり、くたびれていたりなどの状態やデザインによってシャッフル
やゲームのプレイに支障があると感じた場合、そのスリーブの使用を禁止できる。スリーブの変更
には時間がかかるので、ジャッジは、スリーブの変更をマッチの終了後に延期してもよい。

 競技またはプロRELの大会では、スリーブにさらなる条件が追加される。裏面の反射率の高い
ものは使用できない。スリーブの周囲が単一の色でない場合、裏面に絵が描かれているものは使用
できない。表面裏面を問わず、一面に渡ってホログラムが入っているものも使用できない。

 ヘッドジャッジはスリーブの許可不許可に関する最終権限者である。


いうなればこれが全てである。
最近はスリーブも様々な柄の物が売られるようになったので、大会でも無地以外のスリーブを
よく見かけるようになった。しかし、RELが競技以上、つまりGPTやPTQ、そしてゲームデイなどでは、
使用できないスリーブが存在する、ということを皆さんにも覚えておいていただきたい。

1番目の画像は、競技以上のRELにおいて、使用できないスリーブを図示したものである。
自分の使っているスリーブが使用できるかどうかを、一度各自で判断してみてはいかがだろうか。

一般RELにおいては、スリーブの使用に関して制限をかけるべきではない。
しかし、競技RELの大会に出る場合を考慮し、プレイヤーに対して助言や指摘をするべきである。


 
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拡張アートカード
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古くはアーティストのサインに始まり、今ではカードの絵に追加の絵が描き加えられたり、
絵が枠を外れて書かれていたりするものも見られるようになった。
"Altered card" または "Altered art" と呼ばれているこれらのカードは、大会において
使用が可能なのだろうか?

*MTRの文章

MTRには以下の文章が書かれている。


 他の条件を満たしている限り、英語以外のカードあるいは印刷ミスのあるカードを使ってもよい。
ただし、分かりにくい文言や絵を使って有利を得ようとしてはならない。
公式のテキストレス・プロモカードは、他の条件を満たしていれば、DCI認定の大会で使うこと
ができる。芸術的な修正は許容されうるが、その修正がカードを識別できなくしていたり、
戦略上意味のある情報を含んでいてはならない。
あるカードがその大会で使用できるかどうかを決定するのは、ヘッドジャッジである。(MTR3.3)


この文章には「芸術的な修正」とあるが、どのようなものが芸術的なのかは書かれていない。
これが曖昧になっているために、どのようなカードが使用できるかどうかの線引きがバラバラに
なっている。では、どのような「絵の修正」が考えられるかを順番に挙げてみよう。

*「偽造」

例えば、《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear》に、繊細に《Force of Will》の絵を描いたカードを
あなたは《Force of Will》として大会での使用を認めるだろうか?

もちろん、このカードを《Force of Will》として使用を認めるわけにはいかない。
ここに挙げた修正はカードを識別できなくしていて、かつ、たちの悪い偽造行為である。

 
*厚みと重さ

凝った絵を描いているカードは、塗料によって厚みが大きくなったり、重さが変わることも
予想される。そのようなカードはスリーブに入れていたとしても、他のカードと「区別がつく」
ので、この場合は使用が認められない。区別がつくかどうかの最終的な判断はヘッドジャッジが行う。

 
*画像の拡張

拡張アートカードの代表的なものは、画像部分を拡張し、枠をはみ出した絵を追加している。
テキストボックス部分にまで絵を拡張したカードも見受けられる。
このようなカードが大会で使用可能かどうかを考える場合、助けとなるのは

『カードを識別できなくしていたり、戦略上意味のある情報を含んでいてはならない。』
というMTRの文章である。

カードの色や、マナ・コスト、名前、P/Tはそのカードを識別するのに必要な情報である。

また、テキストレスのプロモカードが使用可能なことから、
カード・テキストは、そのカードを識別するのには必要でないことが読み取れる。

古いカードはそのテキスト欄が見えていたとしても、現行のオラクルとは
全く異なっている場合がしばしば見受けられる。(例:《Illusionary Mask》)
また、なじみのない言語で書かれたカードのテキストが残っていても、読めないので意味が無い。
(例:"Du kannst eine blaue Karte aus Deiner Hand ganz aus dem Spiel entfernen,"って何?)
つまり、カード・テキストが見える/見えないという点は、カードの識別にはさほど重要ではない。

カードさえそれと識別できるようであれば、プレイヤーはゲームの状況を把握できるし、
必要であればオラクルを用いて正確なテキストを引っ張ってくることも可能である。

 
*画像の修飾

拡張アートカードは、単に元々の絵を拡張したものに留まらない。
アーティストのサイン会などで見受けられるような、絵自体に追加や修飾を施したものも存在する。
場合によっては、絵を全く別のものにしてしまったカードも存在する。

上の「画像の拡張」と同様に考えてみると、それらのカードが識別できるかどうかが問題となる。
カードにサインをするのと同じく、マーカーで少し絵や言葉を書き足しただけのようなものは、
そのカードの識別に影響を与えないと考えられるので、普通のカードと同じように扱うべきである。
(ただし、『独楽使ったら必ずこれをトップに置くこと!』というような、戦略的な情報を
 書いているようなカードは使用できない。)

カード本来の絵と全く異なる絵が描かれていた場合はどうだろうか。
例えば、2番目の画像のように、《帰化/Naturalize》の絵の部分に、
《クローサの掌握/Krosan Grip》の絵がまるまる覆いかぶさったようなカードがあったとしよう。

対戦相手からこのカードを見せられたら、あなたは、(あー、なにも対応できないなー)と
勘違いしてしまうのではないだろうか?

このように、カードの識別がしづらく、それによって一方的に優位性を得る可能性がある
改変は認められない。わかりにくい絵を使用したり、色使いを本来の色と変えてしまっている場合も
同様に判断されるべきである。

 
*ネタはほどほどに

3番目の画像を見てもらいたい。
それぞれ拡張アートカードとしては絵も改変度合いも全く異なるものである。

(1)は、ぱっと見でゼンディカーの《島/Island》と区別がつきにくい。
他の土地と混ぜられながらプレイをされると、ゲームの状況を正確に把握するのが困難になりかねない。

(2)は、《狡知/Guile》と、ゲームキャラの「ガイル」の綴りが一緒、というだけで
絵を取り替えてしまったネタだが、これのネタが通じるにはストリートファイターシリーズを
知っているという前提が無いと通じない。

(3)に関してはネタもマイナーで、万人に理解してもらえるとはとても思えない。

拡張アートでネタを仕込むのも結構であるが、万人に通じるネタでないかぎり、
ほどほどにとどめおいたほうが懸命である。


 
*「使用するな」ではない。「時と場所を選んで使用する。」

以上のように、拡張アートカードに関する基本的な考え方を述べてきた。

それでは、どのような理由であろうと、拡張アートカードは使用できないのだろうか?

そうとは限らない。
誰しも、自分の持っているカードは使いたいものだし、仲間内であったり、
なじみのある場所であれば、拡張アートカードを使用してもかまわない空気が生まれるだろう。
対戦相手に配慮し、そのような環境をつくりあげることも重要である。

RELが一般であるならば、主催者やヘッドジャッジは、拡張アートカードの使用をできるだけ
許可するべきである。上に述べてきた考え方を適用し、使用できないのであればその点を指摘し、
使用を許可したとしても、より上のRELでの使用は難しいということをプレイヤーへ指導すべきである。
指導自体は別にジャッジでなくてもよい。
回りのプレイヤーが気づいたなら、このような指摘をして改善すべきである。

 
繰り返しになるが、最終決定権はヘッドジャッジにあることを忘れずに。


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そんなところで。


#シダックスを会場として8人ドラフトをすることを試算してみて、
#ちょっと寒気がしたのは、師走の雨のせいだと思いたい。

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東海イベント情報
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今週末はおいら主催イベント、ホビステ杯#2と、C.B.L.33rd を開催します。
また、三重ではFinals予選とLimits予選がありますよー。

・12月12日(土)

 ・ホビステ杯#2 ホビーステーション名古屋店 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/89.html
 ・Finalsスペシャル予選 三重県総合文化センター http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/85.html

・12月13日(日)

 ・C.B.L. 33rd BIGMAGIC矢場町店 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/92.html
 ・Limitsレギュラー予選 三重県総合文化センター http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/86.html

よろしくお願いいたします。

また、23日(祝)に、BIGMAGICさんのほうで、ニンテンドーDSi LLが賞品となる大会も
告知されましたので、詳しくは東海wikiをご覧下さい。→http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/


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それでは、今週の問題。

問1
かたならし○×。

「プレイヤーが優先権を得る場合、まずそれまでに誘発した誘発型能力を、APNAP順でスタックに
 積んでから、状況起因処理をチェックする。いずれも発生しなくなるまで、これらの手順を繰り返す。」

○か×か?

 
問2
真空独楽ならぬ、『真空ジュワー』という新しい技を会得したプレイヤーAが、
プレイヤーBにチョップをくらっている年末の昼下がり。
そんな二人がいつものゲームをしている。

A,B共にライフは20で、現在はAのターンである。

Aは《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle》で攻撃し、
Bはそれを《ビヒモスの大槌/Behemoth Sledge》を装備した
《マグマのフェニックス/Magma Phoenix》でブロックした。

A「ライブラリーの上は…っと、これでよし。何かする?」
B「いや、別に何もしないよ。ダメージを解決しようか。」

さて、ダメージを解決し、誘発した能力を全て解決し終わるまで、
A,B共に何もしなかったとすると、互いのライフの値はいくつになっているだろうか?

なお、《ビヒモスの大槌/Behemoth Sledge》はBがコントロールしており、
上記以外の他のパーマネントは考慮しなくて良い。

 
問3

レガシーの試合でのこと。

私の対戦相手が、このターンに唱えたドロー呪文によって、10枚の手札を持ちつつも、
ターン終了を宣言し、3枚のカードを捨てた。

このとき、私の手札には《貪欲な罠/Ravenous Trap》があったのだが、

私はこのターンに{0}を支払って《貪欲な罠》を唱えることができるだろうか?


#(Rule-Monger用:
# ある1つのパーマネントがあれば、唱えることができる。
# そのパーマネントとはなにか? カード名で1つ挙げよ。)

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いつものように、回答は来週にでも。


12月12日に行いました、ホビステ杯#2は、19名の参加がありました。
この場を借りて御礼申し上げます。

スイス4回戦の結果、Nose Koujiさんが全勝で優勝しております。

次回は1月の土曜もしくは祝日に行う予定です。
日程が決まり次第、また告知いたします。

それでは、優勝者のデッキリストです。お楽しみ下さい。

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** WINNER **

Nose Kouji

Main
4《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》
4《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》
3《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
4《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》

4《稲妻/Lightning Bolt》
3《終止/Terminate》
3《不屈の自然/Rampant Growth》
4《荒廃稲妻/Blightning》
3《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
3《瀝青破/Bituminous Blast》

4《野蛮な地/Savage Lands》
4《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
4《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3《山/Mountain》
3《森/Forest》
3《沼/Swamp》

Sideboard
3《強迫/Duress》
4《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster》
4《噴出の稲妻/Burst Lightning》
1《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
1《破滅の刃/Doom Blade》
2《ジャンドの魔除け/Jund Charm》

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続きまして結果報告。
12月13日に行いましたC.B.L.33rdは26名の参加がありました。

スイス5回戦の結果、全勝で Muranaka Hiroya さんが優勝しました。

次回C.B.L.34thは、日時が確定次第、あらためて告知いたします。

それでは、3勝1分以上(10点以上)のデッキリストです。お楽しみ下さい。

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** WINNER **

Muranaka Hiroya

Main

4《冥府の教示者/Infernal Tutor》
4《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
2《思案/Ponder》
2《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《強迫/Duress》
3《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》
4《暗黒の儀式/Dark Ritual》
4《神秘の教示者/Mystical Tutor》
4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
2《金属モックス/Chrome Mox》
1《不正利得/Ill-Gotten Gains》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
1《むかつき/Ad Nauseam》
1《クローサの掌握/Krosan Grip》

4《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《Underground Sea》
1《沼/Swamp》
1《Scrubland》
1《Tundra》
1《Tropical Island》
1《島/Island》

Sideboard
1《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
1《残響する真実/Echoing Truth》
1《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》
2《否定の契約/Pact of Negation》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
2《殺戮の契約/Slaughter Pact》
1《オアリムの詠唱/Orim’s Chant》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》

----
* 2nd place *

Uno Ryutaro

Main
4《極楽鳥/Birds of Paradise》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
3《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
2《永遠の証人/Eternal Witness》
2《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》
1《堕ちたる者、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Fallen》

4《思考囲い/Thoughtseize》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《名誉回復/Vindicate》
3《破滅的な行為/Pernicious Deed》
1《不敬の命令/Profane Command》

4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3《湿地の干潟/Marsh Flats》
1《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2《Bayou》
2《Scrubland》
2《Savannah》
1《樹上の村/Treetop Village》
1《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood》
1《ヴォルラスの要塞/Volrath’s Stronghold》
2《森/Forest》
2《平地/Plains》
1《沼/Swamp》

Sideboard
2《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
1《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》
3《根絶/Extirpate》
3《仕組まれた疫病/Engineered Plague》
3《クローサの掌握/Krosan Grip》
2《悪魔の布告/Diabolic Edict》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》

----
* 3rd place *

Tamura Ryo

Main
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》

4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《相殺/Counterbalance》
4《渦まく知識/Brainstorm》
2《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
4《Force of Will》
2《思案/Ponder》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《呪文貫き/Spell Pierce》
3《炎渦竜巻/Firespout》
2《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》

4《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《Tropical Island》
3《Tundra》
2《Volcanic Island》
2《島/Island》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain》

Sideboard
2《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
2《貪欲な罠/Ravenous Trap》
3《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1《青霊破/Blue Elemental Blast》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
2《水流破/Hydroblast》
2《紅蓮破/Pyroblast》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》

----
* 4th place *

Ueda Katsuya

Main
4《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
3《墓忍び/Tombstalker》
1《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》

4《目くらまし/Daze》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《Force of Will》
2《思案/Ponder》
2《火+氷/Fire+Ice》
3《もみ消し/Stifle》
2《対抗呪文/Counterspell》
2《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
3《燻し/Smother》
1《終止/Terminate》
3《苦花/Bitterblossom》

4《不毛の大地/Wasteland》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4《Underground Sea》
3《Volcanic Island》
1《島/Island》
1《山/Mountain》
1《沼/Swamp》

Sideboard
2《強迫/Duress》
2《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
2《精神支配/Mind Harness》
3《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
2《真髄の針/Pithing Needle》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》

----
* 5th place *

Nakada Naoki

Main
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》

4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
2《思案/Ponder》
3《炎渦竜巻/Firespout》
3《呪文嵌め/Spell Snare》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《Force of Will》
2《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
4《相殺/Counterbalance》

4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《Tundra》
4《Tropical Island》
3《Volcanic Island》
3《島/Island》

Sideboard
3《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《貪欲な罠/Ravenous Trap》
3《クローサの掌握/Krosan Grip》
1《呪文嵌め/Spell Snare》
1《炎渦竜巻/Firespout》

----


#シダックスでMTGの大会が開催できるのは皆さんご承知の通りですが、
#(参考)http://mtg-jp.com/publicity/000927/
#それが実際にSamoaさん主催で「明日」開催されます。
#FNMというよりは、夜中に遊ぼうという企画ですので、参加したい方は予約をお忘れ無く。
#(詳細)http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/95.html


それでは、先週の回答ー。

問1
かたならし○×。

「プレイヤーが優先権を得る場合、まずそれまでに誘発した誘発型能力を、APNAP順でスタックに
 積んでから、状況起因処理をチェックする。いずれも発生しなくなるまで、これらの手順を繰り返す。」

○か×か?


×

プレイヤーが優先権を得る場合、まず状況起因処理を単一のイベントとして行なう。そして
状況起因処理が一つも発生しなくなるまでチェックが繰り返される。
その後、誘発型能力がスタックに積まれる。(CR115.5)

なので、問題文は誘発型能力と状況起因処理の順番が逆。

#これが現実のゲームに与える影響は少ないが、ごくまれに積み方が逆になる場合がある。


 
問2
A,B共にライフは20で、現在はAのターンである。

Aは《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle》で攻撃し、
Bはそれを《ビヒモスの大槌/Behemoth Sledge》を装備した
《マグマのフェニックス/Magma Phoenix》でブロックした。

A「ライブラリーの上は…っと、これでよし。何かする?」
B「いや、別に何もしないよ。ダメージを解決しようか。」

さて、ダメージを解決し、誘発した能力を全て解決し終わるまで、
A,B共に何もしなかったとすると、互いのライフの値はいくつになっているだろうか?

なお、《ビヒモスの大槌/Behemoth Sledge》はBがコントロールしており、
上記以外の他のパーマネントは考慮しなくて良い。


A 17点、B 28点

まず戦闘ダメージの解決に置いて、絆魂をもつ《マグマのフェニックス/Magma Phoenix》によって
Bは5点のライフを得る。

その後、《マグマのフェニックス》は墓地に置かれ、誘発型能力が誘発する。
これを解決すると、戦場にあった時点では《マグマのフェニックス》は絆魂を持っていたため、
これによって与えられたダメージ分、Bはライフを得る。

結果としてA、Bは3点のダメージを受け、Bは6点のライフを得る。

従って、

 A 20-3=17
 B 20+5-3+6=28

となる。

絆魂、接死、萎縮は全て常在型能力である。たいていの場合に最後の情報が参照されることに注意。


 
問3

レガシーの試合でのこと。

私の対戦相手が、このターンに唱えたドロー呪文によって、10枚の手札を持ちつつも、
ターン終了を宣言し、3枚のカードを捨てた。

このとき、私の手札には《貪欲な罠/Ravenous Trap》があったのだが、

私はこのターンに{0}を支払って《貪欲な罠》を唱えることができるだろうか?


できない。

対戦相手が手札の上限枚数を超えたために手札を捨てているので、
現在はクリンナップ・ステップであることがわかる。

墓地に3枚のカードが置かれたことにより、《貪欲な罠/Ravenous Trap》を代替コストで
支払う条件は満たされたが、クリンナップ・ステップは通常、プレイヤーは優先権を得ることがない。
(CR514)

従って、唱えることはできない。

#クリンナップ・ステップ中に誘発した誘発型能力があるならば、それがスタックに積まれた後で
#プレイヤーが優先権を得るので、《貪欲な罠》を唱える機会がある。
#一番単純なパーマネントを挙げるならば、《聴罪司祭/Confessor》あたりだろうか。
#条件さえ付ければいくらでも例を挙げることができそうなので、面白いものが見つかったら
#ご報告願いたい。

----
そんなところで。

rest.

2009年12月19日 TCG全般
筆者多忙につき、
今週のFMQは出題を22日(火)に行い、その回答を25日(金)に行います。

明日は三重でLimitsスペシャル予選、
愛知はFinalsスペシャル予選が行われますので、皆様よろしくお願いいたします。

12月20日(日)

 Limitsスペシャル地区予選 三重県総合文化センター http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/87.html
 Finalsスペシャル地区予選 名古屋港湾会館 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/93.html


Friday Magic Quiz. [09-35A]

2009年12月22日 FMQ

#1)12月20日での制限・禁止リストは何も変更がありませんでした。
#2)来年1月に適用されるMTR、IPGが発表されております。
# 和訳版はいつものようにお祈りしましょう。
#3)EDHの禁止カードリストが変更されています。
#《絵描きの召使い/Painter’s Servant》が禁止に、
#《丸砥石/Grindstone》が禁止解除になりました。
#参考)http://www.dragonhighlander.net/rules.php

以上、更新のお知らせでした。

こういう更新を知ったのがTwitterのログから、というのがなんとも面白いと感じます。

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東海イベント情報
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明日23日は、ホビステ杯EX#1 です。
次期エクステンデッドの練習にいかがでしょうか?

また、同日にはBIGMAGICさんで非公認ながら、賞品がDSi LLという大会があります。

12月23日(祝)

・DSi LL杯(非公認) BIGMAIGC名古屋店 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/94.html
・ホビステ杯EX #1  ホビーステーション名古屋店 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/90.html

みなさまよろしくお願いいたします。

---
それでは、今週の問題。

問1
今年最後にふさわしい、かたならし○×。

「認定大会において、《狡猾な願い/Cunning Wish》に代表される『《願い/Wish》』サイクルの
 効果でもってくることができるのは、サイドボードにあるカードのみである。」

○か×か?

#ヒントっぽいもの)あなたの直感は大抵において正しい。

 
問2
早くも来年のお年玉のポチ袋に、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》を入れかねないほどに
財布の中身が寒波に襲われているAとBが、いつものゲームをしている。

Aが《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を唱え、続唱能力を解決中に、
4枚の《沼/Swamp》と、《不屈の自然/Rampant Growth》がめくれた。

B「たしか、Aのデッキの中には《沼/Swamp》って4枚しかなかったよな?」
A「うん。 まあ、《不屈の自然》で《沼/Swamp》を持ってくるんだけどね。」
B「いや、今めくれた《沼/Swamp》は追放されているから、ライブラリーに無いじゃないか。
 それらから探すことはできんよ。」

さて、Aは《沼/Swamp》を探してくることができるだろうか?

 
問3

PとQが対戦しているテーブルを観戦していたときのこと。

Pは忠誠カウンターが3個乗っている《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》をコントロールしている。

Q「アンタップ、アップキープ、ドロー。で、メイン行きます。」
P「はい。」
Q「《荒廃稲妻/Blightning》を唱えます。マナはこの3枚から出します。」
P「はい。特に何もしません。解決しましょうか。」

Pは手札から《ジェイス・ベレレン》と《本質の散乱》を捨てた。

Q「あ、なら、《荒廃稲妻》の3点は《ジェイス・ベレレン》に振ります。」
P「はい。じゃあ、僕のライフは変わりません。」
Q「手札は残り何枚ですか?」
P「2枚です。」

さて、上のやりとりには変なところがないだろうか。あるならば、それを指摘せよ。



----
問題の回答は12月24日(木)に行います。
12月25日は年末恒例(?)の没問題と、キキジキ+倍増の季節についての私見を書こうと思います。
今年の更新は以上でお終いです。

来年になり、MTRとIPGが適用されるようになったら、それの更新点について記事を書きます。
それがおそらく来年1番目の記事になると思います。

そんなところで。


12月23日に行いました、ホビステ杯EX#1は、14名の参加がありました。
この場を借りて御礼申し上げます。

スイス4回戦の結果、Oodan Takeshiさんが全勝で優勝しております。

参加者が少ないながらも、ある程度デッキアーキタイプがばらばらで、
エクステンデッドというフォーマットの多様性を見た感じがします。

次回は1月の土曜もしくは祝日に行う予定です。
日程が決まり次第、また告知いたします。

それでは、優勝者のデッキリストです。お楽しみ下さい。

-------------
** WINNER **

Main
4《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》

2《撤廃/Repeal》
4《思案/Ponder》
4《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》
4《深遠の覗き見/Peer Through Depths》
3《差し戻し/Remand》
3《マナ漏出/Mana Leak》
2《砕土/Harrow》
4《明日への探索/Search for Tomorrow》
2《炎渦竜巻/Firespout》
4《風景の変容/Scapeshift》

4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
3《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》
4《蒸気孔/Steam Vents》
4《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
4《森/Forest》
2《島/Island》
3《山/Mountain》

Sideboard
4《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
3《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》
3《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
2《炎渦竜巻/Firespout》
1《撤廃/Repeal》

----

#追記(12/25 12:00)
#Finals/Limits に関して、重要なアナウンスがありました。
#最終的な参加権利者リストと、会場をご確認ください。

# http://mtg-jp.com/publicity/002118/

#できるだけ拡散させてくださいねー


それでは、前回の回答ー。

問1
かたならし○×。

「認定大会において、《狡猾な願い/Cunning Wish》に代表される『《願い/Wish》』サイクルの
 効果でもってくることができるのは、サイドボードにあるカードのみである。」

○か×か?


×

《願い/Wish》シリーズに書かれている、「ゲームの外部」とは、
(オブジェクトが)そのゲームの領域のいずれにも存在しない、ということである。(CR400.10)

追放領域はゲームの一領域であるから、そこにあるカードは外部ではない。
そして、プレイヤーのサイドボードにあるカードは、たしかにゲームの外部である。
では、サイドボード以外にゲームの外部にあるようなカードはあるだろうか?

実は、サブゲームから見ると、メインゲームにあるカードは「ゲームの外部」にある。
つまり、《Shahrazad》を使ってサブゲームを発生させた場合、
サイドボードにあるカード以外からも、《願い/Wish》で持ってくることができる。

では、《Shahrazad》が使用できる認定大会のフォーマットがあるのか?
たしかに構築戦では《Shahrazad》は全て禁止カードに指定されていて、使用することはできない。

しかし、アラビアン・ナイトを使用したリミテッド戦においては《Shahrazad》が使用できる。
つまり、問題の文章への反例が示せたので、問題の答えは×である。

#あなたの直感は間違っていない。おそらく認定大会のうちの99.9999%は問題の文章で正解である。
#大抵の場合、と表現したのはそのため。あなたはあなた自身の直感を疑えますか?

 
問2

Aが《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》を唱え、続唱能力を解決中に、
4枚の《沼/Swamp》と、《不屈の自然/Rampant Growth》がめくれた。

B「たしか、Aのデッキの中には《沼/Swamp》って4枚しかなかったよな?」
A「うん。 まあ、《不屈の自然》で《沼/Swamp》を持ってくるんだけどね。」
B「いや、今めくれた《沼/Swamp》は追放されているから、ライブラリーに無いじゃないか。
 それらから探すことはできんよ。」

さて、Aは《沼/Swamp》を探してくることができるだろうか?


できる。

続唱能力は「追放された全てのカードを、あなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く」
までが効果である。続唱能力によって唱えることを選んだ呪文が解決される前に、
すでにめくり終えたカードは、ライブラリーの下に無作為な順番で置かれている。

問題の場合、Aが《不屈の自然/Rampant Growth》を解決するまでに、
公開された《沼/Swamp》は、すべてライブラリーの下に入れられている。

よって、Aは適正に《沼/Swamp》を探してくることができる。

 
問3

PとQが対戦しているテーブルを観戦していたときのこと。

Pは忠誠カウンターが3個乗っている《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》をコントロールしている。

Q「アンタップ、アップキープ、ドロー。で、メイン行きます。」
P「はい。」
Q「《荒廃稲妻/Blightning》を唱えます。マナはこの3枚から出します。」
P「はい。特に何もしません。解決しましょうか。」

Pは手札から《ジェイス・ベレレン》と《本質の散乱》を捨てた。

Q「あ、なら、《荒廃稲妻》の3点は《ジェイス・ベレレン》に振ります。」
P「はい。じゃあ、僕のライフは変わりません。」
Q「手札は残り何枚ですか?」
P「2枚です。」

さて、上のやりとりには変なところがないだろうか。あるならば、それを指摘せよ。



手札を捨てるのより、ダメージを与える方が先。

《荒廃稲妻/Blightning》のテキストは以下の通り。

  Blightning deals 3 damage to target player. That player discards two cards.

つまり、QはPに3点のダメージを与えるが、それをPの《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》に
移し替えるかどうかの選択は、Pが手札を捨てる前に行わなくてはいけない。

言い換えると、Pはダメージが《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》に移し替えられるかどうかを
見てから、手札を捨てることになる。


----
そんなところで。


#Finals/Limits に関して、重要なアナウンスがありました。
#最終的な参加権利者リストと、会場を今一度ご確認ください。

# http://mtg-jp.com/publicity/002118/

#リストに名前がない方は参加出来ません。できるだけ拡散させてくださいねー



*まだ年末のイベント、Finals/Limits 本戦がありますが、
 当blogの今年の更新はこれでおしまいです。

*例年恒例がどうかはわかりませんが、没問題や気になるネタをちまちま書いていきます。

*すべてに回答があるわけではありません。思考実験的なものもあります。

*今年お世話になった、全てのプレイヤー/スタッフ/ジャッジ に感謝を。

*Twitterでは相変わらずなにかつぶやいてるとは思います。MTG関連とは限りませんが。
 なので、はわわとかあわわとか言っていても引かないでください。

*それではつらつらと開始。

-------------------------------------

*答えの出るお話。世界選手権からのネタ。
 
 Aが《コーの飛空士/Kor Aeronaut》で攻撃し、Bがそれを《ゴーマゾア/Gomazoa》でブロックした。
 その後、Bは《ゴーマゾア》の能力を起動し、その解決前に《乱動への突入/Into the Roil》で
 自身の《ゴーマゾア》を手札に戻した。さて、

 1)Aの《コーの飛空士》はどうなるか?
 2)Aはライブラリーを切り直すか?
 3)Bはライブラリーを切り直すか?

-------------------------------------

*MTGプレイヤーは、実のところ全員がマジシャン(=手品師)である。

 あるカード(A)がライブラリーの中に存在する時に、プレイヤーはライブラリーを
 シャッフルするだけで、(A)がライブラリーのどこにあるかがわかるのだ。
 
 え? 無作為化しているのにそんなことはないだろうって?
 いやいや。例えば、あなたは《悟りの教示者/Enlightened Tutor》などのTutor系カードを
 使用したことがあるはずだ。あなたはライブラリーから該当のカードを探し出し、
 そしてライブラリーを切り直して、一番上にそのカードを置く。
 では、その切り直している間、「探してきた該当のカード」はどこにある?
 テーブルの上だって? いやはやごもっとも。
 でも、それはライブラリー領域から一歩たりとも移動していないはずだ。
 つまり、プレイヤーは
 「ライブラリーを切り直し、その後に特定のカードがどこにあるか知っていて、そのカードを一番上に置く」
 ということを要求されている。あなたは素晴らしい技術をお持ちですね。

-------------------------------------
 
*上記のような特殊なシャッフル技術が要求される状況をもう一つ挙げよう。

 プレイヤーAは《墓いらずのゾンビ/Gravebane Zombie》と《大祖始/Progenitus》がある。
 プレイヤーBが《神の怒り/Wrath of God》を唱え、2体のクリーチャーは墓地に落ちた。
 さて、Aのライブラリーは最終的にどのような状態になるか?

-------------------------------------

*FMQ [09-33] http://74598.diarynote.jp/200912031858584801/ において、
 《白金の天使/Platinum Angel》を対象に《無道の競り/Illicit Auction》を唱えると、
 プレイヤーは互いに大きな数を言い合える状態になってしまう。
 MTGにおいて「無限」という数の扱いは無いので、この場合は、お互いに巨大な自然数を
 言い合う事になる。ただ、提示した数よりも大きい数が必ず存在するので、言い合いは
 終わらない。一見するとこれは収束しないのでループになっていると思われるが、
 実はCR104.4に定義されるループには該当しない。つまりCR的には引き分けにできない。

*結局のところ、現実的な処理方法として、ジャッジが介入し双方にゲームの引き分けを
 もちかける、ということになる。

*上記の状況は英語圏の掲示板から持ってきたネタだが、その題名が "New loophole" 。
 だれがうまいこと言えと。

-------------------------------------

*巨大な自然数の話がでてきたので、某所からのネタを拾わせて頂く。

 プレイヤーAとBにご登場願う。
 Aは既に《手甲/Shuko》+《ダールの降霊者/Daru Spiritualist》+《星明りの聖域/Starlit Sanctum》
 のコンボを決めており、ある巨大な有限数のライフを得ている。

 Bには《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》と《精神力/Mind Over Matter》があり、
 手札のある限り、何回でも《鏡割りのキキジキ》の能力を起動できる状態で、
 戦場には他に《オパール色の輝き/Opalescence》と《倍増の季節/Doubling Season》がある。

 《鏡割りのキキジキ》の能力を、《倍増の季節》を対象にして起動し、《倍増の季節》トークンを
 作成していく。さて、このようにして作成されたトークンで、一斉にAへ攻撃する場合、
 どのような処理をすればよいだろうか?

 数学的に考えるならば、n回目の起動でコントロールしている《倍増の季節》という名前の
 パーマネントの個数を D_n とすると、

  D_n+1 = D_n + 2^(D_n) (D_0 =1, D_1 =3, D_2 =11, ....)

 と表せる。この漸化式を解けば、 D_n はnで表せる式になるのだが、単純な多項式にはならない。
 (特性方程式が単純な多項式で解けないため)

 結局は指定された有限正整数(p)との大小を区別すればよいので、ざっくりと近似する。
 D_n << 2^(D_n) ということは自明なので、 D_n+1 ≒ 2^(D_n) としてよい。

 また、pのほうはざっくりと桁数のみを考える。10^(q-1) < p ≦ 10^(q) なる整数qを考え、
 [log(D_n)+1] と qとの比較を考えればよい。
 ちなみに、log(D_n) ≒ D_n * log2 ≒ 0.3 * D_n である。

 
*まあ、D_n の増え方が異常なので、大抵思いつく限りの巨大な有限数を挙げたとしても、
 数回の起動でその桁数を超えてしまうことは容易に想像がつく。
 ライフの管理が必要ないほど明確に、BのトークンがAに与えるダメージがその提示したライフを
 上回れば、Bはゲームに勝利することができるだろう。……明確に示せれば、だが。

 
*実際には、「そんな巨大な数のトークンが準備できるのか」「プレイヤーが理解できない計算
 を持ち出すのはゲームじゃない」といった問題もあるので、現実的な対処が必要になる。

-------------------------------------

*上記のキキジキ倍増問題に関してはもうすこし頭の痛い点がある。

 MTRにあるとおり、「プレイヤーのライフの値」は共有情報であり、プレイヤーは現在のライフを
 正直に、かつ正確に伝えないといけない。
 だが、「コントロールしているトークンの数」は類推情報であり、プレイヤーは自分自身で
 その情報を推し量らないといけない。
 そして類推情報を求める場合に、ジャッジはそれを手伝えない!

 上記のAとBの場合に、Bが数回能力を起動してAを攻撃した。そしてBはAに訪ねた。

 B「あなた(A)のライフは何点ですか?」

 さあ、どうします?


-------------------------------------

*それでは、Finals/Limits に参加なさる方は、体調を万全にし、良いプレイをして下さい。

*みなさん、良いお年を。来年も、ライブラリーの一番上に希望がありますように。

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