#基本的に冬という季節は空気が澄んでいて好きなのですが、
#あまりに寒すぎると耐えられないです。
#朝早くの寒ささえ乗り切ることができれば、
#一日が楽になるのですけどねえ。

今年の更新は12月26日(金)の更新でおしまいです。
26日は金曜日ですが、FMQではなくてちとややこしい話を書こうと思っています。

今週末にはFinals、Limitsの本戦がありますが、参加される方はがんばって下さい。


それでは先週の回答。

問1
かたならし○×。

「あなたの手札にあるカードのコントローラーは、『あなた』である。」

○か×か?


×

場やスタック以外の領域に存在するオブジェクトにはコントローラーは存在しない。
(CR用語集「コントローラー」)

つまり、「あなたの手札領域にあるカード」のコントローラーは存在しない。
それでもコントローラーの情報が必要な場合、代わりにそのオーナーを用いる。


問2

A「《捕食者のドラゴン/Predator Dragon》をプレイ。」
B「強いレア引いてるなー。で、貪食の対象は?」
A「《峠のラネット/Ridge Rannet》除いて全部、かな。何かする?」
B「いや、なにもしないよ。」
A「じゃあ、《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》で本体に1点与えてから食べるよ。
 えっと、1/1のトークン3つと併せて4体だから、+1/+1が8個だね。」
B「1点食らって残り13。で、ドラゴンで12点食らって、蘇生で1点・・・ぴったりか。」
A「勝ちで良いかな? もちろんそちらに何もなければ、だけど。」


上記やりとりの中で、ルール的におかしい点を指摘せよ。


1つ目:貪食能力は対象を取らない

貪食は常在型能力であり、これは場に出る際の状態を変更させる効果を持つ。
これによって対象を取ることはないので、Bが「貪食の対象は?」と聞くのはそもそも間違い。

2つ目:優先権を続けてパスしているのに更にAが何か行動している

上記やりとりでは、Aは《捕食者のドラゴン》をプレイしてから優先権をパスしている。
そして、Bは何もせずにパスしている。
この時点で「全てのプレイヤーが続けてパス」を行ったので、スタックの一番上にある
オブジェクト……この場合は《捕食者のドラゴン》……が解決に入る。

ところが、解決に入らずにAは《ヴィティアのとげ刺し》の能力をプレイしている。
本当ならばAは《ヴィティアのとげ刺し》の能力を前もって起動してから、優先権をパス
しなくてはいけない。


問3 (難)

*各設問は続いているのではなく、それぞれ単独で考えて下さい。


私は《技を借りる者/Skill Borrower》をコントロールしている。


3-1)
私のターンの第1メイン・フェイズで、公開されているライブラリーの一番上は
《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》だった。

このとき、《技を借りる者》は、以下の起動型能力(A)をもつ。

「{3}{G}:~このカード~はターン終了時まで+3/+3の修整を受ける。
 この能力は、各ターンに1回のみプレイできる」

私は第1メイン・フェイズ中にこの能力を起動した。

同じフェイズ中に、私は《ジャングルの織り手/Jungle Weaver》をサイクリングし、カードを引いた。
新しくライブラリーの一番上になったのは、またしても《天望の騎士》だった。

さて、私はこのターン中に再度《技を借りる者》が持つ起動型能力(A)をプレイできるだろうか?


3-2)
私のターンの第1メイン・フェイズで、公開されているライブラリーの一番上は
《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》だった。

このとき、《技を借りる者》は、前述の起動型能力(A)をもつ。

私は第1メイン・フェイズ中にこの能力を起動した。

その後、私は《ナヤの全景/Naya Panorama》の2番目の能力を起動し、ライブラリーから基本土地を探した。
シャッフル後、新しくライブラリーの一番上になったのは、またしても《天望の騎士》だった。

さて、私はこのターン中に再度《技を借りる者》が持つ起動型能力(A)をプレイできるだろうか?


3-3)
私のターンのアップキープ・ステップで、公開されているライブラリーの一番上は
《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》だった。

このとき、《技を借りる者》は、前述の起動型能力(A)をもつ。

私はアップキープ・ステップ中にこの能力を起動した。

その後、ドロー・ステップに《天望の騎士》を引き、
新しくライブラリーの一番上になったのは、《平地/Plains》だった。

第1メイン・フェイズで私が《天望の騎士》をプレイすると、
対戦相手は《記憶の欠落/Memory Lapse》でそれを打ち消してライブラリーの上へ戻した。

このため、私のライブラリーの一番上のカードは、《天望の騎士》になった。

さて、私はこのターン中に再度《技を借りる者》が持つ起動型能力(A)をプレイできるだろうか?


3-4)

私のターンの第1メイン・フェイズで、公開されているライブラリーの一番上は
《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》だった。

このとき、《技を借りる者》は、前述の起動型能力(A)をもつ。

私は第1メイン・フェイズ中にこの能力を起動した。

その後、私は《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》の1番目の能力を起動し、
ライブラリーの上から3枚を見たが、順番を変えずにそのまま元に戻した。

当然、ライブラリーの一番上になったのは、《天望の騎士》のままである。

さて、私はこのターン中に再度《技を借りる者》が持つ起動型能力(A)をプレイできるだろうか?


3-1)~3-4)すべて、プレイできる。

基本的な考え方を。

ライブラリーの一番上が《天望の騎士》である場合に、
《技を借りる者》が持つ能力(A)を起動する。

その後、ライブラリーに触ることなく、一番上が《天望の騎士》のままであれば、
このターン中に能力(A)を再度起動することはできない。

 #……当たり前? うん、その感覚は大切。

これから言えることは、「同じオブジェクト(=ライブラリーの一番上のカード)から
得た能力(A)は、このターン中に再度起動することはできない」ということである。

では、それぞれの問いに対して解説をする。


3-1)
ライブラリーの一番上のカードは同名だが別のオブジェクトになっている。
つまり、別のオブジェクトより《技を借りる者》が得た能力(A)は、
前もって起動した能力とは何の関係もない。従って、(A)を起動することができる。


3-2)
ライブラリーは一度シャッフルされており、それによって一番上になったカードは、
シャッフル前に一番上であったカードとは何も関係がない。
つまり、シャッフル前に一番上にあった《天望の騎士》と、シャッフル後に一番上になった
《天望の騎士》は、異なるオブジェクトである。たとえそれが物理的に全く同じカードで
あったとしても、それらは異なるオブジェクトとして扱われる。

結局、別のオブジェクトより《技を借りる者》が得た能力(A)は、
前もって起動した能力とは何の関係もない。従って、(A)を起動することができる。


3-3)
《天望の騎士》は、ライブラリー→手札→スタック→ライブラリー、と領域を移動している。
ある領域から別の領域に移動したオブジェクトは、新しいオブジェクトとして扱われる。
つまり、かつて一番上にあった《天望の騎士》と、《記憶の欠落》によって戻された
《天望の騎士》は別のオブジェクトである。

結局、別のオブジェクトより《技を借りる者》が得た能力(A)は、
前もって起動した能力とは何の関係もない。従って、(A)を起動することができる。


3-4)
3-2)とほぼ同様に、ライブラリーは一度操作されており、それによって一番上になったカードは、
シャッフル前に一番上であったカードとは何も関係がない。
従って《師範の占い独楽》の起動前に一番上であった《天望の騎士》と、
起動後に一番上になった《天望の騎士》は異なるオブジェクトである。

結局、別のオブジェクトより《技を借りる者》が得た能力(A)は、
前もって起動した能力とは何の関係もない。従って、(A)を起動することができる。

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再度起動することが出来ない(=同じオブジェクトである)例を挙げる。

問題の状況と同じく、ライブラリーの一番上は《天望の騎士》であり、
場の《技を借りる者》は能力(A)を起動している、とする。

同じターン中に、なんらかの効果によってライブラリーの上にカードが乗せられ、
(《破門/Excommunicate》や《記憶の欠落》など)
その後にカードを一枚引いたとする。

そうすると、結局のところ、一番上は《天望の騎士》になる。

さて、《技を借りる者》が現在得ている能力(A)は、明らかにこの《天望の騎士》という
オブジェクトから得た能力である。この能力は既にこのターンに起動しているので、
「同じオブジェクトから得た能力(A)は、このターン中に再度起動できない。」


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同じような挙動は、「~~の能力を得る」と書かれているいくつかのカードでも同様におこる。

例)《クラージ実験体/Experiment Kraj》、《ヴォルラスの多相の戦士/Volrath’s Shapeshifter》など



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そんなところで。


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