RNA Oracle更新点

2019年1月24日 Ruling
『ラヴニカの献身』でのオラクル・テキスト更新点です。

原文:
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/ravnica-allegiance-oracle-changes-2019-01-22

*《アジャニの群れ仲間/Ajani’s Pridemate》 (機能的な変更)

《アジャニの群れ仲間》が印刷された頃の大会ポリシーでは、誘発型能力がコントローラーの利益になるか損益になるかを区別せず、誘発を忘れたなら全て【警告】になりました。これが累積すると【ゲームの敗北】になります。この問題を避けるために、有益になる誘発型能力は選択的--「may/してもよい」--に書かれ、例え忘れたとしても「何もしない」ことを選んだとみなされていました。

誘発忘れのポリシーは変更され、プレイヤーにとって有益である誘発型能力を忘れたとしても、懲罰は出されないようになりました。(多少の語弊はありますが、ここでは表現の簡潔さを優先しました)
機能的な変更は最小限にする、というオラクル変更の方針により、古いポリシーで定められた「may/してもよい」は残ったままにしたので、M19の《アジャニの群れ仲間》はまだmayが残っています。

《アジャニの群れ仲間》は環境で目にする機会が増え、チャレンジャーデッキに封入されることやデジタル・Magicの世界でも使用されることやわかりやすさを鑑み、mayを取り除くことにしました。
オラクル・テキストの更新は主にそれが再印刷される(例えばチャレンジャー・デッキなど)際に行われるものですが、今回はそれにはあたりません。私達はカードを印刷する時期を早めるか、それともテキストを変更する時期を早めるかという選択肢を考えると、デジタルが決定的要因であり、カード・テキストの更新を少し早めにリリースしています。

現時点では、このオラクル変更に伴った、他のカードは変わりません。古い大会ポリシーで印刷されたカードが再印刷された場合は、新しいテキスト文面でそれらを変更することを検討します。このカード、《アジャニの群れ仲間》の変更のタイミングは、かなり特別です。

変更前)
Whenever you gain life, you may put a +1/+1 counter on Ajani’s Pridemate.

変更後)
Whenever you gain life, put a +1/+1 counter on Ajani’s Pridemate.


*《連合旗/Coalition Flag》および《連合儀仗兵/Coalition Honor Guard》 (機能的な変更)

ゼンディカーのオラクル変更により、《連合旗》などの「旗手/Flagbearer」に関する能力は、すげえ奇妙な誘発型能力から、やっぱりすげえ奇妙な対象制限に変更されました。

さて、この変更で一つ積み残しがありました。原文では対戦相手がプレイした呪文や能力にのみ機能するように見えますが、ゼンディカー版のオラクルでは、全部の呪文や能力に機能するように読めます。私がプレイした呪文や能力で、対戦相手がその対象を選ぶことがあるでしょうか?

《クォムバッジの魔女/Cuombajj Witches》 はその1つの例です。

「旗手」と《クォムバッジの魔女》は、両方共コモンで、Pauperで見受けられることもあり、この点を変更することにしました。

変更前)
While choosing targets as part of casting a spell or activating an ability, your opponents must choose at least one Flagbearer on the battlefield if able.

変更後)
While an opponent is choosing targets as part of casting a spell they control or activating an ability they control, that player must choose at least one Flagbearer on the battlefield if able.


*《ギルド渡りの急使/Transguild Courier》 (いちおう機能的な変更)

『イニストラード』の更新で、色指標が導入され、《ギルド渡りの急使》はこの色指標を用いて5色であることを示していました。今回、新たに《ギルドパクトのスフィンクス》が出たことで、「5色の色指標」を作成する必要が出てきました。

方針を転換し、《ギルドパクトのスフィンクス》は、テキストによってそれが全ての色を持つように表現されました。同じ修正を《ギルド渡りの急使/Transguild Courier》にも用います。

変更前)
(色指標による表現なのでありません)

変更後)
Transguild Courier is all colors.


*《アトランティスの王/Lord of Atlantis》 (機能的な変更)

部族テーマを整理した際に、サブタイプを参照して修整をもたらす能力は、(サプタイプ)・クリーチャーというテキストに変更されました。例えば、《メロウの交易/Merrow Commerce》はクリーチャーでないので《アトランティスの王》があったとしても+1されません。

しかし『イニストラードを覆う影』以降、私達はその「クリーチャー」という単語をつけるのを止めました。カードが再印刷されたときに、「(サブタイプ)・クリーチャー」というテキストから「クリーチャー」を外して印刷するようになりました。

《アトランティスの王》はプロモカードとして再印刷されたので、この変更を受けました。つまり、《メロウの交易》は修整も受けるし、島渡りも得ます。

変更前)
Other Merfolk creatures get +1/+1 and have islandwalk. (They can’t be blocked as long as defending player controls an Island.)

変更後)
Other Merfolk get +1/+1 and have islandwalk. (They can’t be blocked as long as defending player controls an Island.)

#例えばドミナリアで再録された《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》は、すでにこの変更を受けて印刷されている。歴代のカードを見比べるのも面白い。
 https://scryfall.com/search?as=grid&order=released&q=%21%E2%80%9CGoblin+Warchief%E2%80%9D&unique=prints
 https://scryfall.com/search?as=grid&order=released&q=%21%E2%80%9CLord+of+Atlantis%E2%80%9D&unique=prints


*プレインズウォーカーの注釈文 (機能的ではない)

《卓絶のナーセット/Narset Transcendent》および《混沌をもたらす者、ドムリ/Domri, Chaos Bringer》は、エキスパンション特有のキーワード能力を持ちます。プレインズウォーカーの見栄えを良くするため、必要以上のテキストは印刷せず、そのため注釈文は印刷されていません。

しかし、オラクルにはテキスト欄の制約などはありません。オラクル上は、それらは注釈文を持っています。

*マリット・レイジ (機能的ではない)

《刃の翼ヴェリックス/Verix Bladewing》に続く2枚目の「伝説のクリーチャー・トークン」を生成するカードとして、《暗黒の深部》が矢面に立ちました。その他の伝説のトークンを生成するカードを全て変更するわけではありませんが、新しいテンプレートは受け入れられているものと考えます。

変更前)
When Dark Depths has no ice counters on it, sacrifice it. If you do, create a legendary 20/20 black Avatar creature token with flying and indestructible named Marit Lage.

変更後)
When Dark Depths has no ice counters on it, sacrifice it. If you do, create Marit Lage, a legendary 20/20 black Avatar creature token with flying and indestructible.


*《時のらせん/Time Spiral》 (機能的ではない)

今や知ることができない理由で、《時のらせん》の「手札」と「墓地」の順序は逆になっていました。
標準的な順序にもどしますが、思わぬところに落とし穴があるかもしれないので今後も注視していきます。

変更前)
Exile Time Spiral. Each player shuffles their graveyard and hand into their library, then draws seven cards. You untap up to six lands.

変更後)
Exile Time Spiral. Each player shuffles their hand and graveyard into their library, then draws seven cards. You untap up to six lands.


*《狂った火猫/Crazed Firecat》 (機能的ではない)

#英語における過去形と現在形の違いなので翻訳は割愛します。
#コイン投げに「勝つ/win」たびに行うのではなくて、コイン投げが終わった後に「勝った/won」数を数えるのが期待されている挙動なので、winでなくwonを使うのが正しい、ということだけです。

変更前)
When Crazed Firecat enters the battlefield, flip a coin until you lose a flip. Put a +1/+1 counter on Crazed Firecat for each flip you win.

変更後)
When Crazed Firecat enters the battlefield, flip a coin until you lose a flip. Put a +1/+1 counter on Crazed Firecat for each flip you won.


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