GRN CR更新点

2018年9月30日 Ruling
『ラヴニカのギルド』でのCR更新点です。一部は統率者2018での更新も含みます。

原文:
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/guilds-ravnica-comprehensive-rules-changes-2018-09-28


*106.6a (それで支払うことによって追加の効果があるマナ)

《原初の水源》のように、マナを使用することによって遅延誘発型能力が追加される場合、《マナの反射》等で複数のマナが加えられたとしても、それぞれのマナから個別に誘発していました。
今回、《ギルド魔道士の広場/Guildmages’ Forum》が出たことにより、追加されるものが置換効果や継続的効果でも、同様に機能するようになりました。

#例えば《マナの反射》で《ギルド魔道士の広場》からマナを2つ加え、それらを1つの呪文に使用した場合、カウンターは2つ伴って戦場に出ます。


*107.3i, 3j (Xの値)

カードに記載されているXの値は、ある瞬間には同じ値を取ります。この例外として、Xが記載されている能力を得た場合は別の値を取ることが明記されていました。
今回、《庁舎の歩哨/Chamber Sentry》という2つ目の例外ができてしまったので、これに関する除外規定を追加しました。

#起動型能力をX=4で起動したとしても、マナ・コストが4になるわけではありません。


*110.5d (トークンが生成できない)

トークンが生成されて戦場に出る際に、効果がそのパーマネントを戦場に出すことを禁止していた場合、トークンは生成されません。今回、ルールと効果の両方を考慮するように変更されました。これにより、《ミミックの大桶》によって予示されていた《稲妻》を追放し、《稲妻》トークンを生成しようと考えても、生成されません。

#日本語版では2018年8月時点ですでにルール及び効果を参照するようになっていました。

*112.1b (能力)

能力とは以下の2つです。
 ・オブジェクトが持つ特性
 ・スタックにある起動型あるいは呪文

ですが、プレイヤーも呪禁やプロテクションを持ちます。これらも能力なので、以後は能力とは上の2つに1つ加えられて3つになります。

#つまり、「全てのプレイヤーは能力を失う」といった感じのテキストが書ける。


*114.1 とその他いっぱい (対象)

領域は対象にならなくなりました。オブジェクトとプレイヤーのみが対象になりえます。領域を対象にする文言が全て修正されています。


*117.6 (マナ・シンボルの無いマナ・コスト)

「マナ・コストがマナ・シンボルを含まない/mana cost with no symbols」ことを「マナ・コストを持たない/no mana cost」という表現に統一しました。機能的な変更はありません。

#日本語版ではほとんど違いはありません。


*201.3 (カード名を選ぶ)

カード名を指定する場合、それが今行っているフォーマットで適正かどうかを判別しなくなりました。

元来、このルールはプレイヤーが同じようなカード名を誤って指定することがないようにするものでした。
例)モダン構築戦で"Shackles"と言ったときに、《Vedalken Shackles》(モダンにある)を指し、決して《手かせ/Shackles》(モダンには無い)ではないことを保証する。

ですが、現在はトーナメントルールのほうであいまいな指定に関しては処理ができるようになっています。(MTR3.6)ですので、ゲームルール上ではこのような規定は不要であるという結論になりました。


*201.5 (「何か」を追いかける)

効果が「何か」特定のものを指している場合、効果はその「何か」を追跡できます。これまではオブジェクト的な「何か」を指していましたが、別にこの「何か」は本当に任意のモノで構いません。例えば、カード名を追いかけることも可能です。そうなると、CR200番台に記載するのは適当ではありません。この項目はCR700番台に移動しました。

#それなりに重要なCR項目なので移動先はしっておいたほうが良いです。旧項目番を示しておきます。


201.5. オブジェクトの能力が、特性を用いて「この[何か]/this [something]」の類の表現を用いていずれかのオブジェクトを指していた場合、後でその特性が合わなくなったとしても、その特定のオブジェクトを指す。

例:「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+2の修整を受ける。次の終了ステップの開始時に、そのクリーチャーを破壊する」という能力があった場合、その+2/+2の修整を受けたオブジェクトが次の終了ステップの開始時にクリーチャーでなくなっていたとしても、破壊する。


*202.3d (分割カードの点数で見たマナ・コスト)

分割カードのルールに同じことが書いてあるので、簡略化しました。
#機能的な変更はありません。


*205.3j (プレインズウォーカー・タイプ)

ウィンドグレイス、アミナトゥ、エストリッド が追加されました。

*207.2c (能力語)

宿根/Undergrowth が追加されました。

*303.4i (効果でオーラを出すが、出られない)

オーラが適正なエンチャント先が無い場合、それは呪文でない限り元の領域にとどまります。スタックにあれば墓地に置かれます。ここまでは303.4gの内容と同じです。
また、オーラ・トークンが生成できない場合は、トークンが生成できない110.5dと同一に収めることができます。つまり、この項目はまるまる不要になったのです。

*400.7c (領域を移動したオブジェクトの記憶喪失の例外)

パーマネント呪文が解決されてそれがパーマネントになると、領域を移動したので、別オブジェクト扱いとなり、以前の記憶はなくなります。しかし、いくつかの例外があり、例えば「キッカーされたかどうか」を見るために、スタックでの扱いを参照する必要があります。これまではマナの支払い方をCRに記載していましたが、《覚醒の太陽の化身/Wakening Sun’s Avatar》のように、「手札から唱えられたかどうか」も確認できるように文章が改められました。

#これまで普通に判断していたことではあるのですが・・・

*603.12 (再帰誘発型能力)

再帰誘発型能力が作成される前に、何か処理を行う必要がありますが、テキストで「~してもよい」となっている場合、その処理は行わなくても良いということが明確化されました。

#単に原文わかりづらいので文章が直されるだけと推測されます。

*701.6b (生成する)

トークンを生成する場合、それは「トークンを戦場に出す」ことを意味するので、戦場に出る際に影響する置換効果や継続的効果を考慮する必要がありました。
ところが、《神聖な訪問/Divine Visitation》の登場によって、トークンを生成すること自体に影響が出るようになりました。
そこで、「トークンを生成する」ことに影響する置換効果は、それらのトークンが戦場に出た時点で機能する継続的効果を無視することになりました。

#例えば、宝物・トークン(クリーチャーでないアーティファクト・トークン)を生成する時点で、戦場にアーティファクトをアーティファクト・クリーチャーにする継続的効果があったとしても、「トークンを生成する」時点でそれは考慮しない。したがって生成されるのはクリーチャー・トークンではなく、《神聖な訪問》はこのトークン生成では機能しない。


*701.33f 

カードを予示する場合、稀な理由(=《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》)によって、それが戦場に出ず、何も起こらないことがあります。このことが明示されました。

*701.41 

諜報を行う/surveil が追加されました。

*702.43 (烈日)

烈日によって蓄積か+1/+1カウンターのどちらを得るかはカード・タイプによって変更されます。主に《機械の行進/March of the Machines》がある場合に問題となっていました。最近のルール更新により、戦場に出た時点での特性を考慮する必要が出てきたため、烈日に関する項目は少しだけ更新されることになりました。

#具体的にどうかわったかは新CRを参照してください。
#個人的には、長年決着がつかなかった烈日に関してメスが入れられたのが嬉しいです。

*702.48d (上忍術)

上忍術に関する項目が追加されました。日本語版では追記済です。

*702.50c (召集)

『ラヴニカのギルド』では召集能力に関する変更はありません。が、「召集されたクリーチャー」に関する項目が追加されました。

#→《敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon》など

*702.132、702.133

再活/Jump-start, 教導/Mentor が追加されました。

*706.10e

《光線分割の魔道士》の能力に関する項目が追加されました。

*711.1a, 1b

両面カードに示されている特殊シンボル(カード左上に記載)についての記載で、基本セット2019の記載がありませんでしたが、今回新しく記載されました。

*903.8 (統率者税)

統率者を統率領域から繰り返し唱えるたびに支払う{2}のことを、俗称で「統率者税/commander tax」と呼ばれることをCRに記載しました。

#いわゆる「召喚酔い/Summoning sickness」と同様の俗語です。
#日本語版では追記済みです。

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