Open the Box 2016/04/21-05/01
2016年5月6日 Ruling#ツイッター上でやっている質問箱、testing_box ( https://twitter.com/testing_box )
#に寄せられた質問を、定期的に開封する、ルール啓蒙記事です。
期間:2016年4月21日~4月30日
総質問数:80問
*コピー
《反射魔道士》のコピーとして戦場に出た《もう一人の自分》に《嘲る映し身》をエンチャントして攻撃した際、《嘲る映し身》が解決して出てくるクリーチャーは《反射魔道士》、それとも新たに対象を取れる《もう一人の自分》のどちらでしょうか。
コピーのコピー、つまり何かのオブジェクトを既にコピーしているオブジェクトは、そのコピー可能な値が完全に上書きされる。(CR706.2)
上の質問だと、出てくるトークンは《もう一人の自分》ではなく、《反射魔道士》の特性を持ったコピーとなる。
《もう一人の自分》を《放浪する森林》のコピーとして唱えました。このとき、収斂分の1/1カウンターは乗りますか?
コピーとして戦場に出る場合、そのコピーした特性に準じる「戦場に出る際~」といった置換効果も新たに考慮される。従って、質問の場合、《もう一人の自分》に支払った{X}に加えて、《放浪する森林》由来の、色マナを支払ったぶんのカウンターも置かれて戦場に出る。
*ライフの値
対戦相手が「骨読み」で失われたライフを計算し忘れたままゲームを進行しライフメモにはそれ以降のライフ変動が記されている状況で、相手の墓地を確認をした際にライフメモのミスに気づきました。この場合どのような対応をするのが適切でしょうか?
このような場合、誤りに気づいた時点で「ジャッジを呼ぶ」ことが望ましい。
互いのライフの値は公開情報であり、正しい値を認識していることが求められる。食い違いがあった場合、気づいたら即、その点を指摘すること。(MTR2.14)
故意にライフの値が間違っていることを黙殺し、結果として有利を得たと判断された場合、DQの対象になることもあります。
*複数体のブロック/アタック
対戦相手がそれぞれパワーが2,3,4のクリーチャーで攻撃し、パワー4のクリーチャーのみがトランプルを持っている場合、巣網から見張るもので3体をブロックしエルドラージの末裔トークンでパワーが4のクリーチャーを共同でブロックした際の処理はどうなりますか?
これに関しては図示したものを作成したので、以下を参考にして欲しい。
CR項番では、CR509、CR510に当たる。
https://docs.google.com/presentation/d/1m0-VIPMNqAW68GIpp-g8CXRfFHkISNLPAMpU5KukE1Q/edit?usp=sharing
*両面カード
両面カード(表、裏共にクリーチャー)が表の状態で対戦相手の場に出ており、稲妻を両面カードを対象にキャストした場合、何らかの効果で裏面になった場合は、対象不適切で立ち消えになるでしょうか?
両面カードの第1面が第2面になっても、同じオブジェクトであることは変わらない。例えば、第1面を対象にした呪文が、解決までにそのオブジェクトが第2面になっていたとしても、解決時に第2面がその呪文の対象として適正なら、きちんと効果を発揮する。また、第1面のときにかけられた継続的効果は、第2面になっても有効である。
余談だが、第1面/第2面 は、位相ではない。(CR110.6)
*優先権のパス
自分が《燃え柳の木立ち》を2枚と《13恐怖症》を、対戦相手が《コイロスの洞窟》をコントロールしている場合に対戦相手のライフが12の時に自分のアップキープを迎えた場合、 《13恐怖症》の誘発スタックで《燃え柳の木立ち》で赤マナを出して優先権をパスし、相手が《コイロスの洞窟》で黒マナを出しました。この時対応してもう一枚の《燃え柳の木立ち》を起動する機会はないという認識でいいですか?ライフ変動による誘発能力はないとします
スタックの一番上のオブジェクトを解決するには、「全てのプレイヤーが続けてパス」する必要がある。これは、全てのプレイヤーが何も処理を行わずにパスする、ことを指す。(CR116.4)
質問の場合、対戦相手は《コイロスの洞窟》でマナを出しているので、何か「処理を」している。従って、「続けてパス」をしていないことになる。つまり、それ以上対戦相手が何もしないことを選んでパスしたなら、優先権はあなたに渡される。
基本的に、「何もしない」ことがパスである。それには特別な処理を含むあらゆるゲーム内行動を行わないことと同義である。
*期限付き
《火葬》などの「このターン再生できない」効果と《恐怖》などの「再生できない」効果は同一ですか?
例えば《不滅》をエンチャントされた《アルビノ・トロール》に《恐怖》をプレイし(破壊されない)その後《死すべき定め》で破壊不能を失わせてから《火》を打つと再生できますか?
《恐怖》のように、テキストによっては、その直前のイベント(「破壊する」)の意味を修正するものがある。(CR608.2c)従って、《恐怖》による「破壊」に対してのみ、再生ができないことになる。あとから行われる破壊に対して、いつまでも再生ができないわけではない。
一方、《火葬》は「再生できない」期間が設定されているので、質問で例示されたケースでは、再生が可能である。
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そんなところで。
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