#濫用についての質問はあちこちで聞かれます。
#「死亡したとき」がなぜ機能するかを考えればわかりやすいかも。

それでは、前回の回答。

問1
かたならし◯×。

「反復とバイバックを持つ呪文Aを、バイバック・コストを追加で支払って唱えた。
 この場合、反復が優先されてバイバックは機能しない。」

◯か×か?


×

反復もバイバックも、それを持つ呪文が解決される最終段階で墓地に置かれることを置き換える置換効果である。
従って、この場合、呪文Aを最終的に追放する(=反復を適用する)か、手札に戻す(=バイバックを適用する)かを選択することができる。

 
問2
Aは《アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier》を唱え、それを戦場に出した。

A「じゃあ、濫用を誘発するね。」
B「生け贄に捧げる前に、《英雄の破滅/Hero’s Downfall》で《アンデッドの大臣、シディシ》を破壊するよ。」
A「えーと。んじゃ、濫用でこのゾンビ・トークンを生け贄にするよ。カード探していい?」
B「え? 探せないだろ。」

さて、AとB、どちらの言い分が正しいか?


B。

濫用自体は「クリーチャーを1体生け贄にしてもよい」という能力である。

《アンデッドの大臣、シディシ》が持つ2つ目の誘発型能力は、実際に濫用を行う--クリーチャーが生け贄に捧げられる--ときに、戦場にいないと機能しない。

問題の場合、Aが濫用能力を解決する段階で、もう《アンデッドの大臣、シディシ》は戦場に無い。従って、Aが濫用を行ったとしても、もう誘発型能力は誘発しない。

もちろん、Aは「生け贄にささげる」ことを選ばないことができる。

 
問3
PとQが対戦している。

Pは《卓絶のナーセット/Narset Transcendent》の2番めの能力を用いて、《爆片破》を反復付きで唱えた。

次のPのターンのアップキープに、《爆片破》を唱えることになるが……

3-1)Pは追加コストとしてアーティファクト1つを生け贄に捧げる必要はあるか?

3-2)唱えなかった場合、《爆片破》はどの領域に置かれるか?


3-1)ある。

反復のCRは以下のとおり。

702.87a 反復は、インスタントやソーサリーが持つ。これはその呪文がスタック上にある間に機能する常在型能力であり、遅延誘発型能力を作成する。「反復/Rebound」は「この呪文が手札から唱えられたなら、解決に際してこれをあなたの墓地に置く代わりに、これを追放し、あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカードを追放 領域からこれのマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。」を意味する。
702.87b 反復の結果としてカードをマナ・コストを支払わずに唱えることは、rule 601.2b や rule 601.2e-g の代替コストの支払いに関するルールに従う。


従って、コストを支払わなくてよいのは右上に示されるマナ・コストのみである。追加コストが必要な場合、それも支払わなくてはいけない。


3-2)追放領域

反復により追放領域から唱えようとしたができなかったので、そのまま元あった領域、つまり追放領域に置かれたままになる。

----
そんなところで。


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