Answer: Friday Magic Quiz. [14-10A]
2014年7月4日 FMQ#モダンになるととたんに聞かれることが増えたりする。なぜだろう。
それでは、前回の回答。
問1
かたならし○×。
「GPTの試合中に、カードのオラクルを知るするために、ジャッジを呼ばずに
スマートフォンでGathererのデータを参照するのは推奨される。」
○か×か?
×
ルール適用度が競技またはプロの場合、ドラフト中、デッキ作成中、マッチ進行中には、記録を取ったり、他人と意思疎通したりできる電子機器を使ってはならない。(MTR2.12)
なので、競技RELであるGPTで、試合中にスマートフォンを扱うことは原則できない。
問2
以下の問題では、Bは《血染めの月/Blood Moon》をコントロールしているとして回答してください。
2-1)
Aは《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》を戦場に出した。
Aのコントロールしている《森/Forest》をタップして出せるマナのタイプは何か?
また、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》をタップして出せるマナのタイプは何か?
2-2)
Aは手札から《草むした墓/Overgrown Tomb》をプレイしようとしている。
Aはこれをアンタップ状態で出したいが、2ライフを払う必要はあるか?
2-3)
Aは《ヴェズーヴァ/Vesuva》を出して、戦場に出る際にBの《島/Island》になると宣言した。
この土地はタップ状態で戦場に出るだろうか? また、この土地をタップして出せるマナのタイプは何か?
基本的なことをおさらい。《血染めの月/Blood Moon》は、基本でない土地を山にする。
従って、影響を受ける土地は特殊タイプ「基本/Basic」を持たない土地である。
また、基本土地タイプである「山」にするので、その土地が本来持つ能力(コピー効果によって得たものを含む)は失われる。他の効果によって追加された能力は失われない。(CR305.7)
別の言い方をすると、基本土地タイプ(この場合は山)になることによって、持っている能力が失われるのは、第6種ではなく、第4種の時点で起こる。これは別の第6種が存在した場合に、後から《血染めの月/Blood Moon》が出てきても、その効果が失われない、という理由にもなっている。
2-1)
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》と《血染めの月》の関係は、継続的効果の依存(CR613.7)を示す良い例である。
この2枚は以下の3つの事項を満たす。
・2つの継続的効果は同じ種類別である。(両方とも第4種)
・2つとも特性定義能力ではない。
・片方を先に適用することで、もう一方の適用状態/状況が変化する。
3つ目が一番肝心なので、もう少し説明する。
《血染めの月》を先に適用すると、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》は自身の能力を失ってしまう。つまり、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》の効果を適用できるかどうかは、《血染めの月》の効果を先に適用するかどうかに依存している。
一方、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》の効果を先に適用しても、《血染めの月》の効果には何も影響がない。
従って、「《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》の効果は《血染めの月》に依存している。」ので、常に《血染めの月》が《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》よりも先に適用される。
問題の回答としては、
・《森/Forest》をタップしても{G}しか出ない。
・《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》からは{R}のみが出る。
となる。
2-2)必要がある。
《血染めの月》の効果は戦場でのみ及ぼされる。《草むした墓》をプレイして戦場に出す際に、自身の置換効果が「戦場に出る前に」機能する。従って、2ライフを支払わなければ、これはタップ状態で戦場に出る。
2-3)
2-2と同じように、《ヴェズーヴァ》の効果は戦場に出る際に機能する。その時点で《ヴェズーヴァ》は戦場にない。コピー効果を適用し、それは基本土地の《島/Island》となって、かつ、タップ状態で出る。
これは特殊タイプ「基本」を持っているので、《血染めの月》の影響を受けない。従って、これをタップすると{U}が出る。
問3
PとQが対戦している。
3-1)
Qは《三なる宝球/Trinisphere》をコントロールしている。
Pは緑の1/1の苗木・トークンを2個コントロールしている。
PはQの《三なる宝球/Trinisphere》を対象に、《隔離する活力/Sundering Vitae》を唱えた。
Pは召集として2体の苗木・トークンをタップすることを考えている。
Pが支払うべきマナはいくつか?
3-2)
Pは《山/Mountain》5枚と《野生の朗詠者/Wild Cantor》をコントロールしている。
この状態で、Pは手札にある《包囲ワーム/Siege Wurm》を唱えたい。
さて、唱えることはできるだろうか?
3-1)
召集のルールはラヴニカの頃から変更されており、支払うべきコストの減少ではなく、コストの支払い時に機能する能力になっている。
より詳しくは、呪文を唱える手順(CR601)における、総コスト決定(601.2e)ではなく、コストの支払い(601.2g)の時点で機能する。
従って、問題の場合、《隔離する活力/Sundering Vitae》の総コストは{2}{G}であり、これは《三なる宝球/Trinisphere》に影響しない。そして、支払う時点で苗木・トークンを2体タップできるので、Pの支払うべきマナは{1}である。
3-2)
マナの支払いの時点で、《包囲ワーム/Siege Wurm》のコストである{5}{G}{G}を支払わないといけない。このうち、{G}{G}を1枚の《野生の朗詠者/Wild Cantor》で支払わないといけないが、それは不可能である。(マナ能力を起動すると召集のためにタップできず、召集のために残しているとマナが足りない。コストの支払いまで行くとマナ能力は起動できない。)
従って、唱えることはできない。
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そんなところで。
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