コンスピラシーはドラフト多人数戦を想定されている製品であり、遊び方は様々です。
公式である程度のプレイガイドが紹介されていますので、そちらもぜひご覧ください。
http://mtg-jp.com/publicity/0010742/
ここでは、「遊び方」と「運営・順位付け」を私なりに提案してみたいと思います。
コンスピラシーでのイベントを考えている方や、遊んでみたいプレイヤーの方に参考になれば幸いです。
(用語)
ポッド……ドラフトをする1テーブルのこと。通常は1ポッド毎に8人がドラフトを行う。
グループ……ゲームを行う1テーブルのこと。
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*ポッドとグループの人数
1ポッドあたりの推奨人数は通常のドラフトと同様に8人です。
リリースノートにもある通り、1ポッドの最高人数は10人です。
1グループの人数は3~5人が適正です。
参加人数、ポッド、グループの分け方は以下のようになります。
3人 3 3
4人 4 4
5人 5 5
6人 6 3+3
7人 7 3+4
8人 8 4+4 ←推奨
9人 9 4+5
10人 10 5+5
11人 6,5 3+3、5
12人 6,6 3+3、3+3
13人 7,6 3+4、3+3
14人 8,6 4+4、3+3
15人 8,7 4+4、4+3
16人 8,8 4+4、4+4
17人 9,8 4+5、4+4
できる限り「8人」単位のポッドを作成することをおすすめします。
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*順位付け
コンスピラシーからでたカードの所有権ですが、グランプリなどで行われる「取り切り」では、肝心のゲームがスポイルされる恐れがあります。そこで、レア以上とフォイルカードを「順位取り」にすることをおすすめします。
「順位取り」にするためには順位を決定しないといけません。ここでは以下の様な対戦方式を提案します。
(以下、8人のポッドで説明を行います)
グループは2つ作成します。各グループは4人で、誰がどちらのグループに入るかはランダムで決定します。そして、多人数戦を2回戦行います。
1回戦:各グループで2人がゲームから離脱した時点で1回戦を終了します。
2回戦:各グループで勝ち残った2人ずつ(勝ちグループ)と、敗北し離脱した2人ずつ(負けグループ)を組み合わせます。2回戦は勝者が1人になるまで戦います。
2回戦の終了時で、以下のように順位を決めます。
勝ちグループで最後まで残った:1位
勝ちグループで3番めに離脱した:2位
勝ちグループで2番めに離脱した:3位
勝ちグループで最初に離脱した:4位
負けグループで最後まで残った:5位
負けグループで3番めに離脱した:6位
負けグループで2番めに離脱した:7位
負けグループで最初に離脱した:8位
・同時に敗北条件を満たした場合、そのグループで最初のターンを行った人にターン順で近いプレイヤーがより「低い」順位になります。これは、手番が最も遅いプレイヤーが最も「不利である」とみなされるからです。
例)最初の順番が A→B→C→D の場合で、CとDが同時に敗北した場合、Dの方がCよりも順位が上になる。
・ドラフトしているカード以外に、追加で賞品が供与される場合、2回戦のグループごとに賞品を出すことを提案します。例えば、プロモの《真価の宗匠》を、(1位~4位)のグループに1枚、(5位~8位)のグループに1枚、など。どうやって配るかは各グループの話し合いにお任せしましょう。
・制限時間に関しては、60~90分を推奨します。多人数戦は思ったよりも時間がかかるので、時間制限には余裕をもたせたほうが良いでしょう。万が一、時間切れになってしまった場合は、「アクティブ・プレイヤーから初めてもう一周して、アクティブ・プレイヤーに戻るまで」を追加ターンとして与えましょう。ターンを終えても決着が付かない場合、
ライフの値を比べて、最も大きい値のプレイヤーがより上になります。ライフの値が同じ場合、そのグループで最初のターンを行った人にターン順で近いプレイヤーがより「低い」順位になります。
例)最初の順番が A→B→C→D の場合に、健闘むなしく時間切れになった。Aのライフが21、Bのライフが4、Cのライフが10、Dのライフが10であった。順位は A(1位)D(2位)C(3位)B(4位)となる。
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選択ルール
・「無差別戦」→「左側への攻撃」
無差別戦では、最後に手番を行うプレイヤーがどうあっても一番不利です。この差異を減らすため、「左側への攻撃」ルールを採用すると、多少は順番による不利がなくなります。しかし、多人数戦の多様さは失われてしまうでしょう。
・影響範囲=「1」
影響範囲を1にすると、2人以上離れているプレイヤーには何もできません。全体呪文でさえも影響を与えません。対象を取らない呪文の威力が多少低くなります。
反面、処理が面倒くさくなることは否定できません。
選択ルールを採用するかどうかは、ポッドにいるプレイヤーできちんと話しあいましょう。
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*グループ・ゲーム・ドラフト
3~5人の場合、通常のドラフトを行うと、どうしてもカードプールが足りなくなります。そんな場合は、4パックを使用する「グループ・ゲーム・ドラフト」はいかがでしょうか。
以前の記事でやり方を紹介しましたが、書きなおしたものを再掲します。
原文)http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/sf/72
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グループゲームドラフトの特徴:
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グループゲームドラフト(以下、GGD)は、ドラフト戦のルールを踏襲した、
多人数戦のカジュアルなバリアントです。
特徴的な4つのルールを除き、通常のドラフト戦と変わりありません。……対戦相手は複数ですが。
・4パック使用
・3人から最大6人まで参加可能
・全員で1卓
・『無双』ルール(=Rumble rule)
それぞれを解説していきながら、GGDの流れを見ていきましょう。
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1) プレイヤーは4パックを使用する
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通常のドラフトでは3パックのブースターを使用しますが、
GGDでは代わりに4パックを使用します。
4パック目をドラフトする場合、2パック目と同じ反時計回り(右の人に渡す)となります。
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2) 参加人数は3人~6人
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理論上は何人でもできるのですが、まとめて1卓で試合をするため、
どうしても試合時間が長くなってしまいます。筆者的には4人がおすすめです。
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3) 参加した全員で多人数戦
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ドラフトを終え、個人でデッキを組むわけですが、ゲームは参加した全員での多人数戦となります。使用するルールはコンスピラシーの推奨通り、「無差別戦」です。
主なルールとしては
・マリガンは1回目のみ7枚引き直せる。
・先手ドロー・ステップは飛ばされずに存在する。
・あなた以外は全て対戦相手である。
・どの対戦相手にも攻撃ができる。
・呪文影響範囲は無限。
・初期ライフ20点。
となります。
ゲームの終了については、
・誰かがカードにある勝利条件を満たして勝利する
又は
・1人を除き他全員が敗北する
という、「最後の一人」を決定するまで戦います。
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4) 『無双』ルール (=Rumble rule)
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GGDには独特のルールがあります。それが『無双』ルールです。
ゲーム中に、「あなたがコントロールする発生源か、呪文や能力の効果によって、
対戦相手のライフを失わせた点数が通算20点を越える」ごとに、
「あなたのサイドボードにあるカードを1枚選んで、統率領域に置く。そのカードが
統率領域にある間、あなたはそのカードをマナ・コストを支払うことなくプレイしてもよい。
そのカードのマナ・コストに{X}が含まれる場合、あなたはその{X}の部分のコストを通常通りに支払ってもよい。」
というルールです。
対戦相手のライフを失わせた通算が20点を超えたかどうかの判定は、状況起因処理のチェックと同様に行います。条件を満たした時点で、カードを選ぶ行動を行います。これはスタックを用いません。
これによって統率領域に置かれたカードは、そのカード・タイプ由来のタイミングであれば、マナ・コストを支払うことなく唱える/プレイすることができます。キッカーや追加のコストはその都度支払わなければなりません。
このルールにより、色が合わず、普通のドラフトでカットしたり無駄にピックしてしまうカードが、あなたの強力な味方になってくれます。
緑赤だったはずのデッキから、なぜか黒い除去呪文が飛んできたり、
重すぎて通常ではプレイできない呪文が活躍する時が来るかもしれません。
全てはあなたが対戦相手を--誰でもいいから--合計20点以上のライフを削ることから始まります。
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それでは、皆さん、楽しんで下さい!
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