新しいCRが発表されましたので、2014年02月01日CR更新分のざっくり訳をお届けします。
参照する項目のナンバリング振りなおしや細かい文法、言葉、記号の変更などは表記しません。

Update Bulletin(原文):
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/284b&page=3

CR(英語)
http://www.wizards.com/magic/TCG/Resources.aspx?x=magic/rules

日本語版ももう出てます。記事内の日本語CR文章はここから引用してます。
http://www.mjmj.info/data/

オラクルUpdateはJFKさんのところへ。
http://34540.diarynote.jp/201402061313009529/

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青文字は既存の変更、赤文字は新規項目です。

112.11

BNGの《元型》サイクルに見られるような、オブジェクトが特定の能力を持つことを停める効果についての記述が追加されました。
そのような効果がある場合、オブジェクトがその特定の能力を持っていたのならばそれを失い、後からその能力を得ようとしてもそれを得ません。
《元型》サイクルは「得る/gain」「失う/lose」「持つことができない/can’t have」の3つを全て包括しています。

旧112.11は新112.12にナンバリングされました。

112.11.
効果によって、オブジェクトは特定の能力を得なくなることがある。それらの効果では、そのオブジェクトはその能力を「持つことができない/can’t have」と書かれている。もしオブジェクトがその能力を持っている場合、その能力を失う。また、効果によってその能力をそのオブジェクトに与えることもできない。呪文や能力の解決がその特定の能力をそのオブジェクトに与える 継続的効果を生成しようとする場合、その継続的効果は生成されないが、その呪文や能力の生成する他の継続的効果は生成される。常在型能力によって生成された、その特定の能力を与える 継続的効果は、そのオブジェクトに適用されない。

Effects can stop an object from having a specified ability. These effects say that the object "can’t have" that ability. If the object has that ability, it loses it. It’s also impossible for an effect to add that ability to the object. If a resolving spell or ability tries to create a continuous effect that would add the specified ability to such an object, that continuous effect is not created, although that resolving spell or ability can still create other continuous effects. Continuous effects created by static abilities that would add the specified ability won’t apply to that object.


121.6(カウンターが「置かれる」)

この項目はカウンターがオブジェクトに「置かれる/placed」ことを説明しています。
パーマネントがカウンターを伴った状態で戦場に出る場合に、それらのカウンターは「置かれた」ものであり、従って《倍増の季節/Doubling Season》などの効果を受けることをはっきりさせる必要がありました。
この項目の改訂により、奉納によるカウンターも同様の影響を受けることが明確になります。以前からこうでしたので、機能的な変更ではありません。

筆者注)置換効果によってカウンターを伴う場合も、「置かれる」という判断をすることが明確化されました。従って《宝石鉱山/Gemstone Mine》+《倍増の季節/Doubling Season》は、6個のカウンターが置かれた状態で戦場に出ます。

205.3j(プレインズウォーカー・タイプ)

キオーラ/Kiora が追加されました。

207.2c(能力語)

神啓/Inspired が追加されました。

608.2b(呪文や能力の解決:対象を取る場合)

この項目では、呪文や能力の解決において、対象がまだ適正であるかどうかをどうチェックするかについて述べています。呪文や能力が複数の対象を持つ場合、うち1つでも対象として適正であるならば、そのまま解決されます。
さて、ここからです。不適正な対象(P)については、Pについての処理は行いませんし、他のオブジェクトがPに何かをすることもありませんし、Pが何かをすることもありません。

ここで問題が出てきます。不適正な対象について、呪文や能力が何かを行うことなしに影響をあたえることができます。例えば《霜のブレス/Frost Breath》がそうでした。
《霜のブレス》がAとBという2つのクリーチャーを対象に取り、解決時にBのみが不適正になっていたとします。その場合、これまではAもBも次のアンタップ・ステップにアンタップすることはありませんでした。この状態は感覚的には間違っているように思えていました。今日、BNGで同様の効果を持つ《突然の嵐/Sudden Storm》が収録されたので、この問題に取り組むには良い頃合いでした。

この項目は改定され、不適正な対象にはそのような継続的効果も適用されなくなりました。上の《霜のブレス》の例ですと、Aはアンタップ・ステップにアンタップすることはありませんが、Bはそれに影響されず、通常通りにアンタップします。

603.1f(第6種)

《元型》サイクルにある、「持つことができない/can’t have」効果が新たに適用されます。

#cant’have > lose. なぜなら can’t have は lose を内包しているから。

614.15(自己置換効果)

《記憶の欠落/Memory Lapse》という素晴らしい例のように、呪文や能力が、それ自身の解決時の効果の一部または全部を置換する、そういった効果のことを自己置換効果と呼びます。
《記憶の欠落》では、対象の呪文を打ち消します。そして、通常ならば、打ち消された呪文が墓地に置かれます。が、自己置換効果によってこれが置き換わり、オーナーのライブラリーの一番上に置かれます。

このように、自己置換効果は自身の能力による効果を置き換えます。が、能力語によって関連がある場合は明記されていませんでした。例えば、《隊商の夜番/Caravan Vigil》は2つに能力がわかれていますが、陰鬱が達成されている場合は自己置換効果によって1番目の能力が2番めに置き換わります。こうして、項目に能力語が先行している場合でも自己置換効果が機能することが書き加わりました。

700.5(信心)

《都市国家の神、エファラ》のように、2色への信心を数える場合、いずれかもしくは両方の色であるマナ・シンボルの数を数えます。{W/U}という混成マナ・シンボルである場合、
 白への信心=+1
 青への信心=+1
 白と青への信心=+1
となります。

701.3d(はずれた)

オーラ、装備品、城砦があるオブジェクト(またはプレイヤー)から、それとは別のオブジェクトやプレイヤーに移動した場合、それは「はずれた/become unattached」とみなされていました。
しかし、この項目が更新されたことによって、上記の場合は「(1番目のオブジェクトやプレイヤーから)はずれた」とみなされるようになりました。
これにより、オーラになっている授与持ちのクリーチャーが、あるオブジェクトから別のオブジェクトに移動したとしても、それはオーラであり続けます。


701.22c

アーチエネミー戦において、計略を実行中にするという行動は、カードを引くことと同じような扱いにしています。《Plots That Span Centuries》では、同時に複数の計略が実行中にしなければいけませんが、実行中にした計略にさらなる《Plots That Span Centuries》がある場合にはどうしたらよいか論理的な説明がなされていませんでした。

そこで、この項目を追加し、「プレイヤーが複数の計略を実行中にするように指示された場合、そのプレイヤーはその回数だけ計略を1枚ずつ実行中にする。」ようになりました。

702.103

貢納/Tribute が追加されました。

706.10(呪文や能力のコピー)

誘発型能力もコピーされうる様になりました。
(→《ストリオン共鳴体/Strionic Resonator》)

715.4b

サブゲームの扱いが更新されました。メインゲームで持っていたカウンター(毒カウンターなど)は、サブゲームに持ち込まれることはありません。が、サブゲームからメインゲームに戻ってきた時には、再びそのカウンターは持ったままになります。
同様に、サブゲームで得たカウンターがメインゲームに持ち込まれることはありません。

903.10(統率者を唱える)

《メレティスのダクソス/Daxos of Meletis》などの効果によって、オーナーが別の統率者をあなたが統率領域から唱える場合であっても、その統率者を統率領域から唱えた回数分の{2}を支払う必要があることが追記されました。

#「統率者を統率領域から唱えた回数分の{2}を支払うこと」="commander tax"
#良い表現なので、「コマンダー税」とか「統率者税」とか「ジェネラル税」とか言い回しましょう。

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用語集: 貢納/Tribute が追加されました。


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そんなところで。



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