GTC Update Bulletin ; CR changes
2013年2月6日 Ruling新しいCRが発表されましたので、2013年02月1日CR更新分のざっくり訳をお届けします。
参照する項目のナンバリング振りなおしや細かい文法、言葉、記号の変更などは表記しません。
Update Bulletin(原文):
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/231d&page=3
CR(英語)
http://www.wizards.com/magic/TCG/Resources.aspx?x=magic/rules
日本語版もあるのです。
http://mjmj.info/data/
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青文字は既存の変更、赤文字は新規項目です。
・103.4d (統率者戦でのマリガン)
DKAの更新で、統率者戦のマリガンで追放したカードは裏向けであるとされましたが、それは900番台の文章のみ直されていたので、それに合わせてこの項番の文章も直されました。
・112.3c (誘発型能力のテンプレート)
"when", "whenever", "at" から始まる語句が誘発型能力であると書かれてきましたが、これらの語句から開始されず、文節の途中から使われているようなテキストもあります。これらも誘発型能力には変わりないので、「(たいていは)~から始まる」と直されました。
・205.3j (プレインズウォーカー・タイプ)
ドムリ/Domri が追加されました。
・207.2c (能力語)
大隊/battalion, 湧血/bloodrush が追加されました。
・306.5a (戦場にないプレインズウォーカー)
戦場にないプレインズウォーカーは、正しくは「プレインズウォーカー・カード」であるべきなので、CRの文章もそれに沿うように直されました。
・401.5 (呪文を唱えている最中のライブラリー)
呪文が唱えられている間に、呪文や能力がカードを引かせた場合、その引いたカードはその呪文が唱え終わるまで裏向きです。
(例:《彩色の宝球/Chromatic Sphere》)
その裏向きのカードは特性が無く、呪文が唱え終わるまで見てはいけません。
しかし、そのカードが奇跡能力を持っていて、さきほどのドローが1枚目だった場合は、表向きにして奇跡能力を誘発させることはできるのか? といった疑問がありました。
今回の改正で、カードが引かれた際にそれを公開してもよいとする効果がある場合、「呪文を唱えるの完了した後で、引いたカードを公開する」ということが明記されました。
・406.3 (裏向きで追放されたカード)
カードが裏向きで追放された場合、通常は誰もその表を見ることができません。
しかし、追放した効果はその表を見ることを許可するものがあります。
今回の変更で、「見ることを許可する」指示が適用されなくなったとしても、裏向きに追放されているカードの表側を見ることを一度でも許されたプレイヤーは、そのカードが追放されている限り、その表を見ても良い、とされました。
GTCの《破滅小径の仲介人/Bane Alley Broker》が良い例です。
あなたの《破滅小径の仲介人》で裏向きに追放したカードは、たとえ《破滅小径の仲介人》が戦場から除去されたとしても、あなたはその表を見ることができます。
また、裏向きで追放されているカードを唱える効果(=《法務官の掌握/Praetor’s Grasp》)がある場合、特別なことが無い限り、それを表向きにしてから唱え始める、ということが明記されました。
#で、ないと、裏向きなので特性が無く、いつ唱え始めて良いのかわからない。
・503.3 (アップキープよりも後)
「(誰かの)アップキープよりも後 / after [a player’s] upkeep step」に唱えることができるという呪文を、アップキープ・ステップが複数ある場合に唱える際には、その呪文は最初のアップキープ・ステップの終了後に唱えることができる、と明記されました。
(→《Reset》+《逆説のもや/Paradox Haze》)
・506.4d
#英語版では only 1単語が除かれたのみです。
#ブロック・クリーチャーでもあり、攻撃されているプレインズウォーカーでもあったパーマネントが、クリーチャーでもプレインズウォーカーでもなくなった場合「のみ」、そのパーマネントは戦闘から取り除かれる。
#という表記になっていましたが、別にそのパーマネントが再生したとしてもやっぱり戦闘からは取り除かれてしまうので、「クリーチャーでもプレインズウォーカーでもなくなった場合のみ」とは限りません。
#日本語訳の表記には影響がありません。
・607.1 (関連している能力)
関連している能力は、オブジェクトに影響を与える行動を伴う能力があり、もう一方はその「行動」や「(指定した)オブジェクト」を参照する能力がペアになっています。
しかし、オブジェクトのみならず、プレイヤーを参照しなくてはいけない場合があります。
(例:《ぬいぐるみ人形》 #ご存知の通り、プレイヤーはオブジェクトではない。)
今回の改定で、オブジェクトのみならず、
「プレイヤーを指定する行動を伴う能力」、「それで指定したプレイヤーを参照する能力」
も関連している能力である、とされました。
・611.2c (継続的効果が影響するオブジェクト)
呪文や能力によって生成された、特性またはコントロールを変化させる継続的効果は、それを生成した呪文や能力が解決された時点で適用されるオブジェクトが決定されます。
一方、同様に生成された、特性やコントロールを変化させない継続的効果は、それを生成した呪文や能力が解決された時点以降に出たオブジェクトに対しても影響を及ぼします。
例)
APは《突撃するグリフィン》、《聖堂の護衛》をコントロールしている。
APが《正義の突撃》を唱えた。上の2体は+2/+2の修整を受ける。
が、APがその後に出した《航行隊の猛士》はその修整を受けず、3/5のままである。
例2)
APは《突撃するグリフィン》、《聖堂の護衛》をコントロールしている。
APが《ボロスの魔除け》を2番めのモードで唱えた。上の2体はこのターン破壊されない。
そして、APがその後に出した《航行隊の猛士》も、やはり破壊されない。
ところが、まれに1つの継続的効果が、「特性を変化する」部分と「特性を変化させない」部分を併せ持つことがあります。今回の改正で、このような継続的効果は、その部分ごとに別個で影響するオブジェクトが決定されることになりました。
例3)
APは《突撃するグリフィン》、《聖堂の護衛》をコントロールしている。
APが《瞬間移動門/Teleportal》を超過で唱えた。上の2体は+1/+0の修整を受け、このターン、ブロックされない。
そして、APがその後に出した《航行隊の猛士》は、修整を受けず3/5のままであるが、やはり、このターン、ブロックされない。
・614.12a (戦場に出ることに影響する置換効果)
戦場に出ることに影響する置換効果があり、かつ、それに選択が存在する場合、その「選択」は、そのパーマネントが戦場に出る前に行われる、ということが新たに定義されました。
例)
《未来予知/Future Sight》によりライブラリーの一番上が公開されている場合を考える。
一番上が《神聖なる泉》であり、これを戦場に出す場合、「2ライフ支払う」選択は、
《神聖なる泉》が戦場に出る前、つまり、2枚目のカードが公開されていない状態で行う。
・700.6 (死亡する)
「死亡する/Die」はクリーチャーに対してしか用いられない、という文がありました。
が、自身がdieしたときに誘発する誘発型能力をもっているパーマネントは、たとえ自身が非クリーチャーであるときに墓地に置かれたとしても、やはり「dieしたとき」の能力は誘発します。
「クリーチャーに対してしか用いられない」というのはただのテンプレートなので、プレイヤーが困惑しないよう、この文はCRから削除されました。
・702.94a (超過)
コストに関連する常在型能力は、コストを変化させるべき呪文がスタックにある間に機能します。ところが、超過の1番目の常在型能力である、「あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、[コスト]を支払ってもよい」という能力は、どこからでも機能する能力であると記載されていました。
正しくは、超過の2つの常在型能力は両方共スタックで機能するべき能力なので、そのように文章が直されました。
・702.97, 98, 99
暗号/cipher, 進化/evolve, 強請/extort が追加されました。
・709.1c (反転しても変わらないもの)
アーティスト名と権利表記は反転しても変わりませんが、ゲームにおいてこれらは使用しません。
従ってCRからこれらの単語を削除しました。
#銀枠なら使用する機会はありますが……
・901.10 (多人数戦でプレイヤーがゲームを離れる場合)
・901.10b
PC2のルールでは、現象/phenomena は、プレイヤーがゲームから離れても存在し、そのコントロールのみが次のプレイヤーに移るように説明されていました。……が、CRではまったくそんなことは書かれていなかったので、今回の改定で追加されました。
・用語集
暗号/cipher, 暗号化/encoded, 進化/evolve, 強請/extort が追加されました。
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・106.6
・706.7a
生み出したマナをどう使うかについて限定がある場合があります。
また、その限定について関連した能力が存在し、何かを参照することもあります。
その参照値が未定義の場合、「[未定義]のみに使える」マナは、どこにも使用することができない……という趣旨を明確にする改定があるはずなのですが、今回のCRでは更新されていません。
例)
《演劇の舞台》の能力を起動し、《魂の洞窟》のコピーになります。
当然、《演劇の舞台》が出たときにクリーチャー・タイプを宣言してはいないので、「宣言されたクリーチャー」は未定義です。
では、このコピー・《魂の洞窟》から色マナを出した場合、そのマナはどこに使えるのでしょうか?
答えは「どこにも使えない」です。
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そんなところで。
参照する項目のナンバリング振りなおしや細かい文法、言葉、記号の変更などは表記しません。
Update Bulletin(原文):
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/231d&page=3
CR(英語)
http://www.wizards.com/magic/TCG/Resources.aspx?x=magic/rules
日本語版もあるのです。
http://mjmj.info/data/
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青文字は既存の変更、赤文字は新規項目です。
・103.4d (統率者戦でのマリガン)
DKAの更新で、統率者戦のマリガンで追放したカードは裏向けであるとされましたが、それは900番台の文章のみ直されていたので、それに合わせてこの項番の文章も直されました。
・112.3c (誘発型能力のテンプレート)
"when", "whenever", "at" から始まる語句が誘発型能力であると書かれてきましたが、これらの語句から開始されず、文節の途中から使われているようなテキストもあります。これらも誘発型能力には変わりないので、「(たいていは)~から始まる」と直されました。
・205.3j (プレインズウォーカー・タイプ)
ドムリ/Domri が追加されました。
・207.2c (能力語)
大隊/battalion, 湧血/bloodrush が追加されました。
・306.5a (戦場にないプレインズウォーカー)
戦場にないプレインズウォーカーは、正しくは「プレインズウォーカー・カード」であるべきなので、CRの文章もそれに沿うように直されました。
・401.5 (呪文を唱えている最中のライブラリー)
呪文が唱えられている間に、呪文や能力がカードを引かせた場合、その引いたカードはその呪文が唱え終わるまで裏向きです。
(例:《彩色の宝球/Chromatic Sphere》)
その裏向きのカードは特性が無く、呪文が唱え終わるまで見てはいけません。
しかし、そのカードが奇跡能力を持っていて、さきほどのドローが1枚目だった場合は、表向きにして奇跡能力を誘発させることはできるのか? といった疑問がありました。
今回の改正で、カードが引かれた際にそれを公開してもよいとする効果がある場合、「呪文を唱えるの完了した後で、引いたカードを公開する」ということが明記されました。
・406.3 (裏向きで追放されたカード)
カードが裏向きで追放された場合、通常は誰もその表を見ることができません。
しかし、追放した効果はその表を見ることを許可するものがあります。
今回の変更で、「見ることを許可する」指示が適用されなくなったとしても、裏向きに追放されているカードの表側を見ることを一度でも許されたプレイヤーは、そのカードが追放されている限り、その表を見ても良い、とされました。
GTCの《破滅小径の仲介人/Bane Alley Broker》が良い例です。
あなたの《破滅小径の仲介人》で裏向きに追放したカードは、たとえ《破滅小径の仲介人》が戦場から除去されたとしても、あなたはその表を見ることができます。
また、裏向きで追放されているカードを唱える効果(=《法務官の掌握/Praetor’s Grasp》)がある場合、特別なことが無い限り、それを表向きにしてから唱え始める、ということが明記されました。
#で、ないと、裏向きなので特性が無く、いつ唱え始めて良いのかわからない。
・503.3 (アップキープよりも後)
「(誰かの)アップキープよりも後 / after [a player’s] upkeep step」に唱えることができるという呪文を、アップキープ・ステップが複数ある場合に唱える際には、その呪文は最初のアップキープ・ステップの終了後に唱えることができる、と明記されました。
(→《Reset》+《逆説のもや/Paradox Haze》)
・506.4d
#英語版では only 1単語が除かれたのみです。
#ブロック・クリーチャーでもあり、攻撃されているプレインズウォーカーでもあったパーマネントが、クリーチャーでもプレインズウォーカーでもなくなった場合「のみ」、そのパーマネントは戦闘から取り除かれる。
#という表記になっていましたが、別にそのパーマネントが再生したとしてもやっぱり戦闘からは取り除かれてしまうので、「クリーチャーでもプレインズウォーカーでもなくなった場合のみ」とは限りません。
#日本語訳の表記には影響がありません。
・607.1 (関連している能力)
関連している能力は、オブジェクトに影響を与える行動を伴う能力があり、もう一方はその「行動」や「(指定した)オブジェクト」を参照する能力がペアになっています。
しかし、オブジェクトのみならず、プレイヤーを参照しなくてはいけない場合があります。
(例:《ぬいぐるみ人形》 #ご存知の通り、プレイヤーはオブジェクトではない。)
今回の改定で、オブジェクトのみならず、
「プレイヤーを指定する行動を伴う能力」、「それで指定したプレイヤーを参照する能力」
も関連している能力である、とされました。
・611.2c (継続的効果が影響するオブジェクト)
呪文や能力によって生成された、特性またはコントロールを変化させる継続的効果は、それを生成した呪文や能力が解決された時点で適用されるオブジェクトが決定されます。
一方、同様に生成された、特性やコントロールを変化させない継続的効果は、それを生成した呪文や能力が解決された時点以降に出たオブジェクトに対しても影響を及ぼします。
例)
APは《突撃するグリフィン》、《聖堂の護衛》をコントロールしている。
APが《正義の突撃》を唱えた。上の2体は+2/+2の修整を受ける。
が、APがその後に出した《航行隊の猛士》はその修整を受けず、3/5のままである。
例2)
APは《突撃するグリフィン》、《聖堂の護衛》をコントロールしている。
APが《ボロスの魔除け》を2番めのモードで唱えた。上の2体はこのターン破壊されない。
そして、APがその後に出した《航行隊の猛士》も、やはり破壊されない。
ところが、まれに1つの継続的効果が、「特性を変化する」部分と「特性を変化させない」部分を併せ持つことがあります。今回の改正で、このような継続的効果は、その部分ごとに別個で影響するオブジェクトが決定されることになりました。
例3)
APは《突撃するグリフィン》、《聖堂の護衛》をコントロールしている。
APが《瞬間移動門/Teleportal》を超過で唱えた。上の2体は+1/+0の修整を受け、このターン、ブロックされない。
そして、APがその後に出した《航行隊の猛士》は、修整を受けず3/5のままであるが、やはり、このターン、ブロックされない。
・614.12a (戦場に出ることに影響する置換効果)
戦場に出ることに影響する置換効果があり、かつ、それに選択が存在する場合、その「選択」は、そのパーマネントが戦場に出る前に行われる、ということが新たに定義されました。
例)
《未来予知/Future Sight》によりライブラリーの一番上が公開されている場合を考える。
一番上が《神聖なる泉》であり、これを戦場に出す場合、「2ライフ支払う」選択は、
《神聖なる泉》が戦場に出る前、つまり、2枚目のカードが公開されていない状態で行う。
・700.6 (死亡する)
「死亡する/Die」はクリーチャーに対してしか用いられない、という文がありました。
が、自身がdieしたときに誘発する誘発型能力をもっているパーマネントは、たとえ自身が非クリーチャーであるときに墓地に置かれたとしても、やはり「dieしたとき」の能力は誘発します。
「クリーチャーに対してしか用いられない」というのはただのテンプレートなので、プレイヤーが困惑しないよう、この文はCRから削除されました。
・702.94a (超過)
コストに関連する常在型能力は、コストを変化させるべき呪文がスタックにある間に機能します。ところが、超過の1番目の常在型能力である、「あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、[コスト]を支払ってもよい」という能力は、どこからでも機能する能力であると記載されていました。
正しくは、超過の2つの常在型能力は両方共スタックで機能するべき能力なので、そのように文章が直されました。
・702.97, 98, 99
暗号/cipher, 進化/evolve, 強請/extort が追加されました。
・709.1c (反転しても変わらないもの)
アーティスト名と権利表記は反転しても変わりませんが、ゲームにおいてこれらは使用しません。
従ってCRからこれらの単語を削除しました。
#銀枠なら使用する機会はありますが……
・901.10 (多人数戦でプレイヤーがゲームを離れる場合)
・901.10b
PC2のルールでは、現象/phenomena は、プレイヤーがゲームから離れても存在し、そのコントロールのみが次のプレイヤーに移るように説明されていました。……が、CRではまったくそんなことは書かれていなかったので、今回の改定で追加されました。
・用語集
暗号/cipher, 暗号化/encoded, 進化/evolve, 強請/extort が追加されました。
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・106.6
・706.7a
生み出したマナをどう使うかについて限定がある場合があります。
また、その限定について関連した能力が存在し、何かを参照することもあります。
その参照値が未定義の場合、「[未定義]のみに使える」マナは、どこにも使用することができない……という趣旨を明確にする改定があるはずなのですが、今回のCRでは更新されていません。
例)
《演劇の舞台》の能力を起動し、《魂の洞窟》のコピーになります。
当然、《演劇の舞台》が出たときにクリーチャー・タイプを宣言してはいないので、「宣言されたクリーチャー」は未定義です。
では、このコピー・《魂の洞窟》から色マナを出した場合、そのマナはどこに使えるのでしょうか?
答えは「どこにも使えない」です。
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そんなところで。
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