新しいCRが発表されましたので、2012年2月1日CR更新分のざっくり訳をお届けします。
参照する項目のナンバリング振りなおしや細かい文法、言葉、記号の変更などは表記しません。

Update Bulletin(原文):
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/179a&page=4

CR(英語)
http://www.wizards.com/magic/TCG/Resources.aspx?x=magic/rules

日本語版はしばし待つのじゃ。
http://mjmj.info/data/


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青文字は既存の変更、赤文字は新規項目です。

109.4a(オブジェクトのコントローラー)

統率領域に置かれている紋章はコントローラーを持つかどうか、という点がCR内で矛盾していました。CR113.2によると紋章を得たプレイヤーが、その紋章のオーナーでありコントローラーなのですが、CR109によると統率領域のオブジェクトは(次元カードや計略カードの例外を除き)コントローラーを持たないとされています。
この部分を直すため、CR109の例外として109.4aに紋章はそれを統率領域に置いたプレイヤーがコントローラーであると明記されました。

 
118.9(ライフを得させるたび~)

ライフを得ることで誘発する誘発型能力において、0点のライフを得た場合については明言されていませんでした。0点のダメージと同じように処理されるべきなので、0点のライフを得た場合にはそのたぐいの誘発型能力は誘発しないことが明記されました。

 
200.1(カードの部分)

カードの部分において、色指標が抜け落ちていたので、この部分が直されました。

 
201.4(与えられた能力が他の発生源のカード名を参照する場合)

《排水路の汚濁/Gutter Grime》のように、オブジェクトに他の能力を与え、その能力が元の発生源をカード名で表していた場合、そのカード名は能力を与えた元のオブジェクト自身であり、同名の他のカードは参照しません。今回、「他の能力を与えられたオブジェクト」がコピーされた場合も、また同様であることが明記されました。

例を出しましょう。スライム・カウンターが1個置かれている《排水路の汚濁/Gutter Grime》(Aとする)と、スライム・カウンターが3個置かれている《排水路の汚濁/Gutter Grime》(Bとする)があり、A由来のウーズ・トークンが1つあるとします。これを《クローン》でコピーすると、それはAのスライム・カウンターを参照し、同名であるBのカウンターは参照しません。

 
207.2c(能力語)

能力語に窮地/fateful Hour が追加されました。

 
301.5c(装備できる/できない)

1つの装備品は1つのクリーチャーにつけることができる、というのはアタリマエな事実でしたが、実際に2体以上のクリーチャーに同一の装備品をつけることができない、とは明言されていませんでした。同時に2体以上のクリーチャーに装備品をつける、という事例は《似通った生命/Parallel Lives》と生体武器で見られます。
今回、「単一の装備品は同時に2体以上のクリーチャーにつけることはできない」「もし呪文や能力が同時に2体以上のクリーチャーに装備品をつけるように指示していた場合、その装備品のコントローラーが、つけるクリーチャーを選ぶ。」という文が追加されました。

 
303.4d(オーラをつけることができる/できない)

上記301.5cのことは、そのままオーラにも当てはまります。なので、同様の文が追加されました。

 
406.3(追放領域のカード)

裏向きに追放されているカードは、その表面を見ることができるにせよ、《ルーンの反復/Runic Repetition》にような呪文の対象にできません。
今回の修正で、裏向きに追放されているカードは特性を持たないことが明記されました。また、裏向きに追放されているカードを唱える場合、呪文を唱える宣言の前に表が向けられることも明記されました。(ただし、裏向きで唱える場合を除きます)

 
603.6d(「過去の状態を見る」)

誘発型能力が誘発するかどうかを判断するために、ゲームは「過去の状態を見る」場合があります。
今回、この部分の文章が若干整理されました。

 
613.3a(継続的効果第7a種)

特性定義能力からの「パワー/タフネスを設定する」効果と、明記されました。

 
701.8g(交換する)

《解放の樹/Tree of Redemption》の能力は、それのタフネスとあなたのライフを交換するという効果を持ちますが、それがどのような特性変更であるかは明記されていませんでした。
今回、交換する値のいずれかがパワー、またはタフネスである場合、それは継続的効果第7b種として扱われる、と明記されました。

 
702.91(不死)

不死/Undying が追加されました。

 
704.7(状況起因処理が同時に適用されて戦場を離れる場合)

不死能力に関して、+1/+1カウンターが置かれている生物が不死を持っていて、それがタフネスが0以下になるような数の-1/-1カウンターを得た場合、不死は誘発するかどうか? というのはよくある質問です。

この場合、戦場に在った最後の状態を見るため、それには+1/+1カウンターが置かれているため、不死は誘発しません。この結論には既存のCRだけで到達できますが、より明確にするべく、この項目が新規に作成されました。

状況起因処理の適用の結果、パーマネントが戦場から離れ、かつ、他の状況起因処理も同時に適用される場合、パーマネントの「最後の情報」は、それらの状況起因処理が適用される前のゲームの状態を参照します。

 
706.12(コピーを唱える)

呪文をコピーする場合は、ほとんどがコピーをスタックに置く行動になりますが、いくつかのカードはコピーを作成し、そのコピーを唱えるように指示します。この時点で、作成されたコピーは「どの領域から」唱えられてスタックに置かれるのかが不明瞭でした。

今回、この部分は直され、コピーを作成し唱える場合、そのコピー元と同じ領域でコピーが作成され、その領域から唱える、ということになりました。

例を出しましょう。あなたの墓地にある《稲妻/Lightning Bolt》に、《呪文織りの渦巻/Spellweaver Volute》がつけられています。あなたは《思案/Ponder》を唱えました。《呪文織りの渦巻》が誘発し、《稲妻》のコピーが墓地で作成されて唱えることができます。この場合、このコピー《稲妻》によって、《燃え立つ復讐/Burning Vengeance》が誘発します。

 
711.2b(両面カードの背面)

両面カードの背面は、色指標が「もしあれば」その色指標の色を持つ、と直されました。
(→《死の杯/Chalice of Death》)

#《幽霊火/Ghostfire》・・・

 
711.5(両面カードが戦場に出る)

両面カードは、「変身した状態で戦場に出る」という指示が無い限り、正面の状態で出る、と直されました。
(→《忠実な聖戦士/Loyal Cathar》)

 
800.4c(多人数戦での敗北後の処理)

多人数戦で、あるオブジェクトのコントロールを得ていた効果が終了した時点で、元のコントローラーが既にゲームを離れていて、かつ、そのオブジェクトはこれまでにコントローラーが変化していなかった場合、そのオブジェクトは追放されることになりました。また、既にゲームから離れているプレイヤーのコントロール下でオブジェクトが戦場に出る場合、それらは追放されることになりました。

例を出しましょう。A、B、Cの3人で多人数戦を行なっています。Cが《袖の下/Bribery》を唱え、Aのライブラリーから《荒廃鋼の巨像》を出しました。その後、Bが《裏切りの血/Traitorous Blood》を《荒廃鋼の巨像》に唱え、コントロールを奪ったあと、Cに攻撃して、Cは敗北しました。
さて、Bのターンを終えると《荒廃鋼の巨像》はどうなるでしょうか? 

《荒廃鋼の巨像》の元々のコントローラーであるCはゲームからいなくなっていますし、Bがそれをコントロールする効果は既に終了しています。しかもそのオーナーはAですが、Aは《荒廃鋼の巨像》をコントロールしていたことはありません。はてさて?

今回の更新で、この場合、《荒廃鋼の巨像》は追放されることになります。

 
903.8(統率者戦のマリガン)

統率者戦でのマリガンは、手札から好きな枚数のカードを追放し、1枚少ない数を引き直しますが、追放したカードは裏向きであるべきなので、この点が直されました。

 
 
用語集については割愛します。


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そんなところで。

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