MW Nagoya reports about ruling.
2011年6月14日 Tips先週のマジック・ウィークエンド名古屋にスタッフとして参加させていただきました。
日本語、英語、そして英語ともつかない外国語が入り乱れる中、色んな人とお話できて
楽しい時間を過ごすことができました。この場をかりて感謝を。
さて、そんなMW名古屋での興味深かったルーリング事項をつらつらと。
ついでにスタッフから見た総括と、統率者戦について今日の23時くらいからニコ生をやろうと思います。
ゲストもいない雑談放送ですが、よしなに。
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*《呪文滑り/Spellskite》
ある程度プレイヤーが慣れてきたとはいえ、やはりこれ関連の質問は多かったです。
「《業火のタイタン/Inferno Titan》の誘発型能力で相手に3点」という能力を
《呪文滑り/Spellskite》に移せるか? などといった質問は、そこそこ受けました。
ただ、自分が警戒していたよりかは質問を受けなかった、という印象です。
プレイヤー達の理解度が高い(さらによく使われるので注目度も高い)1枚かと。
*《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》
PT本戦のMVPにして、一番聞かれたカード。
戦場にそれぞれがコントロールしている《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》が
あると、擬似的に好きなだけドローを繰り返せるようになりますが、あくまで擬似的です。
正確には(AP=アクティブ・プレイヤー、NAP=ノン・アクティブ・プレイヤー)
・APのドローステップにドロー → NAPの《聖別されたスフィンクス》誘発
・NAPの《聖別されたスフィンクス》で2枚引く→APの《聖別されたスフィンクス》が2回誘発
・APの《聖別されたスフィンクス》の1回目の能力で2枚引く→NAPの《聖別されたスフィンクス》が2回誘発
・・・・・・
となり、以後APとNAPの誘発型能力が交互に2回連続でスタックに積まれていく形になれます。
なので、「APが望む枚数を引いてから、NAPが望む枚数を引く」というショートカットは認められません。
RELが一般の場合には認めてもいいですが、他にカードをドローすることによる誘発型能力が
ある場合、きちんとスタックの順番に従って処理を行うべきです。
あと、相手の《聖別されたスフィンクス》に対して《乱動への突入/Into the Roil》を
キッカー・コスト込みで唱えた場合、相手が2枚引けるのか? といった質問も受けました。
回答は「引けません。」 《乱動への突入》でドローを行った時点で、《聖別されたスフィンクス》
は既に戦場にいませんから、それの能力が誘発することもありません。
*双頭巨人戦
パブリックイベント(PE)での双頭巨人戦で、ゲーム開始前の手順や基本的なことをよく聞かれました。
普段あまりやらないフォーマットが、ポイントだけ押さえておきましょう。
・初期共有ライフは30ライフです。
・毒カウンターはチームで共用されます。15個を超えると敗北します。
・先手チームの第1ターンのドロー・ステップはありません。
・マリガンの仕方:
1)4人ともにカードを7枚引きます。
2)先手チームから、一人づつ、「マリガンする」か「マリガンしない」を選びます。
3)4人共にマリガンの有無を選択したら、「マリガンする」と宣言したプレイヤーはマリガンする。
1回目のマリガンのみ7枚引き直せる。それ以降は6→5→4…となる。
「マリガンしない」と宣言したプレイヤーは、それ以後マリガンできません。
4)全員「マリガンしない」を選択したらゲームを開始します。
*《法務官の掌握/Praetor’s Grasp》
ルールというよりも、カードテキストを知らないプレイヤーが多数いました。
おいら含む数名のジャッジは携帯端末でオラクルを持っていますが、
「オラクル持ってる?」と聞かれた場合に、探すように言われたのは大抵これでした。
#スペイン語を話すジャッジが中国語版の《法務官の掌握》を指し、日本人がオラクルを探して
#英語で概要を伝える。素晴らしきかな。
*《解放された者、カーン/Karn Liberated》
第3能力を使用した場合の処理について、よく聞かれました。
・起動した側が「先手」です。選択権はありません。
・サイドボーディングはできません。
・先手側(=つまり起動した側)の第1ターンのドロー・ステップはありません。
#つまり、カードを引いてしまうとちょっと危険なことに……
・《解放された者、カーン》によって追放されていたカードが戻ってきたあと、
第1ターンが始まるので、あなたはそれらを「ターンの開始時から」コントロールしています。
とりあえずこれくらいを押さえていればよいでしょう。
*《緑の太陽の頂点》と《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》は緑でありクリーチャーです。
なので、《緑の太陽の頂点》で持ってくることができます。、
*《三なる宝球/Trinisphere》と《四肢切断/Dismember》
これに関しても会場で質問を受けました。
《三なる宝球/Trinisphere》の影響下で、《四肢切断/Dismember》を「1マナと4ライフ」を
支払うことで唱えることを選んだ場合、支払うべきライフは「3マナと4ライフ」です。
この部分に関しては先週末に発表されたUpdate Bulletinで書かれてありますので、
CRの改定後にでも解説を行います。
*《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
APがNAPの《漸増爆弾》を対象にして《真っ二つ》を唱えました。
それに対応し、NAPは無言で《漸増爆弾》をタップし、指さししてから墓地におきました。
それを見て、APは《真っ二つ》が解決されたものと思い込んで、カードを引いてしまいました。
幸い、引いたカードが明確で(手札がそれだけだった)ので、処理は簡単でしたが、
ゲーム中のコミュニケーションはしっかり取って欲しいところです。
*ヘッドジャッジへの上告
プレイヤーはフロアジャッジの裁定に対し、ヘッドジャッジへ上告を行うことができます。
なので、フロアジャッジの裁定に不服があった場合はヘッドジャッジへ上告してください。
ゲームが終わった、もしくはイベント終了後に「あのジャッジの判断は間違いだった」
と言われても何もできません。
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そんなところで。
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