昨年度末、MTR、IPG、JARの各文書が更新されました。
発効はいずれも2011年1月1日となります。

変更点をさらっと紹介。

また、既に日本語版がmjmj.infoにあがっていますので、そちらも参照して下さい。

http://www.mjmj.info/data/

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MTR (マジック・イベント規定)
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各フォーマット、新製品情報に「ミラディン包囲戦」が記載されました。

また、レガシー構築戦での禁止・制限リストに
《適者生存/Survival of the Fittest》が加わり、
《時のらせん/Time Spiral》が除かれました。

3.14 サイドボード

ゲームの進行中、プレイヤーは自分のサイドボード、そして自分がコントロールしているプレイヤー
のサイドボードを見てもよいという一文が加えられました。

これにより、《精神隷属器/Mindslaver》や《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》で
コントロールを得たプレイヤーのサイドボードが見れるようになりました。

#以前はサイドボードに関する記載がCRになく、プレイヤーのコントロールを得たとしても
#「サイドボードを見る」という行為は、イベント規定において許されているものであり、
#見ることはできない……とされていました。この奇妙な現象が改善されたといえます。


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IPG (マジック違反処置指針)
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1.2 懲罰の定義

違反の格上げで【失格】になることは以前の改正からなくなっていましたが、
表現として残っていたので、これが修正されました。

 
3.4 ゲーム上の誤り - 過剰なカードを引いた

《地平線の呪文爆弾/Horizon Spellbomb》を起動し、ドローを行おうとして緑マナを支払った場合、
スタック上には『《地平線の呪文爆弾》の起動型能力』→『《地平線の呪文爆弾》の誘発型能力』
の順番で積まれますから、正しい行動は「カードを1枚引いた」後で「基本土地を探す」ことになります。
しかし、昔の《クローサの大牙獣/Krosan Tusker》の動作をよく知っている人にとっては
この行動を逆に行ってしまうかもしれません。(純粋な勘違いも含めて)

逆に行った場合、明らかに追加のカードを引いてしまっています。
これは「過剰なカードを引いた」に該当します。
が、これは単にオブジェクトの解決順を間違ってしまっただけにすぎません。

今回の改正で、スタック上にあるオブジェクトの解決順を間違えてカードを引いてしまった場合、
「過剰なカードを引いた」とはならなくなりました。

《地平線の呪文爆弾》の例は、単なる「その他一般のゲームルール抵触行為」として扱われます。

 
4.2 イベント上の誤り - 外部情報の参照

外部情報の参照は、ドラフト中ににも適用されることが明確化されました。

 
4.7 イベント上の誤り - 意思疎通規定抵触行為

意思疎通規定抵触行為において、「ゲーム上の誤り」の措置と同様に、ゲームの部分的な
巻き戻しが行えるようになりました。これにはヘッドジャッジの許可が必要です。

 
6.3 イカサマ - 非公開情報抵触行為

ゲームやルールによって非公開にされている情報を、故意に盗み見た場合、もちろんそれは処罰されます。
対戦相手のライブラリーを盗み見ることはもちろんイカサマです。

しかし、自分がルールによって裏向きにしたカード等、既にわかっている情報得ようとした場合、
懲罰が【失格】では重すぎるという意見が出されたようです。

この部分は改正され、プレイヤーが既に得ているべき情報を求めた場合には適用されない
ようになりました。

#だからといって、不正にそのような情報を求めて良い、というわけでは断じてありません。


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JAR (一般イベント用ジャッジ法)
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マジックの大会でも、一番身近な一般イベントにおいて、問題が起こった場合、
参照するべきはIPGではなくて「一般イベント用ジャッジ法」(Judging at Regular REL) です。

古くはFCE(一般イベント用問題解決法)という文書でしたが、少しわかりにくい表題ということで
「一般イベントではこういうジャッジングをするんだよ。」という表題に変更されました。

基本的なことについてはFCEの理念と同じですが、所々に修正が入っています。


一般的なゲーム上の誤りを犯してしまった場合

大抵の場合、「そのまま続行」となります。ただし、明らかに間違ったゲームの状態、
例えば 「同じプレインズウォーカー・タイプを持つカードが2枚戦場にある」 ことや、
「プロテクション(白)のクリーチャーに白いオーラがついている」 という状態は、
直されてから、ゲームは続行されます。

もし誤りを即座に気づいた場合、それを巻き戻してください。


プレイヤーのデッキに相手のカードが混じっていた

初期の手札決定時や、その後のゲームでのカードを引く効果等、カードを引くことで
相手のカードが混じっていたことが見つかった場合、その誤りを訂正しします。
そして、デッキを切り直した後で改めてカードを引き直させます。

#IPGを参照すると、デッキ/リストの問題となり、即座にゲームロスとなるが、
#一般イベントは大会を楽しむことが優先されるべきなので、このような間違いに対して
#ゲームロスを出すべきではないという考えになった。


良くない行動

特記事項に関して2つの項目が書き加えられました。

遅刻に関しては、10分以上経過しても姿を見せなかった場合、マッチが没収されます。
(その後はドロップ処理が取られます。大会スタッフに申し出て大会を続けることは可能です。)

もう一つは、汚い言葉を放ったり、カードを破いたり、机を叩いたりするなど、
攻撃的な振る舞いをしたプレイヤーの扱いです。
このようなプレイヤーを見かけた場合、イベントスタッフである「あなた」が、そのイベントや
店舗で望ましい行動について、そのような振る舞いをしたプレイヤーとよく話しあってください。

問題のある行為を続ければ、退場になるということを理解させるようにして下さい。


重大な問題

重大な問題が起こり、【失格】を出さねばならなくなった場合に、
大会スタッフがどのようなことを行わなければならないか、が記載されました。


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そんなところで。

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