新しいCRが発表されましたので、2010年7月のCR更新分のざっくり訳をお届けします。
参照する項目のナンバリング振りなおしや細かい文法、言葉、記号の変更などは表記しません。
原文は以下。
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/feature/99a&page=5
日本語版は既にあがっています。感謝を忘れずに。
http://mjmj.info/data/CompRules_j.html
------------------------
青文字は既存の変更、
赤文字は新規項目です。
・目次
CR113「紋章/Emblem」が新規に作成されました。旧項番は1つずつ後ろにずれました。
・104.4b, 714.4・104.4f, 104.4i (ゲームが引き分けになる条件)
誰にも止めることの出来ないループが形成された場合、そのゲームは引き分けに終わります。
普通ならこれで問題は無いのですが、大乱闘戦のような変種ルールを用いている場合、
一部のプレイヤー達が引き起こしたループにより、ゲーム全体が引き分けに終わってしまいます。
これは公平ではないと考えられます。
そこで、通常の2人戦のように、呪文影響範囲を使用しない場合はゲームを引き分けにするように
書き換え、呪文影響範囲を指定している場合は、そのループを形成しているオブジェクトの
コントローラーの呪文影響範囲にいるプレイヤー達のみがそのゲームを引き分けにして
ゲームから除外されるようになりました。
なお、全員の同意を持って引き分けにできることも明文化されました。
・106.10
あるカード(《魔力奪取/Drain Power》)は、オラクルの変更によりマナプールの中のマナを
他のプレイヤーのマナプールに移す効果となりました。この挙動について書かれています。
具体的には、移動したマナはどうやって作られたかというのは変更されず、
《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》の"打ち消されない"効果や
《古代の聖塔/Ancient Ziggurat》のような"特定のコストに対してしか使用できない"制限などは
すべて据え置きになります。
・107.1b (負の数)
コストとして「あなたのライフの総量の半分を支払う」ことを求めているカードが4種類あります。
もしあなたのライフが負の値だった場合、あなたはこのコストを支払うことができるでしょうか?
このような場合は、「ライフの総量の半分」を計算する際には負の値はそのまま計算されるべきです。
つまり、計算結果は負の値となり、そのようなコストは支払うことができません。
・109.1 (オブジェクトの種類)
紋章/Emblem が追加されました。
・109.5 (オブジェクトのコントローラー)
オブジェクトのコントローラーはそれを唱えたり起動したりしたプレイヤーですが、
この定義だと、土地のプレイで誘発したオブジェクトについてはコントローラーがいないことになります。
この点が修正され、それをプレイしたプレイヤーがコントローラーになります。
#ある意味当たり前のことなのですが。
・110.5d (トークンの生成禁止)
トークンが生成されて戦場に出る場合に、そのトークンの持つ特性の一部が
戦場に出ることを禁止されていた場合、そのトークンは生成しないことが定義されました。
例)《Worms of the Earth》によって土地が戦場に出ない場合に、
土地であるトークンを生成しても、それは生成されない。
・112.3b, 602.1, 用語集「起動型能力」 (起動型能力)
起動型能力は
[コスト] : [効果] [(あるなら)起動条件/restriction]
と表記されていましたが、これは
[コスト] : [効果] [(あるなら)起動指示/instruction]」
と書き換えられました。
これまで、「この能力はあなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる」
といったrestrictionは示されていましたが、
「全てのプレイヤーはこの能力を起動できる」(例:《突風売り/Squallmonger》)
「Xは対戦相手の手札の数である」
といった指示的なものも明確に分類できるようになりました。
・112.6f (『打ち消されない』)
オブジェクトの能力で「(呪文や能力によって)打ち消されない」とある場合、
それはスタックにある場合に機能することが明文化されました。
・112.6m (コマンド領域において機能するモノ)
紋章/Emblem が追加されました。
・113 (紋章/Emblem)
紋章/Emblem についての項目が追加されました。
・118.8 (あなたがライフを得るたび~)
「プレイヤーがライフを得るたび/ Whenever [a player] gain life」という場合は、
「ある発生源がプレイヤーにライフを得させるたび/ Whenever a source causes [a player] to gain life」
ということを意味していると定義されました。
例:《アジャニの群れ仲間/Ajani’s Pridemate》をコントロールしているプレイヤーが、
2体の絆魂持ちのクリーチャーで攻撃し、それぞれの能力によってライフを得た場合、
戦闘ダメージは一括で処理されますが、《アジャニの群れ仲間》の能力は2回誘発します。
・120.3a (カードを引くかどうかを決定する)
CR120.3 にある通り、ライブラリーが空の場合でも「カードを引く」選択を行うことは可能です。
それによって《崇拝の言葉/Words of Worship》などによる置換を行うことも可能です。
また、《朝の歌のマラレン/Maralen of the Mornsong》等の効果により、「カードを引く」行動
そのものが禁止されている場合は、「カードを引く」という選択をすることはできません。
これと同様なことが、カードを引かせるプレイヤーと、カードを引くプレイヤーが別々の場合にも
適用されます。それがこのCR120.3a です。
例示カード)《恐るべき下層流/Dire Undercurrents》
・201.4b (カード名を参照している能力)
いくつかの能力には自身のカード名を用いているものがありますが、他のオブジェクトが
そのような能力を得た場合、「自身のカード名」は、その新しく能力を得たオブジェクトの
名前として扱われます。これは《水銀の精霊/Quicksilver Elemental》を始めとした能力を
補助していますが、自分自身のカード名が変化した場合については追いかけることができて
いませんでした。この点は、新しくなった自分自身のカード名を参照できるように変更されます。
例)《ディミーアのドッペルゲンガー》が《ルーン爪の熊》のコピーになった場合。
・204.3k (クリーチャー・タイプ)
卵/Egg が絶滅しました。(ぱりーん)
・305.6 (基本土地の扱い)
文章がどっちつかずの文体だったのが修正されました。
・400.1 (領域)
ゲーム内の領域として、これまではEDHや次元マジックにしか使用されなかった
「コマンド領域」が通常のゲームにも使用されるようになりました。
これでゲームには7つの領域があるようになります。
・400.7c (領域を移動したオブジェクトの例外)
キッカー・コストを支払った《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》を《奪取/Desertion》
すると、この《永遠溢れの杯》が戦場に出る際には蓄積カウンターが乗るのでしょうか?
この種の問題は長い間掲示板で論議されていました。
これまでのルールだと、この質問には「YES」と答えたくなります。
が、この質問の答えは「NO」です。
パーマネントがその唱えられる際に行われた選択(キッカーされているか、等)を
必要とする場合は、そのパーマネントになった呪文の解決時に関する情報を用いるように
変更されました。
・408 (コマンド領域)
紋章/Emblem の追加によって項目の内容が整えられました。
・503.3 (アーチエネミーでの計略を実行中にする行動)
アーチエネミーを使用する場合、魔王側が計略を実行中にできるのは、「戦闘前メイン・フェイズ」
の開始時であると修正されました。(旧版では「戦闘前」が抜けていました)
・506.4 (戦闘フェイズ)
フェイズ・アウトしたクリーチャーは、戦闘から取り除かれることが明文化されました。
・702.2 (接死)
M11における接死能力の変更点が記載されました。
・702.21a (累加アップキープ)
あなたが累加アップキープを持つパーマネントをコントロールしているとします。
あなたのアップキープ・ステップに累加アップキープが誘発し、それの解決前に
このパーマネントが戦場から離れた場合を考えます。
あなたは累加アップキープの解決にはいり、経年カウンターを乗せようとしますが
そのパーマネントはすでに戦場にないので、乗せることはできません。しかし、
経年カウンターの分だけのコストを支払うことは依然として可能でした。
経年カウンターの数は、戦場を離れる直前の状態を参照していたからです。
経年カウンター分のコストとしては《レシュラックの伝令/Herald of Leshrac》や
《炎の編み込み/Braid of Fire》のようにタダ同然で支払えるものもあるので、
この挙動はふさわしくありません。
今回の変更では、「、このパーマネントが戦場にある場合、」という文節が追加されました。
累加アップキープの全文は以下のようになります。
文節が追加されたことにより、この誘発型能力は"if節のルール"に従います。
従って、累加アップキープの解決前に、そのパーマネントが戦場から離れた場合、
この能力は解決時に何もしません。従って経年カウンターの分のコストを支払うことはできません。
・702.46 (忍術)
ブロックされていない「攻撃」クリーチャー と明記されました。
筆者注)日本語版では前の版からそうなっていました。挙動については何も変更はありません。
・702.47a (歴伝)
歴伝は呪文能力と遅延誘発型能力を持つ、とされていましたが、
2つの呪文能力を持ち、その一方が遅延誘発型能力を生成する、と小さな修正がされました。
・704.5h (状況起因処理)
接死持ちの発生源からを持つ発生源からダメージを与えられ破壊されるのは、
「タフネスが0よりも大きい」クリーチャーというようになりました。
・713.2d (サブゲーム)
アーチエネミーを用いたゲームがサブゲームに移る場合、そのメインゲームで表向きになっている
計略を除いた計略カードは、サブゲームの計略デッキとなるように変更されました。
さあ、《Shahrazad》を探す作業に戻るんだ。
筆者注)勘弁してください。
・715.1 (不正な行動の取り扱い)
不正な行動を行った場合、巻き戻すことになりますが、ライブラリーへのカードの移動や
ライブラリーからスタック以外へのカードの移動を伴う行動を取り消すことはできません。
今回の更新で、さらに「ライブラリーの切り直しを伴う行動」も同様に取り消すことはできない、
と規定されました。
筆者注)
コストでライブラリーの切り直しを伴うカードってありましたっけ?
マナを支払うために予めフェッチランドを起動しておく、くらいしか思いつきませんでした。
・807.4など (大乱闘戦)
大乱闘戦において、あるプレイヤーが《ダークスティールの反応炉/Darksteel Reactor》に
20個の蓄積カウンターを置くことに成功した場合を考えましょう。
《ダークスティールの反応炉》の誘発型能力が解決すると、このプレイヤーは勝利します。
つまり、影響範囲にいる他のプレイヤーが敗北することになり、ゲームから脱落します。
すると、即座に他のプレイヤーがその影響範囲に入り、また《ダークスティールの反応炉》が
誘発し、その誘発型能力の解決時にそのプレイヤーが勝利→他のプレイヤーが敗北となります。
以下、このプレイヤーが最後の一人になるまで自動的にこの行動が繰り返されます。
このような事を避けるため、プレイヤーが脱落しても、次のターンまでは
新たなプレイヤーがその影響範囲に入ることが無いようになりました。
また、ターンマーカーの動きや削減の方法も改定されました。
他、用語集に「紋章/Emblem」が追加されています。
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そんなところで。
参照する項目のナンバリング振りなおしや細かい文法、言葉、記号の変更などは表記しません。
原文は以下。
http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/feature/99a&page=5
日本語版は既にあがっています。感謝を忘れずに。
http://mjmj.info/data/CompRules_j.html
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青文字は既存の変更、
赤文字は新規項目です。
・目次
CR113「紋章/Emblem」が新規に作成されました。旧項番は1つずつ後ろにずれました。
・104.4b, 714.4・104.4f, 104.4i (ゲームが引き分けになる条件)
誰にも止めることの出来ないループが形成された場合、そのゲームは引き分けに終わります。
普通ならこれで問題は無いのですが、大乱闘戦のような変種ルールを用いている場合、
一部のプレイヤー達が引き起こしたループにより、ゲーム全体が引き分けに終わってしまいます。
これは公平ではないと考えられます。
そこで、通常の2人戦のように、呪文影響範囲を使用しない場合はゲームを引き分けにするように
書き換え、呪文影響範囲を指定している場合は、そのループを形成しているオブジェクトの
コントローラーの呪文影響範囲にいるプレイヤー達のみがそのゲームを引き分けにして
ゲームから除外されるようになりました。
なお、全員の同意を持って引き分けにできることも明文化されました。
・106.10
あるカード(《魔力奪取/Drain Power》)は、オラクルの変更によりマナプールの中のマナを
他のプレイヤーのマナプールに移す効果となりました。この挙動について書かれています。
具体的には、移動したマナはどうやって作られたかというのは変更されず、
《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》の"打ち消されない"効果や
《古代の聖塔/Ancient Ziggurat》のような"特定のコストに対してしか使用できない"制限などは
すべて据え置きになります。
・107.1b (負の数)
コストとして「あなたのライフの総量の半分を支払う」ことを求めているカードが4種類あります。
もしあなたのライフが負の値だった場合、あなたはこのコストを支払うことができるでしょうか?
このような場合は、「ライフの総量の半分」を計算する際には負の値はそのまま計算されるべきです。
つまり、計算結果は負の値となり、そのようなコストは支払うことができません。
・109.1 (オブジェクトの種類)
紋章/Emblem が追加されました。
・109.5 (オブジェクトのコントローラー)
オブジェクトのコントローラーはそれを唱えたり起動したりしたプレイヤーですが、
この定義だと、土地のプレイで誘発したオブジェクトについてはコントローラーがいないことになります。
この点が修正され、それをプレイしたプレイヤーがコントローラーになります。
#ある意味当たり前のことなのですが。
・110.5d (トークンの生成禁止)
トークンが生成されて戦場に出る場合に、そのトークンの持つ特性の一部が
戦場に出ることを禁止されていた場合、そのトークンは生成しないことが定義されました。
例)《Worms of the Earth》によって土地が戦場に出ない場合に、
土地であるトークンを生成しても、それは生成されない。
・112.3b, 602.1, 用語集「起動型能力」 (起動型能力)
起動型能力は
[コスト] : [効果] [(あるなら)起動条件/restriction]
と表記されていましたが、これは
[コスト] : [効果] [(あるなら)起動指示/instruction]」
と書き換えられました。
これまで、「この能力はあなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる」
といったrestrictionは示されていましたが、
「全てのプレイヤーはこの能力を起動できる」(例:《突風売り/Squallmonger》)
「Xは対戦相手の手札の数である」
といった指示的なものも明確に分類できるようになりました。
・112.6f (『打ち消されない』)
オブジェクトの能力で「(呪文や能力によって)打ち消されない」とある場合、
それはスタックにある場合に機能することが明文化されました。
・112.6m (コマンド領域において機能するモノ)
紋章/Emblem が追加されました。
・113 (紋章/Emblem)
紋章/Emblem についての項目が追加されました。
113. 紋章
113.1. 効果によって、紋章がコマンド 領域に置かれることがある。紋章とは、1つまたはそれ以上の能力を持つオブジェクトを表すマーカーであり、それ以外の特性は持たない。
113.2. 紋章を生成する効果は「[プレイヤー]は[能力]を持つ紋章を得る。/[Player] gets an emblem with [ability]」と書かれる。これは、[プレイヤー]は[能力]を持つ紋章をコマンド 領域に置くことを意味する。紋章のオーナーはそのプレイヤーであり、そのプレイヤーがその紋章をコントロールする。
113.3. 紋章は、それを生成した効果によって定義された能力以外の特性を持たない。紋章はカード名を持たず、カード・タイプを持たず、マナ・コストを持たず、色を持たず、エキスパンション・シンボルを持たない。
113.4. 紋章の能力はコマンド 領域で機能する。
113.5. 紋章はカードでもパーマネントでもない。「紋章」はカード・タイプではない。
・118.8 (あなたがライフを得るたび~)
「プレイヤーがライフを得るたび/ Whenever [a player] gain life」という場合は、
「ある発生源がプレイヤーにライフを得させるたび/ Whenever a source causes [a player] to gain life」
ということを意味していると定義されました。
例:《アジャニの群れ仲間/Ajani’s Pridemate》をコントロールしているプレイヤーが、
2体の絆魂持ちのクリーチャーで攻撃し、それぞれの能力によってライフを得た場合、
戦闘ダメージは一括で処理されますが、《アジャニの群れ仲間》の能力は2回誘発します。
・120.3a (カードを引くかどうかを決定する)
CR120.3 にある通り、ライブラリーが空の場合でも「カードを引く」選択を行うことは可能です。
それによって《崇拝の言葉/Words of Worship》などによる置換を行うことも可能です。
また、《朝の歌のマラレン/Maralen of the Mornsong》等の効果により、「カードを引く」行動
そのものが禁止されている場合は、「カードを引く」という選択をすることはできません。
これと同様なことが、カードを引かせるプレイヤーと、カードを引くプレイヤーが別々の場合にも
適用されます。それがこのCR120.3a です。
例示カード)《恐るべき下層流/Dire Undercurrents》
・201.4b (カード名を参照している能力)
いくつかの能力には自身のカード名を用いているものがありますが、他のオブジェクトが
そのような能力を得た場合、「自身のカード名」は、その新しく能力を得たオブジェクトの
名前として扱われます。これは《水銀の精霊/Quicksilver Elemental》を始めとした能力を
補助していますが、自分自身のカード名が変化した場合については追いかけることができて
いませんでした。この点は、新しくなった自分自身のカード名を参照できるように変更されます。
例)《ディミーアのドッペルゲンガー》が《ルーン爪の熊》のコピーになった場合。
・204.3k (クリーチャー・タイプ)
卵/Egg が絶滅しました。(ぱりーん)
・305.6 (基本土地の扱い)
文章がどっちつかずの文体だったのが修正されました。
・400.1 (領域)
ゲーム内の領域として、これまではEDHや次元マジックにしか使用されなかった
「コマンド領域」が通常のゲームにも使用されるようになりました。
これでゲームには7つの領域があるようになります。
・400.7c (領域を移動したオブジェクトの例外)
キッカー・コストを支払った《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》を《奪取/Desertion》
すると、この《永遠溢れの杯》が戦場に出る際には蓄積カウンターが乗るのでしょうか?
この種の問題は長い間掲示板で論議されていました。
これまでのルールだと、この質問には「YES」と答えたくなります。
が、この質問の答えは「NO」です。
パーマネントがその唱えられる際に行われた選択(キッカーされているか、等)を
必要とする場合は、そのパーマネントになった呪文の解決時に関する情報を用いるように
変更されました。
・408 (コマンド領域)
紋章/Emblem の追加によって項目の内容が整えられました。
・503.3 (アーチエネミーでの計略を実行中にする行動)
アーチエネミーを使用する場合、魔王側が計略を実行中にできるのは、「戦闘前メイン・フェイズ」
の開始時であると修正されました。(旧版では「戦闘前」が抜けていました)
・506.4 (戦闘フェイズ)
フェイズ・アウトしたクリーチャーは、戦闘から取り除かれることが明文化されました。
・702.2 (接死)
M11における接死能力の変更点が記載されました。
・702.21a (累加アップキープ)
あなたが累加アップキープを持つパーマネントをコントロールしているとします。
あなたのアップキープ・ステップに累加アップキープが誘発し、それの解決前に
このパーマネントが戦場から離れた場合を考えます。
あなたは累加アップキープの解決にはいり、経年カウンターを乗せようとしますが
そのパーマネントはすでに戦場にないので、乗せることはできません。しかし、
経年カウンターの分だけのコストを支払うことは依然として可能でした。
経年カウンターの数は、戦場を離れる直前の状態を参照していたからです。
経年カウンター分のコストとしては《レシュラックの伝令/Herald of Leshrac》や
《炎の編み込み/Braid of Fire》のようにタダ同然で支払えるものもあるので、
この挙動はふさわしくありません。
今回の変更では、「、このパーマネントが戦場にある場合、」という文節が追加されました。
累加アップキープの全文は以下のようになります。
"At the beginning of your upkeep, if this permanent is on the battlefield, put an age counter on this permanent. Then you may pay [cost] for each age counter on it. If you don’t, sacrifice it."
文節が追加されたことにより、この誘発型能力は"if節のルール"に従います。
従って、累加アップキープの解決前に、そのパーマネントが戦場から離れた場合、
この能力は解決時に何もしません。従って経年カウンターの分のコストを支払うことはできません。
・702.46 (忍術)
ブロックされていない「攻撃」クリーチャー と明記されました。
筆者注)日本語版では前の版からそうなっていました。挙動については何も変更はありません。
・702.47a (歴伝)
歴伝は呪文能力と遅延誘発型能力を持つ、とされていましたが、
2つの呪文能力を持ち、その一方が遅延誘発型能力を生成する、と小さな修正がされました。
・704.5h (状況起因処理)
接死持ちの発生源からを持つ発生源からダメージを与えられ破壊されるのは、
「タフネスが0よりも大きい」クリーチャーというようになりました。
・713.2d (サブゲーム)
アーチエネミーを用いたゲームがサブゲームに移る場合、そのメインゲームで表向きになっている
計略を除いた計略カードは、サブゲームの計略デッキとなるように変更されました。
さあ、《Shahrazad》を探す作業に戻るんだ。
筆者注)勘弁してください。
・715.1 (不正な行動の取り扱い)
不正な行動を行った場合、巻き戻すことになりますが、ライブラリーへのカードの移動や
ライブラリーからスタック以外へのカードの移動を伴う行動を取り消すことはできません。
今回の更新で、さらに「ライブラリーの切り直しを伴う行動」も同様に取り消すことはできない、
と規定されました。
筆者注)
コストでライブラリーの切り直しを伴うカードってありましたっけ?
マナを支払うために予めフェッチランドを起動しておく、くらいしか思いつきませんでした。
・807.4など (大乱闘戦)
大乱闘戦において、あるプレイヤーが《ダークスティールの反応炉/Darksteel Reactor》に
20個の蓄積カウンターを置くことに成功した場合を考えましょう。
《ダークスティールの反応炉》の誘発型能力が解決すると、このプレイヤーは勝利します。
つまり、影響範囲にいる他のプレイヤーが敗北することになり、ゲームから脱落します。
すると、即座に他のプレイヤーがその影響範囲に入り、また《ダークスティールの反応炉》が
誘発し、その誘発型能力の解決時にそのプレイヤーが勝利→他のプレイヤーが敗北となります。
以下、このプレイヤーが最後の一人になるまで自動的にこの行動が繰り返されます。
このような事を避けるため、プレイヤーが脱落しても、次のターンまでは
新たなプレイヤーがその影響範囲に入ることが無いようになりました。
また、ターンマーカーの動きや削減の方法も改定されました。
他、用語集に「紋章/Emblem」が追加されています。
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そんなところで。
コメント
直接は見かけた覚えはありませんね。
《爆破基地》で《大祖師》を生贄に捧げると発生します。
>713.2d
持続でない計略カードも誘発能力が解決する前にサブゲームに入ったら、それはメインゲームに残りますよ。
《Shahrazad》はソーサリーですけどw
>コストでライブラリーをシャッフル
たしかにイベントが置換された結果としてライブラリーがシャッフルされることはありますね。
>713.2d
記事内の文章を修正しました。
>基本土地の扱い~
項番を修正しました。