Answer: Friday Magic Quiz. [10-21A]
2010年7月13日 FMQ#週末のM11プレリはいかがだったでしょうか。
#おいらは青青青赤赤緑緑というマナを要求するデッキを組んでしまいましたが、
#優秀な基本土地サーチ呪文2枚と、占術のおかげでなんとか回していました。
あまり難しいルーリングは無かったようですが、《縮退》と各種オーラの修正は
よく質問に上がっていたような感じをうけました。
それでは、先週の回答。
問1
かたならし○×。
「M11が発売された日(2010年7月16日)で、エクステンデッド形式の構築戦で使用できる
エキスパンションの数は、16である。」
○か×か?
◯
2010年7月16日以降に、エクステンデッド構築戦で使用可能なエキスパンションは以下のとおり。
・時のらせんブロック+第10版 (TSP、PLA、FUT、10E)
・ローウィン/シャドームーアブロック (LOR、MOR、SHM、EVE)
・アラーラブロック+マジック2010 (ALA、CON、ARB、M10)
・ゼンディカーブロック+マジック2011 (ZEN、WWK、ROE、M11)
なので都合16である。
#4つごとの組にすると覚えやすい。
#次期エキスパンション、ミラディンの傷跡(SOM)が発売されると、一番上の4つが外れる。
問2
Aが攻撃側プレイヤー、Bが防御側プレイヤーで、
Aは
・《酸のスライム》(2/2、接死)
・《ヤヴィマヤのワーム》(6/4、トランプル)
で攻撃をしている。
Bは《宮殿の護衛》(1/4、望む数のクリーチャーをブロックできる)と
《ロック鳥の卵》(0/3、防衛、戦場から墓地に置かれるとトークンが出る)に手をかけ、
B「2体とも《宮殿の護衛》でブロック。
で、さらに《ロック鳥の卵》で《ヤヴィマヤのワーム》をブロックする。」
と宣言した。
さて、Aは最大何点の戦闘ダメージをB本体に割り振ることができるだろうか?
3点
戦闘ダメージの割り振りにおいて、《酸のスライム》のダメージは全て《宮殿の護衛》に割り振られる。
一方、《ヤヴィマヤのワーム》は《宮殿の護衛》と《ロック鳥の卵》にブロックされている。
《宮殿の護衛》へ《酸のスライム》からのダメージを割り振ることを考えると、
これは致死ダメージを受けている扱いになるので、《ヤヴィマヤのワーム》からのダメージを
トランプルによってプレイヤー本体へ割り振るためには、残りのブロック・クリーチャーである
《ロック鳥の卵》へ致死ダメージを割り振る必要がある。
つまり、以下のようなダメージの割り振りが可能である。
防御側(数字はダメージ割り振り順)
1:《宮殿の護衛》 《酸のスライム》から2点 (致死ダメージ)
2:《ロック鳥の卵》 《ヤヴィマヤのワーム》から3点 (致死ダメージ)
B本体 《ヤヴィマヤのワーム》から3点 (トランプル)
これがB本体に割り振れるダメージの最大である。
#《ヤヴィマヤのワーム》は複数のブロック・クリーチャーにブロックされているので、
#実際にはブロックされた時点でダメージ割り振り順を決定する必要がある。
#が、問題自体の回答には影響がない。
#また、《宮殿の護衛》も同様にダメージ割り振り順を決定しないといけないが、
#これも問題自体の回答には影響がない。
(おまけの回答)
想定解は
「《酸のスライム/Acidic Slime》を《ロック鳥の卵》でブロック、
《ヤヴィマヤのワーム》を《宮殿の護衛》でブロック。」
である。
この場合、B本体に通るダメージは2点である。
#《宮殿の護衛》が余計に2体ともブロックしてしまうと、
#なぜかB本体へのダメージが上がってしまう。面白いですね。
問3 (仮の話)
既にM11の日本語版では、《聖句札の死者》に異状が発見されている、
1番目の能力は 英語版では "As Phylactery Lich enters the battlefield" となっていて
「聖句札の死者が戦場に出たとき~」という誘発型能力ではなく、
場に出るに際し~という表現が使われるのが正しい。これは置換効果をもつ常在型能力である。
ところが、あるプレイヤーNは、この日本語の文面を見て
N「いや、文章がこのままでも、あなたのコントロールするアーティファクトが1個でもあれば、
《聖句札の死者》が戦場に出た後、即座に《聖句札の死者》が生け贄に捧げられることは無いよ。」
と言いだした。
Nの言うことは正しいか? 正しいならばその理由は?
間違っている。
日本語版の文面のままで、《聖句札の死者》が戦場に出た場合を考えよう。
「戦場に出たとき~」という誘発条件を満たすので、1番目の能力が誘発する。
と同時に、「あなたが聖句カウンターが置かれているパーマネントをコントロールしていないとき~」
という誘発条件も満たすので、3番目の能力も誘発する。
従って、あなたはこの2つの能力を好きな順番でスタックに積むことができる。
仮に(3番目)→(1番目)という順でスタックに積んだとしよう。
先に解決されるのは1番目の能力なので、あなたはあなたのコントロールするアーティファクトを1つ
選び、その上に聖句カウンターを置く。その後、3番目の能力の解決を迎える。
そして解決時に、《聖句札の死者》は生贄に捧げられる。……聖句カウンターは既にあるのにもかかわらず。
これは、3番目の能力は単なる誘発型能力で、誘発条件を解決時には再チェックしないからである。
条件付きの誘発型能力(「if節のルール」)であれば、誘発条件は再度チェックされるが、
この場合はそうはならない。
従って、この文章のままでは、《聖句札の死者》は戦場に出た後、(3番目の能力の解決時に)
墓地に置かれてしまう。
もちろん、実際には訂正が出ているので、このような挙動を示すことはない。
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そんなところで。
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