#長すぎるため記事を2つに分けています。
エルドラージ覚醒のFAQが発表されています。
http://www.wizards.com/Magic/TCG/Article.aspx?x=magic/rules/faqs
いつものように、ざっくり紹介。
以下はFAQ全文の転載ではありません。全文は上記リンクからたどって下さい。
既存CRより自明である項目や、文章から簡単にわかる解説文は省略しています。
また、おいら的注釈を新たに加えている場合もあります。
エルドラージ覚醒の公式発売日:2010年4月23日
セットレアリティー内訳:コモン100、アンコモン60、レア53、神話レア15、基本土地20 の計248種。
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一般注釈
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** 新キーワード能力:滅殺/Annihilator **
滅殺に関する公式ルールは以下の通り。
702.83a 滅殺はクリーチャーが持つ誘発型能力である。「滅殺 N/Annihilator N」 は
「このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントをN個生け贄に捧げる。」
を意味する。
702.83b 1体のクリーチャーに複数の滅殺がある場合、それらは個別に誘発する。
*滅殺を持つクリーチャーがプレインズウォーカーに攻撃した場合でも誘発する。
この場合の防御プレイヤーとは、そのプレインズウォーカーをコントロールしているプレイヤーである。
*滅殺を持つクリーチャーがプレインズウォーカーへ攻撃し、滅殺能力によってそのプレインズ
ウォーカー自体が生贄に捧げられた場合、クリーチャーは依然として攻撃クリーチャーである。
それがブロックされなかった場合、ダメージを与えるべきものが既に無いので、ダメージを割り振らない。
*双頭巨人戦では、滅殺能力が誘発した後、解決時に影響を受けるプレイヤーを選択する。
あらかじめどちらのプレイヤーが生贄に捧げるかを前もって知ることはできない。
** 再録カード・タイプ:部族 **
エルドラージ覚醒では、クリーチャーで無いカードの一部が、エルドラージである。
*カードが「エルドラージ・カード」を参照する場合、エルドラージのクリーチャー・カードと
エルドラージの部族カードの両方が該当する。
*カードが「エルドラージ呪文」を参照する場合、エルドラージのクリーチャー呪文と
エルドラージの部族呪文の両方が該当する。
* 単に「エルドラージ」を参照する場合、この部分はエルドラージ・パーマネントが該当する。
これには、戦場のエルドラージの部族が含まれる。戦場に無いエルドラージ・カードは含まれない。
** 新カード枠:無色カード **
エルドラージ覚醒のカードには、枠が透けて絵が書かれているカードが存在する。それらは無色である。
*無色呪文や無色パーマネントは、有色のものと同様に機能する。
*無色のエルドラージ(クリーチャーや部族)は唱えるのに有色のマナを必要とはしないが、
これらはアーティファクトではない。
アーティファクトに適用される呪文や効果はこれらに適用されない。
** テーマ:「[このクリーチャー]を唱えたとき」能力 **
エルドラージ・クリーチャーの一部は、それが唱えられた時に誘発する能力を持っている。
*この能力は、クリーチャーからは独立している。そのクリーチャー呪文が打ち消されても、能力は打ち消されない(逆も同様)。
*誘発能力のための適正な対象が無くても、そのクリーチャー呪文を唱えることができる。
*誘発するのは手札から唱えた時だけとは限らない。どの領域からでも、唱えた時に誘発する。
ただ戦場に出しただけでは誘発しない。
** テーマ:伝説のエルドラージ **
エルドラージ・クリーチャーのうち3体は伝説のクリーチャーである。それらは、
「[このクリーチャー]がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、
オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。」
という能力を持つ。
*これらの能力は墓地に置かれた時に誘発する、誘発型能力である。
どこかの世界にあるような壊れない巨人や全てから護られたでっかい生物が持つ置換効果とは異なる。
*この能力は戦場を離れることを条件とする能力(=領域変更誘発)ではないので、
戦場を離れる能力とは挙動が異なる。この能力は墓地で誘発する。以下に例を示す。
・伝説のエルドラージが戦場で能力を失っていて、その後に墓地に置かれた場合、
能力は墓地で誘発し、あなたの墓地はあなたのライブラリーに加えて切り直される。
・伝説のエルドラージが墓地にある段階でこの能力を失った場合
(《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》等)、この能力は誘発しない。
*伝説のエルドラージが誘発型能力の誘発後で解決前に墓地から取り除かれた場合、
それはあなたのライブラリーには加えられない。しかし、残りの墓地は加えられる。
墓地にカードが無い場合でも、切り直しは行う。
*何らかの置換効果により伝説のエルドラージが墓地に置かれる代わりに別の領域に移動した場合、
能力はまったく誘発しない。
** テーマ:エルドラージ・落とし子・トークン **
エルドラージ覚醒にある多くのカードが、エルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークンを
戦場に出す。このトークンは、すべて同じ特性を持つ。
*エルドラージ覚醒のカードによって作成されるエルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークンは、
無色の0/1であり、それは「このクリーチャーを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに{1}を加える。」を持つ。
*エルドラージ・落とし子はそれぞれクリーチャータイプであるが、エルドラージ・落とし子だから
といって、そのクリーチャーが必ず上記のマナ能力を持つわけではない。
(ローウィンの多相能力と多相の戦士との関係と同じ。)
** 新カードレイアウト:Lv系/Levelers **
** 新キーワード能力:Lvアップ/Level up **
エルドラージ覚醒には、三段にテキスト枠が別れた、特殊なレイアウトを持つカードが存在する。
《珊瑚兜の司令官》
{U}{U}
クリーチャー ― マーフォーク・兵士
2/2
Lvアップ {1} ({1}:この上にLvカウンターを1個置く。Lvアップはソーサリーとしてのみ行う。)
{Lv 2-3} 3/3 飛行
{Lv 4+} 4/4 飛行 あなたがコントロールする他のマーフォーク・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
Lvアップ、Lv系に関する公式ルールは以下の通り。
702.84.Lvアップ
702.84a Lvアップは起動型能力である。「Lvアップ [コスト]/Level up [コスト]」は
「[コスト]:このパーマネントの上にLvカウンターを1個置く。この能力は、あなたが
ソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。
702.84b Lvアップ能力が印刷されている各カードは、Lvカードと呼ばれる。それは通常とは
異なる枠を持ち、自身がキーワード能力である2つのLvシンボルを持っている。710「Lv系カード」を参照。
710. Lv系カード
710.1.各Lv系カードは、横方向に分割された文章欄と3つのパワー/タフネス枠を持つ。
Lv系カードの文章欄は、2つのLvシンボルを含んでいる。
710.2.Lvシンボルは、常在型能力を表すキーワード能力である。Lvシンボルには、
ある範囲の数字(ここでは「N1-N2」と表す)か、プラスの記号が振られた1つの数字
(ここでは「N3+」と表す)を有する。Lvシンボルと同じ横枠の文章欄に書かれている能力は、
その常在型能力の一部である。これは、その横枠に印刷されているパワー/タフネス枠
(ここでは[P/T]と表す)においても同様である。
710.2a 「{Lv N1-N2} [能力] [P/T]/{LEVEL N1-N2} [能力] [P/T]」とは「このクリーチャーの
上に少なくともN1個のLvカウンターが置かれていて、かつN2個以下のLvカウンターが置かれて
いる場合、それは[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」を意味する。
710.2b 「{Lv N3+} [能力] [P/T]/{LEVEL N3+} [能力] [P/T]」とは「このクリーチャーの上に
N3個以上のLvカウンターが置かれている場合、それは[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」
を意味する。
710.3.横方向に分割された文章欄は、どのLvシンボルと能力やパワー/タフネスが対応している
かを明確にする以外に、ゲーム上の意味はない。Lv系カードの文章欄自体は1つしかない。
710.4.Lv系カードの各能力のうち、Lvシンボルが前に無い部分の能力は、通常通り扱う。
特に、各Lv系パーマネントは常にLvアップ能力(702.84参照)を持つ。これは、そのパーマネント
にLvカウンターがいくつ乗っていても起動できる。
710.5.Lv系クリーチャーの上のLvカウンターの数がN1({Lv N1-N2}シンボルに書かれている
最初の数)未満である場合、そのパワーとタフネスは最も上のパワー/タフネス枠で規定される。
710.6.戦場以外の各領域では、Lv系カードは最も上のパワー/タフネス枠で規定されるパワーと
タフネスを持つ。
*上の例にある《珊瑚兜の司令官》は、以下のような文章欄を持つことになる。
2/2
Level up {1} ({1}: Put a level counter on this. Level up only as a sorcery.)
As long as Coralhelm Commander has at least two level counters on it, but no more than three level counters on it, it’s 3/3 and has flying.
As long as Coralhelm Commander has four or more level counters on it, it’s 4/4 and has flying and "Other Merfolk creatures you control get +1/+1."
*通常、Lv系クリーチャーが最初に戦場に出た場合には、その上にLvカウンターが乗っていない。
従って、これらのLvは0である。(1ではない)
*N3個以上のLvカウンターが乗っている場合、それらは[N1-N2]で表される能力は持たない。
なぜならば、条件にあっていないからである。
*LvカウンターによるP/Tの変更は、継続的効果・第7b種である。第7a種ではない。
#FAQには長い文章が書かれているが、CRをよく読んでいる人はこれだけで全て片付く。
#言い換えた文章欄を読むこと。
*LvカウンターによってP/Tが変更される場合、そのタイムスタンプは、そのパーマネントの
タイムスタンプと同一である。Lvアップ能力を起動した時点ではない。
** 新キーワード能力:反復/Rebound **
反復は、インスタントやソーサリーを、次のアップキープにもう一回ただで唱えることができる能力である。
反復に関する公式ルールは以下の通り。
702.85.反復
702.85a 反復は、ある種のインスタントやソーサリーがスタックにある間に働く。
これはその呪文がスタック上にある間に働く常在型能力であり、遅延誘発型能力を作成し得る。
「反復/Rebound」は「この呪文が手札から唱えられた場合、解決時にそれをあなたの墓地に置く
代わりに、それを追放し、あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカードを
追放領域からそれのマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。」を意味する。
702.85b 反復の結果としてカードをマナ・コストを支払わずに唱えることは、
601.2bや601.2e-gの代替コストの支払いに関するルールに従う。
702.85c 1つの呪文に複数の反復能力があっても意味はない。
*反復を持つ呪文は、その解決時に反復能力によって追放される。打ち消されるなどして
解決されなかった場合、反復能力は何もしない。
*反復能力が機能するには、その呪文が(どんな手段であれ)手札から唱えられていることが必要である。
そのため、反復をもつ呪文をコピーしたとしても、通常、反復能力は機能しない。
また、フラッシュバックやその他の効果で手札以外の領域(墓地や追放領域)から唱えた場合でも、
やはり反復能力は機能しない。
*アップキープに追放領域から唱えるのは、遅延誘発型能力の解決時である。
解決時に唱えるのを許可するので、通常のタイミング(ソーサリーであること等)は考慮しない。
*遅延誘発型能力の解決時に、(対象が無い等の)何らかの理由で追放領域から唱えられない場合、
それはそのまま追放領域に置かれる。遅延誘発型能力が再び誘発することはない。
** 新キーワード能力:族霊鎧/Totem Armor **
族霊鎧はオーラが持つ能力で、エンチャントされているパーマネントを守ることができる。
族霊鎧に関する公式ルールは以下の通り。
702.86.族霊鎧
702.86a 族霊鎧は、一部のオーラが持つ常在型能力である。「族霊鎧/Totem Armor」は
「エンチャントされているパーマネントが破壊される場合、代わりにそれが負っているすべての
ダメージを取り除いてこのオーラを破壊する。」を意味する。
702.86b 一つのオーラに複数の族霊鎧があっても効果は変わらない。
*族霊鎧の効果は義務である。エンチャントされているパーマネントが破壊される場合、
代わりにあなたはそれからすべてのダメージを取り除き、そのオーラを破壊しなければいけない。
*族霊鎧の効果は、エンチャントされているパーマネントが「破壊される」ことを置換する。
*あなたがコントロールするいずれかのパーマネントに複数の族霊鎧がエンチャントされていて、
そのパーマネントが破壊される場合、代わりにそれらの族霊鎧のいずれか1つのみ、破壊される
エンチャントされているパーマネントはあなたがコントロールしているので、どれを選ぶかはあなたが決める。
*族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているクリーチャーが、同時に複数の状況起因処理により
破壊される場合、族霊鎧はその全てを置換する。
*族霊鎧の効果は再生ではない。族霊鎧の効果が適用されても、エンチャントされている
パーマネントはタップされず、戦闘から取り除かれることも無い。
*あなたのコントロールするパーマネントに、族霊鎧を持つオーラがエンチャントされている。
・パーマネントが再生の盾を得た場合:
次にそのパーマネントがが破壊される時点で、あなたは再生か族霊鎧のどちらの効果を適用する
かを選ぶ。もう一方の効果は使われずに残る。
・族霊鎧が再生の盾を得た場合:
次にそのパーマネントが破壊される場合、代わりにオーラが破壊される。が、それは再生し、
結果として何も破壊されない。
*呪文や能力が族霊鎧を持つオーラにエンチャントされているパーマネントを「破壊する」場合、
代わりにその呪文や能力はそのオーラを破壊する。(→《霊体の正義》)
族霊鎧の能力がオーラ自身を破壊するのではない。それは呪文や能力の効果を(置換された結果
として)変更するのである。
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