新エキスパンション発売と共にやってくる、ある意味風物詩の
オラクル&CR更新の季節がやってきました。
原文)http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/feature/86b&page=1
今回は、双頭巨人戦の大きなルール変更について書きます。
RoEプレリリース会場で双頭巨人戦を行う場合、留意してください。
また、双頭巨人戦で問題になりそうなカードについては、全てRoEのFAQにも書かれています。
FAQについてのざっくり解説は明日にでも。
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双頭巨人戦に大きなルール変更がありました。
わかりやすいように例を挙げながら説明しましょう。
以下、チームA(A1、A2) チームB(B1、B2)がゲームに参加しているとします。
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旧ルールでは、何らかの効果が特定のプレイヤーのライフ総量の値を必要とする場合、
そのチームの共用ライフ総量の半分切り上げを用いていました。
しかし、これは改められて、なんらかの効果が特定のプレイヤーのライフ総量の値を必要と
する場合、チームの共用ライフの値をそのまま用いる ことになります。
例)チームAの共用ライフが11の時に、A1が《不死の標/Beacon of Immortality》を唱えた場合
(旧)A1のライフは 6点(端数切り上げ)なので、A1は6点のライフを得る。
結果としてチームの共用ライフは 11+6= 17点 となる。
(新)A1のライフは共用ライフと同じく11点である。なので、A1は11点のライフを得る。
結果としてチームの共用ライフは 22点となる。
今までは半分して切り上げていましたので、中途半端にライフが増えていましたが、
プレイヤーのライフが2倍になるんだから、チームも2倍になる。と、直感的にわかりやすくなりました。
《隠れ潜む邪悪/Lurking Evil》のような、『ライフの半分を失う』場合も同様です。
上の例と同じように、チームAの共用ライフが11点で、A1が《隠れ潜む邪悪》を起動する場合、
A1は6点のライフを失い、チームの共用ライフは5点になります。
《無情の碑出告/Heartless Hidetsugu》を起動すると、チームの共用ライフが偶数だった場合、
一気に共用ライフが0点になります。
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この考え方(チーム共用ライフ=そのチームにいるある一人のプレイヤーのライフ)は、
ある一人のプレイヤーのライフを特定の値にするような効果を考える場合に、もっと直感的な結果となります。
例)チームAの共用ライフが11の時に、A1は《ドラゴン変化/Form of the Dragon》を唱えて、終了ステップを迎えた。
(旧)A1のライフは 6点(端数切り上げ)である。
A1のライフはは5点になるので、A1は 6-5 で1点のライフを失う。
結果としてチームの共用ライフは 11-1= 10点 となる。
(新)A1のライフは共用ライフと同じく11点である。
A1は5点になるので、A1は6点のライフを失う。
結果としてチームの共用ライフは 5点となる。
《厳然たるスフィンクス/Magister Sphinx》などでも同じ結果になります。
戦場に出たときの効果を解決すると、対象になったプレイヤーのチーム共有ライフは、10点になります。
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では、効果によってチームの両方のプレイヤーのライフがある値になる場合はどうなるでしょうか?
旧ルールでは、互いに半分ずつのライフを持っていると見なされたので、2人の総和をとっていましたが、
新ルールでは、「いずれか1人のプレイヤーを選び、チームの共有ライフはそのプレイヤーの
ライフの値をとる。そのプレイヤーに対してのみ、ライフの増減が起こる。」となります。
例)チームAの共用ライフが11の時に、A1が《生命の律動/Biorhythm》を唱えた。コントロールしているクリーチャーは、A1が3体、A2は0体だった。
(旧)A1、A2のライフは 6点(端数切り上げ)である。
A1のライフはは3点、A2のライフは0点になるので、
結果としてチームの共用ライフは 3+0= 3点 となる。
このとき、A1は6点から3点になったので、3点のライフを失い、
A2は6点から0点になったので、6点のライフを失っている。
#11-(6+3)=2 であり、共用ライフとの計算が合っていないが、これで正解。
(新)A1、A2のライフは共用ライフと同じく11点である。
A1のライフはは3点、A2のライフは0点になる。2人は話し合って、A1のライフを採用した。
結果としてチームの共用ライフは 3点となる。
A1は11点から3点になったので、A1は8点のライフを失っている。
#A2はライフを得ても失ってもいない。
《生命の律動》以外は、A1、A2ともに同じ値になるような呪文ばかりなのでわかりやすいです。
(例:《星の揺らぎ/Sway of the Stars》)
一番ややこしいケースは例に示した通りです。
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チーム共有ライフと、そのチームに属するプレイヤーのライフは同じ値とみなすので、
チーム内でライフを交換する効果は、何も起こりません。
他のカードについても見てみましょう。
・ある2人のプレイヤーのライフを交換する。(例:《鏡の大魔術師/Magus of the Mirror》)
チームA(共用ライフ:11)、チームB(共用ライフ:29)
この状況で、A1がB1に対し《鏡の大魔術師》を起動した。
結果としてチームAの共用ライフは29点、ちーむBの共用ライフは11点になる。
#A1は18点のライフを得、B1は18点のライフを失う。
・プレイヤーのライフの値がある一定値以上/以下である。(例:《フェリダーの君主/Felidar Sovereign》)
チームA(共用ライフ:41)で、A1が《フェリダーの君主》をコントロールして
アップキープ・ステップの誘発型能力を解決した。A1はこのゲームに勝利する。
・チームメイトも含め、ライフの値を比較する。(例:《野生の犬/Wild Dogs》)
あなたとあなたのチームメイトのライフは、常に同じ値です。
A1のコントロールする《野生の犬》は、自身の効果によっては決してコントロールの移動がおこりません。
なぜなら、「他のどのプレイヤーよりも多いライフを持つ」プレイヤーが存在しないためです。
・特定のライフ以下にするなんらかのダメージを軽減して特定の値にする、《崇拝》的効果。
チームA(共用ライフ:4)で、A1が《崇拝/Worship》とクリーチャーをコントロールしている場合に、
A1が10ダメージを受けた場合、チームAの共用ライフは1になります。
#直感的に考えて良いです。
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実際のCR文章は、新しいCRが5月に公開される予定なので、それまで詳細はわかりません。
しかし、少なくとも、RoEのFAQにはこの変更点が加味された文章が書かれているので、
双頭巨人戦を行う場合は、少し気をつけた方がよいでしょう。
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そんなところで。
コメント
相手の共有ライフを10にできるということでいいんでしょうか?
それとリンクさせていただきました
よろしくお願いします
《厳然たるスフィンクス/Magister Sphinx》と同じです。