#Finals/Limits に関して、重要なアナウンスがありました。
#最終的な参加権利者リストと、会場を今一度ご確認ください。

# http://mtg-jp.com/publicity/002118/

#リストに名前がない方は参加出来ません。できるだけ拡散させてくださいねー



*まだ年末のイベント、Finals/Limits 本戦がありますが、
 当blogの今年の更新はこれでおしまいです。

*例年恒例がどうかはわかりませんが、没問題や気になるネタをちまちま書いていきます。

*すべてに回答があるわけではありません。思考実験的なものもあります。

*今年お世話になった、全てのプレイヤー/スタッフ/ジャッジ に感謝を。

*Twitterでは相変わらずなにかつぶやいてるとは思います。MTG関連とは限りませんが。
 なので、はわわとかあわわとか言っていても引かないでください。

*それではつらつらと開始。

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*答えの出るお話。世界選手権からのネタ。
 
 Aが《コーの飛空士/Kor Aeronaut》で攻撃し、Bがそれを《ゴーマゾア/Gomazoa》でブロックした。
 その後、Bは《ゴーマゾア》の能力を起動し、その解決前に《乱動への突入/Into the Roil》で
 自身の《ゴーマゾア》を手札に戻した。さて、

 1)Aの《コーの飛空士》はどうなるか?
 2)Aはライブラリーを切り直すか?
 3)Bはライブラリーを切り直すか?

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*MTGプレイヤーは、実のところ全員がマジシャン(=手品師)である。

 あるカード(A)がライブラリーの中に存在する時に、プレイヤーはライブラリーを
 シャッフルするだけで、(A)がライブラリーのどこにあるかがわかるのだ。
 
 え? 無作為化しているのにそんなことはないだろうって?
 いやいや。例えば、あなたは《悟りの教示者/Enlightened Tutor》などのTutor系カードを
 使用したことがあるはずだ。あなたはライブラリーから該当のカードを探し出し、
 そしてライブラリーを切り直して、一番上にそのカードを置く。
 では、その切り直している間、「探してきた該当のカード」はどこにある?
 テーブルの上だって? いやはやごもっとも。
 でも、それはライブラリー領域から一歩たりとも移動していないはずだ。
 つまり、プレイヤーは
 「ライブラリーを切り直し、その後に特定のカードがどこにあるか知っていて、そのカードを一番上に置く」
 ということを要求されている。あなたは素晴らしい技術をお持ちですね。

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*上記のような特殊なシャッフル技術が要求される状況をもう一つ挙げよう。

 プレイヤーAは《墓いらずのゾンビ/Gravebane Zombie》と《大祖始/Progenitus》がある。
 プレイヤーBが《神の怒り/Wrath of God》を唱え、2体のクリーチャーは墓地に落ちた。
 さて、Aのライブラリーは最終的にどのような状態になるか?

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*FMQ [09-33] http://74598.diarynote.jp/200912031858584801/ において、
 《白金の天使/Platinum Angel》を対象に《無道の競り/Illicit Auction》を唱えると、
 プレイヤーは互いに大きな数を言い合える状態になってしまう。
 MTGにおいて「無限」という数の扱いは無いので、この場合は、お互いに巨大な自然数を
 言い合う事になる。ただ、提示した数よりも大きい数が必ず存在するので、言い合いは
 終わらない。一見するとこれは収束しないのでループになっていると思われるが、
 実はCR104.4に定義されるループには該当しない。つまりCR的には引き分けにできない。

*結局のところ、現実的な処理方法として、ジャッジが介入し双方にゲームの引き分けを
 もちかける、ということになる。

*上記の状況は英語圏の掲示板から持ってきたネタだが、その題名が "New loophole" 。
 だれがうまいこと言えと。

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*巨大な自然数の話がでてきたので、某所からのネタを拾わせて頂く。

 プレイヤーAとBにご登場願う。
 Aは既に《手甲/Shuko》+《ダールの降霊者/Daru Spiritualist》+《星明りの聖域/Starlit Sanctum》
 のコンボを決めており、ある巨大な有限数のライフを得ている。

 Bには《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》と《精神力/Mind Over Matter》があり、
 手札のある限り、何回でも《鏡割りのキキジキ》の能力を起動できる状態で、
 戦場には他に《オパール色の輝き/Opalescence》と《倍増の季節/Doubling Season》がある。

 《鏡割りのキキジキ》の能力を、《倍増の季節》を対象にして起動し、《倍増の季節》トークンを
 作成していく。さて、このようにして作成されたトークンで、一斉にAへ攻撃する場合、
 どのような処理をすればよいだろうか?

 数学的に考えるならば、n回目の起動でコントロールしている《倍増の季節》という名前の
 パーマネントの個数を D_n とすると、

  D_n+1 = D_n + 2^(D_n) (D_0 =1, D_1 =3, D_2 =11, ....)

 と表せる。この漸化式を解けば、 D_n はnで表せる式になるのだが、単純な多項式にはならない。
 (特性方程式が単純な多項式で解けないため)

 結局は指定された有限正整数(p)との大小を区別すればよいので、ざっくりと近似する。
 D_n << 2^(D_n) ということは自明なので、 D_n+1 ≒ 2^(D_n) としてよい。

 また、pのほうはざっくりと桁数のみを考える。10^(q-1) < p ≦ 10^(q) なる整数qを考え、
 [log(D_n)+1] と qとの比較を考えればよい。
 ちなみに、log(D_n) ≒ D_n * log2 ≒ 0.3 * D_n である。

 
*まあ、D_n の増え方が異常なので、大抵思いつく限りの巨大な有限数を挙げたとしても、
 数回の起動でその桁数を超えてしまうことは容易に想像がつく。
 ライフの管理が必要ないほど明確に、BのトークンがAに与えるダメージがその提示したライフを
 上回れば、Bはゲームに勝利することができるだろう。……明確に示せれば、だが。

 
*実際には、「そんな巨大な数のトークンが準備できるのか」「プレイヤーが理解できない計算
 を持ち出すのはゲームじゃない」といった問題もあるので、現実的な対処が必要になる。

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*上記のキキジキ倍増問題に関してはもうすこし頭の痛い点がある。

 MTRにあるとおり、「プレイヤーのライフの値」は共有情報であり、プレイヤーは現在のライフを
 正直に、かつ正確に伝えないといけない。
 だが、「コントロールしているトークンの数」は類推情報であり、プレイヤーは自分自身で
 その情報を推し量らないといけない。
 そして類推情報を求める場合に、ジャッジはそれを手伝えない!

 上記のAとBの場合に、Bが数回能力を起動してAを攻撃した。そしてBはAに訪ねた。

 B「あなた(A)のライフは何点ですか?」

 さあ、どうします?


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*それでは、Finals/Limits に参加なさる方は、体調を万全にし、良いプレイをして下さい。

*みなさん、良いお年を。来年も、ライブラリーの一番上に希望がありますように。

コメント

nophoto
らぁ
2009年12月26日21:00

倍増の季節問題について、MJMJで回答をしたらぁです。
質問者よりの追加質問に対して、共有情報・類推情報の点や、「倍増」側が「ジャンクション」側のライフを削り切れなかった場合(かつ、トークンを無数に出す手順をそれ以降の自分のターンにも行える場合のジャンクション側のライフ総量)について、
明快な回答を出せず困っています。
#やはり、ぱおさん待ちにpendしておくべきでしょうか?

実務上は大小比較には対数(や対数の対数)をとっての計算ですむ、という点は私も同じ考えです。

あと、
>ちなみに、log(D_n)≒…
は、log(D_(n+1))では?

testing
2010年1月8日17:14

> らぁ さん

年を越えた返事ではありますが、
現実的な処置をとらざるをえない、と考えます。

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