2009年7月変更のざっくり訳(未完全)を。原文は以下。

http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/feature/46a&page=4

なお、今回の変更はCRの全体にまで及んでいるので、始めにルール用語変更点を。
その後に各項目をチェックしていきたいと思います。

新しいCRの施行は7月11日です。


新MTR、IPG、CRについては来週にも記事をあげるつもりです。主に自分用。

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ルール用語変更点
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いくつかのルール用語が新しい言葉に置き換わっている。
M10ルールのプレビューでさんざん出てきた言葉も含まれている。

戦場/Battlefield
  場領域の新しい名称。

追放/Exile
  ゲーム外領域の新しい名称。追放領域はゲームの「内部」である。外部ではない。
  この領域にカードを移動させることを「追放する」と表現する。

唱える/Cast
  呪文をスタックに置き、コストを支払って、解決を待つ状態にすること。(=旧:プレイ)

起動する/Activate
  起動型能力をスタックに置き、コストを支払って、解決を待つ状態にすること。(=旧:プレイ)

終了フェイズ/Ending phase(仮訳)
  End phaseの新しい名称。

終了ステップ/End Step
  ターン終了ステップの新しい名称。

ダメージ割り振り順/Damage assignment order (仮訳)
  防御クリーチャー指定ステップ時に、1体のクリーチャーが複数体のクリーチャーに
  ブロックされた/している状態であった場合、1体のクリーチャーをコントロールしている
  プレイヤーは、複数体のクリーチャーに対して、ダメージを割り振る順番を決めなくてはならない。
  その順番のこと。

状況起因処理/State-based actions(仮訳)
  状況起因効果の新しい名称。(これらは効果/Effectではないため)

ターン起因処理/Turn-based actions (仮訳)
  ゲームの行動/Game action の新しい名称。(例:ドローステップの最初のドロー)

呪文能力/Spell ability (仮訳)
  インスタントやソーサリーが解決される場合に示される指示。

印された/Marked (仮訳)
  クリーチャーに与えられたダメージは「上に残る/on」と表現されていたが、
  これはもっと説明的に「印される/marked on」と変更される。

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各項目変更点
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ナンバリングによる変更は載せていません。
また、数が多いので、重要だと個人的に感じる項目のみ、とりあえず記載します。
ご了承下さい。

・103.4
この項目はマリガンのやり方について書かれている。MTRに書かれているマリガンは
その詳細なやり方については書いてはいないが、CRのこの項目に全て書かれている。


103.4.
A player who is dissatisfied with his or her initial hand may take a mulligan.
First, the starting player declares whether or not he or she will take a mulligan.
Then each other player in turn order does the same. Once each player has made a
declaration, all players who decided to take mulligans do so at the same time.
To take a mulligan, a player shuffles his or her hand back into his or her deck,
then draws a new hand of one fewer cards than he or she had before. If a player kept
his or her hand of cards, those cards become the player’s opening hand, and that
player may not take any further mulligans. This process is then repeated until
no player takes a mulligan. (Note that if a player’s hand size reaches zero cards,
that player must keep that hand.)


・106
この項目はマナについて書かれているが、マナ・バーンに関する項目が削除された。
フェイズやステップの終了時に、マナ・プールに残っていたマナは単に消失する。
ライフの増減はもはや起きない。

・107.3b
コストに含まれるXの項目が更新された。例えば、続唱能力でめくれた《苦悶の結合/Bond of Agony》
は、X=0しか選べない、ということが明確化された。

107.3b If a player is casting a spell that has an {X} in its mana cost, the value
of X isn’t defined by the text of that spell, and an effect lets that player cast
that spell while paying neither its mana cost nor an alternative cost that includes X,
then the only legal choice for X is 0. This doesn’t apply to effects that only
reduce a cost, even if they reduce it to zero. See rule 601, "Casting Spells."


・110.5a
トークンのオーナーは、それを戦場に出した時のトークンのコントローラーであることが示された。

・118
これまで、ダメージはプレイヤーやクリーチャーに与えられるものであった。
プレイヤーに与えられるダメージとクリーチャーに与えられるダメージは同じ挙動を示していたが、
プレインズウォーカーや萎縮、そして新しい絆魂といった、ダメージを与えた結果が変わる場合が
出てくるようになった。大きな変更点は2つあり、1つはCR118.3に規定されている、ダメージを
による結果が整備された点であり、もう1つはCR118.4に規定されている、ダメージがどのように
処理されるか、という点である。実際にはダメージは以下のように処理される。

 1)ダメージが与えられたら、軽減効果やダメージを置換する効果を適用する。
   「ダメージが与えられた時」に誘発する能力は、この時点で誘発し、スタックに置かれるのを待つ。

 2)ダメージによる結果を考慮する。考慮した結果、置換効果がそれに適用される場合がある。
   (ライフを失ったり、カウンターを得たりする)

 3)ダメージによるイベントが実行される。

例)プレイヤーAは《加護の反射/Boon Reflection》をコントロールしている。
  プレイヤーAが2/2の絆魂能力を持つクリーチャーで、プレイヤーBを攻撃した。
  プレイヤーBはそれをブロックせず、《サマイトの癒し手/Samite Healer》の能力で、
  自分自身へのダメージを1点軽減した。
  
 この場合、ダメージの処理は以下のようになる。

  [Bに2ダメージが与えられる]
  ↓軽減効果を適用する。
  [Bに1ダメージが与えられる]
  ↓ダメージによる結果を考慮する。
  [Bは1ライフを失い、Aは1ライフを得る。]
  ↓置換効果を適用する。
  [Bは1ライフを失い、Aは2ライフを得る。]

 ダメージによるイベントを実行する。全ては同時に実行される。

・400.9
ゲームの外部とは、どの領域にも属さないことである。
旧ルールでは「ゲーム外領域」がゲームの外部であったが、それは追放領域となったので、
ゲームの外部ではなくなった。

・510
戦闘ダメージはスタックを用いないことが追加された。

・612.1
継続的効果の相互作用の適用順が変更された。
旧CRの第5種にあたる部分が、第5種と第6種に分類された。

 第1種:コピー効果
 第2種:コントロール変更効果
 第3種:文章変更効果
 第4種:タイプ変更効果
 第5種:色変更効果/color-changing effect (仮訳)
 第6種:能力得失効果/Ability-adding and ability-removing effect (仮訳)
 第7種:パワー/タフネス変更効果

・612.3
上の続きで、旧CRの第6種にあたる部分は第7種にナンバリングされ、7a~7eの分類も変更になった。

 第7a種:特性定義能力の効果
 第7b種:パワーまたはタフネスを特定の値にする効果
 第7c種:パワーまたはタフネスに修整を加える効果
 第7d種:カウンターの効果
 第7e種:パワーとタフネスを入れ替える効果

例)

《墨深みの魔女/Inkfathom Witch》:第6b種 → 第7b種
《巨大化/Giant Growth》:第6b種 → 第7c種
《栄光の頌歌/Glorious Anthem》:第6d種 → 第7c種
+1/+1カウンター:第6c種 → 第7d種

《変わり谷/Mutavault》の2番目の能力:第4種+第6b種 → 第4種+第7b種
《蛇変化/Snakeform》:第4種+第5種+第6種 → 第4種+第5種+第6種+第7b種
《謙虚/Humility》:第5種+第6b種 → 第6種+第7b種


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とりあえずここまで。

フェイジングや実存といった物に関してはまた来週にでも。



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