#本日付のUpdate Bulletinを見て、色々と複雑な気分になっています。
#M10ルール更新記事の点だけではなく、CRにも大幅に手が加えられております。
#中でも、『継続的効果の相互作用』(旧CR418.5 -> 新CR612)にも変化があります。
#この項目だけ少し書くと、5種が5種(色変化)と6種(能力得失)に分かれ、
#旧6種は7種へ番号が移動し、その分類(b~d)も変わりました。
#
#旧ルールでは、能力を起動した《変わり谷/Mutavault》に、《コショウ煙/Peppersmoke》
#をプレイし、その後でもう一度《変わり谷》を起動すると、それは結局2/2でした。
#(全部6b種であるため)
#
#しかし、新CRでは、《変わり谷》の「2/2になる」という部分は7b種になり、
#《コショウ煙》の「-1/-1の修整を受ける」は、7c種に分類されます。
#従って、上記の状況では、2/2→2/2→1/1 となり、結局1/1になります。
#
#CR本文を含めたUpdate Bulletinの解説は明日か明後日くらいに。
#M10FAQが出た場合はそれを優先したいと思います。
FMQのネタが増えるのは良いことです。
でも、それは逆から見ると、ルール変更が多いと言うことなので……
そんなわけで先週の回答。
なお、出題日が2009/07/03 ですので、MTRとIPGを用いて考えないといけません。
#M10ルール(というか新CR)の適用はM10プレリリース日の7/11です。ちょっとズレてますね。
×
各プレイヤーは、ターン順にマリガンを行なうかどうかを決定する。(MTR2.3)
とあるので、マリガンを行うかどうかの決定はターン順。
しかし、「マリガンをする」と選択したプレイヤー達が、マリガンという動作を行うのは同時。
プレイヤーの方が注意すべき事が一つ。
『ゲームの開始時に、先手側のプレイヤーが、「マリガンします」と言って、
自分のライブラリーをシャッフルし始めた。
後手側は、テーブルに伏せたままの7枚を見もせずに、先手のシャッフルが終わるのを待っていた。』
このような光景は大会中よく見る。
が、MTRの記載に従うと、マリガンを行うのは同時のはずなので、マリガン動作を行っていない側の
プレイヤーは、「マリガンを選択しなかった(=初手決定済)」と解釈される恐れがある。
マリガンの選択が全員分終わるのを確認した後に、マリガン動作を行うようにすること。
また、上記のようなトラブルが起こった場合はジャッジを呼んで対応をしてもらおう。
認められる。
ウルザズ・サーガ以降のカードだけからなる形式においては、自分の墓地にあるカードの順番は
好きに変更してもよい。対戦相手の墓地を見る時に順番を入れ替えてはならない。(MTR3.13)
問題の状況は、ACRのドラフトなので、ウルザズ・サーガ以降のカードだけからなる形式である。
従って、Bのように墓地の順番を変えることは認められる。
また、MTRに記載はないが、墓地の順番を変える場合には、他のカード束と明確に区別し
公開情報である墓地のカードをはっきりとさせておくことが望ましい。
ジャッジを呼んで、「相手のデッキの無作為化が不十分です」と主張する。
ゲームの開始時なので、デッキをシャッフルして無作為化を行わなくてはいけない。
その際にはリフル・シャッフルやmash shuffle (*1)を行う必要がある。
問題の状況では、Qはヒンズー・シャッフルとディール・シャッフルを行っているが、
リフル・シャッフル系やmash shuffle系のシャッフルは行っていない。
従って、Qのデッキは十分に無作為化されていないと判断される。
Pは、デッキを受け取った際にそれが充分に無作為化されていないと思った場合、
受け取った対戦相手はジャッジを呼ばなければならない。(MTR3.8)
また、問題の状況はGPTであり、RELは『競技』なので、ゲームの開始時や指示によって
デッキをシャッフルする場合、相手にも必ずシャッフルさせないといけない。
対戦相手にシャッフルしてもらったら、あなたはカットすることなくその束をライブラリーとして
使用しなくてはいけない。(MTR2.3)
これは今回のMTRで旧フロアルールとは異なっている部分である。
今までは、自分のデッキをシャッフルした後、対戦相手にシャッフルもしくはカットの機会を与え、
対戦相手がシャッフルした場合、あなたは自分のデッキをカットする権利があった。
しかし、現在のMTRでは、対戦相手にシャッフルの機会を与え、(REL『競技』『プロ』では必須)
対戦相手がシャッフルした後、あなたはその束をそのままカットすることなく使用するようになった。
(相手に積み込まれているようで嫌? なら、あなたはそれが無作為化されていないと思っているわけだ。
さあ、ジャッジを呼ぼうか。)
--------------
(*1)
"mash shuffle" という表現は英語MTR原文にあり、それとリフル・シャッフルや
他のシャッフルについてのジャッジ見解は以下の記事より。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=judge/article/20060707a
みらこーさんによる、上記の和訳版は以下。
http://logicwolf.sakura.ne.jp/magic/shuffledodont.html
(コメント欄より追記しました。)
MJMJ訳版は「フェローシャッフル」となっていますが、呼び方が異なるだけで
同じ混ぜ方を示しています。ところでこれって "Faro" ? "Fero" ?
おいらは"Faro"のほうが頭にあったので、この呼び名は知りませんでした。
--------------
そんなところで。
#M10ルール更新記事の点だけではなく、CRにも大幅に手が加えられております。
#中でも、『継続的効果の相互作用』(旧CR418.5 -> 新CR612)にも変化があります。
#この項目だけ少し書くと、5種が5種(色変化)と6種(能力得失)に分かれ、
#旧6種は7種へ番号が移動し、その分類(b~d)も変わりました。
#
#旧ルールでは、能力を起動した《変わり谷/Mutavault》に、《コショウ煙/Peppersmoke》
#をプレイし、その後でもう一度《変わり谷》を起動すると、それは結局2/2でした。
#(全部6b種であるため)
#
#しかし、新CRでは、《変わり谷》の「2/2になる」という部分は7b種になり、
#《コショウ煙》の「-1/-1の修整を受ける」は、7c種に分類されます。
#従って、上記の状況では、2/2→2/2→1/1 となり、結局1/1になります。
#
#CR本文を含めたUpdate Bulletinの解説は明日か明後日くらいに。
#M10FAQが出た場合はそれを優先したいと思います。
FMQのネタが増えるのは良いことです。
でも、それは逆から見ると、ルール変更が多いと言うことなので……
そんなわけで先週の回答。
なお、出題日が2009/07/03 ですので、MTRとIPGを用いて考えないといけません。
#M10ルール(というか新CR)の適用はM10プレリリース日の7/11です。ちょっとズレてますね。
問1
かたならし○×。
「ゲームの開始準備の際、マリガンをするかどうかの決定は、全てのプレイヤーが同時に行う。」
○か×か?
×
各プレイヤーは、ターン順にマリガンを行なうかどうかを決定する。(MTR2.3)
とあるので、マリガンを行うかどうかの決定はターン順。
しかし、「マリガンをする」と選択したプレイヤー達が、マリガンという動作を行うのは同時。
プレイヤーの方が注意すべき事が一つ。
『ゲームの開始時に、先手側のプレイヤーが、「マリガンします」と言って、
自分のライブラリーをシャッフルし始めた。
後手側は、テーブルに伏せたままの7枚を見もせずに、先手のシャッフルが終わるのを待っていた。』
このような光景は大会中よく見る。
が、MTRの記載に従うと、マリガンを行うのは同時のはずなので、マリガン動作を行っていない側の
プレイヤーは、「マリガンを選択しなかった(=初手決定済)」と解釈される恐れがある。
マリガンの選択が全員分終わるのを確認した後に、マリガン動作を行うようにすること。
また、上記のようなトラブルが起こった場合はジャッジを呼んで対応をしてもらおう。
問2
A「ターンおしまい。」
B「なら、エンドステップに《エスパーの全景/Esper Panorama》を起動。」
A「はい。」
B「《島/Island》持ってきて、と。」
そう言うと、Bは墓地にある《臓物を引きずる者/Viscera Dragger》を一番上に置いた。
A「あれ? 墓地の一番上のカードは《エスパーの全景》でしょ?」
B「次のターンに起動し忘れないようにしてるんだよ。」
さて、Bの行動は認められるか?
認められる。
ウルザズ・サーガ以降のカードだけからなる形式においては、自分の墓地にあるカードの順番は
好きに変更してもよい。対戦相手の墓地を見る時に順番を入れ替えてはならない。(MTR3.13)
問題の状況は、ACRのドラフトなので、ウルザズ・サーガ以降のカードだけからなる形式である。
従って、Bのように墓地の順番を変えることは認められる。
また、MTRに記載はないが、墓地の順番を変える場合には、他のカード束と明確に区別し
公開情報である墓地のカードをはっきりとさせておくことが望ましい。
問3
プレイヤーPはGPTに参加している。
ゲームの開始準備の際に、Pの対戦相手であるQは、
Q自身のデッキの真ん中半分ほどを抜き取って、残りの束の上に重ね戻すことを数回行い、
その後、8つの山ができるようにテーブルに配って、それらの山を一つにまとめた。
上記の行動を2,3回繰り返したあと、Pにデッキを渡し、
Q「どうぞ。シャッフルをお願いします。」
と言った。
さて、Pはどうすべきか?
ジャッジを呼んで、「相手のデッキの無作為化が不十分です」と主張する。
ゲームの開始時なので、デッキをシャッフルして無作為化を行わなくてはいけない。
その際にはリフル・シャッフルやmash shuffle (*1)を行う必要がある。
問題の状況では、Qはヒンズー・シャッフルとディール・シャッフルを行っているが、
リフル・シャッフル系やmash shuffle系のシャッフルは行っていない。
従って、Qのデッキは十分に無作為化されていないと判断される。
Pは、デッキを受け取った際にそれが充分に無作為化されていないと思った場合、
受け取った対戦相手はジャッジを呼ばなければならない。(MTR3.8)
また、問題の状況はGPTであり、RELは『競技』なので、ゲームの開始時や指示によって
デッキをシャッフルする場合、相手にも必ずシャッフルさせないといけない。
対戦相手にシャッフルしてもらったら、あなたはカットすることなくその束をライブラリーとして
使用しなくてはいけない。(MTR2.3)
これは今回のMTRで旧フロアルールとは異なっている部分である。
今までは、自分のデッキをシャッフルした後、対戦相手にシャッフルもしくはカットの機会を与え、
対戦相手がシャッフルした場合、あなたは自分のデッキをカットする権利があった。
しかし、現在のMTRでは、対戦相手にシャッフルの機会を与え、(REL『競技』『プロ』では必須)
対戦相手がシャッフルした後、あなたはその束をそのままカットすることなく使用するようになった。
(相手に積み込まれているようで嫌? なら、あなたはそれが無作為化されていないと思っているわけだ。
さあ、ジャッジを呼ぼうか。)
--------------
(*1)
"mash shuffle" という表現は英語MTR原文にあり、それとリフル・シャッフルや
他のシャッフルについてのジャッジ見解は以下の記事より。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=judge/article/20060707a
みらこーさんによる、上記の和訳版は以下。
http://logicwolf.sakura.ne.jp/magic/shuffledodont.html
(コメント欄より追記しました。)
MJMJ訳版は「フェローシャッフル」となっていますが、呼び方が異なるだけで
同じ混ぜ方を示しています。ところでこれって "Faro" ? "Fero" ?
おいらは"Faro"のほうが頭にあったので、この呼び名は知りませんでした。
--------------
そんなところで。
コメント
URLを貼ったら怒られた :|
和訳版へのリンクを貼りました。ご報告感謝いたします。
>その際にはリフル・シャッフルやmash shuffle (*1)を行う必要がある。
「リフルかマッシェを行わないとデッキを無作為化したことにならない」って書いてあります?
あとフェローはFaroらしい