Answer: Friday Magic Quiz. [09-13A]
2009年5月13日 FMQ#ルールを理解するためにCRを始めから読む、というのは間違いです。
#英和辞書を始めから読んでも、英語の理解への助けにならないのと同様に、
#現実のゲームで起こった事例からCRを「引く」ことが、翻って
#CRを理解する助けになるとおいらは考えています。
ただ漫然とCRを読むだけでは理解につながりません。
なにせ、CRは人類に対して書かれていないのですから。
おいらみたいに、CR番号で会話をするようになってはオシマイといえます。はい。
と、いうわけで先週の回答。
問1
かたならしというか今期ではこうなのか○×。
「グランプリ・トライアルにおいて、8人しか参加者がいなかった場合、
スイスラウンドを行わず、シングルエリミネーション3回戦で優勝者を決める。」
○か×か?
○
MFRに該当する記述はない。
が、大きなイベントにはそれの開催要項が必ずある。
たとえば今期のグランプリ・トライアルでは、
http://www.wizards.com/Magic/TCG/Events.aspx?x=grandprix/trials
> 8 Players: Limited - 3 Rounds, Single-elimination Booster Draft;
> Constructed - 3 Rounds, Single-elimination
と書かれている。つまり、問題文は正しい。
問2
前回はシールド戦で痛い目にあったプレイヤーAとBが、二人でチームを組んで
双頭巨人戦のシールド戦に挑戦している。
プレイヤーAとBが同じチームで、その対戦相手をCとDとする。
プレイヤーA、Bのチームのターンに、プレイヤーAが《道理の宿敵/Nemesis of Reason》で
対戦相手のチームに攻撃した。
A「《道理の宿敵》の能力を解決したいのですが。」
B「……」
C「……」
D「……これ、俺たち両方とも削れんの?」
結局ジャッジを呼んだ4人。さて、誰のライブラリーが削れるか?
CまたはDのいずれか1人。(A,Bがいずれかを決める)
「防御プレイヤー」を参照する、単発的効果や特性定義能力は、両方の防御プレイヤーではなく、
いずれか1人の防御プレイヤーを参照する。(CR606.7a)
《道理の宿敵/Nemesis of Reason》の誘発型能力は、単発的効果を生成するので、
CR606.7aに従い、いずれか1人の防御プレイヤーを参照する。
防御側のチーム全てに影響があるわけではない。
また、ここで重要なのは、誘発型能力が解決するまでは、
CかDのどちらのライブラリーが削れるかがわからない、ということである。
例えば、Aが「Cのライブラリーを削ります。」と言った後で、
Cが「あ、じゃあ割り込んで《暴力的な突発/Violent Outburst》を使います。」とは、言えない。
選択に入ったならば、それは誘発型能力の解決に入っているはずだからだ。
問3
プレイヤーAとBがスタンダードに出てくるカードをごちゃまぜにしてゲームをしている。
ゲームは序盤からAのクリーチャーを止められないBがじわじわとライフを減らし、
Aは余裕をもってターンの終了を宣言した。
Bのターン、Bがドローステップのドローをすると、とたんにBの顔が晴れやかになって
B「このターンの内に勝てるカードを引いたよ。」
A「なん……だと……」
このときのゲームの状況は以下の通りである。
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A:
ライフ:24
手札:0
Aがコントロールしているパーマネント:
(Tが付いているカードはタップ状態。)
T《薄暮の大霊/Oversoul of Dusk》
T《ジェスの浸透者/Jhessian Infiltrator》
《否定の壁/Wall of Denial》
《崇敬の壁/Wall of Reverence》
T《平地/Plains》
T《平地/Plains》
T《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》
T《森/Forest》
T《山/Mountain》
T《島/Island》
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B:
ライフ:1
手札:(このターンに引いた、あるカード1枚)
Bがコントロールしているパーマネント:
《印章の隊長/Sigil Captain》
《アシュリングの特権/Ashling’s Prerogative》(宣言:偶数)
《平地/Plains》x5
《島/Island》x1
《森/Forest》x2
《カープルーザンの森/Karplusan Forest》x1
《低木林地/Brushland》x1
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さて、Bの引いたカードは何だろうか? また、勝ちへの手順は?
引いたカードは《軍部政変/Martial Coup》。
手順は簡単で、Bのターンの第1メイン・フェイズに《軍部政変》をX=8でプレイする。
《軍部政変》が解決され、1/1トークンが8体出てくる。それらに対して
《印章の隊長/Sigil Captain》の能力がそれぞれ誘発する。
その後、これで出たトークン以外のクリーチャーが全て破壊される。
誘発型能力を解決すると、3/3になったトークンが8つあり、それらは《アシュリングの特権》
によってそれぞれ速攻を持つので、全員で攻撃し24点のダメージを与えて、Bが勝利する。
《軍部政変》の文章の順番がキモになっているのでした。
#試合を見ていると、《軍部政変》をX=5以上でプレイした場合、
#「全ての場のクリーチャーを破壊して」から、「X個のトークンを出す」という動作をする
#プレイヤーが結構いるように見受けられます。挙動的には逆の順番が正しいですね。
#実際のゲームではあまり影響は無いですが。
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そんなところで。
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