今週末はいよいよGP神戸です。
ブロック構築と言うことで、カードプールは狭いのですが、
結構ややこしいカードが見受けられます。そしてそれは結果を残しています。

今日の記事はそんなややこしいカード達を、ルール的におさらい&自分用のメモです。

分類はデッキタイプ毎にしていますが、一応主役は個々のカードです。

 

追記:1−2)の項目を大幅に修正しました。
理由はコメント欄にあるとおりです。
数時間とはいえ、誤った情報を書いてしまい申し訳ありません。
また、正しい解釈をご教示してくださった方々に感謝いたします。

(7/30 21:30)

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1)キスキン
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実際にはキスキンがややこしいのではないのだが・・・

1−1)《鏡編み/Mirrorweave》+《変わり谷/Mutavault》

以前の記事(http://diarynote.jp/d/74598/20080602.html)でも取り上げたが、
《鏡編み/Mirrorweave》とP/Tを変更する効果との関係は、とてもややこしい。

「CR418.5を読んで下さい。」 と言えば一言で済むが、
会場でゲーム中のプレイヤーにとってはそうもいかない。

そこで、《鏡編み》についてはこう覚えてしまおう。

「まず《鏡編み》を真っ先に適用する。その後、他の効果を適用する。」

例を出そう。
場には《ゴールドメドウの侵略者/Goldmeadow Harrier》と、
自身の能力を起動して既にクリーチャーである《変わり谷/Mutavault》がある。

 a)《ゴールドメドウの侵略者》を対象にして、《鏡編み》をプレイした。

この場合《変わり谷》は、まず《ゴールドメドウの侵略者》のコピーとなり、
その後、「〜〜は全てのクリーチャータイプを持つ、2/2のクリーチャーになる。」
という効果が適用される。結果として、これは《ゴールドメドウの侵略者》という名前で
全てのクリーチャータイプを持つ、2/2のクリーチャーとなる。

 b)《変わり谷》を対象にして、《鏡編み》をプレイした。

この場合《ゴールドメドウの侵略者》は、《変わり谷》のコピーとなる。
それ以外は何の効果も受けていないので、結果として土地のままの《変わり谷》になる。

 
1−2)《運命の大立者/Figure of Destiny》

上の《変わり谷》と同様に、《運命の大立者》の能力もタイプ変更とP/Tを変更する効果を持つ。
ただし、以下の点が異なる。

 ・起動型能力の解決時にクリーチャータイプをチェックする。
  そうであったならば修整はターン終了時に消えず、以後ずっと続く。

ことに注意しないといけない。

例を出そう。
上から順番に1度ずつ能力を起動して 8/8 になった《運命の大立者》と、《ゴールドメドウの侵略者》がある。

ここで《ゴールドメドウの侵略者》を対象にして《鏡編み》をプレイすると、
《運命の大立者》の持つ能力やP/Tはどうなるか?

継続的効果を書き出そう。()内は種類別で第何種かを表している。
種類別の順にならべ、同じ種類別はタイムスタンプ順を考慮して書き上げると、

  (1)《鏡編み》|《ゴールドメドウの侵略者》のコピーになる。
  (4)《運命の大立者》|キスキン・スピリットになる。
  (4)《運命の大立者》|キスキン・スピリット・戦士になる。
  (4)《運命の大立者》|キスキン・スピリット・戦士・アバターになる。
  (5)《運命の大立者》|飛行と先制攻撃を得る。
  (6b)《運命の大立者》|2/2になる。
  (6b)《運命の大立者》|4/4になる。
  (6b)《運命の大立者》|8/8になる。

最終的に、このクリーチャーは《ゴールドメドウの侵略者》という名前のキスキン・スピリット・
戦士・アバターで、飛行と先制攻撃を追加で得た、8/8のクリーチャーになる。

もう一つ例を出そう。
能力を起動していない《運命の大立者》と、《鏡の精体》がある。

《鏡の精体》の能力をX=1で起動し、その後に《運命の大立者》の3番目の能力を起動して8/8にした。
ターンを終了すると、《運命の大立者》はどうなるか?

同様に継続的効果を書き出そう。

  (4)《鏡の精体》|全てのクリーチャー・タイプを得る。
  (4)《運命の大立者》|キスキン・スピリット・戦士・アバターになる。
  (5)《運命の大立者》|飛行と先制攻撃を持つ。
  (6b)《鏡の精体》|1/1になる。
  (6b)《運命の大立者》|8/8になる。

なので現在は8/8である。
そしてターンを終了すると、《鏡の精体》の効果が終わるので、以下のようになる。

  (4)《運命の大立者》|キスキン・スピリット・戦士・アバターになる。
  (5)《運命の大立者》|飛行と先制攻撃を持つ。
  (6b)《運命の大立者》|8/8になる。

つまり、やはり8/8で飛行も先制攻撃も持っているクリーチャーになったままである。

《鏡編み/Mirrorweave》と《運命の大立者/Figure of Destiny》の能力が重なった場合、
上の1−1)と1−2)を参考に考えればよい。

では一番ややこしいと思われる問題を出そう。答えはコメント欄に書くので各自考えて欲しい。


問:上から順番に1度ずつ能力を起動して 8/8 になった《運命の大立者》(Aとする)と、
自身の能力によってクリーチャーになった《変わり谷/Mutavault》がある。

《変わり谷》を対象に《鏡編み》をプレイした。すると、(A)は
土地である《変わり谷》になるが、このコピー《変わり谷》の2番目の能力を起動して
クリーチャーにすると、(A)はどのような能力を持ち、P/Tはいくつになるだろうか?


 
 
-------------------------------------------------
2)フェアリー
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まだまだ元気な飛行軍団。

2−1)《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》

覇権能力を解決する前に《霧縛りの徒党》が場を離れた場合、フェアリー・パーマネントを
取り除くことはできる。が、既に場に《霧縛りの徒党》がいないために「〜〜すべての土地を
タップする。」という能力は誘発しない。

 
2−2)《コショウ煙/Peppersmoke》

あなたがコントロールしているフェアリーが、《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》
のみで、あなたがこの《呪文づまりのスプライト》へ《コショウ煙》をプレイした場合、
解決時にあなたはカードを引ける。

《コショウ煙》の解決中には状況起因効果をチェックしないので、
《呪文づまりのスプライト》は 0/0 でまだ場にいる。
従ってあなたはフェアリーをコントロールしているので、カードを引くことができる。

 
 
-------------------------------------------------
3)赤単
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様々なアプローチが考えられるRDW系。

3−1)《憤怒の鍛冶工/Rage Forger》+《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》

《憤怒の鍛冶工》の2番目の誘発型能力で、実際にダメージを与えるのは《憤怒の鍛冶工》
ではなく、+1/+1カウンターが乗っているクリーチャーである。
なので、《憤怒の鍛冶工》の2番目の誘発型能力がスタックに乗ったあとに、
《ブレンタンの炉の世話人》の能力を使用し、発生源として《憤怒の鍛冶工》を指定しても、
この能力によって与えられるダメージが軽減されることはない。

 
3−2)《炎の投げ槍/Flame Javelin》+《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》

《炎の投げ槍》の点数で見たマナ・コストは 6 である。
従って、場に《ガドック・ティーグ》がある場合、《炎の投げ槍》はプレイできない。
《幽体の行列/Spectral Procession》や《見下し/Tower Above》も同様である。

 
 
-------------------------------------------------
4)多色・エレメンタル
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入っている呪文カードはよく見るものばかり。

4−1)《反射池/Reflecting Pool》

「生み出すことの出来るマナのタイプ」を考える場合、置換効果を全て考慮し、
コストの支払いを全く無視してよい。

幸いなことに、ローウィン・シャドウムーアブロックでは、ややこしいことになる土地カードはない。

 
 
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5)その他 (マーフォーク・エルフ・ドラン等)
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ルール的にややこしいカードは上に出てきているものばかり。

《誘惑蒔き/Sower of Temptation》ぐらいだろうか。
ローウィン・モーニングタイド・シャドウムーア・イーブンタイドのFAQも参照してください。

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そんなところで。

他にもよく見るカードで、ルール的にややこしいものがあれば、ご指摘よろしくです。

コメント

testing
testing
2008年7月30日17:59

記事中の問題の答え。

《変わり谷/Mutavault》という名前の、
土地でもあるクリーチャーで、
キスキン・スピリット・戦士・アバター で、
飛行と先制攻撃 を持つ、
2/2。

理由は各自考えること。ヒントは依存とタイムスタンプ。

nophoto
okay
2008年7月30日20:09

>2番目と3番目の効果はクリーチャータイプをチェックしている。

とありますが、イーブンタイド よくある質問集に

《運命の大立者》の2番目と3番目の能力は、そのクリーチャー・タイプが何であってもプレイできる。 これらの能力は、解決時に《運命の大立者》のクリーチャー・タイプをチェックする。 その時点で《運命の大立者》のクリーチャー・タイプが該当しなければ、能力は何もしない。

と書かれています。

418.3b 呪文、起動型能力、誘発型能力による、オブジェクトの特性またはそのコントローラーを変更する継続的効果は、その継続的効果が発生した時点で影響を受けるオブジェクトが決定され、それ以降には変更されない。

というルールにより、2番目の能力の解決時に《運命の大立者》スピリットであれば「それは4/4のキスキン・スピリット・戦士(Warrior)になる」効果が固定されると自分は考えていました。
2番目の能力による継続的効果が「スピリットである場合」をチェックし続けているということになると、FAQと矛盾しているように思うのですが。

testing
testing
2008年7月30日21:45

> okay さん
ご指摘ありがとうございます。目から鱗が落ちました。

実はFAQの文章よりも、以下のフレーズで気がつきました。

"If Figure of Destiny is a Spirit, it becomes a 4/4 Kithkin Spirit Warrior."

対し、《大神のルーン/Runes of the Deus》の文章の一つは
"As long as enchanted creature is green, it gets +1/+1 and has trample."

とあります。つまり、私はこの2つの能力を同じように考えていました。
下のように 「〜であるかぎり〜」であれば常にチェックしているのですが、
《運命の大立者/Figure of Destiny》はそうではなく、単に「〜(条件)ならば+継続的効果」
だったのですね。いやまったく、お恥ずかしい勘違いでございます。
ご指摘がなければ大火傷を負うところでした。

感謝致します。

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