M;TGのルールは複雑で、ゲームやルールに関する質問は日常茶飯事である。
それらの質問に答える際に、おいらがどうやって対処しているかを書いてみる。
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判断1)そもそもルールの質問なのか?
「このスリーブはどうでしょう?」
「ボールペンが無いんですが。」
「対戦相手が知り合いなので、代えてください。」
これらは明らかにルールの質問ではない。一般常識(と多少のフロアルール知識)で対処する。
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判断2)それは大会進行に関係する質問なのか?
「相手がライブラリーを崩しちゃいました。どうすればいいですか?」
「古いエキスパンションのカードって使えるんですよね?」
「グランプリのバイ(不戦勝)って繰り下がるんですか?」
これらは以下のルール文書に答えがある。
・DCI汎用トーナメント・ルール(DCI Universal Tournament Rules (UTR) )
・マジックDCIフロアルール (Magic: The Gathering Floor Rules (FR) )
・プレミア・イベント招待ポリシー (Magic Premier Event Invitation Policy (PEIP))
・DCI懲罰指針・手順書 (Penalty Guide (PG) )
以下の文書も助けとなる場合がある。
・Tournament Organizer Handbook
大会進行に関係する質問を受けるのはプレイヤーではなくスタッフまたはジャッジである
ので、答えるにはそれ相応の知識と多少の経験が必要である場合が多い。ここでいう経験とは、
スタッフ業の経験ではなく、大会に参加したという経験である。
また、大会中のトラブルに関しての質問は、他の要因やいくつもの状況が考えられることもあり、
明らかである場合を除いて、答えは一般的なものに留まる。
おいらは判断2)に関する質問には、(明らかでない限り)言葉を選ぶようにしている。
どうやっても確定できないことが多すぎて縛れないからだ。
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判断3)それはカードや一般的なゲーム・ルールに関する質問か?
「攻撃してくるクリーチャーをタップしてダメージを無くすことはできますか?」
「”すったく”って何ですか?」
「《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》を《滅び/Damnation》で倒せますか?」
おそらく一番多いのがこの類の質問であろう。
これらのほとんどは簡単に答えられる質問であり、特に何かを参照するまでもない。
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判断4)それはカードや一般的なゲーム・ルールに関する質問で、簡単では無いものか?
「《コーの遊牧民/Nomads en-Kor》のクリーチャー・タイプを教えてください。」
「〜〜というカードに書かれている、〜〜とは特性定義能力ですか?」
「頑強を持っている《破れ翼トビ/Tatterkite》が、場から墓地に置かれたらどうなります?」
上の続きで、簡単でないものや直感では答えを出せない場合は、何かを参照しなくてはいけない。
・総合ルール(Comprehensive Rules (CR) )
・オラクル
この2つを持って問題に対処すべきである。
簡単に答えられる問題であっても、根拠としてCRの番号を示すのは良いことである。
が、質問の程度によってはCRの文章は引用すべきでない。CR文章はわかりにくいからである。
おいらの場合、判断3)で答えられる質問にはCRの番号を書かないことにしている。
逆に判断4)で答える質問には、CR番号を必ず記載する。あとで自分も確かめられるからである。
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判断5)それは "niche" か?
これまでの記事の中でも、この "niche" という言葉を使ってきた。
本来の意味は「1:適した地位、適所、適性、得意分野」と「2:すき間、隙間産業、特定分野」
であるが、おいらがここで言う "niche" は後者の意味(=すき間)である。
M;TGのカードプールは広く、ほぼありとあらゆることができてしまう。
例えば、カードタイプの無いパーマネントを作成したり、
『アーティファクト・クリーチャー・エンチャント・土地』というトークンを作成したり、
《灰色熊/Grizzly Bears》という土地をタップして{R}を出す、ということもできる。
しかし、そのような状況を実際のゲームで目にすることがあるのだろうか?
・・・否。おそらく大多数のプレイヤーはそのような光景を見ることすらないだろう。
このような状況、つまり、ある特殊なカードを幾枚も組み合わせてようやく到達できる、
現実にはほとんどありえない状況下を、おいらは "niche" と呼んでいる。
それでも"niche"な状況においての質問は時々出現する。
なぜか?
判断4)にある参考文書、CRとオラクルを参照しただけでは、答えがわからないからだ。
ところで、何にでもルール的な解釈ができるほど、CRは完璧ではない。
書いていない事項もあるし、項目ごとにズレが生じているものも存在する。
新エキスパンションが出るたびに、定期的に更新されるのは、そのような穴を埋める作業であり
可能な限りの状況を処理できるように改善していくためである。
"niche" な状況を考え付くこと事態は悪いことではない。それに関するCRへの問題提議も
もちろんあってしかるべきであり、ありがたいことである。
で、おいらは "niche" な問題に当たった場合はどうするかというと、「棚上げ」をする。
つまり、CRの文面から解釈できない場合は、仮説を立てておいて、回答を先延ばしにしてしま
うのである。いずれ未来におけるCRで、問題が解決できるかもしれないし、
それは "niche"なので、棚上げにしておいても、現実で直面する可能性は数限りなく低い。
#ただ逃げているだけだって? うん、そう言われると反論はできないねえ。
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そんなところで。
それらの質問に答える際に、おいらがどうやって対処しているかを書いてみる。
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判断1)そもそもルールの質問なのか?
「このスリーブはどうでしょう?」
「ボールペンが無いんですが。」
「対戦相手が知り合いなので、代えてください。」
これらは明らかにルールの質問ではない。一般常識(と多少のフロアルール知識)で対処する。
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判断2)それは大会進行に関係する質問なのか?
「相手がライブラリーを崩しちゃいました。どうすればいいですか?」
「古いエキスパンションのカードって使えるんですよね?」
「グランプリのバイ(不戦勝)って繰り下がるんですか?」
これらは以下のルール文書に答えがある。
・DCI汎用トーナメント・ルール(DCI Universal Tournament Rules (UTR) )
・マジックDCIフロアルール (Magic: The Gathering Floor Rules (FR) )
・プレミア・イベント招待ポリシー (Magic Premier Event Invitation Policy (PEIP))
・DCI懲罰指針・手順書 (Penalty Guide (PG) )
以下の文書も助けとなる場合がある。
・Tournament Organizer Handbook
大会進行に関係する質問を受けるのはプレイヤーではなくスタッフまたはジャッジである
ので、答えるにはそれ相応の知識と多少の経験が必要である場合が多い。ここでいう経験とは、
スタッフ業の経験ではなく、大会に参加したという経験である。
また、大会中のトラブルに関しての質問は、他の要因やいくつもの状況が考えられることもあり、
明らかである場合を除いて、答えは一般的なものに留まる。
おいらは判断2)に関する質問には、(明らかでない限り)言葉を選ぶようにしている。
どうやっても確定できないことが多すぎて縛れないからだ。
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判断3)それはカードや一般的なゲーム・ルールに関する質問か?
「攻撃してくるクリーチャーをタップしてダメージを無くすことはできますか?」
「”すったく”って何ですか?」
「《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》を《滅び/Damnation》で倒せますか?」
おそらく一番多いのがこの類の質問であろう。
これらのほとんどは簡単に答えられる質問であり、特に何かを参照するまでもない。
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判断4)それはカードや一般的なゲーム・ルールに関する質問で、簡単では無いものか?
「《コーの遊牧民/Nomads en-Kor》のクリーチャー・タイプを教えてください。」
「〜〜というカードに書かれている、〜〜とは特性定義能力ですか?」
「頑強を持っている《破れ翼トビ/Tatterkite》が、場から墓地に置かれたらどうなります?」
上の続きで、簡単でないものや直感では答えを出せない場合は、何かを参照しなくてはいけない。
・総合ルール(Comprehensive Rules (CR) )
・オラクル
この2つを持って問題に対処すべきである。
簡単に答えられる問題であっても、根拠としてCRの番号を示すのは良いことである。
が、質問の程度によってはCRの文章は引用すべきでない。CR文章はわかりにくいからである。
おいらの場合、判断3)で答えられる質問にはCRの番号を書かないことにしている。
逆に判断4)で答える質問には、CR番号を必ず記載する。あとで自分も確かめられるからである。
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判断5)それは "niche" か?
これまでの記事の中でも、この "niche" という言葉を使ってきた。
本来の意味は「1:適した地位、適所、適性、得意分野」と「2:すき間、隙間産業、特定分野」
であるが、おいらがここで言う "niche" は後者の意味(=すき間)である。
M;TGのカードプールは広く、ほぼありとあらゆることができてしまう。
例えば、カードタイプの無いパーマネントを作成したり、
『アーティファクト・クリーチャー・エンチャント・土地』というトークンを作成したり、
《灰色熊/Grizzly Bears》という土地をタップして{R}を出す、ということもできる。
しかし、そのような状況を実際のゲームで目にすることがあるのだろうか?
・・・否。おそらく大多数のプレイヤーはそのような光景を見ることすらないだろう。
このような状況、つまり、ある特殊なカードを幾枚も組み合わせてようやく到達できる、
現実にはほとんどありえない状況下を、おいらは "niche" と呼んでいる。
それでも"niche"な状況においての質問は時々出現する。
なぜか?
判断4)にある参考文書、CRとオラクルを参照しただけでは、答えがわからないからだ。
ところで、何にでもルール的な解釈ができるほど、CRは完璧ではない。
書いていない事項もあるし、項目ごとにズレが生じているものも存在する。
新エキスパンションが出るたびに、定期的に更新されるのは、そのような穴を埋める作業であり
可能な限りの状況を処理できるように改善していくためである。
"niche" な状況を考え付くこと事態は悪いことではない。それに関するCRへの問題提議も
もちろんあってしかるべきであり、ありがたいことである。
で、おいらは "niche" な問題に当たった場合はどうするかというと、「棚上げ」をする。
つまり、CRの文面から解釈できない場合は、仮説を立てておいて、回答を先延ばしにしてしま
うのである。いずれ未来におけるCRで、問題が解決できるかもしれないし、
それは "niche"なので、棚上げにしておいても、現実で直面する可能性は数限りなく低い。
#ただ逃げているだけだって? うん、そう言われると反論はできないねえ。
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そんなところで。
コメント
>これらのほとんどは簡単に答えられる質問であり、
…Googleで検索すると、ホントに「すったく(者)」って方言があって引っかかる。マジックのスラングにそんなのあったっけなーと10分近く考え込んだ。