#新しいエキスパンションが出るということは、ルールの改変期でもあります。
#なので記事を書く材料には事欠かないのですが、
#あんまりいっぺんに書こうと思っても、そうそうできるもんじゃありません。
#何事もほどほどが良いということですかね。
あ、金曜問題のネタはなぜかどこからか出てきます。クローゼットの中からとか。(?
それでは先週の回答ー。
×
「この呪文をプレイするに際し、あなたはあなたがコントロールするこの呪文と共通の色を
持つアンタップ状態のクリーチャー2体をタップしてもよい。」(CR502.78a)
とあるので、この追加コスト(=共謀コスト)は1回しか支払えない。
2−1)7点
2−2)7点
2−3)置かれない。
題意の通りに戦闘ダメージを割り振ると、以下のようになる。
・《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》に1点
・プレイヤーBに残りの7点
これにより、Bは7点のダメージを受ける。
また、《ヴェクの聖騎士》が受けるダメージは、プロテクションによって軽減されるので0点になる。
なので、実際に与えたダメージは7点なので、絆魂による回復は7点である。
《ヴェクの聖騎士》へのダメージは軽減されて0点になっているので、
萎縮による-1/-1カウンターは置かれない。
よってこの《ヴェクの聖騎士》は墓地に置かれない。
2−4−1)7点
2−4−2)7点
2−4−3)選択によっては墓地に置かれる。
上の状況と異なるのは、《ヴェクの聖騎士》に与えられる戦闘ダメージの扱いだけである。
・萎縮’の置換効果
・プロテクションの軽減効果
軽減も置換効果であるので、影響を受けるオブジェクトのコントローラー= B が、
どちらの置換効果を適用するかを決める。
プロテクションを先に適用すると、ダメージは0点になるので-1/-1カウンターは置かれない。
萎縮’を先に適用すると、-1/-1カウンターが1個置かれる。これはプロテクションでは防げないので
《ヴェクの聖騎士》は墓地に置かれる。
結果として、Bの選択によっては《ヴェクの聖騎士》を墓地におくことも可能である。
-1/-1カウンターが6個置かれた状態で場に出る。
頑強能力が誘発し、その解決時には「場に出る際〜(As CIP)」という置換効果が2つ働く。
・《Torch Walker》の「-1/-1 カウンターが5個置かれた状態で場に出る」
・頑強能力の「-1/-1 カウンターが1個置かれた状態で場に出る」
上はそのパーマネント自身に影響を及ぼすので先に適用される。
その後、下の置換効果が、場に出ることに影響を及ぼす置換効果のうちですでに適用したもの
を考慮したうえで適用されるので、結果として-1/-1カウンターは6個置かれた状態で場に出る。
似たような効果を持つ呪文にラヴニカの《死後剛直/Vigor Mortis》がある。
この呪文で《トリスケラバス/Triskelavus》を場に出すと、そこには+1/+1カウンターが
何個置かれているだろうか?
・・・上記と同じ考え方をすると、4個である。
しかし、CR上でちゃんとした挙動を示すけれども、すこしわかりにくい文章なので、
最近のオラクルでは「追加の+1/+1カウンターが〜」という文章に直された。
そんなシャドウムーアでのオラクル更新・CR更新点を載せたMaGoの記事の、翻訳に協力しました。
タカラトミーの以下の記事で読めますので、よろしければ見てやってください。
http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/yonemura/20080425/index.html
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そんなところで。
#なので記事を書く材料には事欠かないのですが、
#あんまりいっぺんに書こうと思っても、そうそうできるもんじゃありません。
#何事もほどほどが良いということですかね。
あ、金曜問題のネタはなぜかどこからか出てきます。クローゼットの中からとか。(?
それでは先週の回答ー。
問1
かたならし○×。
「共謀をもつ呪文をプレイした場合、共謀コストは何回でも支払うことができる。」
○か×か?
×
「この呪文をプレイするに際し、あなたはあなたがコントロールするこの呪文と共通の色を
持つアンタップ状態のクリーチャー2体をタップしてもよい。」(CR502.78a)
とあるので、この追加コスト(=共謀コスト)は1回しか支払えない。
問2
プレイヤーAは、《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》がつけられた《真夜中のバンシー》を
コントロールしている。
プレイヤーBは、-1/-1カウンターが1個乗っている《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》をコントロールしている。
プレイヤーAはさきほどの《真夜中のバンシー》で攻撃し、
Bはそれを《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》でブロックした。
プレイヤーAは、戦闘ダメージを可能な限りプレイヤーBに割り振った。
両者とも他の呪文や能力をプレイすることは無かった。
さて、戦闘ダメージを解決すると・・・
2−1)プレイヤーBが受けるダメージは何点か?
2−2)プレイヤーAが得るライフは何点か?
2−3)《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》は墓地に置かれるか?
2−4)(難)
仮定の出題。
萎縮能力が以下のような注釈文であったとしよう。上記2−1)〜2−3)はどうなるか?
萎縮’(これがクリーチャーにダメージを与える場合、代わりに-1/-1カウンターをそのクリーチャーにダメージの点数と同じ数だけ乗せる。)
2−1)7点
2−2)7点
2−3)置かれない。
題意の通りに戦闘ダメージを割り振ると、以下のようになる。
・《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec》に1点
・プレイヤーBに残りの7点
これにより、Bは7点のダメージを受ける。
また、《ヴェクの聖騎士》が受けるダメージは、プロテクションによって軽減されるので0点になる。
なので、実際に与えたダメージは7点なので、絆魂による回復は7点である。
《ヴェクの聖騎士》へのダメージは軽減されて0点になっているので、
萎縮による-1/-1カウンターは置かれない。
よってこの《ヴェクの聖騎士》は墓地に置かれない。
2−4−1)7点
2−4−2)7点
2−4−3)選択によっては墓地に置かれる。
上の状況と異なるのは、《ヴェクの聖騎士》に与えられる戦闘ダメージの扱いだけである。
・萎縮’の置換効果
・プロテクションの軽減効果
軽減も置換効果であるので、影響を受けるオブジェクトのコントローラー= B が、
どちらの置換効果を適用するかを決める。
プロテクションを先に適用すると、ダメージは0点になるので-1/-1カウンターは置かれない。
萎縮’を先に適用すると、-1/-1カウンターが1個置かれる。これはプロテクションでは防げないので
《ヴェクの聖騎士》は墓地に置かれる。
結果として、Bの選択によっては《ヴェクの聖騎士》を墓地におくことも可能である。
問3 (やや難)
シャドウムーアのメカニックを使用した問題。
仮定のカード・テキストを使用するので、現実のゲームでこのような状況があるかはわからない。
私のコントロールする《Torch Walker》というクリーチャーは、以下のようなテキストを持つ。
《Torch Walker》 {R}{R}
クリーチャー -- 人間・市民
Torch Walkerは -1/-1 カウンターが5個置かれた状態で場に出る。
7/7
現在、《Torch Walker》の上に-1/-1カウンターは置かれていない。
この状態で、《Torch Walker》が他の呪文により頑強能力を得て、その後に《恐怖/Terror》で破壊された。
さて、《Torch Walker》は頑強能力により場に戻ってくるが・・・
どのような状態で戻ってくるか? その理由も答えよ。
-1/-1カウンターが6個置かれた状態で場に出る。
頑強能力が誘発し、その解決時には「場に出る際〜(As CIP)」という置換効果が2つ働く。
・《Torch Walker》の「-1/-1 カウンターが5個置かれた状態で場に出る」
・頑強能力の「-1/-1 カウンターが1個置かれた状態で場に出る」
上はそのパーマネント自身に影響を及ぼすので先に適用される。
その後、下の置換効果が、場に出ることに影響を及ぼす置換効果のうちですでに適用したもの
を考慮したうえで適用されるので、結果として-1/-1カウンターは6個置かれた状態で場に出る。
似たような効果を持つ呪文にラヴニカの《死後剛直/Vigor Mortis》がある。
この呪文で《トリスケラバス/Triskelavus》を場に出すと、そこには+1/+1カウンターが
何個置かれているだろうか?
・・・上記と同じ考え方をすると、4個である。
しかし、CR上でちゃんとした挙動を示すけれども、すこしわかりにくい文章なので、
最近のオラクルでは「追加の+1/+1カウンターが〜」という文章に直された。
そんなシャドウムーアでのオラクル更新・CR更新点を載せたMaGoの記事の、翻訳に協力しました。
タカラトミーの以下の記事で読めますので、よろしければ見てやってください。
http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/yonemura/20080425/index.html
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そんなところで。
コメント
>タカラトミーの以下の記事で読めますので、よろしければ見てやってください。
拝見しました。
ひとつ質問してもいいでしょうか?
《青銅のタブレット》についてです。
新しいオラクルでは、《青銅のタブレット》はまずゲームから取り除かれます。
その後、「青銅のタブレットをオーナーの墓地に置く」と指示されるのですが、《青銅のタブレット》というオブジェクトは既に領域を移動していて存在しないので、この指示に従うことはできないように思えるのですが、この新しいオラクルは何故この記述で機能するのでしょう?
(もしかして、CR413.2bのハナシなんでしょうか?)
この記述で機能するという場合、《青銅のタブレット》は、一旦ゲーム外に行ってから墓地に行くのか、それとも、場から墓地に直行するのか、どちらなのでしょうか?
なお、訳注についてですが、あれは単に、直前のオラクルでは、交換が拒否された場合でも《青銅のタブレット》が破壊されずにゲームから取り除かれることになってしまっていたので、カードに記載されているテキスト(ギャザラーで読めます)と挙動がかけ離れていて問題だ、ということを言っているのだと思います。
わたしはMaGoではないので確信は持てませんが、でも、何度読んでもそうとしか思えないですけど…。
1つめ:
CR413.2bも考慮のうちですが、
"put Bronze Tablet into its owner’s graveyard." のくだりで示される
"Bronze Tablet"とは、明らかにその直前の文で取り除いた "Bronze Tablet" を指しています。
このようにオブジェクトが自身の効果で領域を移動し、またそのカード自身が
元の領域に戻る(もしくは別の領域に行く)ことは普通にあります。
例えば、《藪跳ねアヌーリッド/Anurid Brushhopper》の起動型能力は、
自身を取り除いて、ターン終了時に「これ」が場に戻ります。これもりっぱな領域移動です。
Bronze Tabletの場合は場に戻るのではなく、墓地領域に移動するのです。
また、"it" という指示代名詞を同じようにBronze Tabletに使ってしまうと、
取り除いたオブジェクトが2つあるのでどちらを指すのかややこしいので
カード名を使用したのだと愚考致します。
2つめ:
訳注をつけた部分の原文は以下の通りです。
The printed wordings said that if the other player doesn’t pay 10 life, Bronze
Tablet is discarded / destroyed. Either way, it winds up in the graveyard.
直訳すれば
「印刷された文章では、他のプレイヤーが誰も10ライフを『払わなかったら』、
青銅のタブレットは破壊される/破棄される。どちらにせよ、それは最終的に墓地にある。」
となります。
ところが、印刷された文章は(ご存じの通り)
"Opponent may prevent this exchange by paying 10 life; if he or she does so,
destroy Bronze Tablet. " (4ED-text)
10ライフを支払わないと青銅のタブレットは破壊されません。
ようは原文の文章は間違っていると(訳者が判断)して、あのような訳文になっています。
なので原文と異なる訳をしたので、訳注を書き加えました。
いくさんのご指摘はまことにもっともで、その通りだと思います。
が、訳注をつけた理由は原文と相反する文章を書いたから、でした。
(ああ、意図しているところは同じです。その点がまさしく印刷された文章の矛盾点です。)
>元の領域に戻る(もしくは別の領域に行く)ことは普通にあります。
なるほど、仰る通りですね。
名前を書くことで、同じ効果の中で移動した先のそのカードのオブジェクトを指すことは、確かに頻繁にあるようです。
しかし一方で、例えば《ミノタウルスの幻術師》2つめの能力などのように、そのカードが現在ある領域におけるそのカードのオブジェクトではなく、その能力が起動されたときの領域におけるそのカードのオブジェクトを指す場合も、あるようです。
つまり、それがどちらを指すのかはルールの定めるところではなく、文脈を読んで理解しなさい、ということでしょうか?
それとも、プレイの際に移動した場合と、解決時に移動する場合とでは異なるというようなことなのでしょうか?
>ようは原文の文章は間違っていると(訳者が判断)して、あのような訳文になっています。
おおー、なるほど!
「そう思って読むからそうとしか読めない」典型ですね…。
ご教示ありがとうございます。
> ・頑強能力の「-1/-1 カウンターが1個置かれた状態で場に出る」
> 上はそのパーマネント自身に影響を及ぼすので先に適用される。
自己置換効果の定義を見たかぎりでは、下の効果が自己置換効果であり、上はそうではないはず。先に適用されるのは下の効果ではないでしょうか?
頑強能力で行われていることは、こういうことではないかと思うのです。
「それを−1/−1カウンターが1個置かれた状態でオーナーのコントロール下で場に戻す」
=イベント「それをオーナーのコントロール下で場に戻す」
+自己置換効果「それは−1/−1カウンターが1個置かれた状態で場に出る」
419.6d 呪文や能力が、それ自身の解決時の効果の一部または全部を置換することがある。それらの効果のことを「自己置換効果」と呼ぶ。置換効果をイベントに適用する際、まず最初に自己置換効果を適用し、それからそれ以外の置換効果を適用する。
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あと、自分が考えていたこの問題の意図は、
「まず、『あるパーマネントを場に出す』に置換効果A『そのパーマネントはカウンターがα個置かれた状態で場に出る』が適用されて、『あるパーマネントをカウンターがα個置かれた状態で場に出す』になる。
次に、それに置換効果B『そのパーマネントはカウンターがβ個置かれた状態で場に出る』が適用された場合、β個がα個に追加されて『(α+β)個置かれた状態で場に出す』になるのか、β個がα個を上書きして『β個置かれた状態で場に出す』になるのか?」
だったのですが、testingさん的にはその辺どう考えていたのでしょうか?
「何の」イベントを置換するかによってそれが自己置換効果であるかどうかを
判断しなくてはいけないと思います。
例えばミズタマさんの文章を逆に言うと、
イベント「それを−1/−1カウンターが1個置かれた状態でオーナーのコントロール下で場に戻す」
→「それを−1/−1カウンターが1個置かれた状態でオーナーのコントロール下で(-1/-1カウンターが5個置かれた状態で)場に戻す」
というイベントに置換されたとしてもおかしくないです。
#記事内の文章では意図的に『自己置換効果』という言葉を避けています。
#個人的にこの言葉は多用したくないです。どーもred herringな気がして。
あと、出題の意図については正直なところ、「そこまで考えていません。」
これは、「comes into play with X +1/+1 counters」を、「X 個の+1/+1カウンターが置かれた状態で場に出る」と訳す慣例がミスリーディングであるように思います。
このwithは単に「X個の+1/+1カウンターを伴って」という意味ですから、訳文さえ読まなければ誤解の余地はないように思います。