GP静岡も近づいてきました。
というわけで今回はスタンダードのカードのルール的なことをおさらい。
自分のデッキのカードの挙動はもちろん、対戦相手のデッキに入っているカードの挙動も
知っておくと、プレイミスはいちだんと減ります。
それではいってみましょう。
あ、過去に書いた記事やFAQにすでに書いてあることも含まれてます。ご承知おきのこと。
-------------------------------
○ 無限ヒバリ → 《目覚ましヒバリ/Reveillark》とその他エンジン
・《目覚ましヒバリ》の誘発型能力は「場から離れたとき」に誘発する。
つまり、その誘発型能力のコントローラーは、「場にあった《目覚ましヒバリ》自身」の
コントローラーである。《誘惑蒔き/Sower of Temptation》などでコントローラーが
変わっている場合は注意しなくてはいけない。
・《影武者/Body Double》と組み合わせて墓地の《目覚ましヒバリ》のコピーになり、
そのコピー《目覚ましヒバリ》を墓地に送ることによってぐるぐると回すことができる。
基本的な無限ヒバリは、一連のこの動きを採用している。
・《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》の起動型能力を使用して《目覚ましヒバリ》を
生贄にささげる場合、上の時間カウンターは起動型能力の解決まで取り除かれないことに
注意すること。待機状態の《大いなるガルガドン》がある場合、時間カウンターを最後まで
取り除かずに上記の「《目覚ましヒバリ》を墓地に送りこんでぐるぐると回す」行動を
任意の回数だけ繰り返すことができる。スタックへの積み方に注意すること。
・《鏡の精体/Mirror Entity》の起動型能力をX=0で使用して、タフネスを0にし墓地に
《目覚ましヒバリ》を送り込むというやり方でも、上記と同じような行動が繰り返せる。
ただし、《大いなるガルガドン》の場合とは異なり、一度起動型能力を解決してしまうと
《鏡の精体》自身が墓地に置かれることになるので、最初に《鏡の精体》の能力を
何回起動するかを宣言しなくてはいけない。最初に仕込みが必要な分だけひと手間が要る。
・M:tGに「無限」いう概念はない。(銀の月の世界ってもんは、わっちにはわかりんせん)
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○ 青黒フェアリー →《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
・《霧縛りの徒党》が場に出て、その覇権能力の解決前に、場からその《霧縛りの徒党》が
離れた場合、覇権能力はそれでも解決される。(覇権能力は対象をとっていない)
このとき、フェアリーがあれば取り除くことが可能だが、すでに《霧縛りの徒党》は
場にいないので、「いずれかのフェアリーが霧縛りの徒党により覇権させられたとき〜」
という能力は誘発しない。
・《ヴェンディリオン三人衆》の誘発型能力では、手札を公開することはない。
自分に対して使用した場合に、相手に手札を見せることのないように・・・
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○ マネキン →《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
・《その場しのぎの人形》によりマネキン・カウンターが置かれているクリーチャーの
能力が失われた場合、
「このクリーチャーが呪文や能力の対象になったとき、それを生け贄に捧げる。」
という能力も失う。これらはいずれも継続的効果・第5種である。
・《誘惑蒔き》のコントロールを奪う誘発型能力は、期限付きの継続的効果である。(CR418.3d)
誘発型能力が一度解決してしまえば、期限が終了しない限り、効果は永続する。
場にある《誘惑蒔き》の能力が失われようが、コントロールを奪われようが、
「それが場にある限り」効果は永続し、奪ったクリーチャーは奪われたままである。
・《誘惑蒔き》のコントロールを奪う誘発型能力の解決前に、その《誘惑蒔き》が場を離れた場合、
対象になったクリーチャーのコントローラーは一瞬たりとも変わらない。
ただ単に、その誘発型能力は解決時に何もしない。(CR418.3d)
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○ 黒緑エルフ →各種エルフロード、《黒曜石の戦斧/Obsidian Battle-Axe》、etc
・《傲慢な完全者/Imperious Perfect》と《エルフのチャンピオン/Elvish Champion》
の修整の違いに注意せよ。具体的な違いはコントローラーの差であるが、
カードテキストをよく読み返すのが第一。(気をつけよ オラクル急に 出てこない)
・《黒曜石の戦斧》で速攻を得るのはあくまで装備しているクリーチャーのみである。
同一ターン内に2体以上の戦士・クリーチャーが出たときに注意すること。
・《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》の起動型能力による修整値は、一度決定したら、
その後にパワーの値が変化しても変わらない。
(+1/+1 カウンターが乗っている《カメレオンの巨像》の起動型能力を使用して解決し、
その後に -1/-1 修整を加えられた後で、もう一度能力を使用して解決するとP/Tはいくつ?)
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○ ならず者 →《ウーナの黒近衛/Oona’s Blackguard》、徘徊/Prowl
・《ウーナの黒近衛》によってカウンターが乗るのは ならず者/Rogue のみ。
しかし、+1/+1カウンターが乗っているクリーチャーが、プレイヤーに戦闘ダメージを与えれば、
カードを捨てさせる能力が誘発する。ならず者でなくてもよい点に注意。
・同様に、徘徊/Prowl コストを満たす条件は、必ずしもならず者でなくてもよい。
例えば、《ヤスデ団/Earwig Squad》はゴブリンによる戦闘ダメージでも徘徊能力の条件を満たす。
(種族が追加されている場合はもうすこしややこしい。が、それはniche だ)
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○ 緑Xビッグ・マナ →《原初の命令/Primal Command》、《硫黄破/Sulfurous Blast》
・《原初の命令》だけでは無いが、解決時点で全ての対象が不正になっていた場合、
その呪文や能力は打ち消される。(CR413.2a)
《原初の命令》では1,2,3番目のモードは対象を取っているので、4番目のモードを
入れてプレイした場合には気をつけること。
・《硫黄破》を戦闘フェイズ中にプレイすると2点しかいかない。
プレイする場合は、きちんと相手とコミュニケーションすること。
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○ キスキン →《キンズベイル国境警備隊/Kinsbaile Borderguard》
・《キンズベイル国境警備隊》の2番目の能力で出てくるトークンの数は、
上に乗っているカウンターの数に等しい。カウンターなら+1/+1に限らず、何でも良い。
例えばマネキン・カウンターとか。
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○ 赤黒ゴブリン →《ボガートの汁婆/Wort, Boggart Auntie》、《墓穴までの契約/Grave Pact》
・《ボガートの汁婆》の誘発型能力は対象を取っている。日本語版訂正を参照。
・《墓穴までの契約》の誘発型能力は対象を取っていない。解決時に単に選ぶだけ。
(では、《有象無象の発射/Fodder Launch》をプレイすると・・・)
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そんなところで。
というわけで今回はスタンダードのカードのルール的なことをおさらい。
自分のデッキのカードの挙動はもちろん、対戦相手のデッキに入っているカードの挙動も
知っておくと、プレイミスはいちだんと減ります。
それではいってみましょう。
あ、過去に書いた記事やFAQにすでに書いてあることも含まれてます。ご承知おきのこと。
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○ 無限ヒバリ → 《目覚ましヒバリ/Reveillark》とその他エンジン
・《目覚ましヒバリ》の誘発型能力は「場から離れたとき」に誘発する。
つまり、その誘発型能力のコントローラーは、「場にあった《目覚ましヒバリ》自身」の
コントローラーである。《誘惑蒔き/Sower of Temptation》などでコントローラーが
変わっている場合は注意しなくてはいけない。
・《影武者/Body Double》と組み合わせて墓地の《目覚ましヒバリ》のコピーになり、
そのコピー《目覚ましヒバリ》を墓地に送ることによってぐるぐると回すことができる。
基本的な無限ヒバリは、一連のこの動きを採用している。
・《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》の起動型能力を使用して《目覚ましヒバリ》を
生贄にささげる場合、上の時間カウンターは起動型能力の解決まで取り除かれないことに
注意すること。待機状態の《大いなるガルガドン》がある場合、時間カウンターを最後まで
取り除かずに上記の「《目覚ましヒバリ》を墓地に送りこんでぐるぐると回す」行動を
任意の回数だけ繰り返すことができる。スタックへの積み方に注意すること。
・《鏡の精体/Mirror Entity》の起動型能力をX=0で使用して、タフネスを0にし墓地に
《目覚ましヒバリ》を送り込むというやり方でも、上記と同じような行動が繰り返せる。
ただし、《大いなるガルガドン》の場合とは異なり、一度起動型能力を解決してしまうと
《鏡の精体》自身が墓地に置かれることになるので、最初に《鏡の精体》の能力を
何回起動するかを宣言しなくてはいけない。最初に仕込みが必要な分だけひと手間が要る。
・M:tGに「無限」いう概念はない。(銀の月の世界ってもんは、わっちにはわかりんせん)
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○ 青黒フェアリー →《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
・《霧縛りの徒党》が場に出て、その覇権能力の解決前に、場からその《霧縛りの徒党》が
離れた場合、覇権能力はそれでも解決される。(覇権能力は対象をとっていない)
このとき、フェアリーがあれば取り除くことが可能だが、すでに《霧縛りの徒党》は
場にいないので、「いずれかのフェアリーが霧縛りの徒党により覇権させられたとき〜」
という能力は誘発しない。
・《ヴェンディリオン三人衆》の誘発型能力では、手札を公開することはない。
自分に対して使用した場合に、相手に手札を見せることのないように・・・
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○ マネキン →《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
・《その場しのぎの人形》によりマネキン・カウンターが置かれているクリーチャーの
能力が失われた場合、
「このクリーチャーが呪文や能力の対象になったとき、それを生け贄に捧げる。」
という能力も失う。これらはいずれも継続的効果・第5種である。
・《誘惑蒔き》のコントロールを奪う誘発型能力は、期限付きの継続的効果である。(CR418.3d)
誘発型能力が一度解決してしまえば、期限が終了しない限り、効果は永続する。
場にある《誘惑蒔き》の能力が失われようが、コントロールを奪われようが、
「それが場にある限り」効果は永続し、奪ったクリーチャーは奪われたままである。
・《誘惑蒔き》のコントロールを奪う誘発型能力の解決前に、その《誘惑蒔き》が場を離れた場合、
対象になったクリーチャーのコントローラーは一瞬たりとも変わらない。
ただ単に、その誘発型能力は解決時に何もしない。(CR418.3d)
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○ 黒緑エルフ →各種エルフロード、《黒曜石の戦斧/Obsidian Battle-Axe》、etc
・《傲慢な完全者/Imperious Perfect》と《エルフのチャンピオン/Elvish Champion》
の修整の違いに注意せよ。具体的な違いはコントローラーの差であるが、
カードテキストをよく読み返すのが第一。(気をつけよ オラクル急に 出てこない)
・《黒曜石の戦斧》で速攻を得るのはあくまで装備しているクリーチャーのみである。
同一ターン内に2体以上の戦士・クリーチャーが出たときに注意すること。
・《カメレオンの巨像/Chameleon Colossus》の起動型能力による修整値は、一度決定したら、
その後にパワーの値が変化しても変わらない。
(+1/+1 カウンターが乗っている《カメレオンの巨像》の起動型能力を使用して解決し、
その後に -1/-1 修整を加えられた後で、もう一度能力を使用して解決するとP/Tはいくつ?)
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○ ならず者 →《ウーナの黒近衛/Oona’s Blackguard》、徘徊/Prowl
・《ウーナの黒近衛》によってカウンターが乗るのは ならず者/Rogue のみ。
しかし、+1/+1カウンターが乗っているクリーチャーが、プレイヤーに戦闘ダメージを与えれば、
カードを捨てさせる能力が誘発する。ならず者でなくてもよい点に注意。
・同様に、徘徊/Prowl コストを満たす条件は、必ずしもならず者でなくてもよい。
例えば、《ヤスデ団/Earwig Squad》はゴブリンによる戦闘ダメージでも徘徊能力の条件を満たす。
(種族が追加されている場合はもうすこしややこしい。が、それはniche だ)
-------------------------------
○ 緑Xビッグ・マナ →《原初の命令/Primal Command》、《硫黄破/Sulfurous Blast》
・《原初の命令》だけでは無いが、解決時点で全ての対象が不正になっていた場合、
その呪文や能力は打ち消される。(CR413.2a)
《原初の命令》では1,2,3番目のモードは対象を取っているので、4番目のモードを
入れてプレイした場合には気をつけること。
・《硫黄破》を戦闘フェイズ中にプレイすると2点しかいかない。
プレイする場合は、きちんと相手とコミュニケーションすること。
-------------------------------
○ キスキン →《キンズベイル国境警備隊/Kinsbaile Borderguard》
・《キンズベイル国境警備隊》の2番目の能力で出てくるトークンの数は、
上に乗っているカウンターの数に等しい。カウンターなら+1/+1に限らず、何でも良い。
例えばマネキン・カウンターとか。
-------------------------------
○ 赤黒ゴブリン →《ボガートの汁婆/Wort, Boggart Auntie》、《墓穴までの契約/Grave Pact》
・《ボガートの汁婆》の誘発型能力は対象を取っている。日本語版訂正を参照。
・《墓穴までの契約》の誘発型能力は対象を取っていない。解決時に単に選ぶだけ。
(では、《有象無象の発射/Fodder Launch》をプレイすると・・・)
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そんなところで。
コメント
時間カウンターは起動型能力の解決まで取り除かれないことと書いてますが、
これはガルガドンのサクる能力にスタックで、
サクる能力を起動し続けるという事でしょうか?
あとスタックの積み方に注意とは、どんな場合がありますか?
すいませんが、よろしくお願いします。
一番上:ヒバリのPIG
二番目:ガルガドンのカウンターリムーブ
ここでヒバリのPIGを解決してパワー2以下の生物が2体戻る
こいつらが《影武者/Body Double》とCIP能力を持ってる奴(例:《熟考漂い/Mulldrifter》)とするとスタックは
一番上:《熟考漂い/Mulldrifter》のCIP
二番目:ガルガドンのカウンターリムーブ
ここで一番上のCIPを解決した後「二番目のカウンターリムーブを解決する前に」ガルガドンの能力をもう1度起動してヒバリになっている影武者をガルガドンで食うと
一番上:(影武者が化けてる)ヒバリのPIG
二番目:カウンターリムーブ
三番目:カウンターリムーブ
以下同様にカウンターリムーブを解決する前にヒバリを食えばおk
ちなみに、パワー2以下のCIP持ちじゃなくても2枚目の《影武者/Body Double》がいれば相手の墓地の生物含めてどんな生物でも出し入れできるよ(相手の《モグの狂信者/Mogg Fanatic》で無限ダメージとか素敵だね)
上の通りすがりさんが書かれていることでokです。コメント感謝いたします。
要点としては、《大いなるガルガドン》の起動型能力がスタックの一番上になったら、
その上にさらにスタックを積む、ということです。
解決すると時間カウンターが外れてしまいます。
ちなみに、PIG(= Put Into Graveyard: 墓地に置かれる) ではなく、
LP (= Leaves Play: 場から離れる) が正しいですね。
相手のミシュラランド(変わり谷や樹上の村など)を誘惑蒔きでコントロールを奪った場合、ターン終了時に土地に戻った場合どのような処理がなされるのでしょうか?
誘惑蒔きの能力は常在能力だと思っていたのでこんがらがってしまって…
>>管理人さん
とても詳しい説明ありがとうございます。
ちょっとモヤモヤしていたのですが、無事晴れました。
どうなるのですか?
前から、どうなるか疑問だったので、ぜひご教授願います。
デッキ構築の際、困惑してしまい困っていました。
2・《有象無象の発射》の順に解決されますので、
相手は《有象無象の発射》の対象になったクリーチャー
を生贄にすることで、5ダメを回避できるということではないでしょうか?
それがターン終了時にクリーチャーでない、ただの土地になったとしても、
コントローラーは変更されたままです。この誘発型能力による継続的効果は
発生した時点のオブジェクトで固定されます。(CR418.3b)
> 《墓穴までの契約/Grave Pact》と《有象無象の発射/Fodder Launch》
直前のコメントに書かれている通りです。
たとえば、以下のような状況を考えてください。
Aは《灰色熊/Grizzly Bears》と《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》、
Bは《墓穴までの契約/Grave Pact》と《トゲだらけのボガート/Prickly Boggart》
をコントロールしています。
Bは《有象無象の発射》を、Aの《灰色熊》を対象にプレイし、
《トゲだらけのボガート》を生贄にささげました。
生贄にささげたことによって、《墓穴までの契約》が誘発します。
こちらのほうが後からスタックに積まれたので、解決は《墓穴までの契約》が先です。
Aは熊かエルフのどちらかを生贄にささげなくてはいけませんが、
熊を生贄にすると、《有象無象の発射》は対象が無くなってしまい、打ち消されてしまいます。
つまり、Aに5点ダメージを与えることはできません。
エルフを生贄にした場合は・・・もうおわかりですよね?
どのようにスタックが積まれるか、わからなくなった場合はジャッジを呼びましょう。
さあ、手を挙げて!
>コントローラーは変更されたままです。
何度もすみません。
ではその後に誘惑蒔きが場を離れた場合、奪った土地のコントロールは元に戻るのでしょうか?
それとも継続効果の部分も対象がクリーチャーであることを参照し続けていて、土地になったら元には戻らないのでしょうか?
はい。継続的効果の期限が終了したので、効果はなくなります。
それが現在クリーチャーであるか無いかはもはや関係がありません。
回答ありがとうございます。
おかげでしっかりと把握できました。