CompRules changes LRW to MOR.
2008年2月13日コメント (3)総合ルール(CR)の更新が2月1日付けで発表になっています。
以前の記事で紹介した(http://diarynote.jp/d/74598/20080117.html)通りの
変更が行われているのですが、それ以外にもちらほらと。
それでは行ってみましょう。
あ、参考サイトは以下の通りです。
http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/jfk/20080125/index.html
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/feature/440a
---------------------------------
《実物提示教育/Show and Tell》などで同時に複数のプレイヤーが選択を行う場合に、
その「選択方法」が具体的に示されてなかったところが明確化された。
重要なのは非公開領域については上の通りだが、公開領域については従来どおり
先のプレイヤーの選択を「見て」から、後のプレイヤーは選択をできる、ということになる。
オーラがプレイされる以外の方法で場に出る場合、旧ルールではオーラを場に出すプレイヤーが
エンチャント先を選んでいた。が、これは改訂されて、オーラのコントローラーが
エンチャント先を選ぶようになった。
具体的な例を一つ。
プレイヤーAのコントロールする《忘却の輪/Oblivion Ring》によって、
プレイヤーBがオーナーである《聖なる力/Holy Strength》が取り除かれている。
この《忘却の輪》が場から離れた場合、戻ってきた《聖なる力》のエンチャント先を決定する
のは(オーラのコントローラーである)プレイヤーBである。
代わりに/instead という表現がなくなった。これは置換効果ではない、ということを
明確化したものである。(当然といえば当然。単純にそうなる、ということを言いたかっただけ)
前回のFMQの○×で出した変更。
・・・実は、常在型能力による効果が、なぜ抜け落ちたのか私にはわからない。
As CIP等の置換効果との相互作用に関連するものだと思われるが、
「常在型能力による効果によって特性が変化した場合、それが場に出てパーマネント化したとき
に都合が悪くなる」ような現象を思いつかなかった。識者のコメントを求む。
旧ルールの文章を逐語的に解釈すると、第1ターンのアンタップ・ステップでは
プレイヤーは優先権を得ないので、「全てのプレイヤーが続けてパス」することができない。
よって、第1ターンのアンタップ・ステップは永遠に終了しない。
そんなばかな。
・・・というわけでプレイヤーが優先権を得るステップ(フェイズ)と、優先権を得ないそれが
分離して書かれるように修整された。
《手練れの戦術/Master Warcraft》をプレイした場合、プレイした側が攻撃クリーチャーを
選択できる。が、プレイヤーもしくはプレインズウォーカーの、どちらに攻撃をするかを
選ぶ決定権が《手練れの戦術》をプレイした側にあるのか、それともアクティブ・プレイヤー側
にあるのかが明確になっていなかった。
新しいルールでは、
・《手練れの戦術》をプレイした側が、攻撃するクリーチャーを全て選ぶ
→そのそれぞれに対して、アクティブ・プレイヤーが、プレイヤーもしくはプレインズウォーカー
のいずれかに攻撃するかを決める。
という流れになる。
#CR309.2a も同様の修整がなされているが、ここでは割愛する。
特性定義能力(CDA)の項目が整理された。
405.2a は、以前の405.2 の後半部に書かれていたものを箇条書きにしたものである。
文章の順番がわかりやすくなるように変更された。
最後の情報を参照する場合は特性のみにあらず、全ての情報を得る。
特性以外の情報を参照できるようにするため、この部分は修整された。
#なお、原文(英語)では、同様の修整が 310.4b にもなされていますが、
#日本語版では最初からなおっていました。
原文(英語)では、この部分は以下のように書かれていた。
旧)Drawing a card is never considered an impossible action, even if there are
no cards in the affected player’s library.
"Drawing a card is never considered an impossible action" という表現だけ見ると、
《朝の歌のマラレン/Maralen of the Mornsong》が場に出ていたとしてもドローを阻止する
ことはできないように取られてしまう。
この文章の意図するところは、『不可能な選択肢(行動)を選ぶことはできない』という事例の
例外を挙げているにすぎないので、表現が修整された。
「〜する限り」という期間表記がある効果を、適用する前にその期間が終了していた場合に
ついて書かれている。が、期間の部分についてやや細分化しすぎていたので、これは拡張された。
#私的な意見を申しますと、より簡潔になったかと。
具体例は、多相/Changeling と《寓話の賢人/Sage of Fables》との関係。
詳しくはこちらの記事を。( http://diarynote.jp/d/74598/20080205.html )
コピーがいつ消滅するかが明確にされた。
CR503.10a も同様に修整されている。(文章はほぼ同じ)
コストの定義が拡張された。
一例を出そう。
《失敗の宣告/Declaration of Naught》で分割カードを指定する場合、
例えば『《爆裂+破綻/Boom+Bust》』と両方の名前で指定しなくてはいけない。
そして、スタック上の『《爆裂/Boom》』は、これで指定されたものと同じ名前をもつ、
として扱われるので、《失敗の宣告》の能力で打ち消すことができる。
書いてあることはそのままです。
今までは反転後の名前を「カード名」として指定することはできませんでした。
(反転前のカード名しか指定できないから。)
そしてこの点は修整された。
------------------------
その他、
502.76 徘徊/Prowl
502.77 補強/Reinforce
が追加。加えて、用語集も本文に即したものが更新された。
------------------------
そんなところで。
以前の記事で紹介した(http://diarynote.jp/d/74598/20080117.html)通りの
変更が行われているのですが、それ以外にもちらほらと。
それでは行ってみましょう。
あ、参考サイトは以下の通りです。
http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/jfk/20080125/index.html
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/feature/440a
---------------------------------
旧)103.4a プレイヤーは、その前のプレイヤーがどのような選択を行なったかを知った上で選択を行なう。
↓
新)103.4a 効果によって各プレイヤーが手札やライブラリーなど非公開の領域からカードを選ぶ場合、
そのカードは選ばれた時点では裏向きのままになる。しかし、どのカードを選んだかは明白に
示されなければならない。
新)103.4b プレイヤーは、その前のプレイヤーがどのような選択を行なったかを知った上で選択を行なう。
《実物提示教育/Show and Tell》などで同時に複数のプレイヤーが選択を行う場合に、
その「選択方法」が具体的に示されてなかったところが明確化された。
重要なのは非公開領域については上の通りだが、公開領域については従来どおり
先のプレイヤーの選択を「見て」から、後のプレイヤーは選択をできる、ということになる。
旧)212.4j オーラがプレイされる以外の方法で場に出、その出す効果がオーラのエンチャント先
を指定していなかった場合、オーラが場に出るに際して、それを場に出すプレイヤーがエンチャント先を選ぶ。
そのプレイヤーは、オーラのエンチャント能力その他適用される効果に従い、適正なパーマネント
またはプレイヤーを選ばなければならない。適正・・・
↓
新)212.4j オーラが、プレイされる以外の方法でいずれかのプレイヤーのコントロール下で場に出、
その出す効果がオーラのエンチャント先を指定していなかった場合、そのプレイヤーがそのオーラが
場に出るに際してエンチャント先を選ぶ。そのプレイヤーは、オーラのエンチャント能力その他
適用される効果に従い、適正なパーマネントまたはプレイヤーを選ばなければならない。適正・・・
オーラがプレイされる以外の方法で場に出る場合、旧ルールではオーラを場に出すプレイヤーが
エンチャント先を選んでいた。が、これは改訂されて、オーラのコントローラーが
エンチャント先を選ぶようになった。
具体的な例を一つ。
プレイヤーAのコントロールする《忘却の輪/Oblivion Ring》によって、
プレイヤーBがオーナーである《聖なる力/Holy Strength》が取り除かれている。
この《忘却の輪》が場から離れた場合、戻ってきた《聖なる力》のエンチャント先を決定する
のは(オーラのコントローラーである)プレイヤーBである。
旧)217.1a オブジェクトが、オーナー以外のライブラリー、墓地、あるいは手札に行く場合、
その代わりにオーナーの該当する領域に行く。インスタントやソーサリーのカードが場に出る
場合、その代わりに、そのカードは元あった領域に残る。
↓
新)217.1a オブジェクトが、オーナー以外のライブラリー、墓地、あるいは手札に行く場合、
オーナーの該当する領域に行く。インスタントやソーサリーのカードが場に出る場合、その
カードは元あった領域に残る。
代わりに/instead という表現がなくなった。これは置換効果ではない、ということを
明確化したものである。(当然といえば当然。単純にそうなる、ということを言いたかっただけ)
旧)217.1c ある領域から他の領域に移動したオブジェクトは、新しいオブジェクトとして扱われる。
以前の領域に関連した効果は失われる。このルールには4つの例外がある。
1)スタックに積まれているアーティファクト呪文、クリーチャー呪文、エンチャント呪文、
プレインズウォーカー呪文の特性を変更する効果は、
その呪文によって生成されるパーマネントにも適用され続ける。2)・・・
↓
新)217.1c ある領域から他の領域に移動したオブジェクトは、新しいオブジェクトとして扱われる。
以前の領域に関連した効果は失われる。このルールには4つの例外がある。
1)スタックに積まれているアーティファクト呪文、クリーチャー呪文、エンチャント呪文、
プレインズウォーカー呪文の特性を変更する、呪文や起動型能力、誘発型能力による効果は、
その呪文によって生成されるパーマネントにも適用され続ける。2)・・・
前回のFMQの○×で出した変更。
・・・実は、常在型能力による効果が、なぜ抜け落ちたのか私にはわからない。
As CIP等の置換効果との相互作用に関連するものだと思われるが、
「常在型能力による効果によって特性が変化した場合、それが場に出てパーマネント化したとき
に都合が悪くなる」ような現象を思いつかなかった。識者のコメントを求む。
旧)300.2. フェイズやステップは、スタックが空で、かつ全てのプレイヤーが続けてパスした
ときに終了する。ターン間・・・
↓
新)300.2. プレイヤーが優先権を得るフェイズやステップは、スタックが空で、かつ全てのプレイヤーが
続けてパスしたときに終了する。ターン間・・・
プレイヤーが優先権を得ないステップは、そのステップに行なうことになっている全ての行動が
終わったときに終了する。この種のステップは、アンタップ・ステップ(rule 302 参照)と
クリンナップ・ステップ(rule 314 参照)だけである。
旧ルールの文章を逐語的に解釈すると、第1ターンのアンタップ・ステップでは
プレイヤーは優先権を得ないので、「全てのプレイヤーが続けてパス」することができない。
よって、第1ターンのアンタップ・ステップは永遠に終了しない。
そんなばかな。
・・・というわけでプレイヤーが優先権を得るステップ(フェイズ)と、優先権を得ないそれが
分離して書かれるように修整された。
旧)308.2a アクティブ・プレイヤーがコントロールしている、そのターンの開始時から続けて
コントロールしているか、または速攻を持っている、アンタップ状態のクリーチャーそれぞれに
ついて、そのプレイヤーはそのクリーチャーで攻撃しないことか、あるいは対戦相手1人または
対戦相手のコントロールするプレインズウォーカー1体を選んでそれを攻撃することを選ぶ。その後・・・
↓
新)308.2a アクティブ・プレイヤーは、自分のコントロールしているクリーチャーのうちで
どれが攻撃するか、あるいはしないかを選ぶ。選択されたクリーチャーは、アンタップ状態で、
そのターンの開始時から続けてコントロールしているかまたは速攻を持っていなければならない。
選択したクリーチャーのそれぞれについて、アクティブ・プレイヤーは、攻撃先として対戦相手
1人または対戦相手のコントロールするプレインズウォーカー1体を選ぶ。その後・・・
《手練れの戦術/Master Warcraft》をプレイした場合、プレイした側が攻撃クリーチャーを
選択できる。が、プレイヤーもしくはプレインズウォーカーの、どちらに攻撃をするかを
選ぶ決定権が《手練れの戦術》をプレイした側にあるのか、それともアクティブ・プレイヤー側
にあるのかが明確になっていなかった。
新しいルールでは、
・《手練れの戦術》をプレイした側が、攻撃するクリーチャーを全て選ぶ
→そのそれぞれに対して、アクティブ・プレイヤーが、プレイヤーもしくはプレインズウォーカー
のいずれかに攻撃するかを決める。
という流れになる。
#CR309.2a も同様の修整がなされているが、ここでは割愛する。
旧)405.2. オブジェクトの一部には、そのオブジェクトの色やサブタイプ、パワー、タフネス
を定義する常在型能力が本来的に存在する。それらの能力は特性定義能力と呼ばれ、あらゆる
領域において作用する。他のオブジェクトの特性に影響を及ぼす能力は特性定義能力ではない。
また、そのオブジェクトがそのオブジェクト自身に与える能力や、ある条件を満たしたときに
のみ特性の値を決める能力も、特性定義能力ではない。rule 201〔特性〕、rule 418.5a 参照。
↓
新)405.2. 特性定義能力は、常在型能力の一種である。通常、そのオブジェクトのどこかに
記載されているものである(例えばマナ・コスト、タイプ行、パワー/タフネス欄)特性値に
関する情報を提供する。特性定義能力は全ての領域において働く。
405.2a 以下の条件を全て満たす常在型能力は、特性定義能力である。
1)オブジェクトの色、サブタイプ、パワー、タフネスのいずれかを定義しているもの。
2)影響を受けるカードそのものに印刷されているものか、トークンを生み出す効果によって
トークンに与えられたものか、影響を受けるオブジェクトにコピー効果によって与えられているもの。
3)他のオブジェクトの特性に直接は影響を及ぼさないもの。
4)オブジェクトがそれ自身に与えている能力ではないもの。
5)ある条件下でのみ特性値を定義するものでないもの。
特性定義能力(CDA)の項目が整理された。
405.2a は、以前の405.2 の後半部に書かれていたものを箇条書きにしたものである。
旧)409.1a プレイヤーは、呪文や起動型能力をプレイすることを宣言する。
宣言した呪文や能力はスタックに積まれ、打ち消されるか解決するまでそこに留まる。
呪文の場合、物理的にスタックに積まれる。起動型能力の場合、カードはないけれども、
その能力がスタックに積まれる。非公開の領域から能力がプレイされた場合、その能力を持つ
カードは公開される。呪文は、そのカードが持つ特性全てを持つ。スタックにある起動型能力は、
その能力のテキストだけを持ち、他の特性は持たない。呪文や起動型能力のコントローラーは、
その呪文や能力をプレイしたプレイヤーである。
↓
新)409.1a プレイヤーは、呪文や起動型能力をプレイすることを宣言する。
呪文がプレイされる場合、そのカードまたはそのコピーが物理的にスタックに積まれる。
そのカードが持つ特性全てを持ち、そのコントローラーはそれをプレイしたプレイヤーである。
起動型能力がプレイされる場合、その能力を示す、カードでないオブジェクトがスタック上に生成される。
非公開の領域から能力がプレイされた場合、その能力を持つカードは公開される。
スタックにある起動型能力は、その能力のテキストだけを持ち、そのコントローラーは、
その能力をプレイしたプレイヤーである。
呪文や能力は、打ち消されるか解決されるまでスタック上に残る。
文章の順番がわかりやすくなるように変更された。
旧)413.2a ・・・である。能力の発生源がもとあった領域を離れている場合、必要であれば
最後の情報を用いて特性を決定する。呪文や・・・
↓
新)413.2a ・・・である。能力の発生源がもとあった領域を離れている場合、必要であれば
最後の情報を用いる。呪文や・・・
最後の情報を参照する場合は特性のみにあらず、全ての情報を得る。
特性以外の情報を参照できるようにするため、この部分は修整された。
#なお、原文(英語)では、同様の修整が 310.4b にもなされていますが、
#日本語版では最初からなおっていました。
旧)413.2c 効果の中で、呪文をプレイする時に宣言していない選択が必要とされる場合、
プレイヤーは効果の処理の間にこれらを宣言する。プレイヤーは、不正な選択肢、または不可能
な選択肢を選ぶことはできない(例えば、選択可能な行動を行なうのに必要な条件をすべて満たし
ていない場合には、その行動を行なわないことによって被る影響を回避することはできない)。
カードを引くことは、仮にそのプレイヤーのライブラリーにカードが1枚もなくても不可能な行動としては扱われない。
↓
新)413.2c 効果の中で、呪文をプレイする時に宣言していない選択が必要とされる場合、
プレイヤーは効果の処理の間にこれらを宣言する。プレイヤーは、不正な選択肢、または不可能
な選択肢を選ぶことはできない(例えば、選択可能な行動を行なうのに必要な条件をすべて満たし
ていない場合には、行なわないことによって被る影響があっても、その行動を行なうことはできない)。
この例外として、カードを引くことは、そのプレイヤーのライブラリーにカードが1枚もなくても
不可能な行動としては扱われない。rule 432.3 参照。
原文(英語)では、この部分は以下のように書かれていた。
旧)Drawing a card is never considered an impossible action, even if there are
no cards in the affected player’s library.
"Drawing a card is never considered an impossible action" という表現だけ見ると、
《朝の歌のマラレン/Maralen of the Mornsong》が場に出ていたとしてもドローを阻止する
ことはできないように取られてしまう。
この文章の意図するところは、『不可能な選択肢(行動)を選ぶことはできない』という事例の
例外を挙げているにすぎないので、表現が修整された。
旧)418.3d 起動型能力または誘発型能力によって発生する効果の中には、
「〜する限り/as long as」という表記で限定される持続時間を持つものがある。
この「〜する限り」というフレーズで示される期間が、起動型能力が宣言され、あるいは
誘発型能力がスタックに積まれ終わってからその効果が最初に適用されるようになるまでの間に
終了していた場合、その効果は何もしない。開始して・・・
↓
新)418.3d 起動型能力または誘発型能力によって発生する効果の中には、
「〜する限り/as long as」という表記で限定される持続時間を持つものがある。
この「〜する限り」というフレーズで示される期間が、最初に適用されるより前に終了していた場合、
その効果は何もしない。開始して・・・
「〜する限り」という期間表記がある効果を、適用する前にその期間が終了していた場合に
ついて書かれている。が、期間の部分についてやや細分化しすぎていたので、これは拡張された。
#私的な意見を申しますと、より簡潔になったかと。
旧)419.6i 置換効果の中に、パーマネントが場に出ることに影響を及ぼすものがある
(rule 419.1b-419.1c参照)。それらの効果は、そのパーマネントが場に存在するようになる時点
でのコピー可能な特性の値だけを参照する。以前の領域にあったときの特性に影響を及ぼす継続
的効果や、場に出た後で特性に影響を及ぼすであろう継続的効果は考慮に入れない。一方、場に
出ることに影響を及ぼす置換効果で既に適用したものは、考慮に入れる(rule 503.5 参照)。
パーマネントの中には、ある種のパーマネントすべてが場に出ることに影響を及ぼす常在型能力
を持ったものがある。その種の能力は、そのパーマネント自身や、それと同時に場に出るパーマネント
には影響を及ぼさない。
↓
新)419.6i 置換効果の中に、パーマネントが場に出ることに影響を及ぼすものがある
(rule 419.1b-419.1c参照)。それらの効果がそのパーマネント自身から来るのは、その効果が
そのパーマネント自身にだけ影響を及ぼす場合だけである(そのパーマネントを含む一群の
パーマネントに影響を及ぼすものは、そのパーマネント自身には影響を及ぼさない)。
他の発生源からの効果であることもありうる。それらの置換効果がどのように適用されるか、
また適用されるかどうかを決定するに際しては、そのパーマネントが場に出た時点で取るで
あろう特性を見る。ここで考慮するのは、場に出ることに影響を及ぼす置換効果のうちですでに
適用したものと、呪文や能力の解決によって生成された継続的効果のうちでスタック上にある
時点でそのパーマネントの特性を変更したものと(rule 217.1c 参照)、そのパーマネントの
常在型能力からの継続的効果だけであり、他の発生源による継続的効果は考慮しない。
具体例は、多相/Changeling と《寓話の賢人/Sage of Fables》との関係。
詳しくはこちらの記事を。( http://diarynote.jp/d/74598/20080205.html )
旧)420.5j スタック以外の領域にある呪文のコピーは、消滅する。
スタックと場のいずれでもない領域にあるカードのコピーは、消滅する。
↓
新)420.5j 呪文のコピーがスタック以外の領域にある場合、それは消滅する。
カードのコピーがスタックと場のいずれでもない領域にある場合、それは消滅する。
コピーがいつ消滅するかが明確にされた。
CR503.10a も同様に修整されている。(文章はほぼ同じ)
旧)424.1. コストとは、他の行動をするために必要な行動や支払いのことである。
↓
新)424.1. コストとは、他の行動をするため、あるいは他の行動を妨げるために必要な行動や支払いのことである。
コストの定義が拡張された。
旧)505.7. 何らかの効果によってプレイヤーがカード名を指定する際、分割カードを指定しよう
とするなら、そのプレイヤーは分割カードの持つ2つの名前を両方とも指定しなければならない。
↓
新)505.7. 何らかの効果によってプレイヤーがカード名を指定する際、分割カードを指定しよう
とするなら、そのプレイヤーは分割カードの持つ2つの名前を両方とも指定しなければならない。
このようにして選択された名前のうち少なくとも1つの名前を持っている場合、そのオブジェクトは
その名前を持っているものとする。
一例を出そう。
《失敗の宣告/Declaration of Naught》で分割カードを指定する場合、
例えば『《爆裂+破綻/Boom+Bust》』と両方の名前で指定しなくてはいけない。
そして、スタック上の『《爆裂/Boom》』は、これで指定されたものと同じ名前をもつ、
として扱われるので、《失敗の宣告》の能力で打ち消すことができる。
旧)(なし)
↓
新)508.5. プレイヤーが何らかの効果のためにカード名を必要とする場合、そのプレイヤーは
望むならそのカードの反転状態での名前を宣言することができる。
書いてあることはそのままです。
今までは反転後の名前を「カード名」として指定することはできませんでした。
(反転前のカード名しか指定できないから。)
そしてこの点は修整された。
------------------------
その他、
502.76 徘徊/Prowl
502.77 補強/Reinforce
が追加。加えて、用語集も本文に即したものが更新された。
------------------------
そんなところで。
コメント
こちらに《奸謀》があるとき、相手が《にやにや笑いのトーテム像》でこちらがオーナーであるクリーチャー呪文をプレイした場合、場に出たクリーチャーは相手のコントロール下にあるのに指定したクリーチャー・タイプになってしまうとか。
《ブライトハースの指輪/Rings of Brighthearth(LRW)》が登場したことによって、起動型能力のコピーがスタックに(積まれ終わってからではなく)積まれる前に「〜する限り」というフレーズで示される期間が終わってしまう事例が生じるようになりました。この事例についてこれまで記述が無かったので、そのような場合でも「効果は何もしない」となるように終了チェックの範囲が拡張された(「起動型能力が宣言され、あるいは誘発型能力がスタックに積まれ終わってから」が削除された)ものと考えられます。
ご指摘感謝いたします。
両方とも良い例を提示頂き、理解度が深まりました。
御礼もうしあげます。