Answer: Friday Magic Quiz. [07-34A]
2007年10月2日#先週末はローウィンのプレリリース・トーナメントでした。
#色々な事があったとは思いますが、プレイヤーの方は新しいカードに触れ、
#楽しいひとときをすごされたかと思います。
#次に見るは構築戦と、このローウィン世界の限定戦です。
プレリリースで起こったことを募集しようと思ったけど、
あんまりなさそうだったので棚に放り込んで忘れることにしました。
それでは、先週の回答ー。
×
おいらの問題で「必ず」という言葉を使う場合、たいていは例外があって答えが×になる。
これもその一つ。
あるクリーチャーがクリーチャーで無くなった場合、そのクリーチャーとしての
サブタイプは基本的には失われる。(CR212.1b)
ただし、同項にある通り、オブジェクトのあるタイプが失われた場合に、そのタイプ以外
にそのサブタイプを用いるタイプを持っていたのならば、そのサブタイプは失われない。
ここで部族が意味を持つ。
部族はクリーチャーと同じサブタイプのリストを持つ。
つまり、クリーチャーでなくなったとしても、部族であればそのサブタイプを用いるので
そのサブタイプが失われることはない。
これは出題された状況に反するので、反例があるということを提示できた。
よって回答は×である。
非戦闘ダメージを、プレイヤーではなくプレインズウォーカーへ与えるという効果は
プレインズウォーカーに関するルールによって定められた置換効果である。
この状況の場合、《火葬/Incinerate》のダメージに関して、2つの置換効果が同時に適用
されることになる。
1)《サマイトの癒し手/Samite Healer》の1点軽減(A本体への軽減)
2)プレインズウォーカーへダメージを移し変えても良い(どちらに与えるかはBが決める)
複数の置換効果が単一のイベントを変更しようとした場合、影響を受けるオブジェクトを
コントロールしているプレイヤー、または影響を受けるプレイヤーがどれを適用するか決める。
(CR419.9a)
なので、1)または2)の効果のどちらを適用するかを、影響をうけるプレイヤーである、
プレイヤーAが決定することになる。
仮に1)を先に適用することにすると、《火葬/Incinerate》のダメージは軽減され2点になる。
ここでまだ2)を適用することができるので、AはBに選択を聞かなくてはいけない。
BはA本体に2ダメージを与えることにしてもよいし、プレインズウォーカーにダメージを
移し変えて、忠誠カウンターを2個減らすことにしてもよい。
では、2)を先に適用することにするとどうなるだろうか?
AはBに選択を聞かなくてはいけない。BはA本体に3ダメージを与えることにしてもよいし、
プレインズウォーカーにダメージを移し変えることを選んでも良い。
本体に3ダメージを与えることをBが選んだ場合、まだ1)が適用できるので、ダメージは
軽減され、2点のダメージがAに与えられる。
プレインズウォーカーにダメージを移し変えた場合、もうそれはA本体へのダメージでは
無いので、1)は適用できない。従ってプレインズウォーカーが3ダメージを受け、
忠誠カウンターを3個減らすことになる。
結果としては3通りある。
・プレイヤーA本体に2ダメージを与える。
・《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》の忠誠カウンターを2個減らす。
・《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》の忠誠カウンターを3個減らす。
A,Bがともに最善だと言えるのは、上2つのうちいずれかであろう。
一番下を選ぶのは(そんな深謀遠慮があるのならば別だが)あまり考えられない。
つまり、「さきに軽減する効果を適用して、ダメージを減らしてから、
相手に移し替えの選択をさせる」のがプレイングとして正しい。
キーとなる文章は、ルール入門やFAQに書かれている秘匿の以下の箇所である。
「・・・そのカードがゲームから取り除かれているかぎり、
そのパーマネントをコントロールしていたプレイヤーはそれを見てもよい。」
対して、《道化の王笏/Jester’s Scepter》の文章は以下の通りである。
「あなたは、それらのカードがゲームから取り除かれている限り、それらを見てもよい。 」
違いは、裏向きのカードを見ることができる人物の表記である。
《道化の王笏/Jester’s Scepter》の場合は明確であり、誘発型能力のコントローラーである。
秘匿の場合、「そのパーマネントをコントロールしていたプレイヤー」とある。
では、秘匿を持つパーマネントが場を離れるとどうなるだろうか。
そのパーマネントは誰にコントロールされていたか、という記憶を失ってしまうのだ。
(CR217.1c) これは、同じ項目に書かれている4つの例外に該当しない。
なので、「そのパーマネントをコントロールしていたプレイヤー」というのはいなくなり、
秘匿によって裏向きに取り除かれたカードの表を、誰も見ることはできなくなる。
おまけ。秘匿のCR。
CR502.75a
"Hideaway" means "This permanent comes into play tapped" and "When
this permanent comes into play, look at the top four cards of your
library. Remove one of them from the game face down and put the rest
on the bottom of your library in any order. As long as that card
remains removed from the game, it may be looked at by any player
who has controlled this permanent."
------------------------
そんな感じで。
今週は10月1日改訂のCR変更解説と、ローウィンのFAQで感じたこととか。
#色々な事があったとは思いますが、プレイヤーの方は新しいカードに触れ、
#楽しいひとときをすごされたかと思います。
#次に見るは構築戦と、このローウィン世界の限定戦です。
プレリリースで起こったことを募集しようと思ったけど、
あんまりなさそうだったので棚に放り込んで忘れることにしました。
それでは、先週の回答ー。
問1
かたならしじゃない○×。
「多相/Changeling を持つクリーチャーが、クリーチャーで無くなった場合、
そのサブタイプは必ず失われる。」
○か×か?
×
おいらの問題で「必ず」という言葉を使う場合、たいていは例外があって答えが×になる。
これもその一つ。
あるクリーチャーがクリーチャーで無くなった場合、そのクリーチャーとしての
サブタイプは基本的には失われる。(CR212.1b)
ただし、同項にある通り、オブジェクトのあるタイプが失われた場合に、そのタイプ以外
にそのサブタイプを用いるタイプを持っていたのならば、そのサブタイプは失われない。
ここで部族が意味を持つ。
部族はクリーチャーと同じサブタイプのリストを持つ。
つまり、クリーチャーでなくなったとしても、部族であればそのサブタイプを用いるので
そのサブタイプが失われることはない。
これは出題された状況に反するので、反例があるということを提示できた。
よって回答は×である。
問2
ローウィンのプレリリースは明日だというのに、待ちきれないプレイヤーAとBが、
わざわざ紙でproxyを作って対戦をしている。
プレイヤーAは、忠誠カウンターが3個乗っている《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》
(緑色のプレインズウォーカー)と、《サマイトの癒し手/Samite Healer》を
コントロールしている。
現在はプレイヤーBのターンである。
B「じゃ、《火葬/Incinerate》を(Aの)本体に。」
A「《サマイトの癒し手/Samite Healer》を起動して、僕に軽減の盾を作ります。」
B「OK。それは解決していいよ。」
A「はい、1点軽減する盾が作成されました。《火葬》も解決していいよ。」
B「んー・・・これってどうなるの?」
A「軽減も置換もできるから・・・あれ?」
A,Bは《火葬》の処理で悩んでいるようだ。
A,Bの選択によって、どのような結末が考えられるか? ありうる全ての結果を述べよ。
その上で、あなたがもっとも「A,Bが共に最善」であるといえる選択はどれか?
非戦闘ダメージを、プレイヤーではなくプレインズウォーカーへ与えるという効果は
プレインズウォーカーに関するルールによって定められた置換効果である。
この状況の場合、《火葬/Incinerate》のダメージに関して、2つの置換効果が同時に適用
されることになる。
1)《サマイトの癒し手/Samite Healer》の1点軽減(A本体への軽減)
2)プレインズウォーカーへダメージを移し変えても良い(どちらに与えるかはBが決める)
複数の置換効果が単一のイベントを変更しようとした場合、影響を受けるオブジェクトを
コントロールしているプレイヤー、または影響を受けるプレイヤーがどれを適用するか決める。
(CR419.9a)
なので、1)または2)の効果のどちらを適用するかを、影響をうけるプレイヤーである、
プレイヤーAが決定することになる。
仮に1)を先に適用することにすると、《火葬/Incinerate》のダメージは軽減され2点になる。
ここでまだ2)を適用することができるので、AはBに選択を聞かなくてはいけない。
BはA本体に2ダメージを与えることにしてもよいし、プレインズウォーカーにダメージを
移し変えて、忠誠カウンターを2個減らすことにしてもよい。
では、2)を先に適用することにするとどうなるだろうか?
AはBに選択を聞かなくてはいけない。BはA本体に3ダメージを与えることにしてもよいし、
プレインズウォーカーにダメージを移し変えることを選んでも良い。
本体に3ダメージを与えることをBが選んだ場合、まだ1)が適用できるので、ダメージは
軽減され、2点のダメージがAに与えられる。
プレインズウォーカーにダメージを移し変えた場合、もうそれはA本体へのダメージでは
無いので、1)は適用できない。従ってプレインズウォーカーが3ダメージを受け、
忠誠カウンターを3個減らすことになる。
結果としては3通りある。
・プレイヤーA本体に2ダメージを与える。
・《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》の忠誠カウンターを2個減らす。
・《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》の忠誠カウンターを3個減らす。
A,Bがともに最善だと言えるのは、上2つのうちいずれかであろう。
一番下を選ぶのは(そんな深謀遠慮があるのならば別だが)あまり考えられない。
つまり、「さきに軽減する効果を適用して、ダメージを減らしてから、
相手に移し替えの選択をさせる」のがプレイングとして正しい。
問3 (難)
ルール入門の 秘匿/Hideaway の項目には、以下のようにある。
* 秘匿を持つ土地が場を離れたら、誰も取り除かれたカードを見ることができなくなる。
ところが、以前にFMQで出したとおり、同じように裏向きで取り除くカードである、
《道化の王笏/Jester’s Scepter》を出したあと、それが壊されたとしても、
依然として裏向きに取り除かれたカードの表を見ることができるのだ。
両者の違いは何か? ルール入門に書かれているCR項目が正しいとして考えよ。
キーとなる文章は、ルール入門やFAQに書かれている秘匿の以下の箇所である。
「・・・そのカードがゲームから取り除かれているかぎり、
そのパーマネントをコントロールしていたプレイヤーはそれを見てもよい。」
対して、《道化の王笏/Jester’s Scepter》の文章は以下の通りである。
「あなたは、それらのカードがゲームから取り除かれている限り、それらを見てもよい。 」
違いは、裏向きのカードを見ることができる人物の表記である。
《道化の王笏/Jester’s Scepter》の場合は明確であり、誘発型能力のコントローラーである。
秘匿の場合、「そのパーマネントをコントロールしていたプレイヤー」とある。
では、秘匿を持つパーマネントが場を離れるとどうなるだろうか。
そのパーマネントは誰にコントロールされていたか、という記憶を失ってしまうのだ。
(CR217.1c) これは、同じ項目に書かれている4つの例外に該当しない。
なので、「そのパーマネントをコントロールしていたプレイヤー」というのはいなくなり、
秘匿によって裏向きに取り除かれたカードの表を、誰も見ることはできなくなる。
おまけ。秘匿のCR。
CR502.75a
"Hideaway" means "This permanent comes into play tapped" and "When
this permanent comes into play, look at the top four cards of your
library. Remove one of them from the game face down and put the rest
on the bottom of your library in any order. As long as that card
remains removed from the game, it may be looked at by any player
who has controlled this permanent."
------------------------
そんな感じで。
今週は10月1日改訂のCR変更解説と、ローウィンのFAQで感じたこととか。
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