時のらせんのプレリリースも間近ですが、それに先駆けていくつかのゲームルール
の変更点が数カ所発表になっております。

原文はこちら: http://www.wizards.com/default.asp?x=magic/rules/tsp

肝心のFAQに関して、公式には9月25日にお目見えするとのこと。
それではキーワード能力から見ていきましょう。

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Flash/瞬速


Flash (You may play this spell any time you could play an instant.)


この能力は、任意の領域からこの能力を持つカードをプレイする際に働く
常在型能力である。能力自体は簡単で明瞭。
「このカードを、あなたがインスタントをプレイできるときにプレイしてもよい。」

なお、これにより《キング・チータ/King Cheetah》等の古くからあるカードの
文章も、Flashと書かれることになる。

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Split Second/??


Split second (As long as this spell is on the stack, players can’t play spells or activated abilities that aren’t mana abilities.)


日本語のカードはまだ出てきていないので、日本語名は略。

この能力はスタック上にあるときに働く常在型能力である。
「この呪文がスタック領域にあるかぎり、全てのプレイヤーはマナ能力以外の
呪文や能力をプレイすることができない。」

各所で議論されているが、結局は以下の通りである。

・Split Secondをもつ呪文がスタック領域にあったとしても、プレイヤーは優先権を得る。
・誘発型能力の誘発はこの能力とは何も関係がない。誘発型能力の誘発はプレイではない。
・「特別な行動」を阻止することはできない。たとえば、裏向きの生物が表返ることなど。
・誘発型能力の解決中に、呪文のプレイを促されることがあるが、Split Secondを持つ
呪文がスタック領域にある場合、それはプレイすることができない。

具体例を交えて言い直すと次のようになる。

・Split Second を持つ呪文がスタックに乗ったとしても、すぐに解決されるわけではない。
・Split Second を持つ呪文でも、《相殺/Counterbalance》で打ち消すことは可能。
・Split Second を持つ呪文を、《意志を曲げる者/Willbender》で対象変更が可能。

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Suspend/待機


Suspend 4--{1}{R} (Rather than play this card from your hand, you may pay
{1}{R} and remove it from the game with four time counters on it. At the
beginning of your upkeep, remove a time counter. When you remove the last,
play it without paying its mana cost. It has haste.)


この能力に関しては以前の記事で書いたので省略。

クリーチャーならば、それは速攻を持つ。ということを忘れがちである。
さらに、期限は「コントロールを失わない限り」とあるので、
《命令の光/Ray of Command》系統の呪文や能力を使用するときには気をつけること。

そうそう、それとカードを待機状態にする行動は、
あくまで「プレイ」ではないので、
「待機状態でプレイします」と言う代わりに、

「これ待機しまーす。」

と宣言することを推奨。(ぇ

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ルールの変更:
マナ・コストがないカードについて(逆転裁定)

Suspendを持つ(土地でない)カードのうちいくつかは、マナ・コストが
印刷されていない。過去にも《常在精神/Evermind》という例があった。
これらのカードはCR213.1a.により通常のプレイができず、
従ってSuspendを持っていたとしても、プレイできないという解釈が成り立っていた。

しかし、ルールは変更された。

・マナ・コストを持たないカードを呪文としてプレイする場合、CR401.9h.の時点で
コストを支払うことができないので、プレイすることはできない。
追加としてマナを要求されている場合でも、{null}+{1}というコストは計算できないので
CR409.1h.の段階を正常に終わらせることができない。

・カードを呪文として「マナ・コストを支払わずにプレイ」する場合、
これらのマナ・コストが無いカードをプレイすることができる。
たとえば、Suspend能力の2番目の誘発型能力や、《呪文乗っ取り/Spelljack》した
カードや、《太陽の拳/Fist of Suns》で代替コストを支払う場合、等で
マナ・コストの無いカードでも呪文としてプレイできる。

・マナ・コストの無いカードの「点数で見たマナ・コスト」はゼロである。

これにより、《イゼットのギルド魔道士/Izzet Guildmage》であれを使い回す
ことも正式に可能になった。
もっとも悪名が高いのは《精神の願望/Mind’s Desire》だろうか。

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ルールの変更:
13番目の状況起因効果:+1/+1カウンターと-1/-1カウンターの相殺

状況起因効果に13番目の効果が誕生した。番号はCR420.5nとなる。
#nは14番目じゃないかって? その通り。420.5lが抜けているね。

・同じパーマネントの上に、+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが乗っている場合、
それぞれをN個取り除く。Nは2種のカウンターのうち少ない方の数に等しい。

・このルールは他の似たようなカウンター(+1/+0, -1/-0, -2/-1等)には適用されない。
あくまで+1/+1カウンターと、-1/-1カウンターのみに対して適用される。

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過去のルールの整備:

時のらせんでは、いくつかのなつかしい能力が印刷されている。
それらキーワード能力に対して、若干の変更が加えられている。

Buyback/バイバック
・バイバックで示される常在型能力が2つに分離された。これにより機能がより明確になった。

Echo/エコー
・「これのマナ・コストを支払わない限りこれを生け贄に捧げる」という表現から、
「これのエコー・コストを支払わない限りこれを生け贄に捧げる」という表現になった。
古いカード(《アルビノ・トロール/Albino Troll》など)では、この2つの文章に
違いは全く無い。

Flanking/側面攻撃
・かなり古いカードからの採録能力。変更は無し。単純な能力である。

Flashback/フラッシュバック
・オデッセイブロックからの採録能力。変更は無し。

Madness/マッドネス
・誘発型能力の文章がより簡便になるように変更された。

「このカードがこの方法でゲームから取り除かれたとき、そのプレイヤーが次にパスするまでの間、そのプレイヤーは、インスタントをプレイできるときならいつでも、マナ・コストではなく[コスト]を支払うことでプレイしてもよい。そのプレイヤーが次にパスをしたとき、そのプレイヤーはこのカードを自分の墓地に置く」

という能力が、

「このカードがこの方法でゲームから取り除かれたとき、そのオーナーはこのカードを
マナ・コストではなく[コスト]を支払うことでプレイしてもよい。そうしない場合、
そのカードは墓地におかれる。」

という様に変更された。

これにより、有名なトリックである、
「マッドネスを持つカードをプレイ可能な状態にしておき、優先権を渡さずに
土地をプレイして、その土地のマナからマッドネス[コスト]を支払ってプレイ」
ということができなくなった。嘆く人がいるかもしれない。

Morph/変異
・古いルールでは、裏向きの呪文、もしくは裏向きのクリーチャーのマナ・コスト
は{0}であったが、これは「マナ・コストを持たない」に変更された。
「点数で見たマナ・コスト」は、依然としてゼロであることに注意せよ。

このことと、前述した「マナ・コストを持たない呪文」のルールは相互に作用する。

つまり、本来は裏向けにするとマナ・コストを持たないのでプレイできないが、
代替コストとして本来のマナ・コストを支払うことでなく、{3}を支払うことにより
プレイを可能にしているのだ。

Shadow/シャドー
Storm/ストーム
これら2つも採録能力である。変更は無し。

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そんなところで。

コメント

nophoto
なまえはまだない
2006年9月19日20:41

1マナ3枚はソーサリーです

testing
testing
2006年9月19日23:42

確認しました。ご指摘を感謝します。

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