Suspend, it calls from RFTG.
2006年9月12日コメント (4)公式ページ(MTG.com)月曜日のMaRoの記事に、新能力Suspendについての文章が書かれていた。
先取りとしてここで紹介すると共に、よしなしごとをつらつらと書き下すことにする。
日本語の文章は、タカラトミーの《睡蓮の花》を参考にしました。
さて、注釈文だけでも非常に長いSuspendという能力を見ていこう。
・Suspendは3つの能力からなる。
Suspendは、手札にあるときに作用する常在型能力と、ゲーム外領域にある場合に誘発する
2つの誘発型能力から成り立っている。
・1番目の文章(常在型能力)について
"Rather than play this card from your hand, you may pay {1}{R} and
remove it from the game with four time counters on it."
この能力は、
「手札からこのカードがプレイできる」ような状態のときに、
通常にプレイするのではなく、待機能力で示されるコストを支払ってゲームからこのカードを
取り除き、その上に「待機N」で示されるN個の時間カウンターを置く。
というものである。
この能力を使用することによって、カードがスタック領域に移ることは無いので、
通常の打ち消し呪文を用いて(この行動を)カウンターすることはできない。
また、この能力を使用してカードを取り除く場合、そのカードを本来プレイできる
ような状態でないといけない。もしも待機持ちのカードがソーサリーの場合、
「あなたがアクティブ・プレイヤーであり、メイン・フェイズであり、スタックが空である」
時でないと、待機能力を使ってカードを取り除くことはできない。
・2番目の文章(誘発型能力)について
"At the beginning of your upkeep, remove a time counter. "
この文章は正確には以下のようになる。
"At the beginning of your upkeep, if this card is suspended, remove a time counter from it,"
赤字の部分で示された「カードがsuspendedである」というのは、
そのカードがゲーム外領域にあり、待機能力を持ち、かつ、時間カウンターが乗っていることを指す。
つまり、何らかの影響によって、ゲーム外領域にあっても、時間カウンターが乗っていないカードは
"suspended"では無く、この能力は誘発しない。(if節のルール)
・3番目の文章(誘発型能力)について
"When you remove the last, play it without paying its mana cost. It has haste."
この文章は正確には以下のようになる。
"When the last time counter is removed from this card, if it’s removed
from the game,play it without paying its mana cost if able.
If you can’t,it remains removed from the game.
If you play it this way and it’s a creature, it gains haste until you lose control of it."
赤字の部分に結構重要なことが書かれている。FAQの文章には解説が書かれるだろうが、
実はこの文章を読むことによって、大抵の疑問には答えることができる。
最後の時間カウンターを取り除いたときに誘発し、この誘発型能力の解決時に、取り除かれている
カードをマナ・コストを支払わずに可能ならばプレイしなくてはならない。
これは、例えば自分が不利になるような状況になったとしても、待機していた呪文をプレイしなければ
ならない、ということである。
プレイするには通常の手続きを踏むので、(対象を取るのならば)適切な対象が無いとプレイそのものが
できない。このように、適切にプレイが完了できない場合は、このカードは取り除かれたままになる。
そして、既に最後の時間カウンターは取り除かれた後なので、もう3番目の能力は誘発しない。
もしもこのカードがクリーチャーであるならば、それは速攻を持つが、それはコントロールを失う
までである。これはカードに書かれていないので注意する必要がある。
#日本語版には書かれていないが、文章を参照したカードが非生物なので、書かれてないのだろう。
・プレイしなければならない、について
"play it without paying its mana cost if able."
この呪文に追加コストが必要な場合、それは支払えるならば支払わなくてはいけない。
例えば《爆片破/Shrapnel Blast》のように、アーティファクトを生け贄にしないとプレイできない
ような場合は、それらのコストを支払わないといけない。……あなたが望まなくても。
(もちろん、追加コストを払えない場合はプレイすることができない。)
追加コストがマナだった場合、少しややこしいことになる。
1) 既にマナ・プールに追加コストを支払えるマナが存在する場合。
この呪文をプレイすることが可能なので、追加コストを必ず支払ってプレイする。
→コストを支払わないという選択肢は存在しない。
2) マナ・プールに支払えるマナが存在しない場合。
(ただし、土地やマナ・アーティファクト等はたくさんある)
この呪文のコストを支払うことが出来ないので、このままではプレイできない(しなくてもよい)。
ただし、マナ能力を使用してマナを引き出し、プレイすることは可能である。
・さらにややこしい話
3番目の能力は、最後に「マナ・コストを支払わずにプレイする」と書かれている。
つまり、通常の呪文や能力のプレイと同様に扱うわけだ。
ところが、この通りだとすると、プレビュー・カードの《睡蓮の花》や、《Wheel of Fate》
のような、マナ・コストを持たず、待機能力があるカードが全く機能しない。
213.1a. マナ・コストを持たないオブジェクトを、呪文としてプレイすることはできない。
例を挙げよう。
《ドリーム・ホール/Dream Halls》が場にあったとしても、
《常在精神/Evermind》を、青いカードを取り除くことによってプレイすることはできない。
マナ・コストを支払わずにプレイすることは、CR213.1a.にはなんら関係がない。
さあ、どうなる?
=======================
そんなところで。
ちなみに、今日のプレビュー・カードにある、《Wheel of Fate》は、すごく使う気がまんまんです。
なぜかって? すげえ良いパートナーがいるからさっ!
つ 《イゼットのギルド魔道士/Izzet Guildmage》
さあ諸君、イゼット団に入らないかい?
先取りとしてここで紹介すると共に、よしなしごとをつらつらと書き下すことにする。
カード印刷テキスト:
Suspend 4--{1}{R} (Rather than play this card from your hand, you may pay {1}{R}
and remove it from the game with four time counters on it. At the beginning of your
upkeep, remove a time counter. When you remove the last, play it without paying
its mana cost. It has haste.)
待機4--{1}{R}(これをあなたの手札からプレイするのではなく、{1}{R}を支払ってゲームから
取り除き、その上に時間カウンターを4個置く。あなたのアップキープの開始時に、時間カウン
ターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、あなたはそれをマナ・コストを支払わずに
プレイする。)
日本語の文章は、タカラトミーの《睡蓮の花》を参考にしました。
さて、注釈文だけでも非常に長いSuspendという能力を見ていこう。
・Suspendは3つの能力からなる。
Suspendは、手札にあるときに作用する常在型能力と、ゲーム外領域にある場合に誘発する
2つの誘発型能力から成り立っている。
・1番目の文章(常在型能力)について
"Rather than play this card from your hand, you may pay {1}{R} and
remove it from the game with four time counters on it."
この能力は、
「手札からこのカードがプレイできる」ような状態のときに、
通常にプレイするのではなく、待機能力で示されるコストを支払ってゲームからこのカードを
取り除き、その上に「待機N」で示されるN個の時間カウンターを置く。
というものである。
この能力を使用することによって、カードがスタック領域に移ることは無いので、
通常の打ち消し呪文を用いて(この行動を)カウンターすることはできない。
また、この能力を使用してカードを取り除く場合、そのカードを本来プレイできる
ような状態でないといけない。もしも待機持ちのカードがソーサリーの場合、
「あなたがアクティブ・プレイヤーであり、メイン・フェイズであり、スタックが空である」
時でないと、待機能力を使ってカードを取り除くことはできない。
・2番目の文章(誘発型能力)について
"At the beginning of your upkeep, remove a time counter. "
この文章は正確には以下のようになる。
"At the beginning of your upkeep, if this card is suspended, remove a time counter from it,"
赤字の部分で示された「カードがsuspendedである」というのは、
そのカードがゲーム外領域にあり、待機能力を持ち、かつ、時間カウンターが乗っていることを指す。
つまり、何らかの影響によって、ゲーム外領域にあっても、時間カウンターが乗っていないカードは
"suspended"では無く、この能力は誘発しない。(if節のルール)
・3番目の文章(誘発型能力)について
"When you remove the last, play it without paying its mana cost. It has haste."
この文章は正確には以下のようになる。
"When the last time counter is removed from this card, if it’s removed
from the game,play it without paying its mana cost if able.
If you can’t,it remains removed from the game.
If you play it this way and it’s a creature, it gains haste until you lose control of it."
赤字の部分に結構重要なことが書かれている。FAQの文章には解説が書かれるだろうが、
実はこの文章を読むことによって、大抵の疑問には答えることができる。
最後の時間カウンターを取り除いたときに誘発し、この誘発型能力の解決時に、取り除かれている
カードをマナ・コストを支払わずに可能ならばプレイしなくてはならない。
これは、例えば自分が不利になるような状況になったとしても、待機していた呪文をプレイしなければ
ならない、ということである。
プレイするには通常の手続きを踏むので、(対象を取るのならば)適切な対象が無いとプレイそのものが
できない。このように、適切にプレイが完了できない場合は、このカードは取り除かれたままになる。
そして、既に最後の時間カウンターは取り除かれた後なので、もう3番目の能力は誘発しない。
もしもこのカードがクリーチャーであるならば、それは速攻を持つが、それはコントロールを失う
までである。これはカードに書かれていないので注意する必要がある。
#日本語版には書かれていないが、文章を参照したカードが非生物なので、書かれてないのだろう。
・プレイしなければならない、について
"play it without paying its mana cost if able."
この呪文に追加コストが必要な場合、それは支払えるならば支払わなくてはいけない。
例えば《爆片破/Shrapnel Blast》のように、アーティファクトを生け贄にしないとプレイできない
ような場合は、それらのコストを支払わないといけない。……あなたが望まなくても。
(もちろん、追加コストを払えない場合はプレイすることができない。)
追加コストがマナだった場合、少しややこしいことになる。
1) 既にマナ・プールに追加コストを支払えるマナが存在する場合。
この呪文をプレイすることが可能なので、追加コストを必ず支払ってプレイする。
→コストを支払わないという選択肢は存在しない。
2) マナ・プールに支払えるマナが存在しない場合。
(ただし、土地やマナ・アーティファクト等はたくさんある)
この呪文のコストを支払うことが出来ないので、このままではプレイできない(しなくてもよい)。
ただし、マナ能力を使用してマナを引き出し、プレイすることは可能である。
・さらにややこしい話
3番目の能力は、最後に「マナ・コストを支払わずにプレイする」と書かれている。
つまり、通常の呪文や能力のプレイと同様に扱うわけだ。
ところが、この通りだとすると、プレビュー・カードの《睡蓮の花》や、《Wheel of Fate》
のような、マナ・コストを持たず、待機能力があるカードが全く機能しない。
213.1a. マナ・コストを持たないオブジェクトを、呪文としてプレイすることはできない。
例を挙げよう。
《ドリーム・ホール/Dream Halls》が場にあったとしても、
《常在精神/Evermind》を、青いカードを取り除くことによってプレイすることはできない。
マナ・コストを支払わずにプレイすることは、CR213.1a.にはなんら関係がない。
さあ、どうなる?
=======================
そんなところで。
ちなみに、今日のプレビュー・カードにある、《Wheel of Fate》は、すごく使う気がまんまんです。
なぜかって? すげえ良いパートナーがいるからさっ!
つ 《イゼットのギルド魔道士/Izzet Guildmage》
さあ諸君、イゼット団に入らないかい?
コメント
今日のWheel of Fateの記事中程にある「RULES-IN-A-BOX」の項目の最後で
>the rules about playing objects with no mana costs are changing so that suspend is possible.
とあります。
定義できないから支払えないんですかね。
なるほど。そこまでは読んでいなかったです。ご指摘を感謝します。
ということは、CRのTSP更新で改訂される項目が増えた、というわけか……
> okayさん
まともに読むと 「複製 (none)」であって、「複製 {0}」ではないので、支払えないと考える方が自然かと。
今偏頭痛ってありましたっけ?