Loop systematics.
2006年9月7日コメント (2)CR421.には無限ループの処理が書かれている。
だが、ゲームの状態によっては、これでは処理できない「繰り返される一連の行動」が存在する。
今日はそんな(本来は触れると火傷してしまう)ループのお話。
なお、ここに書かれている内容はあくまで私の見解であり、正式な裁定ではない。
実際にゲームにおいてかのような状態になった場合、ヘッドジャッジの裁定を仰ぐこと。
毒消ししたところで、本題。
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・CR421.における処理
CR421.を要約すると、
・「互いに止めることができない一連の行動」が繰り返される場合、それは引き分けになる。
・選択肢が1つ以上ある場合、プレイヤーはある回数を決定し、その回数分だけ行動を起こす。
・互いに選択肢があり、双方の協力が必要である場合、最終的にNAPが決定することになる。
・互いに選択肢があり、双方の協力が必要でない(=依存していない)場合、APが回数を決定する。
となる。ここで問題なのが、ターン内で決着せず、複数のターンに渡る「繰り返し行動」の場合、
はたしてAP、NAPで処理できるか? ということである。
実はCRはこれに答えていない。
以下は「複数のターンに渡る、一連の繰り返される行動」について議論を進めていく。
なお、説明を楽にするため、プレイヤーは2人(A,B)とする。
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0)"bored loop" 「意味のない、繰り返し行動」
例)《天光を求める者/Seeker of Skybreak》で自分自身をアンタップしつづける。
ただの遅延行為。
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1)"complete loop" 「止めることが不可能な、繰り返し行動」
例)墓地には《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》のみ。
そして、場に《動く死体/Animate Dead》が出た。他に有用なカードは無い。
CR421.4.に帰着する。よって、このゲームは引き分け。
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2)"optional loop (lose-game)"
「A(またはB)が止めることができ、止めるとA(またはB)が敗北する、繰り返し行動」
例)現在はBのターン。
A:《白金の天使/Platinum Angel》
B:《明日の標/Beacon of Tomorrows》、ライブラリー無し。(他に有用なカード無し)
#Bは《明日の標/Beacon of Tomorrows》を打ち続けるしかない。
選択肢のあるプレイヤーBが、一連の行動を何回繰り返すか決定する。
その後、状況を打開できないことを確かめたうえで、別の選択肢を選ばせる。
→最終的にループを止めなくてはならず、結果としてそのプレイヤーは敗北する。
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3)"optional loop (win-game)"
「A(またはB)が止めることができるが、数字上はA(またはB)が勝利する、繰り返し行動」
例)
A:30枚のライブラリー、うち2枚は《ガイアの祝福/Gaea’s Blessing》
B:《明日の標/Beacon of Tomorrows》、《Ancestral Recall》、
《石臼/Millstone》、ライブラリー無し
#Bは石臼を使い、《明日の標/Beacon of Tomorrows》を使い回す。
選択肢のあるプレイヤーBが、一連の行動を何回繰り返すか決定する。
が、十分大きい数を指定した物として、ゲームを進めることを促す。
その上で、行動を止めることができないことを示したあとで、
結果としてそのプレイヤーは勝利する。
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4)"optional mandatory-loop"
「A、B双方が止めることができるが、止めたほうが敗北する、繰り返し行動」
例1)
A:《崇拝の言葉/Words of Worship》のみ。ライブラリー無し。
B:《崇拝の言葉/Words of Worship》のみ。ライブラリー無し。
例2)
A:《崇拝の言葉/Words of Worship》のみ。ライブラリー無し。
B:《戦争の言葉/Words of War》のみ。ライブラリー無し。
止めた方が負けてしまうので、半ば強制的な(=mandatory)行動ともいえる。
fool-playをしたプレイヤーが敗北してしまうのだ。
この場合はゲームの進行が止まってしまうので、進行する為には、
状況の初期化、ならびに優位性が無いように調整しなくてはならない。
つまり、ゲームを引き分けにするよう、双方のプレイヤーに促すのだ。
納得しない場合は、回数を決めてもらい、その回数分繰り返させてから
あたらめて選択肢を選んでもらおう。
このような状態を"locked"と呼ぶことにする。
明らかにlockedになっている場合、限りなくそのゲームは引き分けに近い。
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まとめると以下のようになる。
0)bored loop → 遅延行為(不正行為)
1)complete loop → 引き分け
2)optional loop (lose-game) → 敗北
3)optional loop (win-game) → 勝利
4)optional mandatory-loop → locked (引き分けに限りなく近い)
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そんなところで。
だが、ゲームの状態によっては、これでは処理できない「繰り返される一連の行動」が存在する。
今日はそんな(本来は触れると火傷してしまう)ループのお話。
なお、ここに書かれている内容はあくまで私の見解であり、正式な裁定ではない。
実際にゲームにおいてかのような状態になった場合、ヘッドジャッジの裁定を仰ぐこと。
毒消ししたところで、本題。
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・CR421.における処理
CR421.を要約すると、
・「互いに止めることができない一連の行動」が繰り返される場合、それは引き分けになる。
・選択肢が1つ以上ある場合、プレイヤーはある回数を決定し、その回数分だけ行動を起こす。
・互いに選択肢があり、双方の協力が必要である場合、最終的にNAPが決定することになる。
・互いに選択肢があり、双方の協力が必要でない(=依存していない)場合、APが回数を決定する。
となる。ここで問題なのが、ターン内で決着せず、複数のターンに渡る「繰り返し行動」の場合、
はたしてAP、NAPで処理できるか? ということである。
実はCRはこれに答えていない。
以下は「複数のターンに渡る、一連の繰り返される行動」について議論を進めていく。
なお、説明を楽にするため、プレイヤーは2人(A,B)とする。
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0)"bored loop" 「意味のない、繰り返し行動」
例)《天光を求める者/Seeker of Skybreak》で自分自身をアンタップしつづける。
ただの遅延行為。
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1)"complete loop" 「止めることが不可能な、繰り返し行動」
例)墓地には《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》のみ。
そして、場に《動く死体/Animate Dead》が出た。他に有用なカードは無い。
CR421.4.に帰着する。よって、このゲームは引き分け。
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2)"optional loop (lose-game)"
「A(またはB)が止めることができ、止めるとA(またはB)が敗北する、繰り返し行動」
例)現在はBのターン。
A:《白金の天使/Platinum Angel》
B:《明日の標/Beacon of Tomorrows》、ライブラリー無し。(他に有用なカード無し)
#Bは《明日の標/Beacon of Tomorrows》を打ち続けるしかない。
選択肢のあるプレイヤーBが、一連の行動を何回繰り返すか決定する。
その後、状況を打開できないことを確かめたうえで、別の選択肢を選ばせる。
→最終的にループを止めなくてはならず、結果としてそのプレイヤーは敗北する。
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3)"optional loop (win-game)"
「A(またはB)が止めることができるが、数字上はA(またはB)が勝利する、繰り返し行動」
例)
A:30枚のライブラリー、うち2枚は《ガイアの祝福/Gaea’s Blessing》
B:《明日の標/Beacon of Tomorrows》、《Ancestral Recall》、
《石臼/Millstone》、ライブラリー無し
#Bは石臼を使い、《明日の標/Beacon of Tomorrows》を使い回す。
選択肢のあるプレイヤーBが、一連の行動を何回繰り返すか決定する。
が、十分大きい数を指定した物として、ゲームを進めることを促す。
その上で、行動を止めることができないことを示したあとで、
結果としてそのプレイヤーは勝利する。
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4)"optional mandatory-loop"
「A、B双方が止めることができるが、止めたほうが敗北する、繰り返し行動」
例1)
A:《崇拝の言葉/Words of Worship》のみ。ライブラリー無し。
B:《崇拝の言葉/Words of Worship》のみ。ライブラリー無し。
例2)
A:《崇拝の言葉/Words of Worship》のみ。ライブラリー無し。
B:《戦争の言葉/Words of War》のみ。ライブラリー無し。
止めた方が負けてしまうので、半ば強制的な(=mandatory)行動ともいえる。
fool-playをしたプレイヤーが敗北してしまうのだ。
この場合はゲームの進行が止まってしまうので、進行する為には、
状況の初期化、ならびに優位性が無いように調整しなくてはならない。
つまり、ゲームを引き分けにするよう、双方のプレイヤーに促すのだ。
納得しない場合は、回数を決めてもらい、その回数分繰り返させてから
あたらめて選択肢を選んでもらおう。
このような状態を"locked"と呼ぶことにする。
明らかにlockedになっている場合、限りなくそのゲームは引き分けに近い。
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まとめると以下のようになる。
0)bored loop → 遅延行為(不正行為)
1)complete loop → 引き分け
2)optional loop (lose-game) → 敗北
3)optional loop (win-game) → 勝利
4)optional mandatory-loop → locked (引き分けに限りなく近い)
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そんなところで。
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