小難しいM;tGのルールの中でも、特に意地悪な面を持っているのが、継続的効果の相互作用である。
CR418.5.節に書かれていることが全てなのだが、いざ実戦で適用するとなると
即答しかねる部分がでてくるであろう。

以下に各種別(=layer)の端的な説明を付す。

1)コピー効果
2)コントロール変更効果
3)文章変更効果
4)タイプ(特殊タイプ、サブタイプ)変更効果
5)一般の効果
6)パワー・タフネス変更効果
・6a) 特性定義能力の効果
・6b) 一般の効果
・6c) カウンターの効果
・6d) パワーやタフネスを特定の値にするのではなく、修整を加える類いの常在型能力の効果
・6e) パワーとタフネスを入れ替える効果。(=switch)

ややこしいのは第4種の処理である。
大抵の「もともとクリーチャーでないカードをクリーチャー化する」能力をもつ効果は、
(第4種+第6b種)に分類される。
古いルールでは、共に第4種だったために、この時点で適用順位が変わってしまい、
前にあった状況とはことなる局面が生まれる可能性がある。

また、第6種も細かくa〜eに分けられているが、主に次のようなものがあげられる。

6a)
・《マロー/Maro》のような特性を定義している効果。

6b)
・《巨大化/Giant Growth》のような、一時的な修正を与えるもの。
・《隠れ石/Stalking Stones》のような、パワー・タフネスを特定の値に設定する類の効果。

6c)
・《トリスケリオン/Triskelion》のような、+1/+1カウンターなどのカウンター。

6d)
・《栄光の頌歌/Glorious Anthem》、《聖なる力/Holy Strength》のような、
+X/+Yといったプラス・マイナスの修正を与えるもので、かつ常在的能力であるもの、
(大抵はエンチャントであろう。)

6e)
・《アクアミーバ/Aquamoeba》などの入れ換え効果。

これらをきちんと順番に適用することで、ようやく最終的なパーマネントの特性が決められる。
もちろん、タイムスタンプの問題(依存・独立)も考えないといけない。

一例を出そう。

例1)
《隠れ石/Stalking Stones》が自身の能力を起動して、3/3になっている。
この状態で《謙虚/Humility》を出した。《隠れ石/Stalking Stones》の特性はどうなるか?

例2)
上とは逆に、《謙虚/Humility》が場にある時に、まだクリーチャーでない
《隠れ石/Stalking Stones》の能力を起動して、クリーチャー化した。
《隠れ石/Stalking Stones》の特性はどうなるか?


順番に種別を確認しよう。
《隠れ石/Stalking Stones》の能力は、第4種+第6b種である。
《謙虚/Humility》の能力は、第5種+第6b種である。

第6b種が同じ種別に属し、互いに依存しているので、タイムスタンプ順に処理を行う。

つまり、例1)の場合は、

(第4種)《隠れ石/Stalking Stones》はクリーチャーになり、依然として土地でもある。
(第5種)《謙虚/Humility》により全てのクリーチャーは能力を失う。
(第6b種)《隠れ石/Stalking Stones》の効果により、これは3/3になる。
(第6b種)《謙虚/Humility》の効果により、これは1/1になる。

つまり、「土地でもありクリーチャーでもある、能力が何もない1/1」となる。

では例2)の場合は、

(第4種)《隠れ石/Stalking Stones》はクリーチャーになり、依然として土地でもある。
(第5種)《謙虚/Humility》により全てのクリーチャーは能力を失う。
(第6b種)《謙虚/Humility》の効果により、これは1/1になる。
(第6b種)《隠れ石/Stalking Stones》の効果により、これは3/3になる。

となるので、「土地でもありクリーチャーでもある、能力が何もない3/3」となる。

他にも、これにエンチャントが加わった状態を考えてみると面白い。
順番に処理をしていけば、非常に単純なので、現場では落ち着いて判断しましょう。

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