Mono Black Infect-Proliferate deck.
2010年11月2日 Tips今回はいつものようなルール関係の記事ではなく、
スタンダードの黒単増殖(+感染)デッキの構築雑記です。
SOM発売からしばらく色々いじってきましたが、ゲームデーも過ぎて一段落したので、
構築記としてまとめてみました。
----
1) 原案
デッキアイデアとしては黒、緑のファイレクシア勢を中心とした感染デッキを
組もうとして、色々パーツを選んで組んでいましたが、今ひとつしっくりきませんでした。
そんな中、Mike Flores の 黒単( http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=9208 )を見て、
しばらく《精神ヘドロ/Mind Sludge》打ってないので打ちたいなー。という思いから
このレシピを拝借してその週のFNMで試してみました。
結果は0-3。デッキの動きを勘違いしていたこともありましたが、
当時は《荒廃のドラゴン、スキジリクス》が不足していたこともあり、
無理やり水増ししたカード群が弱すぎて話になりませんでした。
----
2)改良
次の土曜日には自分主催のホビステ杯があったので、それに間に合わせるように
デッキを作成しなおしたのが以下のレシピです。
で、結果は3-2。負けた2戦は
・赤緑ヴァラクート
1本目は土地が2枚で止まり何もできず。2本目は《記憶殺し》x2の手をキープするも、
5ターン目の《召喚の罠》で《ワームとぐろエンジン》が出てきて、そのまま殴り殺される。
・赤黒ビートダウン
1本目は《コジレックの審問》で捨てさせるカードを間違えて1ターン差で負け。
2本目はブロッカーが全部《マラキールの門番》と《消耗の蒸気》で除去されて
《聖句札の死者/Phylactery Lich》で殴られて負け。
----
3)陣営化
SOMゲームデーに参加するため、ファイレクシア陣営へデッキを改造しました。
*ミラディン陣営側のカードを入れ替え。
4《漸増爆弾/Ratchet Bomb》→4《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》
4《記憶殺し/Memoricide》→4《サディストの聖餐/Sadistic Sacrament》
1《光明の大砲/Lux Cannon》→ +1《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
ミラディン陣営のカードはデッキに入らないので、《記憶殺し》は似た様なカードで代用。
また、《漸増爆弾》はプレインズウォーカーや各種探索カウンター対策のために
《吸血鬼の呪詛術士》を採用しました。
*メインボード、サイドボードの改造
-1 《伝染病の留め金/Contagion Clasp》→ +1 《血の署名/Sign in Blood》
-3 《消耗の蒸気/Consuming Vapors》→ +3 《破滅の刃/Doom Blade》
留め金を引きすぎてやることがなくなるケースがあったので、《血の署名》を増やし、
《消耗の蒸気》ではなくインスタントでクリーチャーを対処したかった
(《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》など)ので、《破滅の刃》にしました。
以上の変更でS-Cupのゲームデー(午後)に参加。
結果は2-2。
負けた2戦は
・白青コントロール
事故ぎみ+ほとんど何も引かずに2本とも負け。
・カルドーサ赤単
1本目は順当に火力で押し負け。
3本目は生物を全部除去したと思いきや、《稲妻》が3枚飛んできて負け。
終了後、サイドボードに少し手を加えることにしました。
-1 《精神ヘドロ/Mind Sludge》 → +1 《見栄え損ない/Disfigure》
軽い除去を加える、ということで。
----
4)感染なのかこれ?
次の日はBM名古屋でゲームデーに参加。でも陣営はやめてレシピを普通のスタンダードに戻しました。
結果は3-1-1でベスト8進出、2没でした。
負けた2戦は
・青黒コントロール
1本目は土地あふれを起こして相手の《精神を刻む者、ジェイス》に対処できず負け。
2本目はその逆でほぼ何も出来ず負け。
・(決勝シングル)白緑《聖なる秘宝の探索》
1本目に《精神ヘドロ》を撃つタイミングを間違えた隙に《アージェンタムの鎧》を
《極楽鳥》に付けられてそのまま投了。
2本目は《吸血鬼の呪詛術士》を出さずに《胆液の鼠》を出してしまったために、
《聖なる秘宝の探索》の探索カウンターが貯まってしまい、起動されて
《アージェンタムの鎧》がつけられ、土地を壊されたところで、
手札に除去が無いのを確認して投了。ライフも無い。
----
5)基本の動き
基本的な動きは感染クリーチャーによる毒殺なのですが、相手を殴るべきクリーチャーは
《荒廃のドラゴン、スキジリクス》以外は貧弱そのものなので、実際は《胆液の鼠》によって
相手に置いた毒カウンターを増殖によって増やすという視野も重要です。
戦略的には
A)《死体の野犬》で感染クリーチャーを使いまわしつつ防御無視で殴る。
B)増殖ゲーに持ち込む。
という2つの戦略を使い分けます。
A)は《胆液の鼠》→《法務官の手》→《死体の野犬》(鼠を回収)という流れが理想的です。
《法務官の手》があって《荒廃のドラゴン、スキジリクス》を唱えて即殴ると
毒カウンターが6つ増えることは覚えておいたほうが良いでしょう。
B)を後押しするのが《精神ヘドロ》と《永遠溢れの杯》です。
《精神ヘドロ》が通ってしまえばゲームを長引かせることができるので、増殖ゲーに持ち込むのは簡単です。
また、《永遠溢れの杯》の蓄積カウンターを増やし続けることにより、マナが増えていきます。
増殖を行うには{4}が必要なので、無色マナはいくらあっても困ることはありません。
横に《リリアナ・ヴェス》もしくは《ソリン・マルコフ》があれば増殖を行うのが
楽しくなること請け合いです。
戦術的には以下の点に気をつけましょう。
・《伝染病の留め金》で-1/-1カウンターを置くのはmustです。
戦場には自分の《胆液の鼠》しかないのに、増殖目的で《伝染病の留め金》を出すのは
あまりよろしくありません。
・このデッキは2ターン目以降にやることはかなり多いですが、
1ターン目にできることはほとんどありません。
《コジレックの審問》は1ターン目に気軽に唱えましょう。
・《荒廃のドラゴン、スキジリクス》は{B}3つを含む6マナ準備できてから唱えることが
理想ですが、5マナで唱えることも視野に入れましょう。速攻+再生マナを確保できる
ような黒マナを準備できることはあまりありません。
・《伝染病エンジン》までつなげられることができるならば、戦略B)を選択して
増殖ゲーに持ち込むべきです。数ターンのうちに毒カウンターが増えます。
・《光明の大砲》はお守り的なカードなので重要度は低いです。
増殖を行うときには、事前にタップして蓄積カウンターを1つでもおいた状態にしましょう。
そうでないとカウンターを追加できません。
また、一応《伝染病の留め金》と《光明の大砲》で、2ターンに1つパーマネントが壊れます。
----
6)サイドボーディング
優先して抜くべきカードは
・《血の署名/Sign in Blood》
・《法務官の手/Hand of the Praetors》
・《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》
・《光明の大砲/Lux Cannon》
あたりとなります。プランA)で殴りきれない場合には《法務官の手》を抜き、
プランB)に対処されそうな場合は《ソリン・マルコフ》や《光明の大砲》を抜きましょう。
サイドボードの役割は分かりやすいです。
・《吸血鬼の呪詛術士》
各種プレインズウォーカーや、《聖なる秘宝の探索》、《光輝王の昇天》といった
カウンターを置くエンチャントへの一時的な対策です。
・《記憶殺し》
赤緑ヴァラクートへの対抗策ですが、たいていは《原始のタイタン》と宣言することが多いです。
・《破滅の刃》、《見栄え損ない》、《弱者の消耗》
序盤からクリーチャーを展開してくるデッキはこれらを積むことになります。
《リリアナ・ヴェス》から《弱者の消耗》につなげられることを忘れてはいけません。
----
7)要注意カード
・《光輝王の昇天/Luminarch Ascension》
ダメージの発生源がほとんど感染もちなので、出されるとクリーチャーで殴っていても
カウンターが4つ自動的に貯まってしまいます。1ターン目に《コジレックの審問》できれば
ラッキーですが、どうにもならないこともあります。
今の流行りなので、このためだけに《漸増爆弾》を積むのもありかと。
・《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
対戦相手を対象に取る呪文が多く、かつそれがキーになっているので
ゲーム開始前に張られるとどうしようもありません。
このため、相手が白系の場合、《ソリン・マルコフ》はサイドアウトするのが基本です。
・《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
プランB)を選択し、増殖ゲーに持ち込んだ場合、《漸増爆弾》が気になるところですが、
《伝染病の留め金》を《漸増爆弾》で破壊されることはまずありません。
(増殖によって無理やりカウンターを増やすことができるため)
しかし、0個で起動されて《永遠溢れの杯》が吹っ飛ばされるのは止めようがないので
注意しましょう。
・相手の増殖
あまり出会いたくないですが、相手にも《伝染病の留め金》や《かき鳴らし鳥》といった
増殖能力があった場合は、《胆液の鼠》によって自分に置かれた毒カウンターを
増やされて「逆毒死」することがあります。
カウンターが増えていくスピードを意識しましょう。
(もっとも、相手は毒を意識していないのか、増やし忘れることも多いですが)
----
8)改造メモ
以下は未着手なので実際に回して確認はしてません。
・《法務官の手》の重要性が低いので、《死体の野犬》との枚数は逆にしたほうがいいかも。
・某氏曰く「《伝染病エンジン》出して起動できるなら、《精神隷属器/Mindslaver》も
起動できるじゃないですかぁー。」 なるほど、その発想はなかった。
・《地盤の際》の枚数は頭の痛いところ。
一度、4ターン目に5マナ揃って《精神ヘドロ》タイム! と思ったら沼が2枚しかなかった。
・《通電式キー/Voltaic Key》を入れると無色マナがどっさり増えて増殖もどんどんできる。
でもこれらを機能させようとすると青が欲しくなるわけで……
----
この黒単は、感染、増殖といったSOMのメカニズムを堪能できるだけでなく、
4~5枚の沼から《精神ヘドロ》を打って、相手の手札を吹っ飛ばすこともできて爽快です。
沼があんまりスタンダードで見られない昨今、こんなデッキもいかがでしょうか?
----
そんなところで。
スタンダードの黒単増殖(+感染)デッキの構築雑記です。
SOM発売からしばらく色々いじってきましたが、ゲームデーも過ぎて一段落したので、
構築記としてまとめてみました。
----
1) 原案
デッキアイデアとしては黒、緑のファイレクシア勢を中心とした感染デッキを
組もうとして、色々パーツを選んで組んでいましたが、今ひとつしっくりきませんでした。
そんな中、Mike Flores の 黒単( http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=9208 )を見て、
しばらく《精神ヘドロ/Mind Sludge》打ってないので打ちたいなー。という思いから
このレシピを拝借してその週のFNMで試してみました。
結果は0-3。デッキの動きを勘違いしていたこともありましたが、
当時は《荒廃のドラゴン、スキジリクス》が不足していたこともあり、
無理やり水増ししたカード群が弱すぎて話になりませんでした。
----
2)改良
次の土曜日には自分主催のホビステ杯があったので、それに間に合わせるように
デッキを作成しなおしたのが以下のレシピです。
MonoBlack Infect-01.dec
4《地盤の際/Tectonic Edge》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
16《沼/Swamp》
4《胆液の鼠/Ichor Rats》
3《死体の野犬/Corpse Cur》
4《法務官の手/Hand of the Praetors》
4《荒廃のドラゴン、スキジリクス/Skithiryx, the Blight Dragon》
4《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
3《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
4《伝染病の留め金/Contagion Clasp》
2《血の署名/Sign in Blood》
1《光明の大砲/Lux Cannon》
2《精神ヘドロ/Mind Sludge》
2《伝染病エンジン/Contagion Engine》
1《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》
2《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》
Sideboard
4《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
4《記憶殺し/Memoricide》
2《精神ヘドロ/Mind Sludge》
3《消耗の蒸気/Consuming Vapors》
2《弱者の消耗/Consume the Meek》
で、結果は3-2。負けた2戦は
・赤緑ヴァラクート
1本目は土地が2枚で止まり何もできず。2本目は《記憶殺し》x2の手をキープするも、
5ターン目の《召喚の罠》で《ワームとぐろエンジン》が出てきて、そのまま殴り殺される。
・赤黒ビートダウン
1本目は《コジレックの審問》で捨てさせるカードを間違えて1ターン差で負け。
2本目はブロッカーが全部《マラキールの門番》と《消耗の蒸気》で除去されて
《聖句札の死者/Phylactery Lich》で殴られて負け。
----
3)陣営化
SOMゲームデーに参加するため、ファイレクシア陣営へデッキを改造しました。
*ミラディン陣営側のカードを入れ替え。
4《漸増爆弾/Ratchet Bomb》→4《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》
4《記憶殺し/Memoricide》→4《サディストの聖餐/Sadistic Sacrament》
1《光明の大砲/Lux Cannon》→ +1《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
ミラディン陣営のカードはデッキに入らないので、《記憶殺し》は似た様なカードで代用。
また、《漸増爆弾》はプレインズウォーカーや各種探索カウンター対策のために
《吸血鬼の呪詛術士》を採用しました。
*メインボード、サイドボードの改造
-1 《伝染病の留め金/Contagion Clasp》→ +1 《血の署名/Sign in Blood》
-3 《消耗の蒸気/Consuming Vapors》→ +3 《破滅の刃/Doom Blade》
留め金を引きすぎてやることがなくなるケースがあったので、《血の署名》を増やし、
《消耗の蒸気》ではなくインスタントでクリーチャーを対処したかった
(《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》など)ので、《破滅の刃》にしました。
以上の変更でS-Cupのゲームデー(午後)に参加。
結果は2-2。
負けた2戦は
・白青コントロール
事故ぎみ+ほとんど何も引かずに2本とも負け。
・カルドーサ赤単
1本目は順当に火力で押し負け。
3本目は生物を全部除去したと思いきや、《稲妻》が3枚飛んできて負け。
終了後、サイドボードに少し手を加えることにしました。
-1 《精神ヘドロ/Mind Sludge》 → +1 《見栄え損ない/Disfigure》
軽い除去を加える、ということで。
----
4)感染なのかこれ?
次の日はBM名古屋でゲームデーに参加。でも陣営はやめてレシピを普通のスタンダードに戻しました。
MonoBlack Proliferate-01.dec
4《地盤の際/Tectonic Edge》
4《湿地の干潟/Marsh Flats》
16《沼/Swamp》
4《胆液の鼠/Ichor Rats》
3《死体の野犬/Corpse Cur》
4《法務官の手/Hand of the Praetors》
4《荒廃のドラゴン、スキジリクス/Skithiryx, the Blight Dragon》
4《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
3《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
3《伝染病の留め金/Contagion Clasp》
3《血の署名/Sign in Blood》
1《光明の大砲/Lux Cannon》
2《精神ヘドロ/Mind Sludge》
2《伝染病エンジン/Contagion Engine》
1《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》
2《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》
Sideboard
4《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》
4《記憶殺し/Memoricide》
1《精神ヘドロ/Mind Sludge》
3《破滅の刃/Doom Blade》
1《見栄え損ない/Disfigure》
2《弱者の消耗/Consume the Meek》
結果は3-1-1でベスト8進出、2没でした。
負けた2戦は
・青黒コントロール
1本目は土地あふれを起こして相手の《精神を刻む者、ジェイス》に対処できず負け。
2本目はその逆でほぼ何も出来ず負け。
・(決勝シングル)白緑《聖なる秘宝の探索》
1本目に《精神ヘドロ》を撃つタイミングを間違えた隙に《アージェンタムの鎧》を
《極楽鳥》に付けられてそのまま投了。
2本目は《吸血鬼の呪詛術士》を出さずに《胆液の鼠》を出してしまったために、
《聖なる秘宝の探索》の探索カウンターが貯まってしまい、起動されて
《アージェンタムの鎧》がつけられ、土地を壊されたところで、
手札に除去が無いのを確認して投了。ライフも無い。
----
5)基本の動き
基本的な動きは感染クリーチャーによる毒殺なのですが、相手を殴るべきクリーチャーは
《荒廃のドラゴン、スキジリクス》以外は貧弱そのものなので、実際は《胆液の鼠》によって
相手に置いた毒カウンターを増殖によって増やすという視野も重要です。
戦略的には
A)《死体の野犬》で感染クリーチャーを使いまわしつつ防御無視で殴る。
B)増殖ゲーに持ち込む。
という2つの戦略を使い分けます。
A)は《胆液の鼠》→《法務官の手》→《死体の野犬》(鼠を回収)という流れが理想的です。
《法務官の手》があって《荒廃のドラゴン、スキジリクス》を唱えて即殴ると
毒カウンターが6つ増えることは覚えておいたほうが良いでしょう。
B)を後押しするのが《精神ヘドロ》と《永遠溢れの杯》です。
《精神ヘドロ》が通ってしまえばゲームを長引かせることができるので、増殖ゲーに持ち込むのは簡単です。
また、《永遠溢れの杯》の蓄積カウンターを増やし続けることにより、マナが増えていきます。
増殖を行うには{4}が必要なので、無色マナはいくらあっても困ることはありません。
横に《リリアナ・ヴェス》もしくは《ソリン・マルコフ》があれば増殖を行うのが
楽しくなること請け合いです。
戦術的には以下の点に気をつけましょう。
・《伝染病の留め金》で-1/-1カウンターを置くのはmustです。
戦場には自分の《胆液の鼠》しかないのに、増殖目的で《伝染病の留め金》を出すのは
あまりよろしくありません。
・このデッキは2ターン目以降にやることはかなり多いですが、
1ターン目にできることはほとんどありません。
《コジレックの審問》は1ターン目に気軽に唱えましょう。
・《荒廃のドラゴン、スキジリクス》は{B}3つを含む6マナ準備できてから唱えることが
理想ですが、5マナで唱えることも視野に入れましょう。速攻+再生マナを確保できる
ような黒マナを準備できることはあまりありません。
・《伝染病エンジン》までつなげられることができるならば、戦略B)を選択して
増殖ゲーに持ち込むべきです。数ターンのうちに毒カウンターが増えます。
・《光明の大砲》はお守り的なカードなので重要度は低いです。
増殖を行うときには、事前にタップして蓄積カウンターを1つでもおいた状態にしましょう。
そうでないとカウンターを追加できません。
また、一応《伝染病の留め金》と《光明の大砲》で、2ターンに1つパーマネントが壊れます。
----
6)サイドボーディング
優先して抜くべきカードは
・《血の署名/Sign in Blood》
・《法務官の手/Hand of the Praetors》
・《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》
・《光明の大砲/Lux Cannon》
あたりとなります。プランA)で殴りきれない場合には《法務官の手》を抜き、
プランB)に対処されそうな場合は《ソリン・マルコフ》や《光明の大砲》を抜きましょう。
サイドボードの役割は分かりやすいです。
・《吸血鬼の呪詛術士》
各種プレインズウォーカーや、《聖なる秘宝の探索》、《光輝王の昇天》といった
カウンターを置くエンチャントへの一時的な対策です。
・《記憶殺し》
赤緑ヴァラクートへの対抗策ですが、たいていは《原始のタイタン》と宣言することが多いです。
・《破滅の刃》、《見栄え損ない》、《弱者の消耗》
序盤からクリーチャーを展開してくるデッキはこれらを積むことになります。
《リリアナ・ヴェス》から《弱者の消耗》につなげられることを忘れてはいけません。
----
7)要注意カード
・《光輝王の昇天/Luminarch Ascension》
ダメージの発生源がほとんど感染もちなので、出されるとクリーチャーで殴っていても
カウンターが4つ自動的に貯まってしまいます。1ターン目に《コジレックの審問》できれば
ラッキーですが、どうにもならないこともあります。
今の流行りなので、このためだけに《漸増爆弾》を積むのもありかと。
・《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
対戦相手を対象に取る呪文が多く、かつそれがキーになっているので
ゲーム開始前に張られるとどうしようもありません。
このため、相手が白系の場合、《ソリン・マルコフ》はサイドアウトするのが基本です。
・《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
プランB)を選択し、増殖ゲーに持ち込んだ場合、《漸増爆弾》が気になるところですが、
《伝染病の留め金》を《漸増爆弾》で破壊されることはまずありません。
(増殖によって無理やりカウンターを増やすことができるため)
しかし、0個で起動されて《永遠溢れの杯》が吹っ飛ばされるのは止めようがないので
注意しましょう。
・相手の増殖
あまり出会いたくないですが、相手にも《伝染病の留め金》や《かき鳴らし鳥》といった
増殖能力があった場合は、《胆液の鼠》によって自分に置かれた毒カウンターを
増やされて「逆毒死」することがあります。
カウンターが増えていくスピードを意識しましょう。
(もっとも、相手は毒を意識していないのか、増やし忘れることも多いですが)
----
8)改造メモ
以下は未着手なので実際に回して確認はしてません。
・《法務官の手》の重要性が低いので、《死体の野犬》との枚数は逆にしたほうがいいかも。
・某氏曰く「《伝染病エンジン》出して起動できるなら、《精神隷属器/Mindslaver》も
起動できるじゃないですかぁー。」 なるほど、その発想はなかった。
・《地盤の際》の枚数は頭の痛いところ。
一度、4ターン目に5マナ揃って《精神ヘドロ》タイム! と思ったら沼が2枚しかなかった。
・《通電式キー/Voltaic Key》を入れると無色マナがどっさり増えて増殖もどんどんできる。
でもこれらを機能させようとすると青が欲しくなるわけで……
----
この黒単は、感染、増殖といったSOMのメカニズムを堪能できるだけでなく、
4~5枚の沼から《精神ヘドロ》を打って、相手の手札を吹っ飛ばすこともできて爽快です。
沼があんまりスタンダードで見られない昨今、こんなデッキもいかがでしょうか?
----
そんなところで。