#身辺の問題や、仕事の都合上もありまして、長らく出題が途絶えていましたが、
#ようやく書けるくらいには落ち着いてきたので、FMQの出題を再開いたします。
#気がつけばGP神戸も間近になっているので、色々と確認をしなくては。

あ、今週もFNM@LOOP岡崎 はありますので、みなさんよろしくです。

今週末は岡山のほうへおじゃましますので、近隣の方はよろしくお願いいたします。

それでは、今週の問題。

問1
かたならし◯×。

「REL競技でのイベントで、デッキリストを提出した後に、あるプレイヤーから
 『リストに書き忘れた1枚があった。まだ受付中で試合は始まってないから、書き直させて欲しい』
 という要望があった場合、それは認められる。」

◯か×か?

 
問2
GP神戸が延期されたことで、エクステンデッドのシーズンでありながら、日本選手権予選の
フォーマットであるスタンダードも視野にいれなくてはならず、なかなかデッキのパーツが
安定しないプレイヤーAとBが、いつもの勝負をしている。

プレイヤーAは《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》(忠誠カウンター6個)と、
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》(忠誠カウンター3個)をコントロールしている。

プレイヤーBは《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》をコントロールしている。

Aのターン、Aは《ギデオン・ジュラ》の1番目の能力を起動し、Bのクリーチャーに対して
攻撃を強制するように指示した。

Bのターン、Bは《刃砦の英雄》でAの《ギデオン・ジュラ》に攻撃した。

さて、Bの《刃砦の英雄》の誘発型能力が2つ誘発したが……

2-1)
《刃砦の英雄》によって出てきた兵士・トークンは《ギデオン・ジュラ》以外に攻撃できるだろうか?

2-2)
Bはこの攻撃によって《精神を刻む者、ジェイス》を除去したいと考えている。それは可能だろうか?

2-3)
Bは《風立ての高地/Windbrisk Heights》をコントロールしていて、その秘匿能力により
《忘却の輪/Oblivion Ring》を追放している。
Bはこのターンに《風立ての高地》を起動して、追放されている《忘却の輪》を唱えることができるだろうか?

2-4)
結局Bは《忘却の輪》を唱えることなくターンを返し、Aのターンになった。
Aは《決断の手綱/Volition Reins》を唱えてBの《風立ての高地》のコントロールを奪った。
Aはこれにより追放されたカード(=《忘却の輪》)を見ることができるが、
Bは追放されたカードを確認のために見ることはできるだろうか?

2-5)
その後、BはコントロールをAに奪われた《風立ての高地》を、《地盤の際/Tectonic Edge》で破壊した。

追放されたカードはそのまま追放領域に裏向きで置かれるが、
このカードの表側を確認できるのはA、Bのいずれか?

 
問3

レガシーではそれなりの認知度がある《Reset》というカードがある。
現在のオラクル・テキストは以下のとおり。

  Cast Reset only during an opponent’s turn after his or her upkeep step.
  Untap all lands you control.

さて、戦場には《永劫の中軸/Eon Hub》がある。

私の対戦相手のターンのドロー・ステップ以降に、私の手札にある《Reset》を
唱えることはできるだろうか?


----
いつものように、回答は来週にでも。

#先週末は岡山にてGPTプロヴィデンスと、日本選手権予選のスタッフをさせていただきました。
#やはり地方色というものはあるようで、フタを開けると赤単の山だったり、
#マーフォークやANTが全く無かったりして面白かったです。
#また機会あれば行きたいですね。

主にご飯のリベンジ的な意味で。

それでは先週の回答。


問1
かたならし◯×。

「REL競技でのイベントで、デッキリストを提出した後に、あるプレイヤーから
 『リストに書き忘れた1枚があった。まだ受付中で試合は始まってないから、書き直させて欲しい』
 という要望があった場合、それは認められる。」

◯か×か?


×

デッキリストをスタッフが受理した後では、そのデッキリストを編集することはできない。(MTR2.7)

デッキリストを間違いが無いように書くことはもちろん、
時間の余裕をもって書きこむようにしましょう。

特にメイン、サイドボードの最後の一枚が書きこまれていないことが多いです。(おいらの経験則ですが

 
問2
プレイヤーAは《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》(忠誠カウンター6個)と、
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》(忠誠カウンター3個)をコントロールしている。

プレイヤーBは《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》をコントロールしている。

Aのターン、Aは《ギデオン・ジュラ》の1番目の能力を起動し、Bのクリーチャーに対して
攻撃を強制するように指示した。

Bのターン、Bは《刃砦の英雄》でAの《ギデオン・ジュラ》に攻撃した。

さて、Bの《刃砦の英雄》の誘発型能力が2つ誘発したが……

2-1)
《刃砦の英雄》によって出てきた兵士・トークンは《ギデオン・ジュラ》以外に攻撃できるだろうか?

2-2)
Bはこの攻撃によって《精神を刻む者、ジェイス》を除去したいと考えている。それは可能だろうか?

2-3)
Bは《風立ての高地/Windbrisk Heights》をコントロールしていて、その秘匿能力により
《忘却の輪/Oblivion Ring》を追放している。
Bはこのターンに《風立ての高地》を起動して、追放されている《忘却の輪》を唱えることができるだろうか?

2-4)
結局Bは《忘却の輪》を唱えることなくターンを返し、Aのターンになった。
Aは《決断の手綱/Volition Reins》を唱えてBの《風立ての高地》のコントロールを奪った。
Aはこれにより追放されたカード(=《忘却の輪》)を見ることができるが、
Bは追放されたカードを確認のために見ることはできるだろうか?

2-5)
その後、BはコントロールをAに奪われた《風立ての高地》を、《地盤の際/Tectonic Edge》で破壊した。

追放されたカードはそのまま追放領域に裏向きで置かれるが、
このカードの表側を確認できるのはA、Bのいずれか?


2-1)できる。

《ギデオン・ジュラ》による攻撃の強制は、戦闘フェイズの攻撃クリーチャー指定ステップでの
ターン起因処理に働く効果である。

《刃砦の英雄》の能力のような、攻撃している状態でクリーチャーが戦場に出る場合、
そのクリーチャーを出した効果が特定のどこかへ攻撃するかを指定していないかぎり、
そのクリーチャーがどこへ攻撃するかを適宜選択してよい。(CR508.4)

つまり、これによって出た兵士・トークンは、《ギデオン・ジュラ》でなく、
A本体や《精神を刻む者、ジェイス》に攻撃することも可能である。

 
2-2)可能。

上に示したとおり、出てきた兵士・トークンは《精神を刻む者、ジェイス》に攻撃可能なので、
喚声→トークンを出す 能力の順番でスタックに積み、逆順に解決すればよい。
合計4点の戦闘ダメージを《精神を刻む者、ジェイス》に与え、墓地へ行かせることが可能である。

 
2-3)できない。

《風立ての高地》にある、「あなたが3体以上のクリーチャーで攻撃していた場合」とは、
「3体の異なるクリーチャーを攻撃クリーチャーとして指定した。」を意味する。

この問題の場合、攻撃クリーチャーとして指定したのは1体なので、この条件を満たさない。

 
2-4)できる。
2-5)AもBもできる。

秘匿能力によって裏向きで追放されたカードの表側を見ることができるのは、
「『このカードを追放したパーマネントをコントロールしていたことのあるプレイヤー」である。(CR702.72)

従って、この《風立ての高地》をコントロールしていたことのあるプレイヤー、
つまりAとBの両方共にこのカードの表側を見ることができる。

印刷されてある秘匿の注釈文からは、この条件は読み取れないので注意が必要である。

また、この効果は誘発型能力の一部なので、元のオブジェクトが戦場から無くなったとしても関係がない。

問3

レガシーではそれなりの認知度がある《Reset》というカードがある。
現在のオラクル・テキストは以下のとおり。

  Cast Reset only during an opponent’s turn after his or her upkeep step.
  Untap all lands you control.

さて、戦場には《永劫の中軸/Eon Hub》がある。

私の対戦相手のターンのドロー・ステップ以降に、私の手札にある《Reset》を
唱えることはできるだろうか?


できない、と考えられる。

《永劫の中軸/Eon Hub》によって、アップキープ・ステップは飛ばされる。
ステップを飛ばすと、それは何も起こらなかったことに置換される。(CR614)

では、ステップが飛ばされた場合、「そのステップの後」の扱いはどうなるだろうか?
残念ながらCRに直接的な記述は存在しない。が、それに似通った記述はある。

  「戦闘の間で、なおかつブロック・クリーチャー指定の後にのみ」唱えることができるという
  呪文は、その戦闘フェイズでブロック・クリーチャー指定ステップが飛ばされている場合、
  その戦闘フェイズの間、唱えることができない。(CR506.6f)

これに沿って考えると、ステップが存在しない場合、「~の後にのみ」という条件は
そのターン/フェイズの間は満たされない、と判断できる。

従って、アップキープ・ステップが飛ばされている以上、「after his or her upkeep step」
という条件が達成できないので、《Reset》は唱えることができない。

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そんなところで。




先月末、MTR、IPG、JARの各文書が更新されました。
発効はいずれも2011年4月1日となります。

変更点をさらっと紹介。

また、既に日本語版がmjmj.infoにあがっていますので、そちらも参照して下さい。

http://www.mjmj.info/data/


-----------------------------
MTR (マジック・イベント規定)
-----------------------------

各フォーマット、新製品情報に「新たなるファイレクシア("Action")」、「Magic2012」が
追加されました。英語版のMTRでは更新日が3月22日のため、この時点では"Action" が
NPHであることは明らかにされておらず、"Action" のままです。

2.7 デッキ登録

デッキリストをスタッフが受理した後では、デッキリストを編集することができなくなりました。
以前ではデッキリストの提出が締め切られるまでは認められていましたが、
これからは提出後に編集することが明示的にできなくなりました。

デッキリストは慎重に、かつ時間に余裕を持って書くべきです。

 
2.11 電子機器

かつてのこの項目は、小型のオーディオプレイヤーや、携帯電話をゲーム中に使用することを
制限できるというだけでしたが、携帯端末の発展により、内部データの閲覧を制限する必要がでてきました。

今回の更新で、マッチの進行中、意思疎通やネットワーク上の情報を見るために電子機器を使用する
のは認められなくなりました。

また、ゲームの進行中に端末内のデータを閲覧する場合、それは全プレイヤーに公開しなくてはいけません。
例えば自作のオラクル集は自分の端末から見ることができますが、相手にも公開する必要があります。
メール等私的な情報を閲覧したい場合、ジャッジの許可が必要です。

ヘッドジャッジは電子機器の使用について制限ないし禁止をすることができます。
試合中の着信についてはマナーモードにしておくなどのアナウンスをしておくと良いかもしれません。

 
3.8 カードの切り直し

リフル、あるいはフェローといったシャッフルの種類を具体的に示していましたが、それはなくなりました。
ディール・シャッフルだけでは無作為化したとはいえない、という文言は残っているので、
以前とほぼ同様と考えて構いません。

 
4.1 プレイヤーの意思疎通

共有情報について、以下のものが改訂/追加されました。

 ・プレイヤーのライフ総量、毒カウンターの数、マッチのゲームポイント
 ・現在のステップ、フェイズ、またどちらのプレイヤーがアクティブ・プレイヤーであるか。

#恐ろしいことに、今までは「今ってあなたの戦闘開始ステップですよね?」 と聞かれても
#実は明示的な答えを返す必要はなかったのです。(揚げ足取りともいいますが)

 
4.2 イベントでの省略手順

「手順の省略によって混乱が生じた場合、それは巻き戻されること」という一文が消失しました。
省略した結果、ゲームに混乱もしくはルール的な誤りが生じた場合、ジャッジを呼んで対処して
もらうべきです。巻き戻しが必要ならばジャッジがそうするでしょう。

代表的な省略においては、双頭巨人戦で戦闘ダメージを与えるプレイヤーを特に指定しなかった場合、
それはチームの第一プレイヤー(チームでより右側に座っている方)に与えると仮定されるようになりました。

また、日本語版の文言が一部変わっていますのでまるまる引用します。

 ・自分のターンに行なう「ゴー」「エンド」「どうぞ」「ダン」などの宣言は、そのプレイヤーの
  終了ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。
  非アクティブ・プレイヤーは望むならその時点までの任意の時点でパスを中断し、何か行動する
  ことができる。

 ・自分のターンの戦闘前に、「戦闘」「攻撃」などの単語を使った「戦闘入ります」などの宣言を
  した場合、非アクティブ・プレイヤーが止めない限り、戦闘開始ステップにアクティブ・プレイヤー
  がパスした、ということを意味する。非アクティブ・プレイヤーは望むならその時点までの
  任意の時点でパスを中断し、何か行動することができる。

 
-----------------------------
IPG (マジック違反処置指針)
-----------------------------

特に大きな変更はありません。
 
3.2 ゲーム上の誤り - 公開忘れ

「ゲームのルールや効果によって~」といった必要でない限定があったので、それが取り除かれました。

 
3.4 ゲーム上の誤り - 過剰なカードを引いた

追加処置を行う際、過剰に引いたカードが本来あるべき正しい領域に戻すことができる場合、
そうすることが示されました。単に「元の領域」だけでは曖昧だった部分が明確になりました。


 
-----------------------------
JAR (一般イベント用ジャッジ法)
-----------------------------

序文がよりわかりやすく変更されました。

誤りの処置については、大きな変更はありません。

良くない行動(行動に必要以上の時間をかけたり、自分のライブラリーの切り直しが不十分であったり、
ゲーム中やドラフトピック中に戦略的なアドバイスをしたり)を行った場合、そうしないように指導するべきです。

指導しても改善の兆しが見られない場合、ゲームの敗北を与えることになるでしょう。


なお、イベントにおいては攻撃的、暴力的、罵倒的な行為は決して行ってはいけない重大な問題です。
攻撃的な行為としてはいわゆる台パンのような物にあたる行為などがあてはまります。

イベント中は紳士的に振舞うことはもちろん、上記のようなことをするプレイヤーがいた場合、
それを咎め、指導し、そのようなことを行わないように周りから働きかけるべきでしょう。
#もちろん、ジャッジがそのような行為を見かけた場合、積極的に動くべきです。


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そんなところで。

今週のおいら周り大会の告知です。

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4月 15日(金)(以降毎週金曜日)

 LOOP岡崎FNM http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/108.html

 場所:ホビーステーション LOOP岡崎店 http://www.hbst.net/shop/okazaki/
 受付時間:18:30~19:00
 参加費:500円

 形式:スタンダード構築戦
 試合:スイス式3ラウンドのみ。

 いつものスタンダードなのです。
 日本選手権予選も各所の日程が発表されてきましたし、
 もうしばらくスタンダードのデッキと付き合うことになりそうです。

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4月 16日(土)

 ホビステ杯EX #12 with Finals2011 Gateway 大会

 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/143.html

 場所:ホビーステーション 名古屋店
 受付時間: 14:00 - 14:30
 参加費:500円

 大会形式:スイス・ラウンド4~6回戦
 フォーマット:スタンダード構築戦

特記事項:
 * 当大会は年末に行われるFinals2011のゲートウェイ大会になります。
 * 優勝者は地区予選における不戦勝(BYE)1を得ます。
 * デッキリストは不要です。
 * 上位入賞者のみ、大会終了後にデッキリストを書いて頂きます。
 * 予約などは受け付けておりません。直接お店にお越し下さい。

今年もFinalsゲートウェイ大会が始まりました。
大会はスイスラウンドのみ。優勝者には地区予選で使用できるBYE1が与えられます。

翌日は日本選手権予選@名古屋なので、スタンダードの調整にも役立ててください。
……GP神戸前で頭がExtendedになっていることは否めませんが。

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4月 17日(日)

 S-Cup@大阪 2nd

 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/140.html

 場所:港区民センター
 受付時間:9:30~10:30
 参加費:一般 1000円
    :高校生以下 500円 (学生証の提示が必要です)

 形式:エクステンデッド構築戦
 大会:規定ラウンドのスイス+Top4シングル

 併催:レガシー構築戦

こっちはSamoaさん主催の大阪での大会です。
GP神戸用エクステンデッド+いくつイベントがあってもかまわないレガシーの二本立てです。


皆様、よろしくお願いいたします。

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あと、Closet Belief イベント宣伝@wiki は、随時更新中です。
イベント日時の確認などにどうぞ。

http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/

個人的事情により延期していたC.B.L. ですが、次回は5月1日(日)に行います。
上記wikiには既に内容を書いていますので、参照してください。

また直前の週になれば宣伝を行ないたいと思います。


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そんなところで。


#気がついてみれば来週はGP神戸なので色々動きだしてみるのであった。

まあ大抵の場合は時間が足りないんですけどね。

ExtendedのFAQ(GP神戸バージョン)については現在作成中です。
来週あたり公開するかも。

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それでは、今週の問題。

問1
かたならし◯×。

「双頭巨人戦において、あるプレイヤーが10個の毒カウンターを得た場合、
 そのプレイヤーの属するチームは敗北する。」

◯か×か?

 
問2
スタンダードとエクステンデッドのデッキの調整ですっかり煮詰まってしまった二人。
たまにはボックスの中にある適当なカードでタワーでも作って遊ぼう、というわけで
いつものように遊んでいるプレイヤーAとBなのであった。

戦場にはAのコントロールする《レオニンの裁き人/Leonin Arbiter》がある。

Aのターン、AはBに対して《頭脳いじり/Head Games》を唱えた。

B「互いにマナはもうないよな。」
A「ま、僕としてはこれで十分だよ。」

さて、この《頭脳いじり》が解決されると、Bの手札は最終的にどうなるだろうか?

 
問3 (難)

レガシーでのこと。PとQが対戦している。

Pのターン、Pは《実物提示教育/Show and Tell》を唱え、これが解決された。

QはPの手札に《大祖始/Progenitus》と《墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan》が
あるのは知っているが、どちらを出してくるかはわからない。

そしてQの手札には《ルーンの光輪/Runed Halo》があった。

さて、QはPの出したカードを見た上で、《ルーンの光輪/Runed Halo》でカード名を指定できるだろうか?


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いつものように、回答は週明けにでも。


4月16日に行いました、ホビステ杯EX#12 Finals Gateway大会は、
34名の参加を頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。

スイス6回戦の結果、5-0-1の成績で Yagi Tetsuhiro さんが優勝しました。
地区予選の不戦勝1が贈られます。おめでとうございます。

次回のホビステ杯#21は、 月末の4月29日(金・祝日)に行います。
形式はスタンダードです。

それでは、13点以上(4-1-1より上)のデッキリストです。お楽しみ下さい。

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** WINNER **

Yagi Tetsuhiro

Main
4《沼/Swamp》
4《島/Island》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4《地盤の際/Tectonic Edge》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》

3《墓所のタイタン/Grave Titan》

4《定業/Preordain》
2《強迫/Duress》
3《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
3《喉首狙い/Go for the Throat》
4《広がりゆく海/Spreading Seas》
2《乱動への突入/Into the Roil》
3《マナ漏出/Mana Leak》
1《剥奪/Deprive》
2《転倒の磁石/Tumble Magnet》
2《黒の太陽の頂点/Black Sun’s Zenith》

4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》

Sideboard
1《強迫/Duress》
2《見栄え損ない/Disfigure》
1《破滅の刃/Doom Blade》
2《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
3《瞬間凍結/Flashfreeze》
3《記憶殺し/Memoricide》
1《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
2《決断の手綱/Volition Reins》

-------

* 2nd place *

Sugimoto Keiji

Main
4《島/Island》
4《沼/Swamp》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4《地盤の際/Tectonic Edge》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》

2《宝物の魔道士/Treasure Mage》
1《墓所のタイタン/Grave Titan》
2《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

4《定業/Preordain》
4《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2《強迫/Duress》
4《マナ漏出/Mana Leak》
3《喉首狙い/Go for the Throat》
1《剥奪/Deprive》
1《破滅の刃/Doom Blade》
3《精神腐敗/Mind Rot》
2《転倒の磁石/Tumble Magnet》
1《黒の太陽の頂点/Black Sun’s Zenith》

4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

Sideboard
1《否認/Negate》
2《決断の手綱/Volition Reins》
2《広がりゆく海/Spreading Seas》
3《見栄え損ない/Disfigure》
3《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
3《黒の太陽の頂点/Black Sun’s Zenith》
1《先駆のゴーレム/Precursor Golem》

-------

* 3rd place *

Kuraoka Satoshi

Main
5《島/Island》
3《沼/Swamp》
4《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4《地盤の際/Tectonic Edge》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》

3《墓所のタイタン/Grave Titan》
1《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

4《定業/Preordain》
3《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2《強迫/Duress》
4《マナ漏出/Mana Leak》
2《広がりゆく海/Spreading Seas》
3《喉首狙い/Go for the Throat》
1《乱動への突入/Into the Roil》
1《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
2《転倒の磁石/Tumble Magnet》
2《黒の太陽の頂点/Black Sun’s Zenith》

1《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》

Sideboard
2《先駆のゴーレム/Precursor Golem》
2《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2《記憶殺し/Memoricide》
1《破滅の刃/Doom Blade》
3《見栄え損ない/Disfigure》
1《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
1《決断の手綱/Volition Reins》
1《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
2《瞬間凍結/Flashfreeze》

-------

* 4th place *

Muneyuki Yuutarou

Main
10《山/Mountain》
5《森/Forest》
3《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3《進化する未開地/Evolving Wilds》
2《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
1《怒り狂う山峡/Raging Ravine》
4《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》

4《原始のタイタン/Primeval Titan》
3《業火のタイタン/Inferno Titan》
3《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》

4《稲妻/Lightning Bolt》
4《探検/Explore》
4《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》
3《砕土/Harrow》
4《耕作/Cultivate》
3《召喚の罠/Summoning Trap》

Sideboard
3《転倒の磁石/Tumble Magnet》
4《紅蓮地獄/Pyroclasm》
2《自然の要求/Nature’s Claim》
2《酸のスライム/Acidic Slime》
2《ガイアの復讐者/Gaea’s Revenge》
2《裏切りの本能/Traitorous Instinct》

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今週末はいよいよGP神戸です。

GP神戸はエクステンデッドで行われます。
すでにPTQやGPTでおなじみのデッキが多いですが、
CR的な質問を個人的にまとめたFAQを作成しました。

http://blog.mtg.ne.jp/cbanother/faq/extended_faq_2011.html


typoやミスは極力無くしたつもりですが、もしあればコメント欄にでもご連絡下さい。
直前まで更新をかけて対応します。
なお、バージョン表記は最下段にあります。


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また、GP神戸の公式案内にもありますが、

http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/event/grandprix/kobe11

GP神戸から、参加するプレイヤーはウィザーズ社に対して承諾書を提出します。
この承諾書はイベント観戦記事への掲載に同意するものです。

承諾書は上記リンク先にあります。
未成年者は保護者の署名が必要ですので、事前に印刷して書いてもらってください。

 
承諾書を提出しなくてもGP本戦には参加できます。

が、承諾書の提出がない場合、
掲載記事に名前が載らず、フィーチャーされることもありません。
また、デッキリストもが掲載されたとしても、名前が載ることはありません。
カバレッジ上の順位で名前は挙がりますが、Ron Foster → Ron F のように、
名前+姓の頭文字のみという表記になります。

(以上ロンさんのツイートより。)
(15:24 デッキリストに関する項を修正しました。)
 
承諾書は英語のpdfになっているので、記入例を作成してみました。

(記入例非公式版:PDF注意)
http://blog.mtg.ne.jp/cbanother/faq/jp_example_publicityrelease_GP2011.pdf

非公式なので注意してください。
公式に日本語の記入例がそのうちに載ると思いますので、しばらくお待ちください。


この記入例に関しても、なにかしらのミスがありましたらご連絡下さい。


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そんなところで。


#粛々とできることをやる日々。

それでは、先週の回答。


問1
かたならし◯×。

「双頭巨人戦において、あるプレイヤーが10個の毒カウンターを得た場合、
 そのプレイヤーの属するチームは敗北する。」

◯か×か?


×

双頭巨人戦の場合、チームで15個以上の毒カウンターを持っている場合、そのチームは敗北する。(CR704.5u)

個人で10個持っているかどうかは関係が無く、チーム全体で何個の毒カウンターを持っているかを参照する。
これは4月1日付更新分でCR本文に書かれています。


 
問2
戦場にはAのコントロールする《レオニンの裁き人/Leonin Arbiter》がある。

Aのターン、AはBに対して《頭脳いじり/Head Games》を唱えた。

B「互いにマナはもうないよな。」
A「ま、僕としてはこれで十分だよ。」

さて、この《頭脳いじり》が解決されると、Bの手札は最終的にどうなるだろうか?


《頭脳いじり/Head Games》に書かれている通りのことを行う。
Bの手札にあるカードはBのライブラリーに置かれ、AはBのライブラリーからカードを探す……
が、《レオニンの裁き人/Leonin Arbiter》がいるので、カードは探せない。
可能な限りのことを実行するので、Bは手札に何のカードも加えられないまま、
Bのライブラリーは切り直される。

結果として、Bの手札には何のカードも残らない。


 
問3 (難)

レガシーでのこと。PとQが対戦している。

Pのターン、Pは《実物提示教育/Show and Tell》を唱え、これが解決された。

QはPの手札に《大祖始/Progenitus》と《墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathan》が
あるのは知っているが、どちらを出してくるかはわからない。

そしてQの手札には《ルーンの光輪/Runed Halo》があった。

さて、QはPの出したカードを見た上で、《ルーンの光輪/Runed Halo》でカード名を指定できるだろうか?


実はこの問題は、現行のCR文章では説明できない。

《実物提示教育/Show and Tell》のように、同時に非公開の領域からカードを選ぶ場合、
選ばれた時点では裏向きである。その表をあらかじめ見ることはできない。(CR101.4)

その後、同時に処理がされる。
つまり、Pが選んだカード(ここでは《大祖始/Progenitus》とする)と、
Qの選んだカード(=《ルーンの光輪/Runed Halo》)がようやく表向きになり、同時に戦場に出る。
が、《ルーンの光輪/Runed Halo》が戦場に出る際には、カード名を宣言しなくてはならず、
宣言する時点では《ルーンの光輪/Runed Halo》は戦場には無い。

ここで問題になるのは、

 1)裏向きにカードを選ぶ (手札領域)
 2)表向きにする (まだ手札領域)
 3)それらは戦場に出る (戦場領域)

という処理のうち、2)と3)の間が存在するかどうか、という点である。
2)と3)の間があれば、《ルーンの光輪/Runed Halo》が戦場に出る前に、表向きになったPのカード
をQは見ることができるはずである。
また、2)と3)の間が無いと仮定するならば、裏向きのカードであるはずの《ルーンの光輪/Runed Halo》
を表向きにする際に、カード名を宣言しなくてはいけない。つまりPのカードの表をQは知ることができない。

残念ながら、この2)と3)の間があるかどうかの記述は、CRに存在しない。

 
しかし、助け舟はあった。

現在のルールマネージャーである Matt Tabak によると、

効果によって何かしらが戦場に置かれる場合、それは今ある領域から戦場領域へ移動する前に、
「戦場に移動する際に機能する置換効果」を正常に適用するため、能力が明らかになっていないといけない。
つまり、上の例で言うと、2)と3)の間は存在し、《ルーンの光輪/Runed Halo》でカード名を
宣言する時点では、QはPが何を出そうとしていたかを見ることができる、というのだ。

従って、現時点においては、

「QはPのカードの表を見た上で、《ルーンの光輪/Runed Halo》のカード名を指定できる。」

という回答を、私は支持する。


#この事例に関するCR項目は次回update時に更新されるそうなので、とりあえずは待ちましょう。


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そんなところで。

rest.

2011年4月22日 TCG全般
#今週のFNM@LOOP岡崎は、いつも通り実施します。
#19:00まで受付、19:00以降開始ですよー。

今週のFMQ出題はGP神戸の準備のためにお休みです。また来週。



#GP神戸は無事に終了いたしました。
#いろんな人と話すことができて楽しかったです。
#統率者戦をやる時間がもうちょっととれたらなあ、とは思いましたが。
#1日目にはジャッジブースに座っていて、クイズを出題していました。
#とはいってもおいらの作成したものではなかったのですが。(回答は一部自作)
#結構面白い体験でした。もう一度やりたいですね>ジャッジブース

 
今週のおいら周り大会の告知です。

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4月 29日(金)(以降毎週金曜日)

 LOOP岡崎FNM http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/108.html

 場所:ホビーステーション LOOP岡崎店 http://www.hbst.net/shop/okazaki/
 受付時間:18:30~19:00
 参加費:500円

 形式:スタンダード構築戦
 試合:スイス式3ラウンドのみ。

 というわけでいつものスタンダードなのです。
 5月13日(金)分は、NPH発売記念パーティなのですよー、と予告。


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4月29日(金)

 ホビステ杯 #21

 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/144.html

 場所:ホビーステーション 名古屋店
 受付時間: 14:00 - 14:30
 参加費:500円

 大会形式:スイス・ラウンド4~6回戦
 フォーマット:スタンダード構築戦

特記事項:
 * デッキリストは不要です。
 * 上位入賞者のみ、大会終了後にデッキリストを書いて頂きます。
 * 予約などは受け付けておりません。直接お店にお越し下さい。


時間がFNMとかぶってしまう恐れのあるホビステ杯なのです。
いつもの時間、いつもの場所でさっくり始めますのでお気軽にどぞ。


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4月30日(土)

 S-Cup 22nd

 http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/137.html

 場所:熱田生涯学習センター
 受付時間:9:30~10:30
 参加費:一般 1000円
     :高校生以下 500円 (学生証の提示が必要です)

 形式:スタンダード構築戦

 試合:規定のスイス式ラウンド+Top4によるプレイオフ


こちらはSamoaさんによるS-Cupのご案内です。
大型連休の入り口なので、時間のある方は是非参加してください。
併催イベントにはレガシーもありますよー。


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5月1日(日)

 C.B.L. 47th http://www19.atwiki.jp/toukaimtg/pages/130.html

 場所:BIGMAGIC 矢場町店
 受付時間:14:30~15:00
 参加費:500円
 最大人数:なし (32人を越えた場合は上の階にある別店舗の机を使用します)

形式:レガシー
試合:スイス式4~5ラウンドのみ。

賞品:
参加者全員にWPNプロモカード(種類は選べません)
上位にDCIプロモカード、ブースターパック等。

特記事項:
当日はデッキリストを提出して頂きます。
事前に準備してきたデッキリストを退出して頂いてもかまいません。
予約などは受け付けておりません。直接お店にお越し下さい。

前回46th(2月20日)以来、ひさびさのC.B.L.となります。
3月は諸処の事情で、4月は日曜日が埋まったことにより開催がずれ込みました。

皆様、よろしくおねがいいたします。


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そんなところで。



My MUD

2011年4月28日 Resources

諸君 私はアーティファクトが好きだ
諸君 私はアーティファクトが大好きだ

各種《Mox》が好きだ
《三なる宝球/Trinisphere》が好きだ
《巨大戦車/Juggernaut》が好きだ
《精神隷属器/Mindslaver》が好きだ
《虚空の杯/Chalice of the Void》が好きだ
《からみつく鉄線/Tangle Wire》が好きだ
《銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem》が好きだ
《金属細工師/Metalworker》が好きだ
《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》が好きだ

スタンダードで エクステンデッドで
レガシーで ヴィンテージで

各種フォーマットでプレイされるありとあらゆるアーティファクトが大好きだ

《Mishra’s Workshop》や《裏切り者の都/City of Traitors》からのマナカーブが好きだ
1ターン目に《金属細工師/Metalworker》を唱えた時などは心がおどる

Sootカウンターが乗っている《煙突/Smokestack》が好きだ
被覆を持っているパーマネントが墓地に置かれたときは胸がすくような気持ちだった

《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》が攻撃してダメージを与えるのが好きだ
手札の除去呪文を唱えるべきマナが足りず、渋々ライフを減らしていく様など感動すら覚える

《破滅的な行為/Pernicious Deed》に滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に展開したカードが1枚で全て吹っ飛ぶ様はとてもとても悲しいものだ

ZooやFish系に殲滅されるのが好きだ
《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》に悩まされ、賛美でダメージが追加されるのは屈辱の極みだ

諸君 私はアーティファクトを地獄の様な能力を持つアーティファクトを望んでいる
諸君 私に付き従う茶色の時代を知っている諸君
君達は一体何を望んでいる?

更なるアーティファクト・デッキを望むか?
情け容赦のない《相殺/Counterbalance》でこちらの呪文が尽く打ち消されるようなデッキを望むか?
あらん限りのシングルカードを尽くし読めもしないメタゲームのために毎回死ぬほどデッキに悩むような状態を望むか?


『無色! アーティファクト! ぶっぱ!』


よろしい ならばMUDだ



アーティファクトを中心に据えたデッキは数多くありますが、それらの中にMUDというデッキタイプがあります。定義は《金属細工師/Metalworker》を入れて高速で展開するデッキ、だそうですが、ほぼ茶単のデッキもこう呼称されることも多いです。

PTQ名古屋~GP神戸のExtendedシーズンの間に、おいらが組み上げていたデッキはMUDの要素が入った《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》デッキでした。これを組み上げる際には、ヴィンテージ、レガシー、スタンダードの良いところをそれぞれ切り取ってきて構築を行ったという背景があります。
そこで今回は、MUDの歴史とアーティファクトを中心に据えたデッキのお話。

なお、このデッキは『強い』デッキではありません。故にこの記事はspike向きではなく、すごくjohnny向きで、解説もその方向に向いていることをお赦しください。


*MUDの由来

時は2002年。

Arthur Tindemans 、Koen van der Hulst という2人のヴィンテージプレイヤーが休日に集まり、
デッキの調整を行っていました。折しも環境は《破滅的な行為/Pernicious Deed》や《火薬樽/Powder Keg》等が流行り始め、どのデッキもクリーチャー以外の対処を考え始めたところでした。

そんな二人はデッキを取り出し、お互いにこう言ったそうです。

 『『おれの "アーティファクト・デッキ" で、ふるぼっこにしてやんよ!』』

そして互いに顔を見合わせ、

 『『おまえ本気か?』』

このやりとりを行ったあと、二人は互いのデッキを見せ合い、調整を重ねました。Artherのデッキは《吠えたける鉱山》や《生体融合帽/Grafted Skullcap》のドロー補助と《冬の宝珠/Winter Orb》で相手の行動を制限し、最後は《銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem》で倒すデッキでした。対してKoenのデッキは赤を混ぜて《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》を入れ、《からみつく鉄線/Tangle Wire》と《煙突/Smokestack》で相手を縛り、最後は《道化の帽子/Jester’s Cap》で相手のライブラリー切れを狙う、というものでした。

2人はすぐお互いのデッキの持つ問題を見つけ、それに対処すべく、重要なカードを選別し、要らないカードを抜いて、2人のデッキを融合させていきました。

さてこのデッキをどう呼ぼうか、という段になって、二人は意見を出し合いました。
"The Collection" や "The Artifact Menace" 等の名前が出されましたが、当時は既に

 ・Stax (ご存知《煙突/Smokestack》と《からみつく鉄線》を使用してマナを縛るデッキ)
 ・TnT ("Tools ’n’ Tubbies" 《Mishra’s Workshop》からの《巨大戦車/Juggernaut》や《Su-chi》を早期に展開するビートダウン。"5/3" とも呼ばれる)

といった、短い呼称のデッキがありました。そこで単純で短い呼称として、前述のやりとりを思い出したArtherは、お互いのデッキがそもそもまともじゃない("Muddy this and Muddy that")ことを告げてから、

 「なあ Koen、"Mud" っていうのはどうかな?」


Mud’s Decklist - Vintage

Main
4 《Mishra’s Workshop》
4 《裏切り者の都/City of Traitors》
4 《不毛の大地/Wasteland》
3 《石化した原野/Petrified Field》
1 《露天鉱床/Strip Mine》
1 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》

4 《金属細工師/Metalworker》
3 《銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem》

4 《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》
4 《火薬樽/Powder Keg》
3 《冬の宝珠/Winter Orb》
3 《罠の橋/Ensnaring Bridge》
4 《からみつく鉄線/Tangle Wire》
4 《煙突/Smokestack》
4 《生体融合帽/Grafted Skullcap》
1 《記憶の壺/Memory Jar》

1 《Black Lotus》
5 Moxen (モックス5種類のこと)
1 《魔力の櫃/Mana Vault》
1 《Mana Crypt》
1 《Sol Ring》

http://deckstats.net/deck-623946-eb7c7e83577505ece887a7e50a6d5036-en.html



以来、このデッキは"MUD"と呼ばれるようになりました。

 
*ヴィンテージでの変遷

ヴィンテージ構築では、前述のStaxやTnTがあったために、MUDは地味な存在でした。しかし、《金属細工師/Metalworker》の採用は眼を引き、以後は「高速でマナを展開する」方向性にシフトしたMUDと、「色を混ぜてアドバンテージを取る」方に分化します。

色を混ぜるのに真っ先に考え出されたのが、TnTにも採用されていた《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》の赤と、ヴィンテージではトップ色の青です。そこで相手を妨害しつつ、メインフェイズにマナの出る《Mana Drain》が採用され、再利用するアーティファクトも厳選されていきました。Control Slaver の誕生です。

やがてControl Slaverは黒が足されて、《闇の腹心/Dark Confidant》を入れてアドバンテージをたたき出すデッキや、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》でコンボパーツを持ってくるという、いかにして「ずっと俺のターン!」状態にもっていくかを競うようになりました。


Control Slaver - 2007/01/21

2 《島/Island》
1 《冠雪の島/Snow-Covered Island》
2 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《汚染された三角州/Polluted Delta》
1 《露天鉱床/Strip Mine》
1 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
2 《Underground Sea》
3 《Volcanic Island》
1 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》

1 《Black Lotus》
1 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
1 《Mana Crypt》
1 《魔力の櫃/Mana Vault》
5 Moxen
1 《Sol Ring》
1 《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》

3 《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》
1 《Gorilla Shaman》
1 《映し身人形/Duplicant》
1 《隔離するタイタン/Sundering Titan》

1 《Ancestral Recall》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
1 《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
1 《残響する真実/Echoing Truth》
4 《Force of Will》
1 《けちな贈り物/Gifts Ungiven》
4 《Mana Drain》
1 《神秘の教示者/Mystical Tutor》
4 《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
1 《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
1 《燃え立つ願い/Burning Wish》
1 《Demonic Tutor》
1 《Time Walk》
1 《修繕/Tinker》
1 《ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will》
1 《精神隷属器/Mindslaver》

http://deckstats.net/deck-623955-05d7a4ce9c80d2e93342cd866cf89baa-en.html



近年では「ずっと俺のターン!」を実行するために、さらに効率のよいコンボ(《Time Vault》+《通電式キー/Voltaic Key》)がオラクルテキストの修正によって導入されたので、Control Slaverというデッキタイプは姿を見せなくなりました。

打ち消しも《Mana Drain》ではなく、《呪文貫き/Spell Pierce》が中心となっているので、上記のような4《Mana Drain》+4《Force of Will》といった構成はもはや過去のものとなっています。

《Time Vault》+《通電式キー/Voltaic Key》のコンボは簡単かつ致命的で、デッキに2枚放りこめば完成してしまうので、他のデッキとのハイブリッド化が進んでいます。サーチ手段+アンタップを持つ《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》は、この2枚に加えてよく入れられていましたが、現在では単に1枚で勝てる《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》に取って変わられています。ただ、"Vault-Key"というデッキタイプは、今なお続いています。
 

*MUDの復権

MUDの話に戻りましょう。2011年1月、海外でのヴィンテージ大会で上位に入賞したデッキにMUDがありました。元々海外ではMUDが根強く残っていたのですが、国内ではコントロール傾向が強く、若干数存在するFish系に勝てないこともあり、MUDは不人気でした。しかし、ミラディンの傷跡のカードが環境を変えることになります。


MUD by Fabian Moyschewitz 2011-01-02

4 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
2 《裏切り者の都/City of Traitors》
2 《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
4 《Mishra’s Workshop》
1 《露天鉱床/Strip Mine》
4 《不毛の大地/Wasteland》
1 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》

1 《Black Lotus》
1 《Mana Crypt》
1 《魔力の櫃/Mana Vault》
5 Moxen
1 《Sol Ring》

4 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
4 《金属細工師/Metalworker》

4 《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》
1 《トリスケリオン/Triskelion》
2 《銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem》

4 《虚空の杯/Chalice of the Void》
4 《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》
4 《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》
2 《彫り込み鋼/Sculpting Steel》
4 《からみつく鉄線/Tangle Wire》

http://deckstats.net/deck-623969-ceac1bf9d327e354c344ac2d10a296e6-en.html



環境を変えたのは《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》でした。
でかい、飛んでいる、そして通ればタダで相手の《Mox》が破壊できる、といいことずくめです。その他のカードは《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》を守るためのカードしか入っていません。支払うコストを重たくさせるカードは実に12枚投入されています。《金属細工師/Metalworker》が出れば大量にマナが引き出せるので、1,2ターン目の《金属細工師/Metalworker》をどうするかは相手の悩みどころとなるでしょう。

 
*レガシーでのMUD

さて一方レガシーでは、MUDはお通夜状態でした。なぜなら、《金属細工師/Metalworker》は早々に禁止カードに指定され、頼みのマナ・アーティファクトや土地も軒並み禁止。まともなマナの出る土地は《裏切り者の都/City of Traitors》と《古えの墳墓/Ancient Tomb》のみという状態でした。

それでも茶単という響きが人心をくすぐるのでしょうか、アーティファクトのみのデッキを構築する猛者は存在しました。MUDは構築不可能、TnTはクリーチャー対処の激しいレガシーでは不利、となれば残されたアーキタイプはStaxのみでした。これは後に白StaxやTrinistaxへと発展します。


Trinistax by Brian Peters 2009-10-11

5 《平地/Plains》
4 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
3 《裏切り者の都/City of Traitors》
1 《地平線の梢/Horizon Canopy》
2 《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
1 《遊牧の民の競技場/Nomad Stadium》
1 《Savannah》
4 《不毛の大地/Wasteland》
3 《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》
1 《コーの安息所/Kor Haven》

2 《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
3 《幕屋の大魔術師/Magus of the Tabernacle》

4 《虚空の杯/Chalice of the Void》
4 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
4 《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
4 《煙突/Smokestack》
3 《三なる宝球/Trinisphere》

4 《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》
3 《忘却の輪/Oblivion Ring》
4 《ハルマゲドン/Armageddon》

http://deckstats.net/deck-623973-bfac6260692a95800ed20f472b1472eb-en.html



 
*禁止解除!

さて、そんな感じでレガシーのアーティファクト単は至高の大道芸でしたが、2009年10月に《金属細工師/Metalworker》が禁止解除、そして2010年7月に《厳かなモノリス/Grim Monolith》が解禁されると、ようやくMUDを組める環境が整いました。

ヴィンテージとレガシーのMUDの一番大きな差は《Mishra’s Workshop》が無いことです。このため、色を加えることに抵抗は薄くなりましたが、加えることによるメリットがより多い色を選ぶ必要が出てきました。ほとんどの場合はドロー補助+妨害という意味で青でしたが、後に赤色にシフトしていきました。つまり、「色を混ぜた」WelderMUDの形に近づいていったのです。そして、ミラディンの傷跡の発売により、レガシーのMUDは息を吹き返します。


Forgemaster Combo by Michael Bomholt 2011-02-06

4 《大焼炉/Great Furnace》
4 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
4 《裏切り者の都/City of Traitors》
4 《不毛の大地/Wasteland》

4 《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》

4 《金属細工師/Metalworker》
4 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
4 《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
4 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
1 《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》
2 《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》
1 《隔離するタイタン/Sundering Titan》

3 《オパールのモックス/Mox Opal》
3 《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
4 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
2 《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
2 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
2 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4 《通電式キー/Voltaic Key》

http://deckstats.net/deck-623984-304d474e27b5f7ed4aadef04087abb9c-en.html



《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》は無色の《修繕/Tinker》です。《修繕/Tinker》の強さは折り紙付きで、それを支えるために大量のアーティファクトとマナ、そして《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》が準備されています。

このデッキについては、作者である Michael Bomholt 氏が記事としてWebに載っけています。
日本語訳はrainさんがされているので読んでみることをおすすめします。

翻訳:Slinging MUD: 2nd place at SCG: Indy By Michael Bomholt
http://77832.diarynote.jp/201102170131581586/


*ミラディンの傷跡とミラディン包囲戦

ミラディンの傷跡ブロックはあと一つ、新たなるファイレクシアがあるのですが、すでに発売されている2つのエキスパンションだけでも、アーティファクトに新たなる可能性を示してくれました。

明日はスタンダードでのアーティファクトがメインになっているデッキと、全てを包括したバージョンのExtended-MUDをお話しします。



*スタンダードでのアーティファクト事情

ミラディンの傷跡発売前は、スタンダードにアーティファクトがそもそも無く、MUDを組もうと言うと、本気で(釣りマスター三平さんの愛称)扱いされかねない程に無謀なデッキ選択でした。

ミラディンの傷跡発売後、スタンダードで使用できるアーティファクトが多くなりました。
《大建築家/Grand Architect》は新たなマナ加速となりうる逸材でしたが、他のクリーチャーを必要としたために、やや変化球な形のデッキ構成をとりました。


Architect Control by Cody Sweeney 2011-03-13

14 《島/Island》
4 《ハリマーの深み/Halimar Depths》
1 《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》

1 《飛び地の暗号術士/Enclave Cryptologist》
3 《クラーケンの幼子/Kraken Hatchling》
4 《大建築家/Grand Architect》
3 《かき鳴らし鳥/Thrummingbird》
4 《宝物の魔道士/Treasure Mage》
3 《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
4 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
1 《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》、

4 《定業/Preordain》
1 《伝染病エンジン/Contagion Engine》
3 《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》、
1 《知識槽/Knowledge Pool》
2 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
4 《転倒の磁石/Tumble Magnet》
1 《精神隷属器/Mindslaver》

2 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》

http://deckstats.net/deck-624175-d4ec30613ce6a5a30da695e416794ee1-en.html



また、軽量のアーティファクトといえば《メムナイト/Memnite》が追加されました。
《メムナイト/Memnite》と各種装備品を組み合わせた白単アーマーは環境に存在しましたが、どこもかしこもアーティファクト除去を積んでくるようになったためにかなりの逆風が吹いています。

そんな中で、《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》を中心に据えたデッキが少し見受けられるようになりました。


Tezzeret Control by Chase Stefani 2011-02-20

3 《島/Island》
2 《山/Mountain》
1 《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs》
4 《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
3 《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
2 《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
3 《地盤の際/Tectonic Edge》

1 《宝物の魔道士/Treasure Mage》
1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

2 《オパールのモックス/Mox Opal》
4 《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
4 《予言のプリズム/Prophetic Prism》
2 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
3 《太陽の宝球/Sphere of the Suns》
3 《転倒の磁石/Tumble Magnet》
1 《精神隷属器/Mindslaver》

2 《感電破/Galvanic Blast》
4 《定業/Preordain》
2 《金屑の嵐/Slagstorm》
2 《冷静な反論/Stoic Rebuttal》

3 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4 《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》

http://deckstats.net/deck-624138-4165eb562b9a6654644f96616d00b6dc-en.html



レガシーやヴィンテージのデッキを見た後では派手さに欠けるリストですが、MUDの基本である「出せるマナを多くしてアーティファクトを展開する」という方針は変わっていません。もっとも、3ターン目に4マナ出すのがせいぜいですので、カードを引き続けることができないと厳しいのですが。

上のリストには入っていませんが、赤を抜いて《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》を入れたデッキも存在します。どちらかというと《修繕/Tinker》の流れですね。デッキの中にある《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》や、《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》を高速で出すことが目的となります。

キーカードはやはり《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》です。まあこのカード自体、アーティファクトを中心にデッキを組めと言っているようなものなのですけど。

 
*エクステンデッドへの移植

さて、エクステンデッドでMUDを作成しようとした時に、イチからデッキを考えている時間はありませんでした。このような時には、他のカードプールが広いレギュレーションからパーツを考え、そして狭いほうのカードプールからはアイデアをもらうことによって、私は構築を行っています。

参考にしたのはレガシーの《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》MUDでした。

とはいえ、無いパーツは無い、ということで代用できるものを並べてみます。

・《金属細工師/Metalworker》→《大建築家/Grand Architect》
 マナ加速として同じ役割を持ちます。
 これに追加する形で《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》が入り、タップ要員とマナのさらなる加速をします。

・《大焼炉/Great Furnace》→《霧脈の境界石/Mistvein Borderpost》
 アーティファクト・土地みたいなものがあれば良いじゃない。というわけで採用しています。
 《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》があればさらに楽になります。

・《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》→《練達の変成者/Master Transmuter》
 墓地から取れないなら、手札から出せばいいじゃない。ということでこの枠。
 墓地から引っ張るのは《覇者シャルム/Sharuum the Hegemon》様に任せましょう。

・《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》→《千年霊薬/Thousand-Year Elixir》
 召喚酔いを無くすことで《カルドーサの鍛冶場主》が機能しますが、Extendedに《稲妻のすね当て》
 のような便利な装備品はありません。そこで、アンタップする《通電式キー/Voltaic Key》的な
 使い方もできる《千年霊薬》に白羽の矢を立てました。


代用品はここまで。次はスタンダードからフィニッシュ用のアイデアをもらいます。

 ・《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》
  《カルドーサの鍛冶場主》のための弾が増えます。PW対策にもなっているので採用。

 ・《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
  一撃死要員。さすがぶらいとすてぃーるだいちげきでくりあーだぜ。

 ・《ゴーレムの職工/Golem Artisan》
  一撃死要員その2。……え?

 ・《ピリ=パラ/Pili-Pala》(+《大建築家/Grand Architect》)
  Extendedでは早期に発見されていたコンボ。無限マナがお手軽にでます。
  そのマナの使いどころが上の職工。

 ・《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》
  《練達の変成者/Master Transmuter》が機能するならこっちで。
  パーマナントががんがん割れていきます。

 ・《精神隷属器/Mindslaver》
  あってよかった《精神隷属器》。ヴァラクート相手には起動するターンにご注意を。

さらに、これらの内一部を探してくるために《スフィンクスの召喚士/Sphinx Summoner》を採用。
たいていは《ピリ=パラ/Pili-Pala》用でしたが。

そうしてできあがったのが以下のデッキです。



Extended MUD by testing 2011-04-20

10《島/Island》
1《平地/Plains》
2《沼/Swamp》
1《湿地の干潟/Marsh Flats》
2《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》

2《オパールのモックス/Mox Opal》
2《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》
4《霧脈の境界石/Mistvein Borderpost》

4《エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor》
1《ピリ=パラ/Pili-Pala》
4《大建築家/Grand Architect》
4《練達の変成者/Master Transmuter》
4《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
3《スフィンクスの召喚士/Sphinx Summoner》
1《ゴーレムの職工/Golem Artisan》
1《覇者シャルム/Sharuum the Hegemon》
1《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
1《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》
1《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》

4《定業/Preordain》
3《千年霊薬/Thousand-Year Elixir》
1《精神隷属器/Mindslaver》
1《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》

2《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》

Sideboard
4《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2《災いの砂時計/Scourglass》
4《喉首狙い/Go for the Throat》
4《思考囲い/Thoughtseize》
1《白金の帝像/Platinum Emperion》

http://deckstats.net/deck-624171-1a540c25de37b9eee12afa2fe812a0af-en.html



残念ながら(?) 私自身はGP神戸ではジャッジ参加でしたので、このレシピを使ってはいませんでしたが、もしGP神戸にプレイヤー参加していたなら、このデッキを使っていたと思います。

 
*新たなるファイレクシアへ

新たなるファイレクシアの全カードは既に公式で公開されていますが、まだ全て見たわけではありません。
が、新カードの中には上のデッキに入りそうなパーツや、代用できるカードがありそうに見受けられます。
次世代のスタンダードでもMUDが組めるのでしょうか。それとも、メインから入っている《神への捧げ物/Divine Offering》に泣く日々が続くのでしょうか。

いずれにせよ、私はMUDというアーキタイプが大好きです。これからも機会があればデッキを構築し、プレイしていくことでしょう。


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